どうと言うこともない旅でTVには2敗を喫す

伊豆・駿河   2002.02.09(土)〜11(月)

 最近の冬場は房総方面の方が多くて、ここ数年足が遠のいていた伊豆に四、五年ぶりで行ってみようかと。それも三連休なので伊豆だけではもう何回も訪ねているので退屈しそうと静岡より東側の富士周辺に温泉なぞないものかと調べたら、地図にポツポツ温泉マークがあるなかに、芝川町は小さな川の奥、行き止まり手前に飛図温泉なる所を見付けた。川奥というロケーションに惹かれて、また最終は清水の魚市場で仕入れもして帰れるなと初めての宿を予約して出発。

 伊豆は勝浦みたいな大きな朝市は無いし、伊豆高原に多い美術館、ミュージアム、博物館やいろんなところに点在するテーマパーク、各種動植物展示園などなどバラバラなテーマの私設館みたいなものばかりが多く観光!観光!といった感じ、なにをとってもこじんまりしていてさらにいろんな場所にばらけて焦点が無いなという印象が僕にはあるのです。大きくかつ見所がある施設としては熱海のモア美術館と稲取のバイオパーク以外は僕は知りません。湿性花園がある箱根のようにもっと狭い地域に集中して美術館などがあるのと比べても見劣りしますし、一回行けばまたという気持ちにさせるものがあまり無いのです。歴史でも鎌倉時代のものは話として残っているだけで、具体的な名所旧跡は黒船以来のものが中心、あとは伊豆の踊子だけになってしまいます。道路条件が悪いのもなんとかして欲しいですね。と否定的に書いてしまいましたが、伊豆はやはり美しい景色と温泉それに新鮮な海の幸(中伊豆は川と山の幸が加わるでしょう)が売り、これにプラスアルファして何かが今ひとつと言いたかったのです。天城名産ワサビ漬にしても静岡の田丸屋みたいに茎ばかりというのを止めて、きざんだ根を一杯いれるぐらいの拘り、心掛けが必要なんじゃないでしょうか。

 という訳で、途中寄る当てもないので朝7時に家を出て厚木から小田原厚木道路経由早川出口でもう少し混雑気味。やはり三連休の初日、房総と同様に半島なかばの伊豆高原付近まではかなりの渋滞。これを嫌って以前は早く出発したものですが、そうすると早すぎてなんにもやっていなくてということになってしまいます。早くから見られる景勝地でも何回も行く程でもないし、またじっくり町歩きという所が無いのがつらいですね。伊豆へはこのほかスカイラインから中伊豆を河津に下るコースも景色は良いのですが冬場は雪に要注意です。また西伊豆から入って逆コースも考えられますがまだやったことはありません。結構時間がかかってしまい、伊豆高原あたりでぐずぐずするとあとが大変と稲取まで直行。最初は土日の午前中やっている港の朝市会場に寄る。

地元の魚、干物や野菜、ミカン、手作り加工品などを売っていて東京では高いデコポンなどがあればこの時期狙い目です。調度隣の会館内で保育園のバザーがあって女房は目ざとくスチール製の雪達磨を模ったガーデン人形を300円で買いこんでいました。

雪ダルマ人形
  我家のガーデンに

 また最近ここでは2月から始まる雛飾り展示が新聞などにもとりあげられていますが、江戸時代からの風習を観光用に旅館組合が復活させたのだそうです。ここのは庄内地方やこれも最近の千葉勝浦のような雛人形を段飾りするものではではなく、その左右に小さな縫い包み風の人形などを紐で吊るして飾ったものが主役になっているですが、華やかさがあって復活は成功していると言ってよいでしょう。これらの縫い包みは100種類以上があってそれぞれ意味があるのだそうです。町内2箇所の展示場では200円を取って見学させていますが、町内いくつかの民家で飾りが覗けるところもあります。販売もしていますがかなりお高い値段をつけていました。自分で作るキッドも売っていて、女房は興味を示していましたが、それも結構なお値段。奇麗に飾られたものは30〜40個以上が円周に吊り下げられているのですから、少々買って作っても華やかさは出ません。手間だって大変だしで止めさせました。

