行 合 崎 (ゆきあいざき)

バック音楽はMAPAさん制作「再会」

  空と海が溶け合うことに気付いた 
  初夏の一日  

  久しぶりに
  静かな電車の音を聴いた

 砂防林の中を
  縞模様の車体が流れて
 軽やかな回転音が追い駆けて行った
 
  ニッコウキスゲが
 遥か彼方の水平線に
 鮮やかな黄をふり撒いて
 時が静かに流れ行く

 そんな初夏の日  

  きらめく波間を眺めながら
 ふと
 過ぎし日に出逢った
 懐かしい人を思い出す



  
深浦町・行合崎の沖は、古(いにしえ)より、北と南からの船が出会う場所であった。
北の極寒の地に息づく厳しさと逞しさ 
南の穏やかな風土に育まれた雅(みやび)と深奥
そんな対照的な地域の文物が、自然の中で交錯し合う行合崎には、数々の出会いを
見守る優しさがある。(kita)

写真や観光ガイドからの引用は、深浦町観光課、その他の機関の許可を得て転載しています。

 
 藩政期から明治30年代まで、関西地方から、 
食用品やたばこ、絹物などを津軽・北海道方面 
へ海上輸送し、帰りには北海道の産物を満載し 
て戻って行った。 
 この弁才船(べんざいぶね)が、春から秋にか 
けて「風待ち湊」である深浦港に出入りした。そ 
の際に船々が、この崎で行き交うので、「行き逢 
い崎」と呼ばれるようになったと言われている。 

 広い芝生に覆われたこの岬には、6月中旬か 
ら、ニッコウキスゲの大群落が美しい黄色い花 
を咲かせる。     (観光ガイドから