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読み手を戦中の景色の中に引きずり込む。その見事な手腕にただ感嘆する ばかり。・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 同じようなテーマと時代背景を扱ったものに「地下鉄に乗って」がある。こ・ ちらも素晴らしい作品である。父親の生き方に絶対に納得できない主人公が 過去の戦時中の世界に誘われ、そこで目にする人間の生き方、その現実。 そして、知り合った一人の男。その男の考え方、生きざまに同調する主人公。 肝胆照らし合う中で行動する二人。その男とは・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・ |
「蒼穹の昂」は知り合いから借りて読んだ。上巻のスケールの大きさに比べて
下巻はちょっと惰性に流れるようなところがある。それにしても、こういう大作に
挑む作者には脱帽する。清時代末期の錯綜した世界と主人公の生きざまに
共感するところが大きい・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
最も印象に残る一冊は?と言われれば、かなり悩むが、昔を懐かしむ世代とし
ては昔の大学や学生運動の時代、学生のくらしが描かれている「活動写真の
女」を揚げたい。(この本の読後感を語り合いたいものです。) ・・・・・・・・・・。
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闇ものがたり1 |
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ルリの色 |
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草原からの使者 |
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さすが浅田次郎。
幕末から明治へ 激動の時代の武士たちに添い、切なく、力強い姿を描いてくれる。 内容紹介から 勢州桑名藩の岩井五郎治は、新政府の命で、旧藩士の整理という辛い役目についていた。 だが、それも廃藩置県によって御役御免。すでに戊辰の戦で倅を亡くしている老武士は、 家財を売り払い、幼い孫を連れて桑名を離れたが……「五郎治殿御始末」。 江戸から明治へ、侍たちは如何にして己の始末をつけ、時代の垣根を乗り越えたか。 激動の世を生きる、名も無き武士の姿を描く珠玉の全6編。 柘榴坂の仇討
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第5巻 ライムライト |
大正から昭和への時代。「目細の安吉一家」の活躍と庶民の姿が描かれる。
・闇の花道―天切り松 闇がたり 〈第1巻〉 ・残侠―天切り松 闇がたり 〈第2巻〉 ・初湯千両―天切り松 闇がたり 〈第3巻〉 ・昭和侠盗伝 ―天切り松闇がたり〈第4巻〉 ・ライムライト― 天切り松闇がたり 〈第5巻〉 ・天切り松読本 完全版 このシリーズは、いまのところ6冊刊行されている。 以前読んだ第1巻がもの凄く面白かった。最新刊が図書館に入ったので借りてみた。 まだ一家の駆け出しだった「松」が、兄貴分、姉貴分たちの活躍を巡査や収監された 女囚などに語るというもの。 第一巻に比べると、ちょっと惰性に流れる感じがする。 安吉の親分だった仕立て屋銀蔵が網走で亡くなった。安吉は通夜・葬式を元旦に行 う・・・。 日露戦争(二百三高地)で部下を死なせた寅兄いは、盆に遺族を訪ねタイマイの香奠 を置く。田中一等卒の妻・おうめは悪い男といっしょになっていた・・・。 商品説明から 大人気シリーズ、9年ぶりの最新刊! ご存知、目細の安吉一家が昭和初期の東京で大活躍。 チャップリン来日を巡る陰謀とは・・・? 江戸っ子の粋を体現した伝説の怪盗たちによる、痛快ピカレスクロマン。 五・一五事件の前日に来日した大スター、チャップリンの知られざる暗殺
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この作家は実に奥が深い。
旅、歴史、外国、自衛隊・・・。日本の幕末や中国清朝末期などをはじめ 日本史、世界史をまたにかけた本を書いているが、その背景にある自分の 想いをつづった書である。 静かに庭を見ながら読む本として最適である。 「かっぱぎ(おいはぎのこと)権左」のように短編小説や、ちっょと長めの エッセイも織り込んでいる。 商品説明から 涙と笑いの未刊行エッセイ集、第二弾 三島自決に茫然とした雌伏の時代から、直木賞作家として世界を飛び回る 雄飛の時代まで、「生きる作法」が満載の未刊行エッセイ集。 京都へ、北京へ、パリへ、シチリアへ。世界は哀しいほどに深く、美しい。
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主人公の母を想う気持ちに心が揺さぶられる。
別れた妻・英子の優しさ、同棲しているマリの包容力。 人の心の温かさが伝わってくる一冊である。 対照的に兄弟の冷たさが描かれるのは、ちょっと釈然としないところがある。 商品の説明に詳しいコメントがあるので簡潔に・・。 商品説明から 主人公の城所安男は、自分の会社をつぶしてしまい、いまや別れた妻子への仕送りも ままならぬほど落ちぶれた中年男。ある日、心臓病で入院する母を見舞った安男は、主 治医から病状の深刻さを告げられ愕然とする。そのまま治療を続けても母の余命はごくわ ずか。残された道はただひとつ、謎の天才外科医にバイパス手術を施してもらうこと。 衰弱した母をワゴン車に乗せた安男は、房総のひなびた漁村にあるカトリック系病院目 指して、100マイルの道のりをひた走る。はたしてその先に奇跡は待っているのか――。 年老いた親の介護や終末医療というテーマはきわめて現代的で、自らの身の上と重ね 合わせずに本書を読み進めることはまず不可能にちがいない。そして、それぞれに成功 者となり、老母とのかかわりを避けようとする主人公の兄たちの冷淡ぶりに怒りが込み上 げてくる。だが一方で、その兄たちの姿がそのまま、読む者自身を写し出す鏡であること にも気づかざるを得ない。そんな恐ろしい一面を隠し持つ作品でもある。 また、特筆すべきは安男の同棲相手のマリだろう。「ブスでデブ」を自認するホステスの
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これは秀作。読み応えのある一冊である。
新政府軍がやってきて幕府の組織が瓦解した江戸。 命令系統のはっきりしなくなった中で伝馬町牢は役目上継続を余儀なくされた。 そんな時、大火事が伝馬町をも襲う。 重罪の三人の処置をどうするか、牢奉行・石出帯刀、鍵役同心の丸山小兵衛・ 杉浦正名達は迷うが、丸山の「解き放ちは神仏の慈悲・・・火事にも喧嘩にもまさる江戸 の華・・・」という主張を受け入れた。 解き放たれた三人はどうなったのか・・・。 若き牢役人、工部省御雇技官・コンノオの夫人となった女、高島交易商会社長、陸軍士 官学校少佐、そして、曹洞宗の荒れ寺に住む僧。 司法に役立てるため・・・という名目で典獄等の役人が、これらの人々を訪ね、事件の真 相とその後の出来事を聞く・・という形で物語は進む。 最後に僧(杉浦)が語る話が意外であり、深く心に沁みる。 内容説明・紹介から 火勢が迫る伝馬町牢屋敷から解き放ちとなった曰くつきの重罪人―繁松・お仙・七之丞。 鎮火までいっときの自由を得て、命がけの意趣返しに向かう三人。 鎮火後、三人共に戻れば無罪、一人でも逃げれば全員死罪。 「江戸最後の大火」は天佑か、それとも――。 火事と解き放ちは江戸の華! 江戸から明治へ、混乱の世を襲った大火事。 命がけの意趣返しに向かった先で目にしたものは――。 数奇な運命に翻弄されつつも、時代の濁流に抗う人間たち。激変の時をいかに生きるか を問う、傑作長編時代小説! |
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八つの短編からなっている。
・霞町物語 ・夕暮れ隧道 ・青い火花 ・グッドバイ・DRハリー ・雛の花 ・遺影 ・すいばれ ・卒業写真 登場するのは、 頑なに写真館を守ろうとするボケた祖父。 梶井坂に消えてゆく明子 東大を目指すクラスメートの真知子 留年続きの鴇(とき)田とマドンナの涼子・・・何故か事故死した後の二人と出会う ドクターハリーと理沙 鉄火で姉御肌だが美しい祖母 ヤクザらしきボート貸しのミサ 水(すい)晴れ 帯の解説に感想が集約されているので、そのまま引用 「鉄道員」に続き、また、泣いてしまいました。(神奈川・会社員)
全国から届いた感動の声!!
