場所:岐阜市三田洞(長良川ふれあいの森など)
平成18年3月19日(日)
長良川ふれあいの森において、林床の下草刈りを実施。今年で6年目になる。今年下草刈りをした場所は今まで実施したことがない場所であり、長年の放置により、林床はササで覆い尽くされていた。この場所は、かつてはカンアオイが生育していた場所であり、復活を願っての活動である。
(実施の中心団体:ソロプチミスト岐阜 協力者:斎藤博氏、高橋泰之氏、水谷治雄)
平成18年3月27日(月)
三田洞鐘戸山において、今年初めてギフチョウ1♂を見る。(初見日)
三田洞における所見日 平成17年 4月8日
平成16年 3月29日
平成17年11月13日(日)
長良川ふれあいの森において、カンアオイの移植作業を行う。移植したカンアオイは、関市の藤吉耕司氏が自宅近くの山林に自生していたカンアオイが開発のためつぶれそうになったものを一時保管していたもの。
(実施団体:ソロプチミスト岐阜 協力者:藤吉耕司氏、井川明氏、斎藤博氏、高橋泰之氏、水谷治雄)
平成18年4月27日(木)
三田洞ふれあいの森内のキャンプ場(昨年11月にカンアオイの移植をした場所)において、ギフチョウがカンアオイに産卵するのを観察。
キャンプ場ほかにおいて、林床のカンアオイから多くのギフチョウ卵を確認。長年続けてきた下草刈りの成果が現れている。
平成18年4月28日(金)
この日も、三田洞ふれあいの森内において、日向ぼっこをするギフチョウの♀や、高さ2.5m位のサクラの木の若葉に止まるギフチョウ♀を観察。
林床の、昨日とは別のカンアオイからギフチョウの卵を数卵塊確認。
2000年11月から、岐阜市北部・三田洞地内「長良川ふれあいの森」において、カンアオイの増植を中心としたギフチョウの保護活動を行っている。活動の中心団体は「ソロプチミスト岐阜」、顧問には今は亡き名和昆虫博物館4代目館長名和秀雄氏。
ギフチョウの保護活動といっても、捕獲禁止を前面に出すのではなく、あくまでもギフチョウの棲める自然環境を整えることを目的としている。将来、子供たちやギフチョウ愛好家にギフチョウなどの昆虫採集を自由に十分に楽しんでもらえるようになることを夢見て。
活動の中心作業は、当面はササなどで覆われた林床を整備し、カンアオイを復活させることである。2000年11月1日の長良川ふれあいの森の開場に合わせ活動を開始。毎年春の訪れの前に林床の下草刈りを行っている。初年度には、下草刈りのほか、成虫の蜜源にとカタクリの植え付けや、啓蒙のための看板の設置も行った。
成虫の数を数えたりとか、産卵数を記録するなどといった作業はしてないし、あくまでの私の主観ではあるが、確実にギフチョウの成虫も卵も増えてきている。
以下、活動状況と最近の観察を中心に記す。



長良川ふれあいの森キャンプ場
キャンプ場 カタクリの植え付けやカンアオイの移植作業を行った場所
長良川ふれあいの森内の小径
自然保護を訴える看板

ギフチョウがよく飛ぶピーク

三田洞の弘法さん
ときには、敷地内を飛ぶギフチョウを見ることがある

平成18年4月3日(月)
三田洞鐘戸山において、ギフチョウ1♂を見る。しばらくの間寒い日が続いたため、久しぶりの観察である。
平成18年4月6日(木)
三田洞鐘戸山において、ギフチョウ3♂を見る。
平成18年4月7日(金)
三田洞ふれあいの森内において、ギフチョウ2♂を見る。
平成18年4月19日(水)
三田洞鐘戸山において、ギフチョウ1頭を見る。羽の痛みの激しい、ボロの♂であった。
平成18年4月20日(木)
三田洞と福富の境の山の尾根において、飛翔するギフチョウ1頭を見る。
平成18年4月24日(月)
三田洞3丁目にある三田洞公園の奥の洞において、カンアオイの自生する林床を舞うギフチョウの♀を観察。ゆっくり観察する時間がなく産卵行動なのかどうかまでは確認できなかった。
この場所におけるギフチョウとカンアオイは、初の発見記録となった。
カンアオイから卵も確認。
平成18年5月1日(月)
この日は、観察時間も少なかった(約15分間)が、ギフチョウの成虫は確認できなかった。卵の色が変わってきた。

ササを刈ったらカンアオイが育ってきた
(2006.4.27)
左の画像のカンアオイには卵が産みつけられてあった
(2006.4.27)

