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〒606-8305
京都市左京区吉田河原町14
(財)近畿地方発明センター内
  電話:075-761-2890
  FAX:075-761-2892
財団の概要

 昭和11年(1936)6月、株式会社伊藤萬商店の社長伊藤萬助氏は、オーストラリアから羊毛を輸入することが不可能となったことに鑑み、メリノ羊毛に代わるべき優秀な人造羊毛の製造に関する研究の必要を痛感され、その研究資金として金20万円を京都帝国大学へ寄付された。京都帝国大学においては、国民の意思に基づき、この寄附金をもって京都帝国大学内に財団法人日本化学繊維研究所を設立することを文部省に申請し、同年8月13日付けでその設立許可を受けた。

 財団法人の寄附行為の定めにより京都帝国大学総長松井元興が理事長となり、直ちに理事と監事を委嘱してこの法人を設立し、昭和11年9月1日に必要な設立登記を完了した。(この時以来、代々の京大総長が理事長を務め、現在に至っている。)

 その後、昭和16年(1941)に始まり同20年(1945)に終了した不幸な戦争による貨幣価値の暴落の結果、本財団は上記の寄附金(基本財産)による運営が全く不可能となった。しかし、ナイロン等の新しい化学繊維の出現が続出しようとする世界的趨勢ならびに京都帝国大学(昭和24年から京都大学)におけるビニロンの発明、捲縮スフ・二浴緊張スフの開発等の化学繊維の分野における輝かしい貢献とに鑑み、化学繊維関係の業界から是非とも京都大学において化学繊維研究所の活動を継続してほしいとの要望が澎湃として沸き上がった。そのため、昭和28年(1953)9月には財団の寄附行為を根本的に改正し、新たに賛助会員中の維持会員(会社)が毎年納める維持会費を主な財源として研究所を運営することとなった。

 昭和30年代以後は、わが国においてもアクリル繊維、ポリエステル繊維などナイロンにつぐ合成繊維が相次いで登場したほか、間もなく化繊業界では繊維の製造だけでは成り立ち難くなって、いわゆる脱繊維の傾向が現れるなど、化学繊維会社の事業内容が次第に変化し、広く高分子化学工業への進出が目立つようになった。

 一方、京都大学においても昭和36年(1961)に繊維化学科が高分子化学科に拡充改組され、繊維化学だけでなく高分子化学全般にわたる教育と研究が実施されるようになった。このような社会情勢の変化に対応して、日本化学繊維研究所が係わる分野も次第に高分子化学の色彩を強めつつ現在に至っている。

 


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