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浅田次郎の生き方、心情が伝わってくるような短編集である。
・踊り子 ・スターダスト・レビュー ・かくれんぼ ・うたかた ・迷惑な死体 ・金の鎖 ・フォイナルラック ・見知らぬ妻へ 暇があったら、一つずつ読み直してみたい。 表題と同じ「見知らぬ妻へ」 故郷と家族を捨て、夜の町で無頼に生きる男。家族への経ちがたい思いを抱 きながら、何もできない今の自分。そして、中国から出稼ぎに来てヤクザに働か されている女との出会い。 その女を戸籍に入れ、幾ばくかの金をもらうが、女は夫婦として男に尽くそう
うたかた
この場面、何度読んでも感動する。 |
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本屋で立ち読みしてしまった。
浅田次郎原作、高倉健が主演して映画化したこの一作。この映画で高倉健が久 々にスクリーンに登場し、映画界の各賞を総なめにしたのも嬉しかったが、なにより 浅田次郎という作家が一般化したのが嬉しい。 ストーリーは、一見、何処にでもありそうな職人肌の一人の男の生き方を中心に 展開する。乗客が減って廃線が決まったローカル線の駅を守り抜いてきた主人公の 頑なな生き方の中に男のひた向きさと哀感が漂う・・・・・・・。 浅田次郎の短編集に登場する「ありんこ」。
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青山墓地のほとりにそびえる高級マンションの最上階。都会の夜景を一望する広いラ
ウンジと、「森の中の洋館の居間」を思わせる不思議な雰囲気の部屋で語られる秘め やかな真実。 オーナーが言う・・・
・小鍛冶 ・糸電話 ・立花新兵衛只今罷越候 ・百年の庭 ・雨の日の刺客 それぞれ特異な話だが、はじめの「小鍛冶」で語られる刀剣についての薀蓄が興味深
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沙高楼綺譚の第二弾
「宰相の器」、「終身名誉会員」、「草原からの使者」、「星条旗よ永遠なれ」の四編つの短篇。 「宰相の器」
その二人が、古風な料亭で鉢合わせ・・・。そして同時に発した言葉 「!
! ! ! 」
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この言葉、怪人二十面相の歌の一節だという・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昔の人であればこの一節を知らない人はいないというのだが、私は知らない・・・ このエッセイは面白い。解説にもあるが、自衛隊出身、競馬評論家、胡散臭い世
浅田次郎の人間像を丸ごととらえるにのには必読の書かもしれない。???? |
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沙高楼綺譚と少しだけ似ている。運河のほとり、忘れられたような行き詰まりの
場所に古色然と佇んでいるアパート。 ここに住んでいた6人の話が、管理人の老婆によって語られる。 着の身着のままで転がり込んできた女。 裕福な家庭を捨てホステスをしている女に。 ヤクザに成りきれない男。 ミュージシャンをめざす日雇いの若い男 レズバーで働く女 戦場から復員して、「船員」を続けていたと詐称している男。 場末のような場所に住む人の夢と希望、それなりの行く末が温かい目で捉えら れている。 |
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久しぶりに浅田次郎の本を読んだ。さすがだ・・・のひと言に尽きる。
筋の展開、文体、どれをとっても読者を魅了する。 終戦間際、アメリカの潜水艦のために撃沈された弥勒丸。連合国軍の俘虜へ 食料を提供するという人道的な任務を負って航海に出たこの船は、安導券を 得て、無事に航海を終えるはずだった。シンガポールからの帰還人2000人 を乗せて。 しかし、軍部の密命を帯びて上海に金塊を運ぶために針路を変更・・・。 この沈められた弥勒丸の引き上げに関わるのは、かつて弥勒丸と何らかの 接点を持った者たちであった。 シンガポールの特務機関員となった、小笠原大佐は戦後海運王、少尉候補 生は国会議員・・・。 海軍中尉として乗船した正木は実に意外な人物。 この本への不満はただ一つ。 弥勒丸の素晴らしさ、乗務員たちの誇り、当時の日本の状況などを語るのは よいのだが、もともとの出発点である、「弥勒丸の引き上げ」が尻切れのまま 終わることである・・・。少佐であった土屋のその後の人生についてももう少し 詳細にふれて欲しかった。これ以上はネタばれになるので書かないが・・・。 ------------------------------------------------------------- 内容(「BOOK」データベースより) 昭和20年、嵐の台湾沖で、2300人の命と膨大な量の金塊を積んだまま沈んだ 弥勒丸(みろくまる)。 その引き揚げ話を持ち込まれた者たちが、次々と不審な死を遂げていく――。 いったいこの船の本当の正体は何なのか。それを追求するために喪われた恋 人たちの、過去を辿る冒険が始まった。日本人の尊厳を問う感動巨編。 |
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大作である。
大本営作戦本部、出版社で翻訳を手掛ける片岡と妻、小学生の息子・譲、 盛岡の元軍曹、医専の学生、そしてソ連の兵士・・・・。 立場を変えながら、終結したはずの戦争が千島列島・占守島にソ連が侵攻した ことの不合理さにつしいて書き進められていく・・。 内容紹介に詳細があったので以下に引用。 ------------------------------------------------------------- 内容紹介から 1945年8月15日――戦争が、始まる。 稀代のストーリーテラーが挑んだ物語の舞台は、玉音放送後に北の孤島・占守島で
「占守=美しい島」で起こった悲惨な戦いを通じ、戦争の真の恐ろしさ、生きることの
西洋文化あふれる華やかな東京の翻訳出版社に勤める片岡は、いずれ妻とひとり
そんな彼に、赤紙が届く。陸海軍の精鋭部隊が残留している北海道北部の占守島
上巻では、3人の占守島への旅を軸に、焼け野原の東京、譲の疎開先、鬼熊らの地
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この本は凄い!
さすがに浅田次郎。 二つの過去の関係者が降霊する。 一つ目は小学校の頃、一緒に通学した転校生の山野井清、キヨ。 ろくでなしの父とニコヨンの母。 父はキヨを使って当たり屋に・・・・。 この話は切ない。涙が出てしまった。 二つ目は学生時代の恋人、真澄と百合子のこと。 主人公は真澄に一方的に慕われていたが、まったく気づかなかった。 むしろ、非の打ちどころのない百合子を振ったことへの罪悪感で一杯だったの だ・・・。 ------------------------------------------------------------- 内容紹介から 謎めいた女の手引きで降霊の儀式に導かれた初老の男。 罪がない、とおっしゃるのですか―死者と生者が語り合う禁忌に魅入られた男が 魂の遍歴の末に見たものは……。 |
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6つの短編が載せられているが、今回は心に染みいるような作品は無かった。
・夕映え天使 父と二人きりで営むラーメン屋に、住み込みで働きたいと 40を過ぎた女がやってきた・・・。 突然、居なくなった女は半年後、自殺体で見つかる・・・。 ・切符 爺ちゃんと二人で暮らすヒロシ。二階に間借りしている八千代夫婦 わけありの二人だったが、旦那は去り、八千代も引っ越してゆく・・・。 ・特別な一日 退職の日を特別な日にしない・・・。そんなテーマのつもりが 全世界を巻き込んだことだった? ・琥珀 定年間近の刑事が、北の街のコーヒー店のマスターの顔を見て驚く。 ・丘の上の白い家 貧乏で奨学金をもらっている僕と清田。 丘の上の家に住むお嬢様と知り合った僕は清田を紹介する。 ・樹海の人 自衛隊に入った主人公は樹海での訓練中に、未来の自分の姿ではな いかと思われる男と会う。 |
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西田敏行と柳葉敏郎が出ていたテレビドラマの原作「シューシャインボーイ」が
入っているので図書館から借りて読んだ。 「現代の泣かせ屋」という異名が、この作家につけられているようだ。 ここに収蔵されている6編。人によっては涙すると思う。(私は今回は・・) シューシャインボーイはテレビの方が原作を超えて感動が大きいという気がした。 短編では描き切れなかった戦後のようすなどを映像で示せたのも良かった。 ・供物
・雪鰻
・インセクト
・冬の星座
・めぐりあい
・シューシャインボーイ
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内 田 康 夫・ |
一番はじめに読んだのは「萩原朔太郎の亡霊」。・・・・・
若い頃この詩人の詩をたくさん読んだので、書店でこ の本を手にした時ためらわず買った。 だめでもともとという気持ちだったが、これが予想外。 この作家と出会えた幸運を喜んだ。その後内田康夫は 次第に認められて押しも押されもせぬベストセラー作 家になった。 以来この作家の本を全部読むことにしたのだが、予算 が・・・・・・ その頃読んだ本の感想は今となっては到底書けない
