岐 阜 産 業 遺 産 調 査 研 究 会 会 報 
  No.76    2010年7月20日発行

第82回研究会の報告    第82回研究会は6月19日(土)、岐阜大学地域科学部2階の「地21講義室」で下記の4テーマで行いました。その内容を紹介します。 今回の参加者は8名でした。予定していた高橋会員の「転車台などの見学報告」は時間がなくなり、次々回としました。 1.台湾訪問報告:目をみはった産業遺産の保存と活用       報告者 大橋 公雄 会員   見出しのテーマで、訪台し見てこられた産業遺産をパワーポイントを使って報告していただいた。その内容は別冊(A4−9枚)を ご覧ください。 2.2010年度(第15回)総会   今年は、岐阜産業遺産調査研究会創立15年目の記念すべき総会です。下記の(1)〜(6)について、運営委員会で相談した原案 通り運営委員より提案しました。提案通りほぼ了承されましたので、下記にその内容を報告します。 (1) 2009年度の活動報告 1). 2009年度の研究会は計画通り6回(第76回〜81回、その内2回は見学会)実施した。6回の研究会のテーマと報告者は下記の通り。   ただし、●印は例会とは別の活動です。  76回研究会:09年6月13日(日) 岐阜県図書館研修室、参加者:8名 「岐阜の電源開発と石造物について」報告:大同工業大学の茂吉雅典。    「2009年度(第14回)総会」提案:運営委員。   「産業遺産として価値ある木曽川水系の4発電所について補足・                       電力系統の考察」報告:広瀬泰正。  茂吉雅典著作『水燃えて輝く−木曽川の水力発電開発を中心に−』紹介。  77回研究会:09年8月22日(土)〜09年8月23日(日)1泊2日の見学、参加者:7名。    「長良川沿いの産業遺産をめぐる旅」案内:高橋伊佐夫。  78回研究会:09年10月10日(土) 岐阜県図書館研修室、参加者:7名。 「長良川沿い産業遺産をめぐって」報告:稲生 勝。 「産業遺産未展示物の展示と展示改善の要望について検討」提案:高橋伊佐夫。    「国指定史跡・小管修船場跡」の紹介:小西利雄。 「旧八百津発電所の送電鉄塔」の調査報告:中住健二郎。 ●09年10月22日(木) 羽島の吉里排水機保存展示の件で、羽島市文化財審議会長の虫賀勇一氏(小西会員の友人)を訪問・現地見学した。その結果、虫賀勇一氏よ   り「保管排水機は羽島市が管理しているので、貴研究会として現羽島市長に直接   展示の要望を書面でお願いしてはどうか」とのご返事を頂いた。 ●09年11月23日〜28日の6日間、五六閘門の現況調査を日本工営潟Rンサルタント国内事業本部(東京)が岐阜県河川砂防課より受託   され調査された。その時、現地で五六閘門の歴史や保存価値などを調査作業員に簡単に説明した。 79回研究会:09年12月19日(土)岐阜県図書館研修室、参加者:8名。    「廃線となった旧名鉄岐阜地区路線の運行を支えた産業遺産」報告:大田博行。    「未展示産業遺産の展示要望進展状況について」報告:高橋伊佐夫。    「小野川発電所跡と2つの最上川橋梁を尋ねて」報告:田口憲一。    「農業用水路を利用する小型水力発電機の製作」の紹介:広瀬泰正。    「歩いてさぐる名古屋のモノづくり講座」の紹介:大橋公雄。  ●10年2月4日(木) 虫賀勇一氏の紹介で、吉里排水機の保存展示を羽島市長に直接お願いした。参加者4名。白木義春羽島市長自ら     要望を受けていただき、保存展示に向けて前向きの反応を得た。 ●10年2月9日 岐阜農林事務所農地整備課の亀山裕一氏より事務局長に展示について相談したいとのメールが届き、2月19日(金)に     岐阜農林事務所で亀山裕一氏と面談した。吉里排水機の展示についての3案を提示要望した。農地整備課2名と羽島市の排水機     管理者2名が同席された。研究会からは稲生勝と高橋伊佐夫が参加した。   ●10年3月5日(金) 岐阜農林事務所農地整備課の亀山裕一氏と再度面談し、飛島村に保存展示された「太宝排水機場」の展示例を     写真で説明。  