栃木・茨城周辺 2003.3.16(土)〜17(日)
栃木と茨城、特に茨城の奥久慈にかけての旅行はわりかしと僕のお気に入り。昨年は袋田の滝前面凍結のTVニュースを見て日帰り見物を含めて3回(笠間周辺だけを加えると5回)、今年も笠間から北茨城の旅に続いて2回目。栃木から奥久慈、さらに那珂湊、大洗と回っての欲張りの旅を計画して忙しく走り回ってきました。このコースはまず関東一番の焼物生産地あり、温泉や酒造もややマイナーだけれども一応あるし、農産物、水産物が豊富で買出しもできるし、もう一つは前回知って行って見たいと思っていた骨董市まで寄道する魂胆があるのだ。
あまり早く出てもどこも開いていないので、7時頃自宅を出発、春休み前で比較的に空いているだろうの予想通り、8時半にはまずいつもの佐野IC近く、岩舟町にある三毳山公園に到着。まずここの栃木花センター前に行くとこの時期4月中旬まで花フェスティバルが開かれていて生花や品評会優秀花の展示などをしていて今日は有料だと。聞けば山野草の展示はやっていないというのでこちらはパス。それで今年は暖かくなるのが早く、平年より2週間も早くカタクリやアズマイチゲの花が見られるというので整備された園内の繁生地だけ見学の散策。本当に二輪草や福寿草なども咲いていてカタクリはもう見頃、今年は思いがけずいい時期に来られました。広場ではフェスティバル客目当てにいつもの常設農産物直売所以外にテント販売が並び、名物佐野ラーメンまで準備しているし、少し離れた空地ではフリーマーケットも開催。それらを一回りして駐車場に戻ればもう大きな駐車場も満車状態で、早めに来たのは正解でした。テントには塩分が多い土で育てて甘いと評判の小振りなブランド品と似たトマトがあって、形が少し歪んで悪いからと安くなったのを買ったのですが、これは確かに今まで食べた中でも最高級の糖度がありましたね。フリーマーケットではやや骨董的ガラクタを売るところもありましたが大した物は目に付きません。面白半分で昔に硫黄を水を張って入れていたと記憶する大きなガラス瓶を1500円で買えば、何処に置くのと女房は怒ること。これを金魚鉢にすればどうでしょう奥様。中で死んだらどうやって取り出すの。そりゃぁ針金を工夫してつまみ出せばいいじゃないか。と、まぁこんなやりとりをすることに相成りました。
栃木花センター
農産物直売所
カタクリ
次は益子方面に行くついでと、結城市内にちょっと寄道。ご存知結城紬で有名なところで、結城紬会館や大手問屋奥順がやっている結城紬参考館を見学。たかいものでは数千万円、普通でも百万円以上という結城紬ですが、やや厚手の機械織らしきは20万円位からありましたがやはり高いですねぇ。この着物は軽さと丈夫さが特長だそうで、そういえば20年ほど前に初めて訪れた時女房が買ったここの紬の布製財布は6年以上の酷使に耐えたそうですよ。女房は昨年福島や山形で買った山葡萄やくるみ皮のバッグの内側に貼る生地にと、メーター2500円也の無地の紬を買い込んでいました。最近、結城中心街には蔵造りなどの古い商家が多く残っていると宣伝していましたが、ズラッと並んで壮観というよりポツポツと点在といった感じで川越のような町並まるごとという強い印象に欠けるのが残念です。丁度12時近くということで手早くて旨い食事処がないかと買物した紬問屋に聞くと目の前の中華屋のラーメンは美味しいですよと。車を止めておいて貰えるからと、そんなに都合いいはずはないのは承知で昔風懐かしい味というラーメンを食べると、まあマズイという訳ではないのですが僕らにはややショッパかったですね。時間的に余裕があるのなら、最初訪れたときに教えてもらって座敷で鰻を食べた喜久屋の方をお薦めします。
結城紬と機織風景