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青字の作品は未読です。 ※ミステリー紀行や解説書などはあまり読みません。
黒字の本はほとんど書棚にありますが、後半は図書館から借りて読んだ本が かなり入っています。 ★の本には書評(コメント) があります。・・・ページ下 |
1.死者の木霊 | 21.杜の都殺人事件 | 41.鞆の浦殺人事件 | 61.歌枕殺人事件????????? |
2.本因坊殺人事件 | 22.小樽殺人事件 | 42.志摩半島殺人事件 | 62.伊香保殺人事件 |
3.後鳥羽伝説殺人事件 | 23.高千穂伝説殺人事件 | 43.津軽殺人事件 | 63.平城山を越えた女 |
4.萩原朔太郎の亡霊 | 24.王将たちの謝肉祭 | 44.江田島殺人事件 | 64.「紅藍の女」殺人事件 |
5.平家伝説殺人事件 | 25.「首の人」殺人事件 | 45.追分殺人事件 | 65.耳なし芳一からの手紙 |
6.遠野殺人事件 | 26.盲目のピアニスト | 46.隠岐伝説殺人事件 | 66.三州吉良殺人事件 |
7.戸隠伝説殺人事件 | 27.漂白の楽人 | 47.少女像は泣かなかった | 67.上野谷中殺人事件 |
8.シーラカンス殺人事件 | 28.鏡の女 | 48.城崎殺人事件 | 68.鳥取雛送り殺人事件 |
9.赤い雲伝説殺人事件 | 29.軽井沢の霧の中で | 49.湯布院殺人事件 | 69.浅見光彦殺人事件 |
10.夏泊殺人事件 | 30.美濃路殺人事件 | 50.隅田川殺人事件 | 70.博多殺人事件 |
11.倉敷殺人事件 | 31.長崎殺人事件 | 51.横浜殺人事件 | 71.喪われた道 |
12.多摩湖殺人事件 | 32.十三の墓標 | 52.金沢殺人事件 | 72.鐘 |
13.津和野殺人事件 | 33.終幕のない殺人 | 53.讃岐路殺人事件 | 73.「紫の人」殺人事件 |
14.パソコン探偵の名推理 | 34.北国街道殺人事件 | 54.日蓮伝説殺人事件 | 74.薔薇の人殺人事件 |
15.明日香の皇子 | 35.竹人形殺人事件 | 55.琥珀の道殺人事件 | 75.熊野古道殺人事件 |
16.佐渡伝説殺人事件 | 36.軽井沢殺人事件 | 56.菊池伝説殺人事件★ | 76.若狭殺人事件 |
17.「横山大観」殺人事件 | 37.佐用姫伝説殺人事件 | 57.釧路湿原殺人事件 | 77.風葬の城 |
18.白鳥殺人事件 | 38.恐山殺人事件 | 58.神戸殺人事件 | 78.朝日殺人事件 |
19.「信濃の国」殺人事件★ | 39.日光殺人事件 | 59.琵琶湖周航殺人事件 | 79.浅見光彦のミステリー紀行1 |
20.天城峠殺人事件 | 40.天河伝説殺人事件 | 60.御堂筋殺人事件 | 80.透明な遺書 |
81.坊ちゃん殺人事件 | 101.蜃気楼 | 121. 貴賓室の怪人 ★ | 141.悪魔の種子 |
82.「須磨明石」殺人事件 | 102.姫島殺人事件 | 122. 不知火海 ★ | 142.ミステリー紀行9 |
83.死線上のアリア | 103.(ミステリー紀行番外編2) | 123. ニッポン不思議紀行 | 143. 不思議航海 |
84.斎王の葬列 | 104.祟徳伝説殺人事件 | 124. 鯨の哭く海 ★ | 144. 棄霊島上下 ★ |
85.(ミステリー紀行2) | 105.(内田康夫自作解説第集) | 125. 箸墓幻想 ★ | 145. 還らざる道 ★ |
86.鬼首殺人事件 | 106.皇女の霊柩 ★ | 126. ミステリー紀行8 | 146.長野殺人事件 ★ |
87.(ミステリー紀行3) | 107.遺骨 | 127. 歌枕かるいざわ
軽井沢百首百景 |
147. 幻 香 ★ |
88.箱庭 | 108.(存在証明 エッセイ) | 128. 中央構造帯 ★ | 148. 妖しい詩韻 |
89.怪談の道 | 109.鄙の記憶 ★ | 129. しまなみ幻想 | 149. 靖国への帰還 ★ |
90.歌わない笛 | 110.全面自供
浅見光彦と内田康夫 |
130. 贄門島 上・下 ★ | 150.初めての小説 |
91.幸福の手紙 | 111.ミステリー紀行6 | 131. Escape〜消えた美食家 | 151.地の日 天の海
上下(図書館) ★ |
92. (ミステリー紀行4) | 112.藍色回廊殺人事件★ | 132. 龍神の女 ★ | 152.壺霊(これい)上下 ★ |
93. (沃野の伝説) 上下 | 113.ふりむけば飛鳥
世界一周船の旅 |
133. 化生の海 ★ | 153.砂冥宮 ★ |
94.札幌殺人事件 | 114.はちまん 上・下 ★ | 134. 十三の冥府 ★ | 154.ぼくが探偵だった夏 ★ |
95.(ミステリー紀行番外編) | 115.黄金の石橋 ★ | 135. イタリア幻想曲 ★
貴賓室の怪人II |
155.教室の亡霊 ★ |
96. (軽井沢通信 ) | 116.氷雪の殺人 ★ | 136. 他殺の効用 | 156.神苦楽島 ★ |
97.イーハトーブの幽霊 | 117. ミステリー紀行7 | 137. 上海迷宮 ★ | 157.不等辺三角形 ★ |
98. (ミステリー紀行5) | 118. ユタが愛した探偵★ | 138. 浅見光彦新たな事件
天河・琵琶湖・善光寺紀行 |
158.風のなかの櫻香★ |
99.記憶の中の殺人 ★ | 119. 浅見光彦の食いしん坊紀行 | 139. 風の盆幻想 ★ | 159.黄泉の国から来た女★ |
100.華の下にて ★ | 120.秋田殺人事件 ★ | 140. 逃げろ光彦 ★ | 160.汚れちまった道 ★ |
161.萩殺人事件 ★ | 162.北の街物語 ★ | 163. 遺譜 上・下 ★ | |
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「名探偵の挑戦状」(角川文庫)の中に掲載されている。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その他の掲載短編 ・魔光 ------ 牛尾刑事 ・三毛猫ホームズの英雄伝説 ・殺怪獣事件--伊集院大介 |
(パソコン探偵の名推理) |
「恐怖の変奏曲」(カッパノベルス)に収録されている。 日本推理作家協会編
その他の掲載短編 ・傷だらけの女(生島治郎) ・葬むられた遺書(井沢元彦) ・ダックのルール(大沢在昌) ・暗殺の部屋(大谷羊太郎) ・多面体のあなた(海渡英祐)・妖精の誘拐(梶龍雄) ・覗き見て(かんべむさし) ・箱(日下圭介) ・国境の祈り(胡桃沢耕史) ・失われた雛祭(小林久三) ・軌跡は消えず(陳舜臣) ・陰のアングル(仁木悦子) ・花刃(皆川博子) ・花刑(森村誠一) |
内田康夫集 リブリオ出版 |
中島河太郎監修・大きな活字で見やすい本
・願望の連環 ・陰画の構図 ・サラ金地獄に愛を見た・・・この短編はあちこちに掲載されている。 |
「珠玉集・上」 |
カッパノベルス・・阿刀田高以下14の作家の短編が載せられている。
・願望の連環(内田康夫著) |
戸隠伝説殺人事件は戦時中の恋人同士の悲惨な運命から始まって、現在の不
可解な事件へと発展するわけですが、純粋な愛と時の流れが物悲しくバックを彩っ ています。内田康夫が初期に書きたかった世界がここに記されています。 竹村警部は内田康夫の出世作である、「死霊の木霊」から登場する探偵です。私は、 浅見光彦よりはこちらの方が好きです。この作品での竹村の人間臭さが浅見光彦には ないのです。 浅見光彦については「記憶の中の殺人」が秀作です。作家自身(内田康夫)がごく 自然に登場してきます。なにより面白いのは二人の掛け合いです。これまでの経緯を 知っている読者からすると吹き出してしまう場面が出てきて、すごく楽しめます。 菊池伝説殺人事件を再読しました。(平成11年6月)。職場に菊池という方がいて
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黄金の石橋・皇女の霊棺・崇徳伝説殺人事件の3冊の文庫本を古本屋で見つけた。
嬉しくて、すぐに買ってしまった。「華の下にて」も単行本で出たので、合わせて4冊を一度 に買ってしまった。秋の夜長をじっくり読もうと思っている・・・・・・・。 |
++++++++++ 読後感 (HP作成を始めてから読んだもの) +++++++
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図書館に申し込んだのが7月。ようやく手に入り、心躍らせながらページを捲ってい
った。上下合わせると700ページを超える作品だが、最後まで読み手を惹きつけて離 さない。 浅見光彦シリーズ最後?ということで、これまでに登場した女性たちも登場する。特に (平家伝説殺人事件の稲田佐和に心惹かれる光彦。) 舞台を神戸、神奈川、そして、ドイツ・オーストリアへ。 太平洋戦争、ヒトラー・・・。 戦後の時代を生き抜き、隠し財産?にかかわり70年の元特務機関員・忌部(いんべ)。
浅見家に届いた一通の手紙。それは、本人が知らない間に企画された、浅見光彦
第二次世界大戦前、ドイツより日本を訪問し、全国を歓迎と熱狂の渦に巻き込んだヒ
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これは良い。
浅見光彦の住むあたり「飛鳥山」は好きな場所で、何回か訪ねたことがある 団子屋の平塚亭や、神社も見ている。 この当たりのことは時々小説に登場するのだが、詳しく描かれることは少なかった。 今回作者があとがきでも言っているように、自分の出身地である北区の一帯をきち んと調べ直して書いている。 事件にかかわる彫刻家も、ヤクザらしき者の死体を発見した凧屋?も浅見光彦の家 の近隣の人である。 ご近所?のことであるので、殺人も最小限に止めている。 事件解決もそうだが、北区界隈を描くことが狙いのように思える。 山手線に唯一ある踏切、昔ながらの風呂屋など。 内田作品・・読み終えるのがもったいないような気分で読み進めた・・。 内容(「BOOK」データベースより)
