モーリス・ルブラン・・
    
本棚の奥を探って、昔読んだルパンものの本を見つけてみました。

 小学校の頃に読んだ、ポプラ社のルパンものも良かったですが、大
人になってから読んだ本も面白かったです。

  また、ルブランが亡くなってから、別な作家が「アルセーヌ・ルパン」
という作家名を使って書いた本も面白かったのを覚えています。

                          
 怪盗紳士リュパン   創元推理文庫  ルパン逮捕から始まる、シリーズの処女作。はじめの登場が衝撃的。
 リュパンの告白    創元推理文庫  太陽の戯れ・影の合図・赤い絹の肩掛けなどに印がついていました。
 カリオストロ伯爵夫人 創元推理文庫  ラウールこと若き日のルパンが財宝の謎をめぐって妖魔と対決する。
 カリオストロ伯爵夫人の復習 
               創元推理文庫
  ジョゼフィーヌ(カリオストロ伯爵夫人)とルパンの間にできた子かもしれ
 ないという青年をめぐって、亡きカリオストロ伯爵夫人のおそるべき執念と
 復讐がよみがえる。
 奇厳城         創元推理文庫  古城の財宝をめぐってルパンと17才の少年が推理比べ。
 シャーロックホームズも登場する、ルパンシリーズの代表作。
 八点鐘          新潮文庫  ルパン(セルジ・レニール公爵)の8つの冒険。
                                                      
 謎の家         創元推理文庫  金三角  創元推理文庫
 緑の目の令嬢  創元推理文庫  棺桶島  新潮文庫
 バール・イヴァ荘  創元推理文庫  8 1 3 ・ 続 8 1 3  新潮文庫
 赤い数珠  創元推理文庫  バーネット探偵社  新潮文庫
 
  
  
  
 
 アルセーヌ・ルパン原作 
   
  
はじめは覆面作家・実体はフランスのミステリーの第一人者である、ボワロとナルスジャック
という二人の作家がチームで書いたものです。岡嶋二人のようなものでしょうか?      
      
 ウネルヴィル城館の秘密    (新潮文庫)  バルカンの火薬庫   (新潮文庫)

 
 
 

 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


 江戸川乱歩生誕120年記念プロジェクト
    
 
 
 1. みんなの少年探偵団
     
  万城目学 湊かなえ 小路幸也 向井湘吾 藤谷治
            
良かった。
拍手喝さいである。
 ・万城目学「永遠」
   両親を失った双子の兄弟が、一時、祖父に育てられ泥棒や探偵に惹かれていく。そして何と
   兄弟は相反した道を行く・・・。明智小五郎と二十面相誕生を大胆に推理している。
 ・湊かなえ「少女探偵団」
   まさかこの作家がこんな形で登場するとは!! 驚愕? とてつもなく楽しい!!
    祖母が少女時代に二十面相の事件に巻き込まれ、小林少年とともに活躍する。
 ・小路幸也「東京の探偵たち」
   どうもこの作家の口調は品格?に欠ける。
   吸血鬼の謎を解くため、所長のババアから小林少年を紹介された俺。
   小林少年と明智小五郎(姿は見せない)は、俺の知らない水面下で二十面相の思惑を潰す。
 ・向井湘吾「指数犬」
   一日で2倍の数になるという犬を貰ってしまった井上君、そして親友の野呂君。
   大量になつた犬に追いかけられ小林少年に助けられる。犬の数を大量に見せるための仕掛
   けを小林少年が解き明かして見せる。
 ・藤谷治「解散二十面相」
   二十面相の最大の悩み。「人にとって驚くことほど大事なものはない」「俺はそのために頭を
   振り絞って考えてきた。ところが、明智や少年探偵団はただ解決するだけ」「あいつらのため
   に面白いことをお膳立てしてやることはもうたくさんだ」
   二十面相は引退するという・・・・はたしてそれは・・・。

【内容紹介から】
年探偵団と怪人二十面相の息詰まる対決に胸を躍らせた過去を共有する人気作家5名が、
当時のドキドキ感を筆に込めて、見事なオマージュ・アンソロジーを紡ぎだしました。 

 
  