さて今回の最初の焼物は益子焼。しかしここにも手前に我々の関所があって銘柄燦爛の蔵元外池酒造に立寄る。濃い味わいが好きな向きにはお薦めの酒で、この時期にしかないアルコール度が高い生酒原酒を買う。こういう時期でも火入れしていない生酒は高温になる車内に長く置くのはご法度で、常に持ち歩くアイスボックスは必需品なのです。
外池酒造の門構え
益子には共販センターもあるメインの通り一郭が道路整備されて広くなり、昔の薄汚れた感じから一変、奇麗な街路陶芸の路になりました。我々がここに来るとまず最初に入って物色するのが陶庫という大谷石造りにガラス張りの風情ある店。益子駅から歩けば整備された街路の最初にあって、昔の大谷石の蔵倉庫を改装して店の一部にしているのでこの店名を付けたらしく、シャレた外観がまず目に留まるはず。益子の人気作家の作品を中心に比較的に良いものを揃えているので是非ここからスタートしましょう。
ちなみにこの店の一軒手前が陶器の路の起点で、日下部染物店といって茅葺屋根で町文化財になっている藍染工房の建物が庭越しに見えますので、こちらも必ず見学していって下さい。藍甕の数では僕が今まで見た中では最大で、この時期はまだ発酵温度を確保するため加温しながら作業している様子を見られるかもしれません。作品も展示販売されていますし、奥の棟にギャラリーもありますから一声掛けて中に入りましょう。今回は桜がテーマの染めを中心に展示され、女房はテーブルセンター用にと花柄を白く残して濃淡に染め分けた寸法売りの生地を50cmだけ購入して自分で縫うとか、ケチ根性なのか自分の手作りを楽しむのかどちらなんでしょうね。ここではもう15年以上前に先代のお爺さんが染めた鯉の図柄の暖簾を買い求めましたが、代替わりしてからはまだ見掛けたことはありません。今の染めは全体的な感じがやや硬いものになっていて、先代の作品はもっと味があったように思います。その当時結構高かったんですけどよく買っておいて良かったなとつくづく、我家の玄関に掛けて楽しんでいますよ。
また益子焼陶器に戻れば、店々を探索する前に中心部の丘の上、浜田庄司の屋敷も移築してある陶芸メッセ益子の展示館にはこの地の作家の作品がほぼ展示されていますから、その中から自分の気に入ったものを見つけるのも良いかと思います。また笠間で修行した大塚啓三郎が江戸末期にここに窯を築いて始まったという益子焼を全国区に有名にした浜田庄司の作品を展示する益 子参考館も訪ねておきたいところです。現在ここで人間国宝に指定されているのは島岡達三で、象嵌線模様の民芸風作品は数が多いこともあって比較的に安いのですが、それでもかなりしますよ。はかに焼物の店ではクラフトやまにやつかもと陶芸広場などが大手、個人作家の店では添谷などにちょくちょく立寄りましたが最近は通りすがりの足早訪問ばかりとなっていました。よく見ればこの街路には石工芸の店や新しいシャレた店が増えているようなのでまたジックリと見て回ろうかな、温泉も湧いたことだし泊まりもありかなと。今回は大家佐久間藤太郎の孫という藤也作の益子らしい茄子の図柄の六角中皿を2枚と和茂吾作の湯呑1個だけでおしまい。益子焼は土物でやや焼きが弱いものが多いので注意して使って下さいよ、と奥方様にお願い。
日下部染物店
鯉図の藍染暖簾
益子での食事では笠間方面に行く途中の丘の上にある味のかけれ里鎌倉の雪の下という店はかなり品の良い蕎麦を食べることができます。隣の丸山はフランス料理の高級店と聞いていますが、二つとも名前通り鎌倉にある店ではないでしょうか。