下草刈り後の現地 (2006.4.28)



@ 最初このカンアオイに止まったが、
A 産卵せず、すぐ飛び立つ

B 次のカンアオイに移動するが、ここでも産卵することなく

C また別のカンアオイに移動するが、ここでも産卵せず

D またまた別のカンアオイに移動

E やっと、このカンアオイが気に入ったのか、産卵体制に入る

F 産卵開始

G 産卵中
H 産卵中

I 産卵中

J 次の日に確認したところ、12卵が生みつけてあった (今後、本観察記録では、このカンアオイをAカンアオイ、卵塊をA卵と呼ぶ)





サクラの若葉に止まっているギフチョウ
葉が邪魔をしているが、ギフチョウの翅の裏側が見える
4月27日と28日に確認したギフチョウ卵。調査したのは一部のカンアオイだけなので、実際は、はるかに多くの卵が産みつけられていると思われる。








ここが、2000年から5年間下草刈りを続けてきた場所
(撮影日:2006年5月1日)



平成18年5月2日(火)
4月24日に発見した三田洞公園奥の洞へ再度行ってみた。カンアオイの生育する範囲は思ったより広範囲で、卵も結構発見できたので来年のギフチョウの発生が楽しみである。ただし、範囲が広いといっても林床が荒れてカンアオイが疎らな場所も多い。少し林床の手入れをすればすぐに復活できると感じた。

林床の状況 (2006.5.2)


カンアオイの株 (2006.5.2)
カンアオイの株 (2006.5.2)




カンアオイに産み付けられたギフチョウの卵
(2006.5.2)
平成18年4月4日(火)
三田洞「長良川ふれあいの森」において、ギフチョウ1♂を見る。

平成18年5月9日(火) 雨
カンアオイに産み付けられた卵がどうなったか、ふれあいの森内を調べてみた。すでに、孵化していた卵塊、孵化寸前の卵塊、まだ孵化してない卵塊などさまざまであった。4月27日に母蝶が産卵するのを観察した卵塊(A卵塊)がいつ孵化するか(野外では、卵は何日で孵化するか)楽しみである。そのカンアオイ(Aカンアオイ)には新たに8卵が産み付けられてあった。母蝶にとって生みやすいカンアオイなのだろうか。



Aカンアオイのギフチョウ卵 (2006.5.9)
産卵後12日:まだ孵化していない。(新たに8卵が産み付けられてあった。)
ギフチョウの幼虫(1) (2006.5.9)
ギフチョウの幼虫(2) (2006.5.9)
上の幼虫のいたカンアオイの表側
上の幼虫のいたカンアオイの表側
ギフチョウの幼虫と卵(3) (2006.5.9)
このカンアオイには、ご覧のとおり3つの卵塊が産みつけられてあり、
@すでに孵化した卵塊(画像一番下の卵塊)
A孵化寸前で中の幼虫の黒色が透けて見える卵塊(画像右上の卵塊)
Bまだ孵化してない卵塊(画像真ん中左の卵塊)
このことから、これらの卵塊は、同じ日に産み付けられたものではなく、3回にわたり別々の日に産み付けられたものであることがわかる。
同じ母蝶か別々の母蝶が産んだかは分からないが。
(このカンアオイを、以後Bカンアオイと呼ぶ)
平成18年5月10日(水) 曇り
ふれあいの森内のAカンアオイと昨日観察した3卵塊のBカンアオイを調べてみた。


Aカンアオイのギフチョウの卵
(2006.5.10)
産卵後13日:まだ孵化していない。
Bカンアオイのギフチョウの幼虫と卵
(2006.5.10)
昨日孵化直前の卵塊が孵化していた。
平成18年5月12日(金) 曇り
一昨日に引き続き、ふれあいの森内のAカンアオイと昨日観察した3卵塊のカンアオイを調べてみた。
ちょうど、A卵塊が孵化したばかりだった。(12卵中9卵が孵化。) 産卵後、15日目に孵化したことが分った。

ギフチョウの幼虫と卵
(2006.5.12)
中央の卵塊の一部の卵がダニか何かに加害されいくつかが空になっている。
Aカンアオイのギフチョウ幼虫
(2006.5.12)
産卵後15日で幼虫が孵化。

Aカンアオイのギフチョウ幼虫
(2006.5.12)
画像では分りにくいが、孵化した幼虫の内4頭がカンアオイの軸のところへ移動している。
平成18年5月15日(月) 曇り
3日ぶりに、ふれあいの森内のAカンアオイと昨日観察した3卵塊のカンアオイを調べてみた。
結局、孵化数は、10/12であった。同じ葉にA卵塊のあと産卵された卵塊はまだ孵化していなかった。その卵をダニが加害していた。
Aカンアオイのギフチョウ幼虫
(2006.5.15)
12卵から孵化した幼虫は10頭であった。
Aカンアオイのギフチョウ卵を加害中のダニ(2006.5.15)