 2 . 全員少年探偵団
     
藤谷 治
            
これは文句なしに面白い。
明智小五郎、少年探偵団、怪人二十面相。
この世界にどっぷり浸れる傑作。
少年向けに描かれているので、文も平明でどんどん読める。
一度に読んでしまうのがもったいないくらいである。
江戸川乱歩生誕120年記念オマージュ第3弾! 小路幸也「少年探偵」を先に読んだ。
そちらはサスペンス、謎解きの面白さには事欠かないが、ちょっと「品」がない。
それに比べると、こちらは青少年向けにしっかりとした語り口である。
明智を慕う小林少年、少年たちの結束、正義感・・・。たくさんの子ども達に読んでほしい秀作であ
る。
謎の男・カクイ、宝石を集めて首飾りなどを作る仕事をしている吉田元基君のお父さん、元基君と
お母さんを狙う二十面相。
誘拐された元基君は二十面相のアジト「へんぷく湯」に連れ込まれる。
そこは地下の要塞・・・手に汗を握る展開が続く・・不気味さも漂わせて。
江戸川乱歩の怪人二十面相は、単純な書き方でないので、この藤谷治の描く「全員少年探偵団」
の方が、数段良く出来ているかもしれない。

以前に読んだ、百瀬しのぶ「怪人二十面相・伝」
         北村 想「怪人二十面相・伝 完全版」
   この二冊も最高傑作であったが、この本は勝るとも劣らない・・・。

【内容紹介から】
灰色の紳士カクイ。呪われた美しい首飾り。われらの少年探偵団。藤谷治が描く江戸川乱歩生誕
120年記念オマージュ第二弾登場! 
あのとき、“彼ら”に憧れた全ての大人たちに―懐かしくて新しい!立ちのぼる空気、怪しげな匂い、
全ての質感をそのままに、藤谷治が「少年探偵団」を現代に甦らせる! 

  
 
 

 3 . 少年探偵
     
小路幸也
            
 これは面白い。
 怪人二十面相の話にふさわしく謎が謎を呼ぶ。
 新展開が次々と待ちうけていて、中盤から後半は目が離せない。
 二十面相が、予告前にする布石を見破る明智。
 上野公園で念仏踊りをする学生、ロンドンの霧を模した「殺人スモッグ」
 時計を大量に盗む時計男。
 それらは小さな出来事のように思えるのだが明智の目はごまかせない。
 次に二十面相が起こす事件のために、世間の見方を偏向させるため。

 しかし、以前の怪人二十面相と異なるのは、明智は15数年後に再登場
 だということ。二十面相は新たな人物らしいということ。
 財閥で伯爵・西四辻家の双子の兄弟、その母、兄弟の姉の登場も面白
 い。明智の過去が明かされる(あくまでもこの作家の設定)。小林少年
 の登場のさせ方もユニーク。双子の兄弟の一人・芳雄を鍛える謎の紳
 士の正体が最後までよくわからないのも神秘的で良い。

 惜しむらくは
  この作家に、構成力?がやや欠けている。最初読んだ時、難解なこと
  を続けて書いて意味のわからない出来事や登場人物ばかり。読むの
  を止めようかと思ってしまった。
  明智の古くからの友達だという帝都新聞の記者・真山。
  この男の言葉遣いに品がない。現代風にしたいのはわかるが、作品
  を安っぽいものにしてしまう。明智のことを呼ぶ時や行動に対して、
  薄っぺらな言い方をするので、明智も底の浅いただの男に見える恐れ
  がある。シャーロックホームズの相棒・ワトソンのように、主役を大きく
  引き立てる役目を与えてほしかった。
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 内容紹介から 
 江戸川乱歩生誕120年記念オマージュ第3弾! 
 世間を騒がせる怪人二十面相の秘密を知り、身を挺して真実を伝えよ
 うとした少年と、彼に「力」を授ける謎の紳士。
 退廃に沈むかつての名探偵が立ち上がり、少年と出会うとき、あの「少
 年探偵団」の冒険が再び甦る。
 少年探偵団の哀しくも美しい世界をご堪能あれ! 

 帝都を駆ける怪人二十面相と、再び立ち上がる明智小五郎、そして少
 年・芳雄。三つのピースが揃ったとき、新たなる“冒険”が幕を開ける! 