今日の宿がある水府村までの迂回コースとして烏山から馬頭町経由で大子町に出て行くことに。まず烏山は和紙と山あげ祭が有名です。山あげ会館という展示館には一度だけ入りましたが、祭の様子をロボット人形風に見せていて、中心部の道を舞台に演じる芝居の大道具の趣向から名付けられたことがよく分かり、ほのぼのと面白かったですよ。毎年7月末の暑い時期に祭があるそうですが一度は見てみたいものですね。昨年は立寄ったものの今回はパスした烏山和紙会館では和紙以外に工芸雑貨も販売しています。酒蔵では東力士の島崎酒造はかなり拘りの蔵元で5、10、15年という古酒まで販売しているという珍しい店。もちろん保存手数料がかかるためかなりお値段の張る酒、黄色味がかってやや酸化臭がするため日本酒という感じからは離れた味わいで好き嫌いは分かれるでしょうが、確かにまるやかさは加わっていますがワインの熟成という訳にはいかないと思います。他にはこの近くに烏山焼の店を掲げる商号あらまんの萬さろんという和風の立派な明治の木造商家建築があり、地元3人ほどの作品を販売していますがそこそこのお値段で益子と比べるとどうでしょうか。もう一つ市街から馬頭町に向う道路沿いの高台に倶門窯という看板がありますが、こちらは浜田庄司の最後の弟子という瀧田項一の窯で、ぐい呑でも三越では5万円ほどで売っている大家の部類に入る作家。絵柄は益子風とは違ってもっと鮮やかな色彩の図が特徴です。そう言えば和紙会館の工芸品売場には大家の倅の方の作品を展示販売していましたが、やはり似た作風でしたね。
島崎酒造
利酒コーナー
馬頭町には小砂子焼の窯元がいくつかありますが、黒と茶系の民芸風焼物が主体の中でやや作風が違う国山窯は主人が陶磁研究で早稲田大学の文学博士号を取ったという変り種。この窯では青磁風釉薬を多く使い、これと茶系の釉薬とを使い分けた図柄の作品は僕の好みです。三笠宮妃殿下が馬頭の旅館にお泊りの折、食事の食器に使われたという揃いが展示してありましたが、現在販売しているいないものにかなり魅力的なものがありました。ここでは安いミルクピッチャーを一輪挿し兼用にと2個だけ女房が購入。この途中、馬頭と大子を結ぶ東西幹線から北の小砂子に入る道筋に手作りハム、ソーセージの組合が作った田舎レストラン巴夢が新しく出来ていましたが、確かここのハムも旨かったと記憶している。
そうこうしているうちに時間もよろしいようでと宿まで直行することに、途中馬頭町役場裏に新たに建設され建築雑誌を賑した広重美術館にも立寄りたかったのですが、時間的に次の機会にということで諦める。十分に時間があれば馬頭には公衆温泉かりがねの湯がありますから立寄るのもよいでしょうけどね。袋田の滝方面手前から一山越えて右折、水府村に入るとかなり細い道を南下、岩倉鉱泉の看板を目印に右折して一本道の行き止まりにある民宿風旅館に到着する。
国山窯直売所
三笠宮妃殿下用食器
今日の宿は一日6組までというこじんまりしたアットホームな田舎の旅館ですが100年以上の歴史があって現在の若女将で4代目だそうです。最初訪れた時からは風呂が立派になったり、新しい部屋が増えたり、でも値段は変わらずで頑張っています。今回は地元の7人の団体客と我々2人だけ。鉱泉はアルカリ性メタケイ酸泉でやや肌だツルッとするサラサラの湯、古くからの利用客によれば最初はもっと下の川沿い湧き出し近くにあった混浴の風呂で、やや硫黄臭もあったそうです。現在の浴室はその上の方に単独で建てられ、石張りに高い木造吹抜天井の立派な風呂、客室数に対しては大きめで結構気持ちよく入れますが、冬場の洗い場はやや寒いのだけが難点です。また客室がある母屋から浴室に渡る廊下には花が生けられてここだけは立派な旅館に来たという感じ、庭もお爺さんが手入れしていて立派な農家の座敷前庭の雰囲気、食事は我々が泊まっていつも出るのがシャモ鍋とカツオの刺身。刺身は近くの魚屋から仕出ししてもらうそうですがいつも新鮮なのにはビックリ、山の中とは思われません。ご飯か蕎麦を選べるというので蕎麦を頼みましたがその量にもビックリ、鍋の最後は残してしまい勿体無いこと。蕎麦が出た時に最近東京で有名だという慈久庵という店がこちらに移ってきたんですが、注文してから1時間は待たすと評判が悪いんですとの話、それに地元の人は更科という白い蕎麦は好みでないみたいと。阿佐ヶ谷の有名店も田舎に来たら気取ってはいけないようですね。酒は水府村の地酒富久錦の純米冷酒を飲んだが、名水の里に恥じず柔かい味わいでかなりイケルものでした。
