越後・奥只見・会津 2001.9.22(土)〜24(月)
本当は紅葉の頃が良いだろうけれども混みそうなので、もうキノコはあるだろうと3連休を利用して昔一度だけ通ったことがある奥只見を新潟から会津へ抜ける道を走って、今回は2日とも初めて泊まる宿を予約しての旅めぐりをしてみることにした。
朝6時前に出発し関越でまず湯沢まで。途中谷川PAで谷川岳の清水をペットボトルに汲み、朝食もここで簡単に済ませ9時前にICを出る。まず最初の目的地は石打から西へ車で10分程山に入った中里村の農協が経営するレストランドライブインふるさと館。新米は10月からだが前年のものでも精米仕立のものなら問題は無いので、南魚沼産の中でも僕は一番旨いと思う清流米を5kg3880円(消費税別、電話注文も可だが同一送料の30kgまでがお得なので、精米後長く置かないためには何軒かで共同で頼む必要があります)で買う。最初に買った7、8年前は3200円位だったからかなり値上がりしたものです。ここは5月中旬なら湯沢でアルプの里ロックガーデンにでも寄ってシラネアオイなどの山野草でも見ていくのですが、今回は特に予定を立てていなかったので只見に入る小出からは少し先に回り道になるけれど、小千谷にまだ行ったことが無いので行ってみることに。途中道では以前に立寄った所としては、石打はアフリカなどの面などを展示する今泉博物館や何回か昼食を食べた洋食欅亭(日本橋泰明軒で修行とお見受けした)など、塩沢では魚沼産でも特に値が高い塩沢コシヒカリを売る農協や塩沢紬、越後上布の実演と加工品販売店、北越雪譜の鈴木牧之記念館など、六日町は八海山の蔵元(ここは販売していません)などがあるが、今回は塩沢紬と上布の展示館のみ見てあとは素通りして目的地の街中に11時前に到着。
駐車場を探すとサンプラザなる建物の裏に大型無料駐車場を見つけた。ここは観光用の施設で織物工房があって体験も出来るほか、小千谷縮を中心に布地から各種加工品までを展示販売している。市内には織物や染めの工場もあるようだが、初めてなのでここで良いものがあったら買おうと一回り。縮でできたシャツなどはなかなか魅力あるもので、着物地を洋服に使って男女用共にやや高いだけのことはあるなぁという商品が並べられている。女房は迷ったあげく生地を買って自分で好きなものに仕立てることに決め、5200円/mの藍色の広幅を2.5m購入した。来年の夏までに出来るかな。昼飯はへぎ蕎麦の本場ということで朝も蕎麦だったけれどもJRのジパング倶楽部にのっていたことがあるわたやという老舗らしい店(プラザ内に角屋というのもあった)に入る。ふたりで2人前1350円を注文、ふのりを使っているのでツルツルとあっという間にたいらげたが、追加するのも地元客が多く混雑していたので止め、かわりにタレが十分に残っていたので蕎麦湯を何杯か飲んで汁腹にしてしまった。その後、繁華街らしき所をさっと廻ったが、直線状に町並みを新しくしたようで綺麗になっているが特に目ぼしい物は分からずじまい、また次にきた時ということで駐車場に戻り、隣接してあった錦鯉の里だけ見て行くことに。錦鯉の色による名前や発色、体型や艶、バランスなどの見方などの講釈が説明されていたが、実際に泳ぐ鯉をみてもどれが高いやつかさっぱり分かりませんでしたよ。
この鯉が?万円
今日泊まる只見町の公営施設季の郷湯ら里へは広神村から入って守門村を抜け、山菜共和国入広瀬村を過ぎる只見川沿いのクネクネした道を走る。以前はかなり悪い道のイメージだったが今回はそんな感じは無く、ただスノーシェッドの工事が今も各所で続けられているので、片側交互通行で何度も待たされることとなった。途中の道路沿いで立寄る所は守門村にあるこのあたりの大地主だった茅葺の目黒邸ぐらいで、あとは前と同様特別なものは見受けられず、只見町に入ってからダムサイトの遊覧船発着場の休憩所だけに立寄って、下流方面の川沿いの田圃が始まる風景を写真に収めて1日目の旅は終了。
