簡易電界強度計



概要

電波は目に見えませんのでどれぐらいの強さかわかりにくいものです。無線機とアンテナの間に電力計を繋げば出力電圧は測ることが出来ますがアンテナからどんな風に電波が出ているのか調べることは出来ません。そこで100円ショップの電池測定器(電圧チェッカ)を流用して検波回路を追加して電界強度計を造ってみました。精度は良くありませんがアンテナのどの部分に電界の山や谷があるのかを簡単に見ることが出来ます。



製作

検波回路は1N60等のダイオード(D1,D2)とコンデンサ(C1)を使って倍電圧整流回路にしてあります。アンテナは検波回路のダイオードのリードをそのまま利用していますのでケース内に納まるよう曲げてあります。電池測定器を分解するとメータと分圧回路の基板がありますので検波回路からメータの+,−に配線してください(筆者が入手したものは左側が+、右側が−でした)。検波回路はダイオードによって逆電流は流れませんので本来の電圧回路はそのまま残しておくことにより電圧確認も出来ます。


追加回路図



追加前



追加後


使用

検出部のアンテナ(ケース上側)を測定するアンテナに近づけて無線機を送信状態にするとチェッカのメータが振れると思います。チェッカを動かしメータの振れで電界強度の強弱を確認してください。

最後に

今回はポケットに入れて持ち運べる電界強度計というコンセプトなのでアンテナをダイオードのリードのみにしています。144MHz帯、430MHz帯のハンディ機(ホイップアンテナ)で確認したところ微弱な電波ではメータがほとんど振れませんが500mW以上ならそれなりに測定できるレベルでした。ロッドアンテナ等の外付けアンテナを繋げばアンテナの指向性確認にも使えると思います。

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