浴室
浴室に続く
廊下
岩倉鉱泉入口
お婆さん手打の蕎麦と夕食
翌朝は7時半に朝食とは朝が早い我々には嬉しいですねぇ。茨城らしく納豆は当然として塩鮭、生卵、海苔、ホーレンソウお浸し、ワカメ味噌汁に梅干は一般の旅館の定番、ご飯は今日も二杯、名物の凍みコンニャクは出ませんでしたが生卵の黄身の紅がかったまでの濃い色にはいかにも体に良さそう。8時半に宿を出て最終日は買出しが中心のドライブ。まずはもう一山越えて里美村に出て生産物直売所に直行。まずは花が奇麗なイワウチワの鉢が葉の出が不揃いなこともあって250〜300円という安さの2鉢購入。ここは農産物も豊富で胡麻やエゴマ(ここではジュウネンと呼んでいる)などは未加工品で売っていて、煎り立てが美味しいからと女房は必ず買う。この村には牧場があって乳製品、特にジェラートや飲むヨーグルトもお薦め。面白かったのはタラの芽が出ている枝を水に漬けてもっと大きくなったら食べて下さいというもの。地粉を使った太いうどんなどもここで作って売っていますから、鍋料理の最後にいいんじゃないでしょうか。この直売所の向かい側では、以前の11月3日あたりに訪れた時に案山子まつりをやっていて賑やかだったのですが、その後もずっと続いているのでしょうか。里美にも鉱泉沸かし湯でしょうけど公衆温泉ぬく森の湯が出来ましたが、土日は混みあうようです。
里美村の生産物直売所
次はまた昨日と通っただけの大子町に戻り、菓子とケーキの店で地元大手の麻呂宇土で無料サービスの朝のコーヒーを頂き、何故かここの名物というチーズケーキを女房が買う。さらに近くの酒屋で地酒家久長のや安くて旨い特吟を求め、さらに公衆温泉もある繁華街近くの道の駅大子を素通りして南下し、袋田の滝入口交差点も通り過ぎて街をはずれ、奥久慈シャモ生産組合で鍋にして旨い出汁が出る骨付きブツ切肉2000円(2kg)を仕入れる。この販売所の裏の斜面下が飼育場で飼育シャモが見られますが、純粋シャモは喧嘩するので群れでは飼えないため地鶏と掛け合わせて闘争心を薄めた種類だそうですけれど、それでもやはり大型獰猛な姿は迫力があって女房も感心しきり。亥年生まれで僕の生まれの酉なんてと言っていたのに、これを見れば考えを改めざるを得ないでしょう。奥久慈シャモは東京の鶏料理有名店でも使われ今や著名ブランドになっていますが、地元の温泉旅館玉屋では塩味スープの鍋が予約すれば昼に食べられ存外に安い。駅前にある商人宿風で、温泉といっても小さい風呂に交代で入るなど泊まるのには決して快適とは言い難いのですが、この鍋はよくぞ塩味でこれだけのコクがという絶品。昼には予約で弁当なども扱っているようですから、到着時間がはっきりしていることを条件に食事するのならお薦めです。温泉でしたら公衆温泉森林の温泉を初めとしていくつか立寄り湯できる旅館や施設がありますからそちらを利用したらどうですか。さらに南下すればJA直売所がほどなく左側にあり、昨日馬頭町から大子に入ってすぐにあった三宝食品ゆばの里本社工場の生湯葉を売っているのでこれも購入、この刺身湯葉はトロッとした口当たりと味わいが美味しいですよ。またここでは農家の自家用米以外では珍しい天然乾燥米も売っていましたし、ここでもシャモ肉が買えますから便利です。湯葉といえば大子での昼食には玉屋のシャモ以外ではゆばの里のコース料理も選択肢の一つで、確実に食べたいのならこれも予約しておかないといけません。奥久慈は蕎麦、鮎、コンニャク以外でもこういう旨いものが沢山あるのです。お茶の栽培北限もここではないでしょうか。キャビアで有名なチョウザメ養殖も始まったそうですからまた期待が出来ましたね。また最近はこの周辺の町や村にも温泉施設だって増えてきていますからもっと観光客を集めてもいいと思うんですが、我がご近所さんと話をしても皆さんほとんど知らないのが現状でした。