目黒邸
奥只見のダムサイトから
深沢温泉にある今日の宿泊施設はモダンで、結婚披露宴も行われるらしく若いホテル風に躾られた従業員が多くて、僕は何かで山の中ではまあまあの宿ということを聞いていたのです。
施設は宿泊棟(これはちょっとした趣向の空間になっています)、公共温泉、レストラン、研修所などが入った本館建物とここの源泉の入浴施設のみのむら湯という別棟があり、宿泊者はフロントに頼めば無料でこちらにも入れるので到着後すぐ源泉とやらに入いることに。この湯はナトリウム塩化物硫酸塩泉で出口では無色透明なのに湯桶は赤く、塩辛くて鉄の臭いがあっていかにも濃厚で効きそうな、そういえば秋山郷の小赤沢温泉がこんなだった。これに対して本館の湯は同じ温泉なのにほとんど無色、どういう方法で鉄分を除去しているのか聞こうとしていたのに忘れてしまった。本館は露天風呂、ジャグジー、ミストサウナなどもあり、シャンプー類も揃っているが、むら湯は固形石鹸だけなので、本館の風呂にまず入って洗いを済ましてからむら湯(20:00終了に注意)というのが正解です。
季の郷 湯ら里
宿泊棟内部
田圃が初めて現れる
夕食は豪華さはありません、量もこの程度が健康というものですが、煮物、岩魚塩焼、天ぷら、すき焼など温かいのを出す努力をしているようです。特別注文らしい鍋を食べているグループもあったのでもっと腹一杯にという人は予約したら良いでしょう。酒は隣の南郷村の花泉で、年末には売切れて無くなってしまうという地元で幻の酒と言われているものの冷原酒をやったが、甘目でかなり味の濃いものでした。
ここで特筆すべきは朝食で、朝にロビーで搗いた餅(休前日満室の翌朝のみ搗くんだそうです)の餡、きな粉、納豆、くるみ添えや雑煮などから始まって各種山菜料理から和洋各種料理のバイキングは種類も多く、飲み物も地元牛乳や南郷トマトジュースなど豊富なのでつい腹一杯食べてしまい、我ながらはしたない限り。早朝は遠方の緑のあいだから朝霧が昇っていくのを眺めながらの露天風呂、実に結構なものでした。公共の宿(その後にTVの専門家が選ぶ公共の宿ベストテンの第2位に挙げられていました)なのでこれで10000円です。
山の幸中心の夕食
近在の親父さんが餅つき
朝食バイキングは廊下から食堂へと並ぶ
2日目はまだ行ったことの無かった昭和村経由で柳津に寄り、時間によっては会津若松か喜多方を廻って次の宿のある猪苗代町に向かうことに。宿から程近くにスーパー風の店があったので花泉の金瑞祥を仕入れる。南郷村から昭和村にでる401号線は山道ですれ違い出来ないようなかなり細い部分が各所にあり、地図で見るより時間的には道のりがかかるようです。
平地に出てまもなく最近出来たばかりのからむし織の里(販売所と展示館)に寄道、期待せず入ったのだがここで一つ教えられたことがある。からむしはイラグサ科の多年草で、宮古上布も同じ繊維だそうで、こちらのものは越後上布や小千谷縮の材料として生産出荷されていたもの。昨日買ったのは麻なので、本来からむし以外は縮とは言わなかったのだとは初めて聞いた。ここで売っていた上布は、昔は二流品の糸で自家用に織っていた技術が残っていため今でも作れるとか。宮古上布やきのう見た越後上布と同じような細かな絣織の非常に薄い生地は本当に細い糸を使っていてお値段も同様に一反150万円と高価なものだった。この日は編籠の実演と体験があるらしくお爺さんが籠を編みだした最初に出くわし、展示していた胡桃皮の手提籠(籠はこれ一個だけ思わず安いぞと)とランプの笠や花入の外籠にも良いなと思ったマタタビ蔓の粗い円筒状籠を7000、1500円で、また竹笊籠の小さいのを800円で購入。帰ってから東京で見かけた胡桃籠は30000円以上もしていましたから安い買物でしたね。表にでると少しばかりのキノコを売り始めた所で天然のナメコ1パック300円、香りがある原木マイタケ200gで540円を手に入れることができ、帰ってのマイタケ御飯とナメコ味噌汁が楽しみ、米も清流米を買込んだことだし旨い飯が食えるぞとニンマリ。ここは捏ね鉢や編籠など概して今まで見たなかでは一番安いのでお薦め。
