帰りの道すがら。 街灯に、きらりきらりと金色が揺れる。金木犀の垣根はすっかり花を落として、その奥の椿が白く闇にぽっぽっと咲いていた。 「あれはね、雪灯籠っていう椿なの」 「いい名前だね。本当に灯籠みたい」
LosT wiNTer room4より抜粋