麻呂宇土店内
奥久慈シャモ生産組合
直売所
さらに山方町に入ればまず和紙の里という西ノ内和紙製造販売の店があり、昨日の烏山和紙より種類と値段の安さではこちらの方がお薦め。僕は以前に置きランプの覆い笠にと厚手の模様入り大き目シェードを3000円で買い、玄関の内側の夜間ランプにその他で買った照明類と交代で使っています。もう一箇所はこの前も立寄った舟納豆の丸真食品。ここでは土日の朝に1個ずつで2個月分ほどまとめ買いして冷凍庫に保存します。駐車場にはキレイなトイレもありますし、店内では試食とお茶のサービスがありますから休憩スポットにも良いですよ。長嶋監督御用達の青豆納豆は高いですが、どんな味か試食してみて下さい。またこの店の隣に蕎麦粉を使ったパン、クッキーなどの店がありますからお好きな方はついでにどうぞ。
和紙の里
店内
舟納豆
後ろにお菓子工房
さてあとは一気に那珂湊まで走って鮮魚の買出し。買い物客で賑わう港市場隣接の販売店で大型店は4軒、それに特徴を出した品で対抗しようという小型店がいくつか。ここでは1種類毎に結構大量に買わなければなりませんからそのつもりで。まぁ帰ってご近所にお裾分けすればあとの見返りがあるかもしれませんから。銚子から茨城、福島いわきにかけては白身でも油があって美味しい光る緑の目をした深海の目光があれば必ず買う。女房は焼くのに身が柔かくて焼網にくっつくしで大変とこぼしますが焼方がヘタなんですねぇ。僕は子供の頃遠州灘で獲れた目光を七厘で焼きながらフーフーいって美味しく食べたのは懐かしい思い出。唐揚でと売っているようですが僕はあくまで塩焼派です。今回は大型のアジとサバが目立っていたのでこれが安いと買い込みました。塩鮭も一本買いすればお得ですが自分で裁かなければいけません。鮮魚だけでなく遠くからのタラバやズワイ蟹なども含め関東のこの手の市場では一番安いのでは。干物やミリン干などは製造販売している店があるのでそこで買いますが、他所から仕入れたらしい一般の干物は僕は買いません。
一番賑わっていた
ヤマサ水産
今日の昼食は大型鮮魚店の2Fなどで回転寿司や魚料理を食べさせていますが、昨日安上がりに済ましたので、大洗経由で高速に乗ることだしと橋を渡って途中水族館方面に左折してすぐ右側にあるイタリア料理古橋亭に行く。ここは青山(渋谷)や西麻布のアクアパッツァの姉妹店、こんな所で気取っていて結構な強気値段設定と地元の人は言いますが、東京に比べればそれでも安め。店内は木造で洋風アンティーク風の家具でまとめられ落ち着いた雰囲気。ここはアラカルトよりコースが絶対お得。昼ということで一番安い2600円のコースにしましたが、自家製のパン、アンティパストとメインのパスタかピザはメニューの中から自分の好きなものをチョイス、それにデザートとコーヒーの内容。この上のコースからは魚料理などが加わりますが我々の年代ではこの程度で十分でしょう。地元客らしきが我々が食べている約1時間ぐらいの間に6組ほど来店してきましたが、今週に大洗水族館が新装オープンするとなるとこの店の利用者も増え、本格的な味を知られたら更にもっと混み合いそうな予感がしますね。
時は金なりと次の予定があるので水戸大洗ICから岩間ICまで高速を利用して、最後のお目当て栗の家骨董市に立寄る。臨時駐車場も用意されてかなりの出店規模にはこんな所でとこれまたビックリ。肝心の値付けはというと、こういうものはどこの青空市も心持の差がある程度で同じような値段になっていますねぇ。骨董商売人は各地を渡り歩いているんだから、ちょっと田舎だから安いということはこの世界では無さそうです。やはりここでも古着着物の人気は高いようですが、存外に陶磁器類がかなり多いようです。