あんまり知られてないんだけどさ。 予防接種の必要と時期についてなんだけど。 ワクチンには、3種混合と呼ばれるものがある。 これは、猫伝染性腸炎(別名猫ジステンパー)といって、死亡率90%の恐ろしい病気を防ぐんだよ。 母乳には、様々な病気に対する免疫が含まれているけど、生後2ヶ月頃にはこの免疫が薄れてくるから、この 時期に予防接種を受けるほうがいいでしょう。 人工乳の子猫の場合は、母猫からの免疫力が伝わってない為、早めに獣医師に相談して接種しようね。 ワクチンは普通1回の接種で効果を発揮するよ。 病気について詳しくはほかのホームページを参考にしてね。
次に、飼い猫のけがや病気は、いつ起こるかわからない。 何か起きたときに信頼できる獣医さんがいれば安心だよ。 飼い始めた時、引っ越した時など、まずは近くの動物病院を探しておこうよ。 近所を歩いて探すか、みつからなかったら電話帳で調べたり、「猫を飼っているのですが何かあった時にはお願いします」 と一言挨拶をしてみて。 挨拶程度でも、獣医師の応対がわかるし、聞きたいことがあればその時に聞けるしね。
たとえば扱っている動物の種類(中には、牛馬専門、鳥類専門のところなどもある。)とか
・診察時間、入院設備はあるか
・入院の費用、レントゲンなどの設備の有無(小さい獣医さんではレントゲンの設備がないところが稀にある。)
・手術設備の完備(中には避妊や去勢手術も近くの動物病院に連れていって行っているだけのところもあります。)
・往診の有無などを事前に聞いておくと安心だね。
そこで、獣医さんのチェックポイントのまとめとして扱っている動物の種類は? 診察時間、休診日は?往診は可能? 入院設備は?費用は? レントゲン設備や手術の設備はある? 日本獣医師会でも、動物病院の紹介をしてるから電話して聞いてみるのもいいかも。
一度病院を決めたら、あちこちの病院を転々とするのはよくないけど、その病院が必ずいいとは限らない から2,3個は見つけておいたほうがいいよ。 人間と同じように、動物病院でもカルテを作る。 小さいときから色々と通ってれば、その猫の体質も判るよ。 そのためにも最初の病院は慎重に信頼できる病院を選ぼうね。 診察を受ける場合は、予め電話で病状、診て欲しい事を的確に伝えておくといいよ。 診察の時は、先生は色々な事を聞いてくる。
猫の性別、年齢、いつからどのような具合なのか、食事は、行動にかわったことは? など、出来れば予めメモに書いておけばいざというとき慌てないで済むよ。 病状については先生もより詳しく知ろうとして、何度も色々なことを聞くかもしれないけど、きちんと丁寧に答えよう。 先生も治そうとして一生懸命だから。動物は言葉をしゃべれないしね。
人間の医学と違って、獣医学はまだまだ遅れてるんだよ。 これは、獣医師の腕というより、獣医学自体がまだ、発展しきれていないから。 飼い主から聞く情報と、猫の診察時の触診などによって現在は殆ど、「見込み診断」で進んでいる状況だし。 万が一、治療が思うように進まなかった場合でも、動物への治療には限界もある。 一生懸命、手立てを尽くしてくれた獣医師に対する御礼の心だけは忘れないようにしよう。
次に、ノミについて
ノミは草むらや地面にいて、猫のする息の二酸化炭素に反応して飛び移るんだよ。 ノミのついた猫はかゆみから不眠を起こしたり、ノミアレルギー性皮膚炎やノミを媒介にして犬条虫が寄生したりと、 猫にとって宿敵ともいえる虫だよ。増える時期は梅雨時。 ノミのいる猫は、寝ている時、突然体を起こして激しく体を掻いたり噛んだりする。 又、寝床やグルーミングの終わった後に下に細かい黒いツブツブしたものが落ちていたら、ノミがいると考えて間違いないね。 黒いツブツブはノミのフンだよ。
猫の毛を指でまさぐってみて、皮膚を見てみると、背中や尻尾のあたりなど、同じように黒いツブツブが毛の奥にあったりする。 動いているノミはゴマ粒くらいで、毛の隙間にいると目で見ることは出来るけどかなり早い動きで一瞬しか見れないね。 床に落ちるとピンビンと数メートル飛び跳ねるんだよ。 ノミの卵は、一年以上孵化せずに生き残るから、去年完全に退治したつもりでいても、押し入れの中やたたみの 奥などどこかに去年の卵があればまた孵化する可能性もあるから。
ノミ対策として