 一方の文化公園の展示場を出ると停めた駐車場の先につい最近TVに出た魚屋の女将がやっているという食事処、田村丸の看板が見えたので調度昼時にさいわいと店に。店の前まで来ると一瞬?印、お世辞にも小奇麗とは言えなさそうな様子、ショーケースの見本なども日焼けして色が変わって繁盛しているとはとても思えない。でも車が停められたことだしで店内に入ると先客は2組の5人がまだ料理待ち、女将は厨房で調理中の様子。でも客が入ったのは分かっているはずなのにいらっしゃいの声が無い。数分ほど経っても手伝いの中年女性もいるのだがお茶は出ない、注文も聞かない。女房に奥に注文いいですか行かせたら待っててくれだと。5分ぐらいして最初の客の料理が出された時初めて注文を聞くありさま。そうこうしているとやはりTVで見たらしい客が何組か駐車場ないですかと中に入ってくると、その応対も無愛想そのもの。先客もお茶がなくじっと待っていたので、TVできたらしいことがうすうす分かりましたよ。それで肝心の料理はというと魚屋がやっていて魚の種類は多いようだけど、所詮は素人料理。僕の網元膳は刺身はまあまあだが、煮魚は煮汁が濃いのに味が沁み込んでいなくて歯当りのふにゃっとしたもの、ご飯もまずい。女房のマグロ丼も三崎のようなヅケにしたものではなく、切ったままを乗せただけ、ゴマもかかっていないというしろもので、醤油用小皿もなしできたのでこのまま上からかけて食べるのか文句をいう始末。そういえば僕の刺身にはワサビがついていなかったしね。TV局もどういう基準で出すのか、これは罪作りですよ。帰りしな、外で待つワゴン車の7人客によっぽど止めた方がと言ってあげたかったですねぇ。稲取ではここよりは多少値段は高くても(高いといってもほんの少しだけですが)徳造丸の方がずっとお薦めです。また時間によって手前の熱川や下田方面で昼という選択肢もありますね。

吊るし雛の展示

 今日泊る今井浜に近い河津駅周辺は明日の日曜日から桜祭ということで少し見て行こうと立寄る。この河津桜は寒緋桜と早咲き大島桜の自然交配したものが偶然に見つけられ増やされたものだそうで、早咲き、濃色大きめの花は2月上旬から1ヶ月間は楽しめるそうです。前回たまたまこの時期に来てから5年ほどなので大きく見栄えが良くなっているのを期待したのですが染井吉野などと違って成長が遅く、見違えるほどとはいきませんが数は増えていました。これを見ると明治初期に植えられた信州高遠の小彼岸桜は樹形もかなり大きく見事で、あれほどになるのは歴史が必要なんだとヨーク分かりました (弘前城のソメイヨシノも明治15年の植樹だそうです) 。また今回の旅行では伊豆のいろんな場所で桜がもう咲いていましたが全部が河津桜ではないでしょうにねぇ。