屋敷周辺の敷地を提供している栗の家そのものも元庄屋の堂々たる古民家で、休日は喫茶軽食の店を古民具や古陶磁器が飾られた屋敷内でやっていますからこれは休憩の別天地になること請合い。小一時間ばかりささっと回って割安値段で出物や面白いものがないかと漁ってみましたが、現代作家物ながら見栄えのする青磁を売っている女性がいたのでしばしお喋り。多くは森田信司という鹿島に在住の作家のものだそうですが、気に入った瓶子や香炉はかなりのお値段。こういったものの大振な作品は持っていないので、この手のものの挨拶代わりと比較的に安く値付けてあった花瓶をさらに負けさせて1万円でお買上げ。この姐御風の女性、浦口雅行や島田幸一などという青磁作家を知っていたこともあって講釈にも説得力がありましたね。あとは一つは欲しいと思っていた塗りの大平、山水の平凡な絵柄ながらキズもほとんど無く値段も店仕舞時間が近くなって3000円と安くするというのでこれも購入。この前に6000円で買わなくて良かったなほくそ笑む僕に、またぁ仕舞場所は知らないわよと女房の声。そんなのを気にしていたら何も買えませんよ、無ければしまい場所用に古箪笥をもう一棹買ってしまおうじゃないかの捨て台詞、どうだ。なお、栗の家の喫茶は土日祝のみの営業です。
母屋周りの骨董市
風格ある母屋室内
大谷石造に喫茶室も
3時過ぎに岩間を出て常磐道は順調、首都高は相変わらず両国から渋滞の」掲示板で向島で降りて我家に5時過ぎに帰還。アジにタタキ、サバの味噌煮用裁き、鮭の解体切身作りだけ担当してあとは女房に任せまずビールからやらかす。さぁ今日も飲むぞ。
店データ
古橋亭
・とちぎ花センター 岩舟町下津原 1612 0282-55-5775
・喜久屋 本店 結城市結城 1531 0296-33-2351
・奥順 結城市結城 12 0296-33-3111
・外池酒造 益子町大字塙 333 0285-72-0001
・日下部藍染店 益子町城内坂 1 0285-72-3162
・陶庫 益子町城内坂 2 0285-72-2081
・添谷 益子町大字益子 1687 0285-72-2255
・陶芸メッセ 益子 益子町大字益子 3021 0285-72-7555
・益子参考館 益子町大字益子 3388 0285-72-5300
・鎌倉(雪ノ下・丸山亭) 益子町大字益子 4240 0285-72-1101
・倶門窯 烏山町滝田 2009 0287-84-2222
・島崎酒造 烏山町中央 1・11・8 0287-83-1221
・烏山和紙会館 烏山町中央 2・6・8 0287-82-2100
・山あげ会館 烏山町金井 2・5・26 0287-84-1977
・萬さろん 烏山町中央 2・1・25 0287-82-2003
・国山窯 馬頭町小砂 3112 0287-93-0711
・田舎レストラン 巴夢 馬頭町小口 1467・3 0287-92-3641
・広重美術館 馬頭町馬頭 116・9 0287-92-1199
・かりがねの湯 馬頭町小口 1671・1 0287-92-3023
・岩倉鉱泉 水府村下野 5788 0294-85-1126
・JA里美生産物直売所 里美村大中 866・1 0294-82-3883
・ぬく森の湯 里美村大中 2076・6 0294-82-3366
・麻呂宇土 大子町池田 728 0120-591-236
・玉屋旅館 大子町大子 714 0295-72-0123
・ゆばの里 大子町塙 734 0295-72-8551
・茨城みどり農協特産物直売所
大子町頃籐 3539・12 0295-72-1435
・奥久慈しゃも生産組合直売所
大子町袋田 3723 0295-72-4250
・和紙の里 山方町舟生 90 0295-57-2252
・舟納豆 山方町山方 473 0295-57-3337
・古橋亭 大洗町磯浜町 8196 029-266-0040
・栗の家 岩間町土師 1285 0299-45-5124