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うーん。
インパクトに欠けるか・・・。 事件は複雑に絡み合っていて、その一つ一つが見事に解決(説明)されるのに異論 はないのだが。最後まで読み手に事件のヒント、犯人の手口を提示したり、ドキドキ するような展開があったり・・・それがあまり期待できない。 事件の背景を知っていた人物は最初から口を閉ざしており、犯人もありきたりの者た ちというのは新鮮さに欠ける。 独身貴族連盟?を組んでいた親友の松田が山口に見合いででかけ、婚約に至ると いう伏線があって、それはそれでネタになっている・・・。 浅見の推理で山口県警を動かすというのも面白くはある。 ともかくも、萩、宇部、美弥、防府と山口県内をあちこち走らせ、地図を見ながら読ま せられ、ちょっとした山口びいきになった。 ----------------------------------------------------------------- 内容(「BOOK」データベースより) 地方紙記者・奥田伸二が萩で失踪、浅見光彦は行方捜しを依頼され山口を訪ねた。 奥田が姿を消す直前に遺した不可解な言葉。四年前に起こった市役所職員カップル の相次ぐ不審死。中原中也の詩の一節を綴った遺書。 いくつもの謎に翻弄される浅見。奥田の身には何が起こったのか? 一方、見合いで山口を訪れていた浅見の親友・松田将明は、元美祢市議刺殺事件 に巻き込まれた。松田を救うべく動き始めた浅見の前で、奥田の失踪事件が奇妙に 関わりを持ち始める。二つの事件が絡まり合う中、やがて謀略の構図が浮上、そして 強大な敵が浅見の前に立ちはだかる……。 【著者のことば】
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上の項にある「汚れちまった道」と同じ事件を、浅見光彦と、友人の松田という、二人
の視点から書いたものである。 ・浅見中心が「汚れちまった道 ・松田中心が「萩殺人事件」である。 内田康夫の本を全部読むことにしているので(エッセイ等を除く)、新刊が発売されると 同時に図書館で予約し、まだピカピカの?本を二冊とも読んだ。 この作家はだんだん「切れ」が少なくなってきたように思う。 内容も文も平易で、舞台となる当地の「食事」などにかなりこだわったりしている。 女の人の描き方にも、奥ゆかしさが若干消えたような気もする。 今回の事件。 関連が無いような二つの事件に、浅見と松田が遭遇する。事件が錯綜していて、ちょ っとやおやこしく、くどい感じもする。途中に事件解決のヒントも少なく、終盤にならないと 全容が見えてこない、という展開はいつもと同じ。 ----------------------------------------------------------------- 内容(「BOOK」データベースより) 出版社に勤める松田将明は、山口・宇部に住む女性と見合いするために旅立つ。萩ま で列車で向かう途中、車窓から見た女性に目を奪われ、彼女がいた萩反射炉を訪れる。 だが、そこには女性の姿はなく、ネックレスが落ちていただけだった。松田がネックレス を“持ち主”に送り届けたことで、不可解な殺人事件とかかわることに…。 その持ち主は元美祢市議で、何者かによって殺されていたのだった。松田は、大学時代 の親友・浅見とともに犯人捜しに乗り出す。そこで明らかになる哀しき真実とは―。 |
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図書館に予約してからかなり待たされたが、ようやく手元に届く。・・
(このところ内田康彦の本が入ると欠かさず予約している。) 発売日:2011/07/29とあるから、4ヶ月ちよっと前に出た本である。 いつものように間をおかず読み続けたが、なかなか進まなかった。 ---------------------------------------------------------- 天橋立がある京都府・宮津市の観光課に勤める神代静香を訪ねた女が 殺害される。鶴岡からやってきたという女の目的は何だったのか。今は亡 き母も鶴岡の出だったが、逃げるように宮津にやってきて故郷とは行きを 絶ったという。 静香は偶然宮津に取材にやってきていた浅見光彦の助けを借りて事件 と背後にある秘密に迫る。 この世とあの世を結ぶと言われている、出羽三山、月山、羽黒山、湯殿 山の由来、修験に来山する人々や宿坊等について書かれている。 また、静香の父が天橋立で観光船の船長をしているという設定で、天橋 立の見どころやコースも語られる。この地に立っている元伊勢神社(籠神 社)についても宮司の言葉を借りて由来が語られ、興味深い。 |
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異色の一作。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
尼寺を舞台にしているが、それがメインというわけでもない。 京都の旧家や名家なども絡んでいる。 ------------------------------------------------- 内容(「BOOK」データベースより) 5歳まで施設で育ち、奈良の由緒ある尼寺・尊宮寺に養女に 迎えられた美少女・櫻香。中学生になった彼女の周りで、 次々に不審な出来事が起こる―。身を案じた尼僧・妙蓮に 相談を受けた浅見光彦は、謎を追って鳥羽へ向かうが―!? 遷都1300年の奈良・尼寺を舞台に、人間の愛と業を描いた 感動のミステリー。 |
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久しぶりに読み応えのある本に出会ったという感じである。神苦楽島は、長い
わりに大雑把でちょっとがっかりしたのて゜・・・。 ---------------------------------------------------------- 内容(「BOOK」データベースより) 名古屋、奥松島で起きた殺人事件を繋ぐもの。それは名古屋の名家に伝わる 古い仙台箪笥だった。事件解明を依頼された浅見光彦は、箪笥から見つかっ た謎の漢詩に注目し、その意味するところを解こうとする。そんな中、ある閃き が光彦を襲う。 |
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浅見光彦の少年時代の冒険を描いている。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
軽井沢の別荘で夏休みを過ごす光彦。ある日、友だちの峰男くんと、得体のしれない 別荘で男が死体らしきものを埋めるのを目撃してしまう。軽井沢のおじいさんのところ に遊びに来ていた同級生の本島衣理も加わり、不審な事件の解決に取り組む・・。 若き日の竹村刑事が登場するのみ面白い。 少年少女向けに書かれた本で、ちょっと難しい漢字はすべてふり仮名つきである。 ----------------------------------------------------------------- 内容(「BOOK」データベースより) 光彦・小学校五年生の夏。クラスに軽井沢からの転校生・本島衣理がやって来た。初対 面の印象は最悪!それなのに隣の席だなんて、女という生き物が苦手な光彦には辛い毎 日だ。でも、待ちに待った夏休み、光彦は今年も恒例の軽井沢の別荘へ…。そこで、夏 の友だち・峰男くんから偶然、衣理を紹介され再会する。話をするうちに光彦は、最近、 軽井沢で行方不明になった女の人がいるという話を聞き、三人で現場に行くことに。する と、怪しげな「緑の館」の庭で大きな穴を掘り、何かを埋めようとしている男の姿が!その 直後から不穏な空気が光彦の周囲に漂いはじめる。埋められた物は何だったのか?平和 な軽井沢でいったい何が起こっているのだろうか!?「浅見光彦シリーズ」でお馴染みの “あの人”たちも登場。 |
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県立図書館で検索して見つけた。まだ新しく何人にも読まれていない感じがした。
1ページの行数が少ない。圧縮すれば上下でなく、一冊で収まったかもしれないとい う感じがする。淡路島が主舞台だが、「太陽の道」という北緯34度32分近くに位置す る伊勢神宮、斎宮なども登場する。宗教法人・陽修会会長・新宮日出夫の生き方、 彼と別に狂信者達が動き出すという、組織の矛盾等にも焦点を当てている。 内容(「BOOK」データベースより)
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図書館で予約していたが、なかなか順番がまわってこなかった。ようやく読めるというので
一気に読み進めた。やはり内田康夫の本は読みやすい。文章に違和感がないのでどん どん読める。 内容は、大分で起こった「教員採用試験に絡む賄賂」に題材をとったものである。 新任の英語教師・梅原彩は、自分が講師をしていた時に病気休暇をとった澤という教師が 自殺したことを知りショックを受ける。しかも、澤は梅原と並んで写った写真を持っていた。 梅原を心配した生徒が、浅見に連絡をしたことから名探偵の登場となる。(以前の「伊香 保殺人事件」での浅見の活躍をしっている松浦を通じて。) 澤の娘で教員試験を4回も落ちている日奈子、県会議員の名越、梅原の通う学校の近く に住む謎の男「結」、梅原が顧問をつとめる陸上部に息子が所属しているが、県大会に 出られずクレームを付けてきた山本・・。モンスターペアレントの問題も絡めながら、物語 は進行していく・・・。 |