 
 

 4 . 恐怖の緑魔帝王
     
 芦原すなお
            
直木賞作家が江戸川乱歩生誕120周年記念文庫に寄稿した傑作。
少年少女向けに書かれたもので、大人が読んでも、それなりに面白い。
何よりいいのは、少年少女に対する心遣い。
言葉遣いも丁寧で品がある。
何回語句の説明などもしっかりしている。数多くの少年少女に読んで欲しい本である。

怪人二十年相の他に緑魔帝王まで出現。
東京にはまさに暗雲が立ち込める。
明智の留守を守る小林少年が大活 躍する。
怪人二十面相が遠藤平吉であることは、復刻版で語られたところであるが・・・
緑魔帝王は・・・これも意外な人物なのだ。

【内容紹介から】
ある寒い寒い秋の夕方。探偵術の訓練をしていた少年探偵団の井上君とノロちゃんは、
奇態な緑の老婆に遭遇し、恐ろしい目に遭う。時を同じくして、港区白金の大富豪・湧
水健太郎氏のもとに、値打ちものの絵画と娘の登喜子嬢をいただく、という犯罪予告が
届いた。
送り主は、怪人二十面相。出張中の明智探偵に代わり対応した小林少年は、湧水邸
に張り込むのだが――。
 二転三転する事件。
やがて明らかになる意外な真実。直木賞作家が贈るスリルとユーモアたっぷりの冒険
譚!


 

 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
 
 

  

 瀬名 秀明
 
 
  1968年 静岡県生まれ。東北大学大学院薬学研究科修了。・・・・・・・・・・・・
       薬学博士。東北大学機械系特任教授などを歴任。
 1995年 「パラサイト・イブ」で第2回日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。
 1998年 「BRAIN VA]LLEY」で第19回日本SF大賞受賞。
      SF、ホラー、ミステリーと幅広い小説を発表する一方、ロボットや
      生命科学に関する共著・監修、ノンフィクション、文芸評論も手掛け
      る。
 2011年から日本SF作家クラブの会長を務める。  
            
大空のドロテ

T

U

V

うーん!!
何とコメントを書いたら良いか・・。
T巻を読んで・・・サーカスの少女・ドロテの登場、飛行機製作を目指した祖父の
 影響を受け、大空に夢を駆けるジャンとの出逢いがあった。ドロテの出生の謎。
 赤ん坊の時に握っていたいわくありげなメダル。サーカスとともに、ドロテが育っ
 た街に帰った二人の前に起こる事件。古城に忍び込んだドロテと怪しい疣鼻の
 老人、本物か偽物か、ルパンの出現・・・。いよいよ面白くなったと思ったら、T
 巻は終わっていた。物語の幕開けまでがやけに長いのである。
U巻、V巻
 舞台をフランス各地、そして何とアフリカまで広げていく。
 大空へのあこがれ、空から見た景色、飛行機の操縦、それらが抒情的に描か
 れ文学的でもある。「航空」に関する参考文献もかなり挙げられている。
 航空の本なのか、大空への飛翔なのか、ルパン物なのか・・・。
 ごちゃごちゃになってくる・・・。
 「二兎を追うものは・・・」という諺があるが、一つ一つの事がらに手抜かりがな
 いので、内容が濃く、「くどい」感じになっていくのである。情景描写は丹念にす
 ることも多い。これは活劇には結びつかない。
 ルパンについては、これほど本を読み、ルパンの生涯を把握し創造した作家は
 いないだろうと思われる。原作者モーリス・ルブランの著作を網羅。ルパンの軌
 跡を追いかけ、それを実在のごとくに描きなおす・・・。この作業に渾身の力を
 振り絞っている。
 巻末の参考文献が凄い。
 ドイツとフランスの戦い、アフリカのモロッコ、モーリタニアなど仏領西アフリカの
 政情を史実を折り込んで語られると、いつの間にか「ルパンは実在の人物」だ
 と思い込まされてしまう。
 ルパンと関わった女性たち、出逢ったいきさつ、別れ、そして子ども・・。
 死んだと思われていた人物の登場、ルパンに酷似しているスペイン人、ドン・
 ルイス・ベレンナの存在を絡め、実在の人物としてルパンを浮かび上がらせる。
 この手法は見事である。
 簡単に飛行機を操縦したり、飛行機の中から呼びかけたり、宮崎駿のアニメに
 出てくるような場面もある。
 好みとしては、神出鬼没、絶対に負けない、そして愛国者のルパンを変幻自在
 に描いてほしかった。そのためには文にテンポを持たせ、読み手にワクワク・ド
 キドキ感を常に与えること、たとえて言えば「紙芝居」風のお話と展開である。
 まとめて・・・三巻を読み終えて、疲れた!!