河津桜の紅と
   菜の花の黄の対比

 明日は松崎経由で北に上る予定で、第一日目に下田にも行っておこうと足を伸ばす。途中すぐ手前の爪木崎は水仙自生地として有名ですが2月もこの時期は終りです。下田にも何回か来ているので少しは変わっているかというだけで町の中心部だけを歩く。車は市民会館が催し物で駐車できないので日米修好条約が調印された了仙寺奥の観光客用駐車場に入れる。この寺の正面側を出ると川沿いのペリーロードというレトロな雰囲気が残った一郭があります。中心街の端っこにあたりここから町なかは歩いてもそう広くありませんからブラブラ歩きといきましょう。ここで必ず立寄るのが杉浦陶房。静岡県は春野町出身、東京芸大出の陶芸家の作品販売所で、昔は年寄りのお親父さんが息子がここ下田の土で作っていますと熱心に客相手していたものですが、今は連添いが店を守っています。その作品は見るほどに素晴らしく、これまでにぐい呑、湯飲、小皿、コーヒーカップなどを買いましたが今はかなり高い値段がついていて、ちょっといいなという中皿など20000円からと即座に買うわけにはいかなくなりました。奥方いわく本人は絵を描きたくて過ぎるのですと言うが、我々は鳥のデザイン化されたなんとも味わいのある絵は好きですねぇ。カラスの掻き落しなどの絵柄はほかでは見られないもので、その深めの大皿は10年ほど前で35000円が今では倍ぐらいの値段ではないでしょうか。ここ以外では銀座和光で売られたことがあるそうですが、僕は日本橋三越の芸大卒業生展で販売されていたのを見たことがあります。もう一つ寄るのが小樽の吹ガラスなどを売るはしよねという女性がやっている店。値段はやはり高目ですが手作り不揃いなところに味があっていいものです。でも下田で小樽のガラスというのも何か変ですかね。食事や休憩スポットとしては、我々が立寄った店はコーヒーではナマコ壁の平野屋(ステーキ、洋食もありますが下田では魚料理というわけで食事はしていません)、全国に数軒あるという邪宗門、骨董も売る風待工房など、食事では金目一匹まるごとの煮付が安くて旨いなかがわがあります。ほかにもTV、雑誌に紹介された店は多いのですが、食事時ここに来ていた回数が少なくほかにはまだ残念ながら寄っていませんのであしからず。途中見かけた海女小屋という店、休憩時間は只今漁中の札が掛かっていました。干物では中心部では小木曽干物店が大手で老舗のようですが今回はあとがあるので生ものは何も買いませんでした。あとは宿への戻りがけ、最近出来たベイステージ下田に行ってみましたが、建物は立派ですがまだ内容の充実を図らないとダメでしょう。周辺を整備中らしくそれらがどんなものになるかが楽しみではあります。

ナマコ壁の町家

ベイステージ下田

杉浦陶房

小樽ガラスの店

ナマコ壁の平野屋

 今夜の宿は以前は会社の借上保養施設だった今井浜ロッジ、今は2代目で数年前以来ですねとこちらの顔を覚えていてくれました。施設はそんなに立派とはいえませんが夫婦とお婆さんの3人だけで切盛りしていますので部屋数はありますが宿泊組数を押えているのが良いところです。風呂は内風呂が3つあって空いていれば鍵をかけて貸切でというスタイル、そのうちの岩風呂は24時間入浴できます。食事は今日は和室大広間に4組と、良く言えばゆったり、悪く言えばさむざむ。でも2人にまるごと一匹の金目煮付は美味しかったですよ。食べ終わった骨は我々のが一番小さく奇麗に平らげてありましたねぇ。量もご飯はもういらないというぐらいはありました。これで休前日10000円です。酒は地元踊子の酒と描いてあるのにこれが明日泊る芝川町の富士錦のものだったのにはびっくり。

 翌日は宿で河津桜祭の甘酒券を貰ったのと今日から出店も増えるというので、どうせ通り道とまた寄って行くことに。朝9時過ぎに行けばなんと駐車場への車が並びもうかなりの人出にびっくり。以前はこんなに混雑していなかったのに有名になったものですね。川沿いの桜と菜の花を眺め、人ごみを気にせず桜の花に集まる沢山のメジロに感心して一回り。テント店などここの名産品を並べていますがそんなに目ぼしいものはありません。河津桜の苗を買っている人が多かったようですが、庭の狭い都会に住む我家には無理です。ここでは大きなデコポンを3ケ500円と下田の町中至る所に鉢植えされていた桜草の白、ピンク、赤のうち色の濃い赤を100円で買っただけで甘酒を飲んで退散。

蜜を求めメジロが集まる

伊豆の踊り子も登場

 バガデル公園前を抜け県道に出てナマコ壁蔵造りの風情ある大沢温泉入口、公衆温泉のある道の駅花の三聖苑を過ぎ桜並木が続く川沿いに松崎に。一度ここの桜の時期(東京と同時期頃だそうです)に来たいものです。

