アルバム名 ”噂〜フリートウッド・マック・トリビュート・アルバム”
"Legacy:A Tribute to Fleetwood Mac's Rumours"
(P)&(C)1998 Atlantic Records

Legacy:A Tribute to Fleetwood Mac's Rumours
eastwest japan AMCY-2560

曲順 曲名 曲名(日本語) 演奏者
1 Second Hand News セカンド・ハンド・ニュース トニック
TONIC
2 Dreams ドリームス ザ・コアーズ
THE CORRS
3 Never Going Back Again もう帰らない マッチボックス20
MATCHBOX 20
4 Don't Stop ドント・ストップ エルトン・ジョン
ELTON JOHN
5 Go Your Own Way オウン・ウェイ ザ・クランベリーズ
THE CRANBERRIES
6 Songbird ソングバード ダンカン・シーク
DUNCAN SHEIK
7 The Chain ザ・チェイン ショーン・コルヴィン
SHAWN COLVIN
8 You Make Loving Fun ユー・メイク・ラヴィング・ファン ジュエル
JEWEL
9 I Don't Want To Know アイ・ドント・ウォント・トゥ・ノー グー・グー・ドールズ
GOO GOO DOLLS
10 Oh Daddy オー・ダディ タルーラ
TALLULAH
11 Gold Dust Woman ゴールド・ダスト・ウーマン シスター・ヘイゼル
SISTER HAZEL

1977年発売のフリートウッド・マックの名作「噂(Rumours)」発売20周年を記念したトリビュート・アルバム。 オリジナルのフリートウッド・マックの「噂」と曲順は同じで、演奏者が全部違う全11組のミュージシャンが参加。エルトン・ジョン以外は比較的若手ミュージシャンが中心。 聞きどころは、「ドリームス」のザ・コアーズ、「オウン・ウエイ」のザ・クランベリーズ、「ユー・メイク・ラヴィング・ファン」のジュエル、「ゴールド・ダスト・ウーマン」のシスター・ヘイゼルなど。 プロデューサーはミック・フリートウッド。 しかしなんと言ってもザ・コアーズは自己のアルバムにもこの「ドリームス」を収録しており、ザ・コアーズのライブ・ビデオを見るとミック・フリートウッドが特別ゲストに呼ばれたりと、かなり力を入れている感じがする。
ところでフリートウッド・マックのカバー曲と言えば、やはりラテン・ロックのサンタナ(Santana)の「ブラック・マジック・ウーマン」でしょう。 日本ではアイドル歌手時代の長山洋子が1987年に「オンディーヌ」と言うアルバムを出しているが、その中で「ビッグ・ラブ」を日本語の歌詞で歌っている。 元宝塚の峰さを理が1989年に「CARMILLA (Continentalはレーベル名)」と言うアルバムで、「Little Lies」を「メビウスの館」と言うタイトルで歌ってるらしい。 日本人歌手のカバーは残念ながら他はわからない。 その他、1995年にゲーリー・ムーア(Gary Moore)が「Blues For Greeny」と言うアルバムを出しているが、"Greeny"と言うのはピーター・グリーンの事で、ジョン・メイオール&ブルースブレイカーズの1967年のアルバム「A Hard Road」からや、初期フリートウッド・マックの曲を12曲(2002年にボーナストラック付きの全14曲が出た)カバーしている。 ジューダス・プリースト(Judas Priest)が、1998年に「Priest In The East」、1999年に「Priest Live & Rare」と言うアルバムを出しているが、いずれも「The Green Manalishi(グリーン・マナリシ)」をカバーしている。 SVPと言うデュオのバンドはファースト・アルバムと思うが、ザ・コアーズと同じ名曲「Dreams」をカバーしているらしい(詳細なデータが無いのが残念)。 2001年に、全く未知のグループRhiannon & The Rumoursが「A Tribute To Fleetwood Mac」と言うフリートウッド・マックの黄金期の曲ばかりをカバーした全12曲のアルバムを出している。
逆にフリートウッド・マックがカバーしているのは黒人ブルースの曲以外では、イギリスの有名なロックグループ、ヤードバーズ(The Yardbirds)の「フォー・ユア・ラヴ」(アルバム「神秘の扉」の11曲目)がある。 それと、「フリートウッド・マック・ライヴ」の最後の曲「The Farmer's Daughter」はビーチボーイズの曲らしい。 常にピーター・グリーン、ジェレミー・スペンサー、ダニー・カーワン、クリスティン・マックヴィー、ボブ・ウェルチ、リンジー・バッキンガム、スティーヴィー・ニックスなどのプレーヤー兼ソングライターが居たので、自作曲が多いのもフリートウッド・マックの特徴でしょう。
初期発掘ライヴものではアルバム「Fleetwood Mac Shrine '69」では「Great Balls Of Fire(火の玉ロック)」と日本盤のみだが「Blue Suede Shoes(ブルー・スエード・シューズ)」、アルバム「Live At The Boston Tea Party Part Two」では「Keep A-Knocking(キープ・ア・ノッキン)」と「Jenny Jenny(ジェニー・ジェニー)」、アルバム「Live At The Boston Tea Party Part Three」では「Great Balls Of Fire」や「Tutti Frutti(トゥッティ・フルッティ)」などのロックンロールを演っているようです。 2001年発売の「Show-Biz Blues 1968 to 1970 Volume 2」では、「Don't Be Cruel(冷たくしないで)」、「Great Balls Of Fire」、「Twist And Shout(ツイスト・アンド・シャウト)」が入っています。