【内容紹介から】
あの日、サーカスは空からやってきた! 
ルブランが生んだ怪盗ルパンの数々の冒険譚を下敷きに、瀬名秀明が長年の取
材を重ねて遂に完成させたもうひとつのルパン! 
20世紀初頭のヨーロッパを舞台に活躍する少女ドロテと、少年ジャンの物語。

  

 


 田中 啓文
 
 
  1962年 大阪府生まれ。神戸大学卒。
            
シャーロック
ホームズたちの
冒険
お手上げである。
シャーロックホームズの名前に惹かれて読んでみたが、
ここまでホームズものを捻じ曲げられてしまうとは思わ
なかった。一作目を何とか読み終え、完全にリタイア。

【内容紹介から】
シャーロック・ホームズ&アルセーヌ・ルパン、ミステリ界が誇る
両巨頭の新たなる冒険譚。
赤穂浪士討ちいりのさなか吉良邸で起こった雪の密室殺人。
あのアドルフ・ヒトラーがじつは大変なシャーロキアンで…。
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が日本に来た本当の理由とは。
著名人の名推理に酔いしれる、連作短編集。
奇才・田中啓文が贈る、ミステリ五番勝負! 

 


 南  洋一郎 

こんな声を聞いたことがある。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「昔子どもの頃に読んだルパンの本は面白かった。神出鬼没、絶対につかまらない怪盗紳士・・・・・・
比類無い痛快さがあった・・・・ところが、今になって大人向けの本で読むと全然つまらない。何故?・・・」

子どもの頃に読んだ本の復刻版を書店で見かけることがあったがじっくり読み返してみることはなかっ
た。先日五所川原にある古本屋に行って偶然見つけたこの一冊。100円という値段に惹かれてすぐ買っ
てしまった。子どもの頃に読んだ本はどんなふうに書かれていたんだろう・・・・・・・・。期待を持って読んだ。

これは面白い。ワクワクするような展開。息づまるシーン。最後の最後まで明かされない真実・・・・・・。
これは原作を翻訳した南洋一郎の腕が冴えている。原作を越える創作といってよいのでないだろうか。
   
ポプラ社から出版されている少年少女向けの翻訳物です。
コメントを書く時間がなかなかむありません。そのうち、内容を忘れて・・・


 1
奇岩城

★★★

 ジェーブル伯爵の古い屋敷に忍び込んだルパンは、美少女レイモンドに小銃で撃たれ重傷を
追うが・・・。忽然と消えたルパンを追って登場した高校生のイジドール。展開する物語の中で
見事な推理をみせる少年名探偵が本編の主役である。
 ガニマール、シャーロックホームズ・・・名だたる名探偵が登場するが、イジドールにはかなわ
ない。やがてフランス王家の秘宝をめぐって奇岩城に辿りつくルパンとイジドール。

 最後の場面、ルパンが妻と決めたレイモンドがホームズに撃たれて死ぬ。
 愛するレイモンドと農園で平和な余生を送ろうと決心していたルパンは、妻の亡がらを背負い、
乳母のビクトワールの手を引いて・・・・濃い夕闇にとけこんでいく・・・・。

 2  怪盗紳士
 3  8・1・3の謎
 4  古塔の地下室
 5  八つの犯罪
 6  黄金三角
 7  怪奇な家
 8  青い目の少女
 9  怪盗対名探偵
10  七つの秘密
11  三十棺桶島
12  虎の牙
13  ピラミッドの秘密
14  消えた宝冠
15  魔女とルパン
16  魔人と海賊王
17  ルパンの大冒険

★★★

 若き敏腕刑事ビクトールがルパンに挑戦する。
 消えた国防債権を巡って発生した二件の殺人事件。事件の陰に見え隠れする金髪の美女。
事件は債権を盗んだ男爵の仕業であることが明白になって行くが、ルパンは全く姿を見せな
い。
 盗賊に成りすまして、ついにルパンに辿り着いたビクトールは、ルパンの厚い信頼を得て一
緒に一千万の有価証券を盗み出す仕事をすることになる。

 一緒に忍び込んだギリシャ人の屋敷で、ビクトールはルパンの目を盗んで警官隊を呼び込
むことに成功する。そして・・・・・・・・・ついにルパンは逮捕される。これまで誰も為し得なかっ
た怪盗紳士の逮捕である。名探偵ビクトールの名声は全世界に広まる・・・・・・と思われたが

18  まぼろしの怪盗
19  ルパンの大失敗
20  妖魔と女探偵
21  ルパンの名探偵
22
悪魔の赤い輪

★★★

 最後までルパンは登場しない。「ルパンの変身」のような青年医学者レイマー博士が活躍
し、不幸な遺伝を受けた美少女フロレンスを救う。
 その遺伝と言うのは大きなショックを受けて興奮すると右の手の甲に赤い輪があらわれ、事
件を引き起こすというもので、美少女の父親は殺人や強盗をやってしまいます。
 フロレンスは大金持ちの未亡人の一人娘で、母と力を合わせて慈善のためのホームをつく
っているのですが、心が優しいため、世の中の不幸な人や出来事に接すると、助けなければ
ならないという一心から悪事をはたらいてしまいます。