■ノミ取りグシ
■ノミ取りシャンプー
■ノミ取りスプレー・粉
■ノミ取り首輪

があるけど、猫が嫌がったり体調が悪くなるようならほかの方法を探すか、獣医に見てもらおう。
病気は早期発見!。 なんとなく変だな、と思った時にはもう手遅れ、ということにならないように、日頃から観察しないと。 少しでも変だなと思う症状があったら獣医さんに相談しよう。 ここに上げるものは主なチェックポイントで代表的な症状をあげてあるよ。
■目

目ヤニが出る
瞬膜が出たままになっている
目が白く濁る
■鼻 鼻の頭が乾いている

鼻水が出る
くしゃみが出る
■口 よだれが出る

くしゃみが出る
息が臭い
水ばかり飲む
食べても吐く
食欲不振
歯ぐきや舌がいつもよりも白い
歯ぐきや舌がいつもより赤い
■耳 耳の中に黒い耳垢がたまっている

耳をやたら掻く
■胸

呼吸が不規則
いつもより呼吸が荒い・早い
しこりがある
■腹

抱いたり触ったりするのを急に嫌がる・痛がる
しこりがある
異常に膨らんでいる
■足

歩き方がおかしい
後ろ足をひきずる
傷がある
しこりがある
■お尻

下痢・便秘している
血尿が出た
トイレに頻繁にいくが尿が出ない
トイレに座り込む
肛門の周囲が赤くただれている
肛門の周囲に白い米粒状のツブがついている
■体

毛ヅヤがない
脱毛がある
傷がある
しこりがある
いつもより体が熱い
■その他

じっとしたままうずくまってぐったりしている
元気がなくほとんど動かない・呼んでも反応しない
●物を喉に詰まらせた場合

窒息状態で苦しがっている時は、猫が暴れないよう、大きいバスタオルなどでくるんで押さえ、指などで異物を取り出そう。 又は、逆さにして強く振る、背中を軽く叩くなど。無理な場合はすぐに獣医師にもとに連れて行ってね。
●感電

電気コードにじゃれているうちに感電した、などの場合、猫の体に触れずにコンセントを抜いて。 呼吸や心臓停止の場合は人工呼吸、ショック状態や脈拍が速い場合は横に寝かせて舌を引っ張り出して気道を確保し、 いずれの場合も獣医師のもとに連れてこう。
●喉に骨などが刺さった場合

口元を気にしてよだれをたらしたり、もがいたりしている場合は喉に骨などが刺さっている可能性があるよ。 口を開けてみてもみつからない、取り出せないという場合は下手にいじるのは危険だよ。 獣医師に任せよう。 また、昔は魚も丸ごと猫は食べていたけど、最近の猫は食べなれていないから、よく噛み砕くことが出来ないんだよ。 骨は噛み砕かないまま飲み込むと消化できずに胃とかに刺さることがあって危険。 特に鶏の骨は危ないから。 魚の骨を噛み砕くのが下手そうな猫の食事には気をつけよう。
●体についた有害物質

水溶性の物質なら、猫用シャンプーで洗おう。 あとよくゆすいでね。 ペンキ、コールタールがついていた場合は獣医師に診察してもらって。 ゴキブリ獲りの粘着剤にはサラダ油が有効だよ。 どっちにしても放置しておくとなめてしまって、有害物質が体に入って、中毒を起こすので、それぞれの 処置を確実にしよう。毛の部分を切って済むならそれでもいいよ。中毒になると狂ったように暴れ出すよ。
●目の中に異物が入った