からむし織の里 全景 内部 上布見本 買物品
さらに道を北へ、金山町では玉梨豆腐茶屋に寄り青ばと寄せ豆腐500円を買い、家までは持って帰れないので途中で喰うことに。これも風味があって良かったが醤油が無かったのが残念至極、おまけで貰った豆腐ドーナツは軽い味わいでことの他旨く、今度来た時は是非お土産に買おう。昨日の252号線に戻ってくればすぐにこぶし館がある。食堂と物産販売、民俗資料館があり、資料館では展示の一つにこの地方の建て前の風習写真と説明と藁人形があり、それがどんなものか是非一見を、ウッシッシですぞ。
柳津では女房が是非ということで、かねてから行きたかった斎藤清美術館へ。前に会津若松で展覧会を見てこれはと思い、一度日本橋三越で2点だけ見ただけで欲しいけれど高いし出会えなかったものが、昨年栃木の画廊で偶然見つけ、稔りの会津シリーズの一枚を買うことが出来たのです。この実物は今回は展示されてはいなかったものの、同じ絵の印刷版があって販売していました。ペンキ屋から画家、そして安井曽太郎の白を基調とした版画を見て感動し版画の道へと、独自に90歳過ぎ迄活躍したその絵は、会津の風景シリーズが特に有名ですが、今回は女と花がテーマ。他にも猫シリーズが幾つか展示されていて、単純な構図に画家出身の何かがあって油絵にはない味わいでなお素晴らしいものになっている作品を鑑賞できました。
斎藤清美術館
腹が減ってきたがすぐ近くに川に向かって懸崖造りになっている七日堂裸まいりで有名な虚空蔵菩薩を祀る円蔵寺があるので立寄り、参道にある(江戸末に寺が焼け今後そんな災難に)泡ないようにという粟饅頭と栗1個入った饅頭を買って日保ちのしない粟饅頭の方を間食。そのあと会津坂下に入って道沿いに搗きたての餅と蕎麦を食べさせるみやま茶屋というのがあったので白い更科系のざるを食べる。これは後で知ったのだが柳津の美術館近くに旨い蕎麦屋があったんだそうで、残念でしたね
斎藤清美術館側から円蔵寺を望む
時間はまだあるので湯川町に奈良時代法相宗の学僧であの最澄と論争した徳一上人が開いた勝常寺に寄ってみたが、今は寂れた寺で、宝物館には国宝の薬師、日光、月光の3体を含め12体が納められているとのことだが、拝観時間なのに誰もいない有様であった。そこで会津若松は明日にして、喜多方の方に大回りしていこうと北上、市役所駐車場へ車を入れる。
もう3時近くというのにラーメンマップを手に目的の店で食べようと言う客が街をぞろぞろ、有名店は行列、町中広いところは駐車だらけと、最近は朝早くに寄って7時頃からやっているまことや坂内で食べていたのでこれには唖然。僕が始めてここに来た20年前はラーメンの町を売出し始めた時で、確か人気のまこと食堂でも一杯350円でタオルのお土産付だった。今日は昔一度食べただけで煮干の匂いが強烈だった大安食堂で醤油550円を注文。前のような匂いは少なく、喜多方風より背油の多めな焦がした苦味のような重さがあるので聞いてみたら、煮干は昔のままだがやはり背油を多くしている由、勝丸のスープに似た感じが幾分入っている。横浜ラーメン博物館に出店していたので交流があったのかな。
まこと
源来軒
大安
はせ川
(塩)
まこと食堂の昼の行列
僕が食べた4店のラーメン