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県立図書館で内田康夫を検索したら追加の本が入っていたのでさっそく借りた。
---------------------------------------------------------------------- これは戦後の「内灘闘争」に参加した人たちのその後の人生と絡んだないようである。 内灘闘争というのは、当時砂丘だった石川・内灘に国が砲弾の試射場を造ろうとした ことに始まる。 当時大学生だった中嶋由利子と恋人の水城は正義感に燃えて地元の人たちを応援 した。水城は熱があったにもかかわらず、リーダーの「米帝の手先の言うことで動揺す るのか」というアジ(扇動)に、スクラムを組む。そして、倒れた。水城を気遣った友人の 二人が小屋に運んだが医者に診せることができず、水城は亡くなる。 やがて、地元の人々はよそ者である学生たちと袂を分かって国と和解し始めた。 挫折して内灘を去っていく、中嶋や学生たち・・・。 この内灘闘争を書くために仕上げられたミステリーという感じがしないでもない。
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県立図書館で時々「内田康夫」を検索してみると、新刊が入っていることがある。・・
今回もそうだった。申し込んだらあまり間をおかずに手に入ったのは幸運だった。 以下、ストーリー(Wee 角川のページより引用させていただきました。)
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上下二巻だったが、スムーズに読めた。
町家に十日間宿泊して京都のあちこちを訪ね歩くという設定で、事件は上田京 子の殺害ばかり。大骨董市で京都新聞の記者・栗原が偶然佳奈の写真を撮って いたが、その写真の分析から失踪の謎に迫っていく。 京都の有名な観光地でなく、作者の描きたかった場所が紹介されていくのも読 ませどころである。 寂光院の放火の場面から始まるが、この放火が全体及ぼす影響を少ないよう な気がするがどうだろう。 |
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内田康夫の著作としては143番目だが、探偵として浅見光彦が登場するのは100番目。
記念すべき本である。 光彦は取材で五島列島に行き、途中のフェリーで元刑事の後口と知り合う。やがて、こ の後口が静岡・御前崎で死体となって発見された。後口に何があったのか。30年前に長 崎・軍艦島で行った事件の捜査に当たっていた後口が見たものは何か? 信州・松代に 住む娘を訪ねたこととの関わりは? 光彦は軍艦島の生まれである教師・篠原雅子の協力を得て事件の解明に挑む。
松代は昨年訪ねた所である。着いたのが夕暮れの閉館間際だったために、人がほとん
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県立図書館から借りて読んだ。
長野県知事になった某作家をモデルにしたような本だった。 ---------------------------------------------------------------------- 品川区役所年金課に勤める宇都宮直子は、取り立て先の岡根寛憲宅を訪ねて分厚い 封筒を託された。 やがて岡根寛憲が長野県飯田市で殺害され、直子は「封筒」の重大さに驚愕する。 岡根寛憲の事件を担当して久しぶりに登場した信濃のコロンボ竹村。 直子の夫・正享の旧友として「封筒」と事件解明に登場した見光彦。 県警本部長の小沢。県会議員の金子、保坂。 役者が出そろって事件は進展していく。 総会屋のような仕事をする渡部が第二の犠牲者となり、やがて別れた妻の昌美と娘の 静香が光彦の前に現れる。今回のマドンナは昼神温泉「しほの家」という旅館で、「しほ の家の狐舞い」を踊る前川静香。 --------------------------------------------------------------------- 長野県知事選挙と長野オリンピック招致にからむ不透明な金の動きをテーマとして 内田康夫が取り組んで政治の裏舞台の事件である。 |
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内田康夫の新刊が出版されていることを知ったので、県立図書館で検索したら・・あった・・・ さっそく申し込んだが、希望者が多かったようで、ほとんど忘れたころに電話があった・・・。 読み始めて、すぐに思ったことは「これは本当に内田康夫??」 浅見光彦が登場しないのは、本当に久しぶりで新鮮だったが、まさか純粋に歴史物を書く とは。驚きを通り越している。 それにしても、さすがは内田康夫である。最初は淡々と史実を追いかけているような感じを 受けたが、次第にこの作家独自の史観が出て、下巻に入った時には魅せられていた。 織田信長の狂気の世界(殺戮)や光秀の反逆の必然性、秀吉の日輪。それらが随風(天海) の眼を通して鮮やかに描き出されている。以下に角川文庫のページから「あらすじ」を引用 させていただいた。 時は戦国。会津・芦名家の重臣・船木一族の嫡男として生まれた兵太郎は頭脳明晰で将 来を嘱望されていたが、自らの出生の秘密と争い事に嫌気がさして元服前に出家を宣言し、 随風(ずいふう)と名を改めた。 随風はたちまち頭角を現し、17歳で天台の総本山・比叡山延暦寺へと向かう。彼こそが後 に徳川三代に重用され、100歳を超える天寿を全うした若き日の天海そのひとである。 その頃、針売りの吉(後の秀吉)は、武士になるべく諸国を放浪していた。畿内、美濃、駿 河。非定住商人でしかない自分がどの国で身をたてるか。若きの日の秀吉は、商人の観点 で世の動きと天下の情勢を観察していた。伝説では秀吉と同年同日に生まれたという黒衣の 宰相天海。信長や光秀の盛衰、秀吉の天下取りなど、戦国の動乱をすべて見聞した若き日 の天海(随風)を中心に、ベストセラー作家・内田康夫が描く野心的歴史超大作。 秀吉と光秀の異常な出世から、織田家臣団の抱える構造的問題、そして本能寺の変と中 国大返しにいたるまで、ミステリ界の第一人者が、最新の研究成果を駆使して、戦国史最大 の謎を解き明かす。 日本経済新聞連載中より話題の平成版「太閤記」ついに刊行。 |
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県立図書館から借りて読んだ。
久しぶりに浅見光彦の登場しない本だった。 ---------------------------------------------------------------------- 海軍航空士官として、厚木航空隊に所属する「武者滋」は、茅ヶ崎の海岸で知り合った 女学生・沖有美子に自分の絵を描いてもらう。 やがて、米軍の本土空襲が激しくなり、武者は伊豆半島方面から侵入したB29を迎撃 するために、厚木基地を飛び立ち、敵機を撃墜するが、操縦していた柳飛長とともに銃弾 を浴びる。そして、厚木基地への帰路、稲妻が光る長い雲中を通り・・タイムスリップした。 --------------------------------------------------------------------- 平成19年の現代に唯一人たどり着いた武者がするべきことは・・・。 靖国神社が精神の柱であったこと、A級戦犯も国民もみな一つになって戦っていたこと、 その処刑を喜び万歳を叫んだ者はいないこと・・・総理との対談、ルポライター館山との対 談。 テレビに出演した武者は自分の信ずることを語る。しかし、列席した一人の女性の言葉 「私の父は食べ物もなく餓死したと聞く・・現代の豊かな世界に戻ってきたあなたが、賢 しらに靖国神社がどうのこうのと・・英霊に申し訳がたたないのではないか・・・。」 その言葉にショックを受けた武者は、再び「月光」に乗ることを決意する。 絵を描いてくれた沖有美子との再開、結婚を約束した有美子の親戚の娘深田瞳との出 会い、すべてを捨てて・・・。 --------------------------------------------------------------------- 内田康夫が靖国問題に真正面から取り組んだ異色作である。タイムスリップという現実 では理解できない現象を持ち込んでいるところも興味深い。 |
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5つの短編が載せられているが、4つは以前書かれた本の中から抜粋して載せたもの。・・
・埋もれ火 ------------ 軽井沢の霧の中で(中央文庫・角川文庫) ・飼う女 -------------- 死線上のアリア(徳間文庫・角川文庫) ・濡れていたひも ------- 盲目のピアニスト(中央文庫・角川文庫) ・交歓殺人 ------------ 死線上のアリア(徳間文庫・角川文庫) ・逃げろ光彦 ----------- 書き下ろし 4編は女の情愛などをテーマにしたちょっと怖いストーリー。 逃げろ光彦
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これまで読んだ本の中から抜粋して載せているものだった。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・他殺の効用 ------------ 名探偵の挑戦状(角川文庫) ・乗せなかった乗客 -------- 軽井沢の霧の中で(中央文庫・角川文庫) ・透明な鏡 --------------- 鏡の女(角川文庫) ・ナイスショットは永遠に ----- パソコン探偵の名推理(講談社文庫) ・愛するあまり ------------ 盲目のピアニスト(中央文庫) |
