5.お茶屋さん
「お茶屋と料理屋」
祇園と言えば「舞妓さん」、でもちょっと通な方なら「お茶屋さん」という言葉が思い浮かぶのではないでしょうか。
でも「お茶屋さん」とは、いったいどんな所なのでしょう?
古風な感じの「料亭」?それとも「料理屋」?実はどちらでもないのです。
普通、「料亭」や「料理屋」は、調理場で料理してお客さんに出すのに対し、お茶屋は、決してその場で料理したり裁いたりはしません。お茶屋さんで出てくる料理は、全て仕出しや出前なのです。簡単に言ったら「お座敷を貸してくれるお店」と言った所でしょうか。
「一見さんおことわり」
現在、祇園には約100軒近くのお茶屋さんがありますが、どこのお茶屋さんも「一見さんお断り!」、いくら偉くてお金があっても紹介してくれる人がいない限り、決して中へ入ることはできません。ほとんどの場合、いくらお客さんの少ない時でも「一見さんは、おことわりしてます」とか「あいにく、お座敷は、空いておりません」と断わられます。端から見ると愛想がないなと思うかも知れませんが、それが常連さんを大事におもてなしすると言う祇園の伝統としきたりなのです。
では、どうしたらお茶屋さんに上がれるのでしょう?
一見さんでお茶屋に上がるには、常連さんに連れていってもらうか紹介をしてもらえば良いのですが、実際の所、そういう機会は、なかなか無いものです。
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