あとは市内に9軒あるうちの女杜氏の経営する蔵元清川に寄り、酒造りの井戸水は今回は谷川ICで調達したので汲まずに3年古酒の太左衛門酒だけを買う。そのあと蓮沼製麺でラーメンを求め、駅の西側に新設された道沿いにある漆器店を2軒ばかり覗いて、陶磁器や風鈴、飾り物なども置いている店の方でディスプレーにするそれぞれミニチュアの福猫5匹セットと桐下駄を買う。喜多方はラーメンだけでなく漆器や桐製品などの工芸品と蔵の町。和蔵は大きい道路の表からは歩道の屋根や看板で分からないが、裏に入れば沢山見られるし、煉瓦造洋風蔵もあってちょっと離れた三谷地区が有名。それらを見学してさらに中心部では会津若松にならった北方風土会なる名店会があったはず、それに参加している老舗の店なども廻ってみると良いでしょう。そういえば市北部には温泉もあって道の駅には市営の公衆温泉蔵の湯もあります。
宿へは来る時塩川迄の帰り道が混んでいたので一本東側の抜け道を南下、いつも通る会津若松北側の地方道を東に夕方5時には宿に到着。ナビはこういう時便利ですね。
悠ゆ亭
さて今日の温泉旅館も、ある所からの情報を得て予約した悠ゆ亭という客室5部屋の宿。予約を入れた数日後にテレビ東京の小さな名旅館の番組に出てしまい、最近は休前日は3ヶ月前迄一杯とのこと。気さくな主人と女将と到着後すぐのコーヒーサービスで話していたら、5年前脱サラで始めたのだが、出身がなんと僕と同じ浜松でそれも歩いて20分程の所、生まれは一つ下、またここに来る前住んでいたのが日吉から車で30分もかからない向ヶ丘遊園の民家園近くだったとのこと、で、すっかり話がはずんでしまった。
ここは客室が少ないので風呂は一つだけ、一巡するまでは順番で、あとは扉が開いていれば24時間自由にという方式。やや大きめの石造りの浴槽はゆったり、温めの弱食塩石膏泉は柔らかくじっくり入れ、久しぶりに女房に背中を流してもらいました。
さてカウンター、囲炉裏、テーブルに分かれての食事は地のものをなるべく使った懐石風と蕎麦の料理で、主人が試行錯誤して作り出したものとか、季節で内容は変るそうだが本日の献立は
ジュンサイとキゥイの酢の物
ホタテと蕎麦実の山椒入焼甘味噌和えとエビと蕎麦実の甘酢和えの小鉢2つ
蕎麦の田楽(粳粉を混ぜて練って串にして焼く、これは旨い)
岩魚の囲炉裏での串焼
(これは木島平のグルービーの囲炉裏で長時間じっくりこんがりの方が上)
米沢牛のタン塩串焼(田楽とこれはカウンター裏の炭火コンロで焼くのがグッド)
蕎麦豆腐
蕎麦すいとん(鶏の出汁が濃厚でいいぞ)
蕎麦粉と実の団子揚物
最後は100%蕎麦の手打実演付(今までで一番硬く歯ごたえがあって盛岡冷麺みたい、僕はもう少し田舎風がいいな)、デザートも蕎麦の実入りフルーツシロップ掛けあとは蕎麦湯で仕上げというものです。酒は地元の冷酒稲川、すっきりした中にも味わいのある酒。夜7時半から2時間弱の和気あいあいの食事でした。なおこの後の季節はキノコ料理がメインになるそうで、次はその時期を狙おうかな。料金は休日前料金で11000円です。
悠ゆ亭内部
囲炉裏
夕食最後の手打蕎麦
翌朝は8時半から食事ということで、朝風呂のあと散歩で坂道を登って青年の家の方まで歩く。途中の森林脇にはトリカブトが咲いている。猪苗代湖を望む高台、今日も天気は最高で景色の色付きが鮮やか。このシーズンは緑の中、田圃が色づき畦で区切られてまさに稔りの会津・斎藤清の世界で僕は紅葉より好きな風景なのです。
朝食は粕漬鮭の焼物がメインで納豆、海苔、湯豆腐、生卵、味噌汁、漬物。御飯がまた美味しいので聞くとこれも拘っているとか、そういえば同じく会津米に拘った鰻のゑびやでは確か炭火で炊いてあって旨かったのを思い出しました。食後はコーヒーが出ておしまい。この宿は蕎麦アレルギーの人や子供向きではありませんが我々などにはまた来ようという気を起こさせてくれるもてなしでした。ただ、ゆっくりしてもらいたいということは分かるけれども、早起きで先を急ぐ人のことも考えて8時前からの食事にしてもらうと良いのですがね。