還らざる道・ |
プロローグ
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島崎藤村の「夜明け前」の一節が紹介される。 『木曽路はすべて山の中にある。あるところはそばづたいに行く崖の道であり・・・』 木曽路が舞台である。(国道19号線) 木曽路の名勝地「木曽の桟(かけはし)」で起きた乗用車の転落。運転手は泥酔し ていたというが・・。 続いて起きた殺人事件。 恵那市矢作ダム。奥矢作湖で白陽インテリアの会長・瀬戸一弘が死体で発見された。 瀬戸から半生の記を託された孫の雨宮正恵は祖父の死の謎を解明すべく、愛知豊田 市・足助の馬越将仁を訪ねる。そして、明智光秀を取材に来ていた浅見光彦と知り合い ともに、事件解決に取り組む。 登場する主な人物 ・瀬戸一弘 ・瀬戸一弘の父・由蔵・・50年前、大木の下敷きで死に、盗伐を疑われた。 ・馬越将仁・・足助の村おこしに心血を注ぐ ・馬越将仁の父・憲秀・・加子母営林署長を勤めた。 ※由蔵が亡くなった後、下呂で天皇陛下出席のもとに全国植樹祭が開かれたが、そ の時に出席していた ・大須賀農林大臣 ・信越営林局長の中山 ・今野上松営林署長 50年前に加子母村で何があったのか、浅見光彦は関係者を訪ね歩き、度合温泉に 宿泊し、木曽ヒノキに関わる真実に辿り着く。 浅見光彦が最後に事件の黒幕の人物を訪ねて言う場面 「それで、君の望みは何かね。」 「望みは正義が行われることです。」 そして、数日後、長野・王滝村から岐阜へ抜ける白巣峠近くの断崖から3人の乗った 車が転落した。 内田康夫が渾身を込めて書き上げた名作である。
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幻 香・ |
本書の末尾に、次のように書かれている。
「例幣使(れいへいし)街道殺人事件」 (「浅見ジャーナル」1996年4月号〜2007年1月号) 「フローラの凾(はこ)」 (「野生時代」2006月号〜2007年5月号) を 大幅に改稿したものです。 作者の後書きによれば、浅見ジャーナル紙上で始まったリレーミステリーだとのこ と。内田康夫と会員が交互に執筆したものだったが、野生時代に転載したり、単行 本として発行するに当たって大幅に修正したものである。 登場する主な人物 ・調香師の国井和男 娘の由香 ・調香師の西原哲也 娘のマヤ ・沼田皇奈子(みなこ) ・戸村浩二・・真由子の恋人で調香師 ・田所・・国井和男の小学校時代の同級生で元駐在勤務 ・小野瀬秀夫・・国井和男の小学校時代の同級生 「風葬の城」にも登場した・会津若松の漆器職人 国井和夫の妻・真由子は西原哲也の妻・ジョセフィーヌと沼田皇奈子を乗せ、カンヌ の国際香水デザイン会へ向かうが、その途中で事故を起こす・・・というところから始ま る。 時が流れて、浅見光彦は、国井由香という名前で書かれた手紙で呼び出され、栃 木市に行き、巴波(うずま)川にかかる幸来橋で張り込んでいた山北刑事に連行され る。殺された戸村浩二の上着のポケットに入っていた「おもちゃのまち 今市 湯西川 綿着山 4/10/幸来橋」。事件の渦中に引きずり込まれた浅見光彦が、山北刑事 の協力を得て事件解決に挑む。 --------------------------------------------------------------- 国井和男が開発した香水はインフルエンザの特効薬である「タミフル」のような副作 用を持っていた。国井は、この開発した「究極の香水」を破棄するのも忍びなく、「三位 一体」の考えをもとに、ギリシャ神話の『三美神』になぞらえた3人の娘たちに託すこと にした。その3人とは、国井由香、西原マヤ、事故でピアニストを諦め調香師になった 沼田皇奈子である。 「調香師」聞き慣れない名前であるが、内田康夫は、この世界のことを詳しく調べて、 主題に据えている。 --------------------------------------------------------------- 国井和夫が娘の由香に渡そうとして日本に持参した瓶は、国井が殺害されたことに より、行方がわからなくなっていた。 不穏な動きを見せる沼田皇奈子の父親が経営する沼田皇製薬の蒲生、矢崎組の二 人・・・。栃木を舞台に事件を追う浅見光彦推理が深まる。 |
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帯の解説(角川書店)から キリストの神秘をめぐりルネッサンスの天才が残した謎 浅見光彦がトスカーナに奇蹟を起こす 30年前、欧州で追いつめられた日本人過激派の爪痕がミモザと糸杉に彩られた 美しいヴィラに新たな悲劇を招く プロローグで兄・陽一郎が若い時にヨーロッパを旅してイタリアに行った時のことが 書かれる。海外に舞台を写した作品は新鮮味があってよい。 帯の解説が詳しいので、続いて引用する。 学生時代に欧州を旅した浅見光彦の兄・陽一郎は、大理石の街カッラーラ近郊で 一人の日本人青年と出会った。だが、数日後、この青年は事故で死亡してしまう。 それから30年。 同じ街で光彦が出会った初老の日本人画家も、やはり数日後に死体となっていた。 異郷の地でともに過激派組織に関わっていた二人の接点には、ヴァチカンの聖な る秘密が見え隠れする。二人の死は禁忌を犯したゆえの「神罰」なのか。それとも ・・・。 2000年前にゴルゴタの丘で行われたキリストの磔刑と、30年前に日本の若者た ちを熱狂させた「革命」の凄惨な末路・・浅見兄弟は、思想と信仰という、人間の生 み出した崇高にして酷薄な怪物に完全と立ち向かうが・・・。 キリストの「聖骸布」が事件の鍵を握るという着想が凄い。 |
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帯の解説(幻冬社)から ・・・ 哀切な胡弓の調べと幽玄な踊りで全国的に有名な富山・八尾町の「風の盆」祭り。 その直前、老舗旅館の若旦那が謎の死を遂げた。自殺で片づけようとする警察に疑問 を感じた浅見光彦と内田康夫は独自の調査に乗り出す。そして、飛騨高山、神岡と越 中八尾を結ぶ、秘められた愛にたどり着く・・・。・・・・・ 富山・八尾町の「風の盆祭り」について書き上げることが、ひとつのねらいではないか と思われるほど、この祭りについて歴史や経過を丹念に調べ上げている。作者の思 い入れが深い。これを読み終わった後に、「風の盆祭り」を見に行かなくてはという気 持ちにさせられる。1985年に作家の高橋治が「風の盆恋歌」を発表し、ドラマ化され て、一躍有名になった祭りである。そのことも含め第一章「越中おわら節異聞」に、詳 細に渡って書かれている。 ミステリーとしては、他の作品に比べていまひとつという感じがするが・・・。 |
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帯の解説(徳間書店)から ・・
「正義を行うことこそ、国益にかなうものなのです」 上海と新宿、二つの殺人事件を結ぶものは何か? 外交問題、汚職、黒社会・・・急激に発展を遂げた国際都市の混沌を掻き分けた浅見 は、驚くべき真実にたどり着く・・・! 「視野の片隅でチラッと動くものを感じた。赤い小さなトカゲだった。・・・曾亦依(ソウイイ) が 見た夢の話を父にすると、父はひどく恐い顔で『私以外の誰かに話したか』と訊い た。」 この、プロローグに出てくる赤いトカゲがミステリーの幕開けであり終末でもある。 舞台を外国に移したものにイタリア幻想曲・貴賓室の怪人II
があるが、これまでの、マ
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(新潮文庫の解説から) 加賀の海から水死体で発見された男。 北海道・余市の自宅には、底に「卯」の字のある一体の古い素焼き人形が残されて いた。事件から五年、かすかに残った男の足跡を辿る浅見光彦は、北九州・北陸・北 海道を結ぶ長大なラインに行き当たる。それき江戸時代から明治期に栄華を極めた、 北前船の航路と重なっていた。列島を縦断し歴史を遡る光彦の推理。ついに驚愕の 真実が、日本海から姿を現す。 「北前船」が出てきたので最近に珍しく新刊を買ってしまった。 北海道を走り回った時に、余市のニッカウィスキーの工場も入ったことがある。今回 のヒロインは、工場の案内役をしている小林園子。竹鶴政孝が昭和9年操業された ニッカウィスキーの工場。余市が選ばれたのは、竹鶴が学んだスコットランドに、気候 風土が似通っているからだという。 「化粧」の意味は、中盤から登場する 往年の映画スター・深草千尋と関連している。 |
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防衛庁物資調達で「水増し請求」事件があったが、それを題材にしたもの ・・・・・・ プロローグ 北海道・利尻島で、富沢は思いがけない人物に出会い、一緒に登山し語り合 う。そして、冷たい缶コーヒーで乾杯・・・。 富沢は意識を失い、奈落の底に落ちていくが、この時の描写が内田康夫は実 に旨い。 富沢が利尻のカルチャーセンターの「運だめしタンス」に残した「プロメテウスの
浅見光彦が刑事局長の兄とともに行動する場面もある。「警察と自衛隊は兄弟」
富沢の実の父かもしれないというサハリン帰りの秋元康博、学生運動の闘士か
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「帯の解説から」 ・・・・・・・・