 その昔、このあたり蚕と炭の生産が盛んでそれらを沼津などに運ぶのに岩科川や那賀川を利用した水運が発達して回船業者で栄えた松崎は豊かだった当時の名残が残る町で、下田同様にナマコ壁で有名(ナマコ壁の通りや明治の元商家中瀬邸などがあります)です。またもう一つ左官の漆喰コテ絵名人、伊豆の長八が観光資源になっています。長八美術館はその作品の町営展示館でこれを建設する時には全国の腕自慢の左官が集まったとか。これをコテで細工したのというような微細な船に乗る立体人物像を虫メガネで見せる作品などは一見の価値があります。ここには洋風レストラン、グリル・カサ・エストラータも併設されていて結構旨いが気取りすぎかも。他にも長八の八方睨みの龍がある浄感寺は長八記念館になっていますし、少し離れた所にある岩科小学校は明治の擬洋風木造建築で長八の作品も残されています。

 あとはここで生産される塩漬け桜葉(オオシマザクラ)は全国の確か80%とか聞いたことがありますが、さくら餅(梅月園と永楽堂)と桜茶は名物です。町中すぐ海に注ぐ川では川海苔取りが良く紹介されていますがこの時期は見られないのかな。イセエビや魚貝類、海産物は港に漁港直売所がありますがそう大きな販売所ではありません。その手前名物お婆さんが豊崎ホテルとともに経営する民芸茶房は食事処ですが干物も製造販売しています。その他には鋸目立が本職だがミニチュア刃物で有名になった鈴木鋸刃物店があり、TVにも出ていましたが、ここで以前買ったアジ用小出刃は良く切れますよ。またカニ用の鋏を買った時には刃の噛合せを調整してから渡してくれました。本当の職人ですねぇ。あとはこんな所で蕎麦とも思いますがちょっと外れた場所にある小邨はかの翁で修行した主人、でも量は少ないのでそのつもりで。ここも何回か来ているので一渉り町を歩いて最後は国道沿いの神社に湧く地元御用達の清水を汲んでいくことに。ここは随分低い位置で汲まなければならないように流していて、これなら大型ポリタンクなどが使えず皆が少しずつ交代できるのはいいとは思いますが腰が疲れますね。

ロッジの夕食と朝食

ナマコ壁が続く小径

中瀬邸前の橋

どこかで見たシルエットが

長八美術館

鈴木鋸刃物店の
ショーケースのミニチュア

水汲場

 さて昼飯と北にこれから行く方向、西伊豆町仁科にある新造屋に入る。ここの魚料理は旨い、安い、ボリューム満点と3拍子揃った今時嬉しい店。我々が入ると店内は調度満席、料理はほぼ出揃っているようなのでいいタイミングでした。メニューは刺身、焼魚、煮魚、ジャンボエビフライなどの定食が1500円、その上の竹セットが2000円(我々は入ってすぐこれを注文)、一番高いセットで3000円。主人もうちのを食べると他では物足りなくなるでしょうと。この親父、ちょっと恐持ての風貌ながら至って気さくで気風が良く、なんでも婿養子とか誰かから聞いた。カウンター席の目の前で刺身を裁きながら話をする親父と隣の府中から来てこちらに別荘がありいつもここに来るという3人連れ客、親父曰くだいたい注文の仕方で何回か来たことがあるなと分かるそうですが、そういう注文の仕方で刺身盛合せに焼、煮、エビフライ定食をとって分け合って旨い旨いと。見れば焼魚なんぞでかいイサキが2匹も乗っているし煮魚は僕の大好物カサゴがこれも2匹、こりゃたまらんな。焼魚と煮魚に刺身盛合せ次はこの手で行こうと、でも二人ではボリュームがあり過ぎるかなぁ。話し好き女客とのそんな話を聞いていたらTVにも出たのを見たわとなって、親父はテレた風に俺TV嫌いなんだけどしょうがなく出たらあと続けて依頼がきちゃって、アンチ巨人ファンだから日テレが一番嫌いなんだとか。なかなかシャイなところがあっていいじゃありませんか。本当いうとこういう店はTVで紹介して欲しくないのですが、でもTVも昨日みたいな店ばかりじゃないと少しばかり安心はしました。駐車場に戻ってナンバーを見ると今入ってきた車も含めて関東ナンバーばかり。昔は地元客だけでも繁盛していましたがこれからはさらに時間を見計らって訪れる必要がありそうです、やれやれ。