 悪人サムの告発で裁判にかけられ窮地に陥るが、弁護士ゴルドン(がけ下の隠者)とレイマ
ーの必死の弁論で無罪を勝ち取る。  心温まる物語。

23  ルパンと怪人
24  ルパン最後の冒険
25  ルパンの大作戦
26  悪魔のダイヤ
27  ルパンと時限爆弾
28  ルパンの顔
29  ルパンと殺人魔
30  ルパン危機一髪

 
 

 

    

  ぺりー・メイスン・シリーズ・・
   
   
  本棚の奥を探っていたら、昔読んだぺりー・メイスンもの(E・S・ガードナー作)の
   本を見つけました。弁護士ぺりー・メイスンが法廷で弁舌巧みに審議を進める場面を
 わくわくしながら読んだことを思い出します。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   
 なにより、爽快だったのは、最後のどんでん返し。法廷で明らかにされる真相。
 どうしても解けなかった謎を見事に解決し、無実の人を救うぺりー・メイスンに憧れ
て、将来は弁護士になってもいいかな・・・・・・・と思ったこともありました。

 NHKのドラマでぺりー・メイスンをやっていましたが、主人公のイメージが全然違
っていてびっくりしました。もっと若々しくてスポーツ万能タイプを想像していました。

    
 吠える犬      
 
 創元推理文庫 
  隣家の犬が吠えて困る、隣の主人を逮捕してくれと、奇妙な苦情を持った男がメ
 イスン事務所に姿を現した。これが事件の発端で、謎めいた遺言書、家出した人妻、
 失踪した男と謎は謎を生んで、事件に介入したメイスンは、次第に窮地に陥っていく。
  事件解決の鍵は吠える犬であった。吠えたという人、吠えないという人、この物言
 わぬ証人が意味するものはなにか?
  殺人事件の公判廷でメイスンは思い切った奇手を打って、検察側の裏をかこうとする。
  メイスン、デラ、ドレイク三人の活躍を描く初期の代表作。    (巻頭の解説から)
 忘れられた殺人 

 創元推理文庫

  リバビュー市の有力者カセインが街の女を拾って酔っ払い運転中、警察に逮捕され
 るというスキャンダルが発生した。ブレード新聞の社会部記者はこの事件を特ダネに
 した。
  ところがその翌日、カセイン自身が新聞社に乗り込んで来て、事故を起こしたのは、
 自分のニセ者であるからといって、名誉毀損の謝罪広告と損害賠償を請求した。
  奇妙な替え玉事件を発端とする有力者と新聞社の抗争は、血なまぐさい連続殺人
 へと発展する。
  意外な真相とその鍵になる「忘れられた殺人」とは?      (巻頭の解説から)

 
 義眼殺人事件 
 管理人の飼猫
 ビロードの爪 
   角川文庫 
 角川文庫 
  新潮文庫
     
 
 

 


 名探偵登場!
 
 
  筒井康隆・他12人の短編)
            
 うーん!
 読みにくい。
 有名な探偵の名前を使ったりするが・・何のために出てくるのか、それでどうしたのか?
 私には難解だった。ウィットに富むというわけでもない。
 短編の中に無理に押し込めたために、前後の説明が省かれ意味のわからないことが
 多すぎる。3分の1ほど読んだところでクリア・・・。
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内容(「BOOK」データベースより) 
・美人の常盤津師匠から祝言を目前に行方不明になった男の捜索を依頼される十手持ち
                            (町田康『文久二年閏八月の怪異』)、
・周囲の同級生、往年の名女優などが次々に謎の妊娠(筒井康隆『科学探偵帆村』)、
・詩人と官僚と探偵がプラハで旧交を温めるかに見えるが(松浦寿輝く『四人目の男』)
・念願かなって状況、本郷団子坂に下宿した男が見つけたものとは?(木内昇『遠眼鏡』)
・ほか全13篇収録。 

超絶難事件は解決されうるのか!?名探偵たちはいったいどんな推理を繰り広げるのか?
通常では考えられない執筆陣容を誇る贅を尽くした華麗なる競演…驚愕必至の捜査と、
予測不能の結末!13の難事件に挑む13人の名探偵。ホームズ、ポアロ、マーロウ、コロン
 ボ、半七…古今東西の名探偵たちへの超偏愛アンソロジー。