Bカンアオイのギフチョウの幼虫と卵
(2006.5.15)
平成18年5月22日(月) 曇り
1週間ぶりに、ふれあいの森内のAカンアオイとBカンアオイを調べてみた。
Aカンアオイは10頭の幼虫とともにカンアオイそのものが消えていた。葉柄も残っていない。幼虫たちが葉を食い尽くして他へ移動したのか? 2メートル四方のカンアオイを全て調べてみたが、幼虫は見当たらなかった。Bカンアオイのほうの幼虫は、葉柄を残して葉を食い尽くし、すぐ近くのカンアオイに移動していた。

Bカンアオイの近くのカンアオイを食べているギフチョウの幼虫(Bカンアオイから移動と思われる)
(2006.5.22)
左のカンアオイを裏返して見たところ
22頭を確認できる (2006.5.22)

食い尽くされて葉柄だけになったBカンアオイ(2006.5.22)
平成18年5月25日(木) 晴
Bカンアオイの周辺の幼虫を観察した。22日に止まっていたカンアオイは食い尽くされ、近くのカンアオイに分散したと思われる。ただ、近くの1m四方のカンアオイを全て調べてみたが、合計8頭しか確認できなかった。
幼虫5頭を確認 (2006.5.25)

幼虫3頭を確認 (2006.5.25)

幼虫に葉を食い尽くされ、軸だけになったカンアオイ (2006.5.25)
(見やすいように後ろに白布を敷いて撮影)
平成18年6月5日(月) 晴
Bカンアオイの周辺の幼虫を観察した。Bカンアオイの周辺に生えていたカンアオイは食い尽くされたのか少なくとも1m四方にはカンアオイそのものが見当たらなかった。が、比較的近くのカンアオイの株に、合計2頭の終令幼虫を確認した。また、元Aカンアオイのあった周辺を調べたところ、約2m離れた場所のカンアオイの根元の地面の上で休む終令幼虫を確認した。今まで、幼虫はカンアオイの葉の裏側に止まっているとばかり思っていた。地面上での発見は初めてのことである。

Bカンアオイから約2mのところにあるカンアオイにいた終令幼虫。
この同じ株に、終令幼虫がもう1頭いた。
(2006.6.5)
Aカンアオイから約2mのところにあるカンアオイの根元の地面上で休む終令幼虫。
(2006.6.5)
平成18年6月7日(水) 晴
Bカンアオイの周辺の幼虫を観察した。2日前に2頭の終令幼虫を確認したカンアオイには幼虫は見出せなった。また、このカンアオイの株もかなりの葉が食い尽くされわずかの葉しか残っていなかった。
2日前にAカンアオイのあった近くのカンアオイの根元で発見した終令幼虫も、この日は確認できなかった。幼虫たちが喰ってしまったのか、この付近少なくとも5m四方に1本のカンアオイも見出せなかった。


⇒
Aカンアオイから約2mのところにある2頭の終令幼虫がいたカンアオイ
左の画像(2006.6.5)に比べ右側の画像(2006.6.7)の葉の数がかなり減っている。
時間をかければまだ幼虫を観察できるかもしれないし、蛹化場所を見つけたいとは思うが、至難のことと思われるので、以上で、今年の三田洞におけるギフチョウの観察を終了とする。
右の画像は、毎年下草刈りを行ってきた場所の6月7日の状況であるが、すっかり初夏の装いである。


平成12年11月1日
長国際ソロプチミスト岐阜「ぎふのギフチョウを愛する会」設立。主な事業として、次のようなことを実施することを確認する。
@ ながら川ふれあいの森において、林床に繁茂する笹などの下草刈りを行い、カンアオイの育成、増殖を図る
A 宅地造成などで消滅するカンアオイをながら川ふれあいの森内に移植する
B ギフチョウ成虫の吸蜜源となるカタクリなどの植え付けを行う
C その他、ギフチョウの増殖につながる事業を行う


平成17年3月7日
ながら川ふれあいの森において、林床の下草刈りを行う。この日は、国際ソロプチミスト岐阜のメンバー15人のほか、岐阜市の細江茂光市長や市職員ら3人も参加した。
平成12年〜平成16年
この間、ながら川ふれあいの森において、毎年、林床の下草刈りを実施。 また、平成13年春には、カタクリの植え付けを、同年初夏にはカタクリの種まきを行った。