新造屋

食べかけて気がつき写真撮影

 腹一杯になってあとは芝川町まで一気にとナビで一般道でルート検索して出発。西海岸を観光名所堂ヶ島を素通りして土肥から中に入り修善寺経由、混雑する道を沼津に出て富士市から富士川町そして芝川町と、途中は目ぼしいものも無く川伝い、細い道の多い田舎道を飛図温泉には午後4時半に到着。

 今日の宿は来て見れば多少くたびれかかったような鉄筋コンクリート3階建ての旅館でやや臭いが気になる。部屋数はここも結構多いのですが、日帰り入浴客が多いらしい冷鉱泉であとの食堂の食事で分かりましたが宿泊客は我々を含め15人ばかり。風呂は鉄分を含む硼酸泉で露天風呂もあって24時間入浴可となっています。内風呂は熱めに沸かしていますが、露天はぬるいのゆっくり入れます、でもこちらははかなり源泉を薄めているようです。食事はこういう旅館には珍しいキムチを使った料理などもあって老人にはどうなんでしょう。隣の老夫婦はやはり残していました。ほかには中華風茶碗蒸のような料理も冷たい状態で供されましたが味はまあまあではないでしょうか。あとは刺身、天ぷら、さらに鍋はこれも珍しくカセットカスコンロに土鍋でたっぷりの量。女房は予約時8500円からと安かったので上のランクで頼んだとか、他の客より刺身や前菜、茶碗蒸風などの料理内容と量とも違って腹一杯、最後は皆がやっているように鍋に雑炊といきたかったのですが今日も流動食だけで米粒までは入りませんでした。さてここの冷酒ですがてっきり昨日の富士錦かと思っていたら富士宮の酒なので何故地元の酒にしないのと聞くと特段の理由はないらしい。女将さんがお酒に詳しいですねと言うのでまだ全国の20%の蔵しか飲んでいないよとニヤリと返す。3月には富士錦酒造の蔵祭があって無料振舞い酒がでるそうで、送迎しますから是非お泊りをなんて話しになりましたが。この宿は食事中にこんな話をしながら面倒をみている女将さんで持っている旅館のようですが、宿泊客はそんなに多くなさそうですからワンフロアの一つのブロック限定10室ぐらいを改装リフレッシュしてそれを宿泊用に充てるようにすればと思いますが。あと布団は綿で重いので羽布団に代えましょうよ。女房が風呂で一緒になった同じ横浜からの客がここでは整体をやっていてそれで通って以来もう10年の常連という話も聞きました。そういえば夕食時、男女4人組で女将さんと親しそうにわいわいやっているグループが居ましたね。
 翌朝の露天風呂には親父連中4人が入り、こんな所の宿にわざわざ来ている変わった輩ばかりですから温泉談義に花が咲き、ぬるいこともあって小一時間ほど湯の中に。僕も行った奈良田温泉や寸又峡温泉の泉質の良さと紅葉の素晴らしさ、寸又のさらに奥には泉質が良いのに無料で入れる赤石温泉があるという話、白濁が好きなら白骨が一番だけど乗鞍の公衆温泉はそこから引いているとか、さらには秋山郷の温泉と紅葉、アルカリが強い温泉は小菅村の湯だ、さらには静岡北部で最近温泉を掘り当て3年間温度が変わらなければ温泉申請して開業しそうだという話、はては山では茸だ山菜だという話などまで、あんまり長湯だったので部屋に戻れば女房はプリプリしていましたっけ。
 最終日は芝川町で富士錦1本を買い込み、昨日の道を戻って国道1号に出て少し西へ清水を目指す。途中の由比には県道沿いに桜えび館と削り節館が並んでいてサクラエビ入り煎餅と出汁粉をお買上。サクラエビは禁漁期だそうなので冷凍物なら清水の市場の方が安そうとここでは止めに。ちなみにこの駐車場に車を停めて一本南側の旧街道に行けば多少は昔の面影が残り、広重美術館や由比正雪の実家だったという正雪紺屋(勿論藍染めを売っています)などがありますがもう前に訪ねているのでパス。ここから1号に出れば快調にパイパスから駅の南方向に降りて目的地河岸の市に11時前に到着。この前と同じ店で銀鮭1本3150円なりを買い、油はあるがもっと塩が効いた方が旨いんだけどというと、裁いて荒塩を振りましょうというのでこりゃ手間も省けると他を廻っている間にやってもらう。刺身はヒラメの背の腹側の柵(約1400円)とバチマグロのブロック(4cm厚で1500円程度)、焼ガキにと殻付き(120円/ケ)を人数分、煮魚にはカサゴ(600円/3匹)とカワハギ(大型500円/2匹)、天ぷら用にはアナゴ(800円/20匹)、これに生サクラエビとアジの干物を購入。ここは焼津より鮮魚が多いのが魅力なのです。
今回はまだ早いので買物だけにし食事は三島で鰻でもと高速で沼津ICに。というのも今回も不幸の連絡があって、女房の父親の姉98歳が亡くなったので函南の家に寄って来てくれということで。三島はまず桜家に行けば店内は待ち客で一杯、それで割烹うなよしに廻るとこれも外まで客が待つありさま。こりゃダメともう昼飯はお預け。ここもTVの影響でしょうね。今回は二度もTVにやられました。バカモーン!
ということで函南(ここにも陸茶坊という有名中華料理店があるそうですがここに着いたのは途中が混雑していてもう2時少し前で諦めました)でとりあえずのお悔やみをして、あとは1号線で箱根バイパス、湘南バイパス、小田原厚木道路と東名厚木ICの合流の渋滞を我慢して、それでも午後4時半には我家に帰れましたとさ。