追加1:アメリカの女性3人組のディクシー・チックス(Dixie Chicks)が「Home」と言うアルバムで「Landslide」を演奏しています。

追加2:J-POPのSuperflyが2枚組みCD「Wildflower & Cover Songs: Complete Best 'TRACK 3'」などで「Rhiannon」をカバーしています。

追加3:J-POPのFayrayが2005年発表のアルバム「Covers」で、名曲の「Dreams」を歌っています。

追加4:「Rattlesnake Guitar - The Music Of Peter Green」をやっと手に入れました。 このアルバムではピーター・グリーンの作品を色々なミュージッシャンが演奏していて、ピーター・グリーンへのトリビュート・アルバムとなっています。

追加5:イギリスのバンド"FM"が、1993年発表のライブ盤「Live - Acoustical Intercourse」で、ピーター・グリーン時代のナンバー「Need Your Love So Bad」を演奏しているようです。
この曲は他に、ゲイリー・ムーア、オールマン・ブラザース・バンド、スティング、ホワイトスネーク、B.B.キング、バディ・ガイ、など多数のミュージシャンがカバーしているようです。 まあ、この曲はフリートウッド・マックのオリジナルではないですので、この辺でやめないときりがないですね。

追加6:Camper Van Beethovenと言うバンドが、2002年にフリートウッド・マックのアルバム「タスク」を、全曲カバーしています。

追加7:ポインター・シスターズが「エナジー」と言うアルバムで、ボブ・ウェルチ作の「ヒプノタイズド(Hypnotized)」をカバーしているようです。
同じく「ヒプノタイズド」を、リアーナが「ミュージック・オブ・ザ・サン・スペシャル・ツアー・エディション」と言うアルバム(日本盤のみ)でカバーしているようですが、同名異曲の可能性もあります。

追加8:ラテンロック系のバンド、Tribe Of Gypsiesが、「Nothing Lasts Forever」(1997年)というミニ・アルバムで「オー・ウエル(Oh Well)」をカバーしているようです。

追加9:アメリカのバンドでカントリーやブルーグラス系の演奏をしているヘイシード・ディキシー(Hayseed Dixie)が、ピーター・グリーン作の名曲「ブラック・マジック・ウーマン(Black Magic Woman)」をカバーしているようです。
この曲は、YouTubeなどで聞くことが出来ますが、収録アルバムは不明です。 聞いてみると演奏のみで歌がないみたいですね。

追加10:2021年発売のエリック・クラプトンの無観客ライブでの新作アルバム「The Lady In The Balcony : Lockdown Sessions」で、「Black Magic Woman」と「Man Of The World」の2曲を演奏しています。
ディープ・パープルが2021年11月26日に発売予定の新作アルバム「Turning To Crime」で、「Oh Well」を演奏しているようです。
なお、「Black Magic Woman」と「Oh Well」はYouTubeで視聴可能です。


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