80回研究会:10年3月28日(日)「旧揖斐川橋梁」など見学、参加者:7名(全体42名)。   「大垣市に残る東海道本線の鉄道遺産見学」案内:高橋伊佐夫 81回研究会:10年4月24日(土) 岐阜県図書館研修室、参加者:7名。 「吉里排水機の保存に向けての現状報告」報告:稲生 勝。 「夢としての産業博物館」提案:稲生 勝。 「これまで保存展示の産業遺産を文化財へ−文化財指定基準の検討−」  提案:高橋伊佐夫。 「日本に現存している3基のホフマン輪窯」紹介:大田 博行。 2). 2009年度の会報は、No.71〜No.75 5回発行した。  No.71は09年7月15日、第76回研究会と総会の内容を報告。  No.72は09年11月15日、第77回研究会(見学会)と第78回研究会の内容を報告。  No.73は10年2月10日、第79回研究会の内容と羽島市長に提出した吉里排水機展示のお願い文。  No.74は10年4月5日、第80回研究会(見学会)の内容。  No.75は10年5月25日、第81回研究会の内容を報告。  ◎今年度は、例会に参加できなかった会員のために、報告内容をできるだけ詳しく紹介すること。報告者の原稿をそのまま添付すること    も試みた。 3). 2009年度活動の成果と課題  ・定例研究会は活動計画通り6回実施できた。  ・産業遺産保存・展示の要望については一定の成果があった(上記●印参照)。  ・「岐阜の産業遺産ガイドブック掲載物件リスト」づくりは進まなかった。 ・研究会の次回案内や会報はその都度全会員に発送できた。   会員は今年度1名退会、1名入会され、現会員数は25名である。  ・研究会のHPは次回の案内と新しい会報ができ次第、その都度HPを更新した。  ・運営委員会は10年5月22日(土)に1回実施した。09年度活動報告と10年度活動計画、   役員の交代等について相談した。 (2) 2010年度会計報告 (3) 2010年度活動方針  会則に基づき、以下のような活動を行う。 1)定例研究会を見学会を含めて原則として2ヶ月に1度程度、行う。 2)岐阜県内外の産業遺産の調査・見学会を開催する。 3)産業遺産の保存・展示に努める。 4)産業遺産が文化財として保存されることを目指して、研究を進める。 5)産業遺産、産業考古学の啓蒙、普及に努める。 6)会員の拡大に努める。 7)産業考古学会や中部産業遺産研究会、各地域の産業遺産研究会、その他、関連団体と   交流する。 8)産業遺産博物館(仮称)の可能性を追求する。 9)その他、会則、産業遺産調査研究に関連する活動を行う。 (4) 2010年度予算案 (5) 2010年度役員・運営委員   会長:稲生 勝(新)、 副会長:なし、 事務局長:高橋伊佐夫(新) 運営委員:稲生 勝・大田博行(新)・黒田隆志・小西利雄・鷲見有知郎・       高橋伊佐夫・田口憲一・広瀬泰正・松田之利・横山悦生の10名 (HP編集担当:広瀬 泰正、会報と例会案内発送:大田博行、会計:高橋伊佐夫) (6) その他 研究会の会則:変更なし。  研究会の名称:岐阜産業遺産調査研究会(発足は1996年7月20日) 研究会のHP:2005年7月開設(作成者:広瀬 泰正会員)         アドレス http://www16.plala.or.jp/gifu-sangyouisan/  事務局:岐阜市柳戸1-1 岐阜大学地域科学部稲生研究室に置く。 現在の会員数:25名、年会費:2,000円。 3.旧八百津発電所の送電鉄塔の基礎の予備調査     報告者 中住 健二郎 会員  見出しのテーマで報告していただいた。報告内容は別冊(A4−3枚)をご覧ください。 4.名鉄資料館所蔵の犬山線石仏変電所の保管品・明治村 旧京都市電用変電所・ベルギーの世界遺産 報告者 大田 博行 会員  見出しのテーマでパワーポイントを使って報告していただいた。報告内容は別冊(A4−6枚)をご覧ください。
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