9時半に出発、昨日の道から戻って会津若松へ。会津祭が毎年秋分の日に行われていて、昨日が歴代藩主の武者行列。前に2回ばかり見ているので今回はパスしたのですが、今日は小学生の鼓笛隊パレードがあるそうで交通規制が一部されていました。市内には観光客専用無料駐車場があるのがエライ。最後の一台で停めることができ一歩き。まあ何回か来たので昼迄ブラブラして行くことに。
江戸時代から続く竹細工の竹藤、漆器の鈴善、土産物の鈴木屋利兵衛、味噌田楽と胡麻油の満田屋(最近は12時前から奥の田楽料理店内は満杯で日本酒をやらかす手合いも)、和菓子の会津葵などを廻ってギャラリーの前に来るとなんと斉藤清の版画を展示中の看板、中に入ると20点以上を並べている。店員に値段を聞くと作品毎の人気で変るそうだが人気の会津の雪景色シリーズで70万円程度とのこと、1点だけあった犬の絵も初めて見るもので愛嬌あるダックスフンドがこちらを見つめていました。
会津観光でもう一つ加えると、会津葵の主人が会津復古会なるものを組織していて(参加店は老舗名物店が揃っていますが満田屋だけはなぜか入っていません)数年前に戊辰戦争の和解を長州から申込まれた時、今でもそれを拒んだ中心にこの会があった由。そういう拘りの店々が揃っているのですが、歩いては回りきれませんから市内観光には貸自転車を使うことをお薦めします。この地では山田木綿など工場直接購入なら何割引かしてくれるというおおらかさも嬉しいものです。ここは昔2回目に訪ねたとき女房がその前年買った生地でスーツ風に作ったものを着ていったら、こういう使い方もあると家族を呼んで喜んでいました。また造り酒屋や慶山焼窯元なども見学できますので市内一周してみると良いでしょう。
満田屋店内
奥で名物田楽
山田木綿内部
焼物では車で20分ほど南に会津本郷焼の窯元が集まっているので、お好きな方は是非訪ねて下さい。もともとは民芸陶器だったようですが現在は磁器に色絵などの窯元もあり、かなりバラエティーに富んでいます。当代が民芸鰊鉢で国際コンクール最優秀賞を貰った有名な宗像窯は先代の時代に柳宗悦も訪れたとか。今はそのまた後継ぎ親子共々で伝統工芸展に入賞していて、かなり高いものになっていますよ。ほかに僕が好きなのは磁器風の酔月窯や絵が旨い富三窯など。酔月窯の素朴な絵の丈夫な器は、格安品もありますから普段使いにしてもお買い得です。お買得と言えば毎年8月第一日曜はここの陶器市。早朝5時の花火打上げと同時に販売開始というので、下見を済まして目星を付けた窯の展示品を今にも掴もうと待つ買物客の姿は浅ましくも可笑しくもありますね。数年前だったのですが、周辺の個人作家や相馬焼の業者、はては農工具などを売るテントもあって結構面白い市でした。
宗像窯
酔月窯
さて、いつもなら会津駄菓子長門屋の名物若女将に教わった鶴ヶ岡茶寮で昼食というところだが帰りの道のりが長いので12時には飯抜きで会津を出発。なお食事では蕎麦では有名な桐屋(だいぶ前に食べた時はえらいショッパイ汁だったなという記憶がありますが)、郷土料理の田季野(ここはコースは高いのでわっぱ飯しか食べていません)、鰻のえびや(炭に拘り会津米も炭火で炊くとか)、武家料理はふくまん、和洋二人のシェフがいるHirano’sなどもお薦め。郷土料理ではわっぱ飯や身欠ニシンだけでなく棒タラやこつゆも食べてみたいもの、旅館も兼ねる渋川問屋は昔の商家をそのまま生かし、レトロな雰囲気でこれら名物が組み合わされた食事で人気があります。