目が赤く充血して、やたらと目をこすったりする。 人間用の目薬は猫には合わないので絶対にやめて。 ペット用目薬が市販されているけど、異物を取るのは素人には困難なのできちんと獣医師の診察を受けてね。 病院に着くまでに目をいじらないように包帯を巻くなどして連れていかないとだめ。
●出血、骨折、交通事故

患部に下手に触ると神経や血管を傷めることがあるよ。一刻も早く獣医師に診察してもらって。 出血部分が少ない場合はオキシフル(オキシドール)を3%に薄めて消毒して、ガーゼを当て包帯を巻いて止血するんだよ。 事故の場合は、健康そうに見えて外傷がなくても、骨折や内臓損傷している場合があるから油断は禁物だよ。 当日元気でも翌日体調が急変したりすることがある。必ず獣医師の診察を受けてよ。
●やけど

やけどを負った場合は、冷やすのが一番。人間用の軟膏は危険なのでつけたらだめ。 しばらく冷やしたら獣医師の診察を受けよう。
●嘔吐

草などを食べて吐くのは消化の悪い食べ物を食べたり、毛球を吐いたりしているので心配ないけど、ずっと吐き続けている、 吐いた物に血が混じる、黄色の液体を吐く、とかの場合は獣医師の診察を受けて原因をつきとめないとだめ。
●下痢

いつまでもゆるい便が続いている場合は、熱がく元気なら水だけはたっぷり飲ませるようにしてまず、一日絶食させよう。 それでもおさまらない場合は、翌日も絶食させよう。 三日以上何も摂食しないと体力が弱るから、二日後からは少しずつ消化のよい鶏のササミ肉をゆでたものを少量ずつあげよう。 ササミは丸ごとではなくて、ゆでた後、細かく指で裂いて食べやすくして与えてね。 まとめてゆでて余った肉は冷凍しておいて次に与える時、熱湯で加熱して与えることも出来るよ。 少しずつ与えて下痢がひどくならないようなら、少しずつ食事量を戻していってもいいよ。
ササミ肉は、病気などでひどく食欲のない時や病気で内臓が弱っているときにも栄養豊富で消化吸収が 優れているからお薦めの治療食だよ。 ササミをすこしずつ日に数回に分けて与えれば普通の下痢ならおさまるけど、いつまでも治りきれない下痢の場合は獣医師に相談しよう。 下痢の時のための便を固める缶詰を処方してくれる獣医さんもいるよ。 相談してみて。獣医師のもとでは、下痢に対しても薬を投薬してくれるので飲み薬で早く治ることがあるよ。 完全に水状の便を何度もするひどい下痢の場合で食欲もない場合は、水も食事も禁止して、早めに獣医師の診察を受けて。 放っておくと脱水症状が進んで、死ぬこともあるから。 診察の時にはビニールに便を入れてもっていって検査もしてもらうと良いよ。
●お腹が張っている

生後1〜2ヶ月の猫のお腹がぱんぱんに膨らんでいる時は回虫の疑いがあるよ。 妊娠ではないのに、だんだんお腹が膨らんでくるのは腫瘍による腹水、伝染性腹膜炎、子宮蓄膿症の疑いがある。 急に膨らんで来た、という場合はガスがたまっているか、尿閉症の疑いがある。 どの場合でも危険があるから早めに獣医師の診察を受けてよ。
●発熱

猫の平均体温は個体差はあるけど、大体38度から39度かな。 なんとなく抱いたときに熱っぽい、ぐったりしている、って時は検温しよう。 いつもより冷たいところを好んでぺったりと横になっている時も発熱の疑いがあるよ。 熱は重大な病気の信号ということもあるから獣医師に相談。