G I H 会 報
No.88 2012年11月15日発行
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第95回研究会の報告
第95回研究会は、10月27日(土)岐阜大学地域科学部1階の講義室で行いました。最初に「木曽
三川治水の歴史−宝暦治水」と題して増田修会員より報告していただいた。次に高橋進会員より
「東濃地方の地歌舞伎小屋」について報告してもらい、3っ目に高橋伊佐夫会員から「第6回
ワークショップ参加と県内産業遺産の新聞記事」などの紹介、最後に小西利雄会員より「岡山市
旭川のケレップ水制を訪ねて」と題して報告していただいた。今回の参加者は8名でした。
記
1.木曽三川治水の歴史−宝暦治水 報告者 増田 修 会員
宝暦治水を中心に木曽三川の歴史を9頁の資料をもとに報告していただきました。
その報告の概要は添付資料(5頁分)をご覧下さい。
2.東濃地方の地歌舞伎小屋について 報告者 高橋 進 会員
蛭川の蛭子座・中津川高山の常盤座・加子母の明治座・恵那の五毛座と
宮盛座・瑞浪の相生座・白川町の東座の7ヵ所の地歌舞伎小屋施設を9頁
の資料をもとに報告していただきましたが、会報への添付は省略します。
3.(仮)桜堤サブセンター・木曽長良背割堤ワークショップに参加して
報告者 高橋伊佐夫 会員
見出しのワークショップは2012年3月から10月まで6回開催された。そのう
ち、私は3回参加した。最初の第1回は桑原輪中の湛水排除の役割を果
たした排水機を治水の歴史が学べる教材として公園に展示をと木曽川と
長良川を分流した長さ約12kmの背割提が遠方までよく見える展望タワ
ーの建設の2点要望した(GIH会報85号で紹介)。第3回は明治改修
(背割提)完成から百年となる今年、新たに背割提を国の文化財に指定される
よう要望されてはと追加提案した(GIH会報87号で紹介)。今回の第6回
も(仮設)桜堤サブセンターに桑原輪中の治水の歴史を語る旧吉里・小藪
・桑原の3排水機の展示を再度要望した。この会は、使い易くて楽しい
公園のプランづくりを計画する会のようで、排水機の展示要望に対して
の質疑議論はなかった。
帰りに「背割提下流の約6kmは愛西市(旧立田村)の区域、上流の約
6kmは海津市の区域であり、愛西市や海津市との相談は? 3排水機の
公園内展示は桑原輪中の近代治水事業のシンボルとなるのでは? 排水機
の保存展示は羽島市土地改良課の管轄、土木監理課などと共同で展示を
推進されるものと理解してよいですか?」の3点質問を提出した。この
ワークショップはあと3回ほど開催される予定のようである。
4.岡山市旭川のケレップ水制を訪ねて 報告者 小西 利雄 会員
表記のテーマで9頁もの資料をもとに報告していただきました。
その報告の概要は添付資料(1頁分)をご覧下さい。
5.新聞に掲載された「岐阜県内の産業遺産」記事紹介
最近、読売・中日・岐阜など各新聞に「産業遺産」の記事がよく掲載されるよ
うになった。その中で「県内の産業遺産」のみ、記事の見出しを紹介します。
記事の内容は岐阜県図書館2階で閲覧できます。コピーもできます。
◎ 読売新聞『産業遺産を歩く』(毎週水曜日に掲載)−6件
33号 2012.09.19 25頁「旧神岡鉄道」鉱山の町レールは続く(飛騨市)
31号 2012.09.05 27頁「イビデン東横山発電所」電力の国家管理免れ
(岐阜県揖斐川町)
24号 2012.07.11 27頁「乙式1型偵察機」かがみがはら航空宇宙館
(各務原市)
21号 2012.06.13 33頁「日本大正村」町営発電・製糸後押し 歴史たどる
“町ごと博物館”全国で初めての町営電気事業(恵那市)
15号 2012.04.25 29頁「大井ダム、大井発電所」−電力王木曽川に挑む
福沢桃介米から建設機械、資金も(恵那市、中津川市)
01号 2011.12.07 33頁「長良川水力発電所」(美濃市)と
1頁に「発電一世紀」記載
◎ 中日新聞 2012.04.04『創立100周年 大垣のイビデン』
−次の100年も水力を支えに
◎ 岐阜新聞『ふるさと再発見シリーズ』毎月第2日曜日
2012.03.11 23頁 “西濃支える『電力の川』揖斐川”
−東横山発電所(揖斐川町)
◎ 日刊工業新聞 2010.03.10(水) 27頁「静かな緑に映えるエコ発電」
イビデン東横山発電所(揖斐川町)
<関連して2件、提案と紹介>
※ 最近イビデン東横山発電所の記事が目立つ。文化財となった八百津発
電所や長良川発電所と同様、揖斐川町の東横山発電所も文化財として
の価値を評価し、揖斐電100周年を記念し、東横山発電所の取水口・
沈砂池・水路・発電所本館・送電塔など主要な施設を揖斐川町の文化
財か或いは国の登録文化財にされるよう要望してはどうでしょうか。
※ 旧八百津発電所資料館は昨年100周年を記念して、八百津町営発電所
として活用された工事用旅足川発電所の説明看板を館内に設置される
など資料館内部の展示が改善された。
6.「石器館」の紹介
田口憲一さんが長年かけ集められた多くの石器を展示された「石器館」が10月22日
開設され、県の文化課より「まちかど博物館・美術館」の一つとして認定された。
石器館(TEL0573-65-3832)の設置場所は中津川市上野で、施設運営管理者の田口
憲一さんの案内で見学(予約必要)できます。今回の例会で、その石器館を紹介した
結果、11月26日(月)に見学希望者で見学しようという事になりました。
7.次回(第96回)研究会の月日と会場
次回研究会は12月8日(土)の予定でしたが、県図書館の借用ができなかったので、
第3土曜日の12月15日(土)、岐阜大学に変更しましたのでご了解ください。
研究会の内容は第96回研究会の案内をご覧下さい。
<GIHへの寄贈資料紹介>
◎ 9月21日、GIHへ東京産業考古学会からDVD「金子六郎 私と
産業考古学」(51分)と冊子「金子六郎が語る産業考古学」を寄贈
して頂きました。事務局に保管してあります。
◎ 10月、木曽川文庫より『kiSso』Vol . 84号を寄贈して頂きました。
内容は「明治改修完成百年特集号」で、次回例会の参考になります。
『kiSso』は岐阜県図書館でも見られます。
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