これまでにも磐越高速で東北道のコース、一般道を羽鳥湖から西郷村に抜け白河で東北道のコース、会津西街道をそのまま宇都宮迄という3コースを走ったことがあるが、今日は多少は遅くなっても良いからと宇都宮で餃子を買っていくことに決し、途中は昼飯をとらずただひたすらに西街道から塩原温泉経由で最後は4号線の渋滞を避けてナビを頼りに市内に3時半に到着。道路沿いにはキノコや野菜、果物などの販売所がいくつか固まってあったので一箇所会津高原近くに寄ったけれども、東京よりは安いものの昭和村などと比べるとそこそこの値段はしていました。山形などでは朝市はそこそこの値段だが道沿いテント販売はもっと安いというのと反対でこういう観光客のみ相手の場所は避けて探しましょう。またこのルートの途中湯野上の先、右手の山に入った所にある大内宿はTVにも良く紹介されていますが、今時こんな宿場集落がという見事なもの。こちらは緩やかな傾斜道の両側に茅葺屋根が連なり、信州上田の海野宿以上にレトロな雰囲気を満喫できます。
宇都宮では市が餃子マップなるものを出している。それには出ていないが中国から帰化した老人がやっていた若草にある幸楽という小さな店で鳥からとったスープ餃子が旨かったのが僕の宇都宮餃子の最初で、それから時々来るようになった。今日は人気店みんみんで修行し暖簾分けしたみんみん睦町店に前の長崎屋に車を停めて行く。ここはラーメン(本店は餃子のみ)も旨いので焼餃子と一緒に頼み、お土産も焼いたものと生を注文、あっという間にたいらげて家路に。さて鹿沼ICから乗ってみれば事故渋滞、今日は首都高速も含めて3ヶ所で事故、どれも処理が済んだ所での渋滞だったらしくその割には、でも家に着いたのは8時近くになってしまい、キノコの炊込御飯は明日ということに。おつかれさんでした。
大内宿の風景
みんみん
睦町店
本店
今回はからむし上布と麺類と斉藤清がキーワードの旅となりましたね。
店データ
ドライブインふるさと館 中里村田沢 1522 0257-63-4545
欅亭 塩沢町南田中 711 0257-83-6679
わたや 小千谷市本町 2・3 0258-82-2258
季の郷 湯ら里 只見町深沢温泉 0241-84-2888
からむしの里 昭和村下中津川字中島 6 0241-57-2204
玉梨豆腐茶屋 金山町玉梨 363 0241-54-2743
玉梨とうふ茶屋 合津若松市七日町 3・35 0242-29-1028
斉藤清美術館 柳津町柳津字下平乙 187 0241-.42-3630
大安食堂 喜多方市字三丁目 486 0241-22-6268
蓮沼製麺 喜多方市字諏訪 208 0241-22-0543
清川商店 喜多方市字ニ丁目 4659 0241-22-0233
悠ゆ亭 猪苗代町林崎 461 0242-63-1900
鶴ヶ岡茶寮 合津若松市東栄町 8・47 0242-26-6052
満田屋 合津若松市大町 1・1 0242-27-1345
桐屋 合津若松市上町 2・34 0242-25-3851
桐屋 夢見亭 合津若松市上町慶山 1・1 0242-27-5568
田季野 合津若松市栄町 5・31 0242-25-0808
ゑびや 合津若松市馬場町 1・21 0120-291-288
ふくまん 合津若松市栄町 8・49 0242-24-6377
Hirano's 合津若松市山鹿町 6・12 0120-227-033
長門屋 合津若松市川原町 2・10 0242-27-1358
渋川問屋 合津若松市七日町 3・28 0242-28-4000
竹藤民芸店 合津若松市中央 1・2 0242-22-1068
鈴善漆器店 合津若松市中央 1・3 0242-22-0680
鈴木屋利兵衛 合津若松市大町 1・9 0242-22-0151
山田木綿織元 合津若松市七日町 11・5 0242-22-1632
宗像窯 会津本郷町本郷上甲 311 0242-56-2174
酔月窯 会津本郷町瀬戸町 3174 0242-56-3103
みんみん 睦町支 宇都宮市睦町 6・11 028-637-5715
会津
上越