和歌山県の山奥にある龍神温泉に、熟年夫妻がタクシーで向かっていた。その途中の 山道で、若い女性が運転する乗用車が、猛烈な勢いでタクシーを追い抜いて行った。 その後宿に着いた夫妻を刑事が訪ねてきて、山道で車の転落事故があったという。 てっきりあの女性が運転していた車が転落したものと思ったが、事故を起こしたのは、 夫妻が乗っていたタクシーだった。それが事件の発端だった。 以前に雑誌などに掲載された短篇を集めたものである。 ・龍神の女 表題のもの ・鏡の女 浅見光彦の小学校の頃の初恋の浅野夏子から届いた姫鏡台。 その後、夏子は夫の愛人に子どもができ、変死したことを知る。 昔、夏子と暗号遊びをしたことを思い出し、浅見は夏子からのメーセージを解こ うとする。 やがて、不倫して身ごもっていた鳥須友紀は府中市多磨町四丁目から、送られ た姫鏡台を受け取る・・・・。 オカルト風の一作。 ・少女像は泣かなかった 橋本千晶が探偵役。ブロンズ像が朝に涙のような水滴を垂らすというのが謎解 きのキーワードになっている。亡くなる隣家の夫人の行動や、一緒に住んでいる 夫の愛人の話など、不自然な感じもする。 それにしても、橋本千晶が活躍する数少ないミステリーである。 ・優しい殺人者 「フグハラ」こと、福原警部シリーズの一作。ほとんど捜査に加わらず、いつの 間にか事件を解決してしまう不思議な警部が活躍する。今回は死体の姿勢が 焦点となる。 ・ルノアールの男 パソコン探偵の名推理シリーズの第一作目に載せられている。(単行本と重複 している)、嶋田英作が万能パソコンの助けを借りて事件を解決する。嶋田の 憧れの君である藤岡由美の父親が被害に遭う・・・・。 |
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「帯の解説から」
・・・・・・・・ 浅見光彦を翻弄するのは”荒ぶる神の祟りか”、冥府に迷う死者の怨念か・・・ ピラミッド、キリストの墓、アラハバキ・・・ 謎めいた伝説と信仰。 その背後に潜む憎悪と殺意に敢然と立ち向かう名探偵の活躍を描いた長編旅情ミス テリーの傑作。 なにわより じゅうさんまいり じゅうさんまいり もらいにのぼる ちえもさまざま ウミネコで有名な八戸の蕪島でお遍路の女性とすれ違ったとき、女子大生・神尾容子
ひさびさに内田ミステリー復活・・という感じである。 佐渡伝説殺人事件・平家伝説殺人事件・恐山殺人事件・・・・・ どこかに物悲しさと、得体の知れないものの跳梁を忍ばせて事件が起こり、そして謎が 謎を呼ぶ・・・・。 浅見光彦はこのような舞台に打ってつけの探偵である。 事件の舞台が青森というのも良い。
事件は愛知からやってきた初老のお遍路さんが殺されるところから幕をあける。
浅見光彦は南郷村に虚空蔵山を訪ねたのを皮切りに、八戸・蕪島、五戸、新郷村。
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銀行の抱える不良債権と銀行の体質が今回のテーマである。
バブルがはじけて予測のつかない不景気が進むなかで、銀行は時代の波に揉まれなが ら、次第に歩んではならない道に踏み込み始める・・・。 複線として、終戦と同時に、かつての上司たちを死に追い込んだ者たちの固い密約。 そして、次々と起こる事件の先に待ち構えている平将門の怨念。 浅見光彦は銀行員阿部奈緒美の大学の同窓生として登場する。 さまざまな要素を絡めながら物語が進むのであるが、今回はミステリーや謎解きは非
日本長期産業銀行の体質と暗部を語りきることに精力が注がれた作品である。
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不思議な本であった。千葉・房総に浮かぶ「美瀬島」。この小さな島を舞台に繰り広げら
れる事件。 それは朝鮮との歴史・交流に関連している。今話題になっている北朝鮮拉致問題や北 朝鮮の政治問題にも触れながらストーリーは展開する。 そもそもの発端は、浅見光彦が、父が遭難して救助された際にお世話になった人々に
上巻・帯の紹介文
それにしても、上下二冊は長い。上巻にちょっとくどいようなコメントがあったり、これま
下巻・帯の紹介文
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これは面白い。久しぶりに内田康夫作品を読んだので特にそう思ったのかもしれない。
浅見光彦がキャリアの副知事に同行することになったのは、兄洋一郎と、副知事となる 望月が大学の先輩後輩の間柄だったことによる。 秋田杉を使った第三セクターの秋田美林センターが破綻した後処理のために副知事と
「秋田県の副知事として着任予定の女性官僚のもとに二通の不吉な警告文が・・・・
だいたいバターンは同じ。自殺で片付けられた県庁の役人の家族と親しくなり、特に大
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記者の久保が殺され、その妻が高校の同窓だったことから浅見光彦が登場する。
(それまでは珍しく、新聞記者の伴島が主役である。) 静岡県寸又峡と秋田・大曲市で起きた二つの殺人事件を巡って浅見の推理が冴える。 風変わりな少女光葉、そして、事件の重要人物となにっていく母親のマリ子。 事件は意外な展開を見せるが、久しぶりに謎解きの醍醐味が味わえる作品である。 |
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この本は捕鯨鯨の実態を書くのがねらいだったと思われる。
鯨を獲ることについての賛否、そして、妥当性について永野稔明という水産庁OBの口を 通して語られる。また、捕鯨発祥の地である和歌山県太地町が舞台となっている。、那智 勝浦から数十キロのこの町には捕鯨船資料館があり、くじらの博物館も隣接している。 新聞記者の浅見(あざみ)が登場し(といっても既に殺された後)、父親が教授で浅見陽
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名作である。
浅見が事件の真相を暴いたために、悲しい現実が浮かび上がるというのは、これまでも 幾たびかあったが、今回は特に悔恨を残す。犯人が最後にお遍路さんの衣装を着て、四 国の山中に溶け込むように姿を消すという場面で涙を誘われない者はないだろう。 今回の社会テーマは四国・吉野川に可動堰を造るというものである。長良川、有明海、
この工事計画に関与した青年と友人の女性が、12年前、自動車の事故を装って殺され
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内田康夫はなんでも書ける作家だということを再認した。
今回は、邪馬台国論争、発掘、大和、そして、折口信夫。 あとがきに書いているが、連載の途中に、奈良県桜井市で画文帯神獣鏡が発見され たり、藤村新一氏の「石器捏造」が発覚したりと、センセーショナルな出来事が起こると いう幸運に恵まれ?真実味を帯びる小説となった。 過去のいきさつを忘れるため、生涯独身を通し、考古学の研究にすべてを捧げてきた
小池に続いて、畝傍考古学研究所の平沢が殺される。
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「ユタ」の意味は、沖縄地方の「いたこ」のようなものである。死者の言葉を聞いたり、未
来を予測したりする能力を持った者である。 スキャンダル雑誌「裏の真相社」の編集長である風間了が沖縄の聖地斎場御獄で殺さ れる。毒殺である。 風間にかけられた保険金がほしい社員達を代表して総務部長が浅見に調査を依頼する。 以下ストーリーは展開するが、内田康夫が書きたかったのは沖縄の「ユタ」についてだっ
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かなり前から購入していたのだが、先に不知火海や貴賓室の怪人にいってしまた。ど
うしても上下2巻となるとある決意を持たないと取り掛かれない。 知人が内田康夫「遺骨」は途中まで読んで嫌になると言っていたが、この沃野の伝説 も、同じようなものかもしれない。ミステリーとして進展さず、作者が時事問題について延 々と持論を語ったり、批判したりするところがある。 以前はそうでもなかったのかもしれないが、最近は世相を反映した事件などにテーマを 求めるからであろう。 食管法とヤミ米の問題がこの本の主テーマである。
次に発生した近所の米屋のコクゾウムシ騒ぎ・・・・・驚いたことに
ヤミ米と関っていた男の失踪。次々と起こる追跡劇と殺人事件。はじめに失踪した阿
久しぶりに信濃のコロンボ竹村が登場したのは嬉しかったが、上下2巻にする程の中味
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プロローグはいつも通りだが、第一章「代官山」から、いつもの内田康夫らしくない雰
囲気で進む。築後60以上経つ鉄筋のアパート、かつては表参道のアパートと並んで 東京で一番オシャレな住空間といわれた・・・・・。そこに住んでいる坂本は隣の米村が 奇妙な行動をとることに気づく。そして、ドクロの保管を頼まれる。 これは待望の「脱浅見」か・・・・と十分期待できた。が、しかし、例のごとく・・・・。 浅見探偵が登場してしまってからも結構楽しめるのは、単純な犯人探しのお話では
やがて、モナザイトをねらう一味が米村を追い回すことになる。
絶頂期の内田旅情ミステリー復活といったところ。読後感はよい。 |
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古本屋に、内田康夫の「まだ文庫になっていない本」が続々と出回るようになって、
つい買ってしまうことも多い。 この本、ルパンもののような傑作を期待したが、内田康夫氏の「豪華客船の旅」の
クリスティーの「オリエント急行の殺人」を思い出させてくれるのはいいが、
警視庁きっての名探偵岡部警部はいったいなんのために登場したの?????