店データ
    徳造丸         東伊豆町稲取 798       0557-95-1688
    今井浜ロッジ      河津町見高 106        0558-32-2336
    杉浦陶房        下田市一丁目 19・5        0558-22-1417
    はしよね        下田市一丁目 20・18      0558-22-1941
    なかがわ        下田市一丁目 22・7       0558-22-0310
    平野屋         下田市三丁目 1・4       0558-22-2525
    邪宗門         下田市一丁目 11・19       0558-22-3592
    風待工房        下田市七軒町 3・13       0558-23-3269
    小木曽商店      下田市ニ丁目 10・9       0558-22-0154
    長八美術館      松崎町松崎 23          0558-42-2540
    グリル・カサ・エストレリータ 
                  松崎町松崎 23           0558-42-3210
    梅月園         松崎町松崎 379・3        0558-42-0504
    民芸茶房        松崎町松崎 495・7       0558-42-0773
    鈴木鋸刃物店     松崎町松崎 411         0558-42-0287
    小邨           松崎町伏倉 43          0558-42-3317
    新造屋         西伊豆町仁科 1906・3     0558-52-0671
    飛図温泉        芝川町上稲子 2453・1     0544-67-0224
    ゆい桜えび       由比町由比 673・1       0543-75-2448
    河岸の市        清水市島崎町 149       0543-55-3575
    桜家           三島市広小路町 13・2     0559-75-4520
    割烹 うなよし      三島市緑町 21・6        0559-75-3340
    陸茶坊         函南町平井 614          0559-78-1021
    石舟庵         伊東市荻 549・6         0557-28-3500
    雲見園         松崎町雲見 401         0558-45-0441
    駿河匠         静岡市丸子 3240・1       054-256-1521
    油山苑         静岡市葵区油山 2215      054-294-0157
    元湯館         静岡市葵区油山 2325・4    054-294-0155
    芹沢_介美術館   静岡市登呂 5・10・5       054-282-5522
    徳兵衛          静岡市緑が丘 57・151      054-286-2188
    ツナコープ       焼津市中港 2・6・13       054-629-7388
    焼津さかなセンター  焼津市八楠 4・13        054-628-1137

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