西村京太郎「名探偵が多すぎる(講談社) 」のような、無類の面白さはなかった。 |
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ここに語られるテーマは現在話題になっているサッカーくじや、文部省の検定を通過
した「新歴史教科書」である。(新歴史教科書については直接ふれていない。) サッカーくじについては、これがなぜ文部省という学問の府から出されるのかという 疑問に答えるかのように筋を展開させている。つまりは日本国民としての自覚や理念 を捨てた金儲け優先の現在の姿を批判したものである。 戦時中特攻隊の隊員であった八人の若者が終戦を迎えて、「半世紀後の世に国の
ところで、新歴史教科書が「日本人の誇りを取り戻す」「自虐の歴史だけを教えない」
この問題については機会があれば場を変えて述べてみたい。
この「はちまん」に登場する小内美由紀、彼女は予知能力を持った少女である。(卑
上下二巻であったが、久しぶりに長さを感じないで読み終えてしまった。 |
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内田康夫が精魂込めて書き上げた大作を久しぶりに読んだ。
もともとこの作家が描きこうとした、旅情と歴史を語りながら男女の心の襞に触れて いくというテーマが見事に達成されている。皇女和宮が人々に「親しみと敬意」を持っ て語り継がれているというのが嬉しい。 江戸時代も末に、将軍徳川家茂に嫁いだ皇女和宮。その悲運の皇女が京都から
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「遺骨」が臓器移植についての、問題提起だとすれば、この本は福祉施設や福祉
行政の実態に切り込んだものと言える。福祉施設では、経費を抑え利潤をあげるた めにさまざまなことが行われているということが背後に語られている。 例によって浅見光彦が「怨霊」の取材に崇道天皇(早良親王)をまつった崇道神社 を訪ねて、事件の発端が始まる。これと保元の乱で敗れて、讃岐に流された崇徳上 皇の恨みが絡む。崇徳上皇をまつった白峰寺を信仰している、福祉法人の理事長と それにかかわる数人が命を落とすのである。 これらに附随して、安楽死の問題が論じられたり、数々の俳句の秀作が披露され
「・・・伝説殺人事件」はこの本が12冊目。惰性に流れている感は否めない。
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浅見光彦自身が語るという形で物語が展開するため、テンポが速い。
九州熊本に残る石橋を巡って物語が展開する。 浅見光彦が自分の眼からみた事件の展開を書いていくという形はこれからも
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内田康夫が久々に「参考文献」をひも解きながら精根込めて書き上げたという
感じがする秀作である。 華道の家元制度打倒を目指して活動する日生会の牧原。彼の生け花に対する 理想が作者の華道感と重なって語られる。 牧原が語る。 「ダムの底になる運命にあった桜の大木を村人みんなの力で移転させた・・・その 大木が2年後に見事に花をさかせ、集まった人はみな涙を流しました・・・・・私は 強いショックを受け、その後の生き方を変えることになったのです。」 この箇所は物語においては大きな意味を持っていないが、キラリと光る一節である。 また、華道は代々受け継がれるというものでない。芸術は技術ではないという牧 原の言葉・・・・。それに対して、どんな人でも生け花ができるように華道や家元があ るという光彦の母雪江の言葉も興味深い。 この華道界の異端児の周囲に起こった殺人事件を巡ってミステリーが展開する。
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プロローグは、「あなたは自分の県の歌が歌えますか・・」で始まり、県民全員が知・・
っていて、いついかなる場所でも堂々と胸を張って歌うことが出来る県民歌が存在す る、それは長野県歌「信濃の国」であると言っています。 長野に終戦後、分県運動の嵐が吹き荒れました。 明治に筑摩県と長野県が合併して長野県ができたのですが、中信、南信地区の
県会議員数は30対29。分県派の優勢は動かしがたいものがあった。
突如、議場の外から響きわたる歌声・・・。
歌声はたちまち傍聴席に感染し、全員が立ち上がり、合唱に和した。
長野県の分県問題は、やがてなし崩しのように消滅する・・・。
この一節を読んで感動したことを覚えています。 |
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虚飾の自画像 | 絵画界の贋作問題を中心に、男女の不倫や愛をからめて物語が進む。
(絵の収集にあたった)山名の昔の恋人の生き方もサブテーマにある。 山名との生活を捨て、パリに渡って絵を描く女、深山純 。この真っ赤な色 を使うカ画家についてもう少し書いてほしかった。 |
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これは面白い。
温泉のホテルロビーにあった本棚で見つけた。 この作家がこんな話を書くというのは意外であった。それにしても、このシ リーズ、是非継続してほしいと思う。楽しみである。 内容(「BOOK」データベースより) 霧の濃い深川三十三間堂で辻斬りがあった。その直後、駆けつけたのは 二人の侍。新心流居合の達人・磯村伝八郎と深川一の売れっ子芸者を 連れた素浪人・隼新三郎。二人はともに並々ならぬ剣の力量を喝破した。 藩主の苦境に尽力する伝八郎と、大名家の賄賂を狙う義賊「白頭巾」とい う顔を持つ新三郎の、宿命の対決とは?時代活劇のニューヒーロー誕生。 |
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家族の繋がり、家族愛の大切さがテーマである。
阿久津麻美子の父は小学校6年の時離婚し、以来行方がしれない。 それは父に愛人ができ、子どもも生まれて新しい生活を始めたからだろ うと思うようになった。 そんな麻美子は、父の友人で何かと面倒をみてくれる山部の工場が経 営不振に陥ったのを助けるため、経営コンサルタントと愛のない結婚を しようとする。 しかし、その相手・高樹は殺され、結婚に反対していた麻美子の弟が逮 捕される・・。 並行して秋山圭一のことが語られる。
二人の周辺におこる出来事を交互に書いていき・・最後に繋がる。父は
この意外な真実はまさにミステリー小説だと思わせる。
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★★★ |
この作家の本は4冊目だが、警察や検事の世界を描いたもので、楽しく
読めた。過去の事件と今の事件を巧妙に組み合わせた一冊品 ガンで入院している父を見舞った江木秀哉は、家庭を顧みなかった父とは
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