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第11回世界バレエフェスティバル Aプロ





「ラ・ファヴォリータ」


 この演目はよく知らないのだが、ドニゼッティのオペラ「ラ・ファヴォリータ」 の曲だけを使っているのかな? 「ラ・ファヴォリータ」(お気に入り、愛人 の意)はスペインが舞台だそうで、ダンサーの衣裳もスペイン調。

 開幕を飾ったオーストラリアのペア、まあまあ良かったのではない でしょうか。明るく危なげなく。「お祭りの始まりだ〜」というワクワクした 気持ちが湧き上がってきた。



「7月3日 新しい日、新しい人生」


 よく分からなかった。
 苦しみの表現?のように私には見えたが、途中から「Happy Birthday.」と おじさんの声が入ったりするので、苦しみから抜け出て、新しい日、新しい 人生が始まったのかな? それが7月3日 なの? という??の感じ。パンフレットには説明があるのかな?



「白雪姫」


 これは「ロホの超絶技巧が凄い」と前評判を聞いていたので、興味津々だった。
 タイトル通り白いチュチュに身を包んだロホは、相変わらず音楽的で、 キレが良い踊り。超絶技巧がなくても、うっとり見てしまう。本当に大好き!
 早いテンポのコーダが始まると、「来るぞ、来るぞ」という感じで、こちらも 走っているような気分になる。
 そして、噂のトリプル入りフェッテ、36回転(もっと?)を涼しい顔できめて、 観客の大喝采をもらっていた。
 ウルレザーガは、ロホに目を奪われるあまり印象にあまり残っていない。 ごめんなさい。
 ところで、このパ・ド・ドゥは、全幕の中で踊られるのだろうか? もし そうなら、恐らくラスト・シーンの白雪姫と王子の結婚式のパ・ド・ドゥなの だろうが、にしては、あまりロマンチックな曲じゃなかったな〜。(そうか、 毒りんごを吐き出して、蘇生した姫の喜びの舞? 誰か教えて・・・)



「椿姫」より第3幕のパ・ド・ドゥ


 うつくしい〜! ショパンの調べが、踊りの中にからめ取られているような、 踊りの方が音楽に巻きついているような・・・。踊りと音楽の幸せな結婚。 両者は全く分かつことが不可能だった。
 ハンブルク・バレエの2人、ブーローニュとリアブコは、踊りこんでいる のだろう、迫真の踊り。
 ピアノ演奏は、高岸浩子。ダンサーとピアニスト3人が作り上げてくれた 素晴らしいひと時を過ごした。



「ロミオとジュリエット」より"バルコニーのパ・ド・ドゥ"


 さすがにユルゲン・ローゼの装置は持って来なかったようで、簡易バルコニー だった。(とはいえ、お花が飾ってあったり、ちゃんとしたセットでしたが)
 クランコ版の本来のバルコニーと違って、階段が地上まで降りているので、 ジュリエットの「上げ下げ」をどうするのかな〜と思っていたら、階段の途中に 踊り場(?)があって、そこでやってましたね。
 全幕と抜粋の違いもあるので比較しづらいが、フォーゲルは去年11月の ロミオの方が良かったと思う。マントを翻して去っていくところも 今回の方があっさりとしていたような。そんなに名残惜しくない のかな〜。相変わらず、舞台に立っただけで「ロミオ〜」という感じはするのだが。
 セミオノワに関しては、メモが残っておらず、はっきりした記憶がないので 書くのを控えます。



「エスメラルダ」


 このペアは他の錚々たる出演者に比べて、見劣りがする。
 派手やかな振付に救われてはいるが、所々に粗さが垣間見える。つんのめりそうに なったり、余裕をなくしたり・・・。おっとっと、と思うことが何回かあった。
 オリヴェイラはヒューストン、コンヴァリーナはカナダで踊っているらしいが、 彼らは普段一緒に踊っているのだろうか?



「オネーギン」より第1幕のパ・ド・ドゥ


 このシーンは文学少女タチアナの夢のシーンなので、可憐なコジョカルは とても自然だ。でも大公妃となる3幕はどんな感じなんだろう。 (ま、今回はいいんだけどさ)
 バランキエヴィッチとの情熱的でアクロバティックな動き(タチアナが高みから オネーギンの身体に巻き付くように回りながら一気に床面まで降りてくる等)も、 きまっていたし、初恋の熱に浮かされた少女の高揚感がよく出ていたのでは ないでしょうか。
 今回は右サイドの席だったので、「鏡」の前で「タチアナ本体」と「鏡に 映った像」が手を合わせる瞬間を、初めて斜め横から見た。
 「像」役の日本人ダンサーが「鏡面」に出てくるちょっと前から目に入る のは興ざめだが、これはいたしかたない。それより、コジョカルがセットの 壁に手を当てて、慎重にタイミングをはかっている様子がよく分かって、 こちらの方は興味深く見た。



「ジュエルズ」より”"ダイアモンド"


 大変ゴージャスなダイアモンド。
 でも、ちょっと漫然としていた。ルテスチュがにこやかに踊っていて、 なんか和やかな雰囲気だったから、そう思ったのかな〜?
 以前見たジロー&マルティネスやグメロワ&コルスンツェフは、もっと凛と した崇高な感じだったように記憶しているのだけど。
 (PDDの最後で、カヴァリエがバレリーナの足元に膝まづいて手に口づけする ところなんかは、キーロフ組は会場がため息でざわついたほどだった)
 どちらの様に踊るべきなのか知らないが、PDDだけだとやや盛り上がりに 欠けるので、群舞付きで通しで見るべきものだな〜と感じた。
 ちなみに、私の隣の人は船を漕ぎ、後ろの人たちも幕が下りた瞬間、 「眠かった〜」と言っていた。
 ところで、Bプロでヴィシニョーワとマラーホフが同作品を踊ったはずだが、 どんな風だったのだろう。ヴィシニョーワは「ルビー」のイメージだし、 マラーホフのバランシンは想像ができない・・・。



「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"


 私が全幅の信頼をおく(?)ドヴォロヴェンコ。今回もお手本のようだな〜 と思って見ておりました。
 以前に見た、客席を向く時の魔物じみた表情と王子に見せる笑顔の 使い分けなどは強調していなかったようだが、きっちりと正統派の踊りを 見せたという印象。
 フェッテに関しては、彼女はアナニアシヴィリ同様「美しいシングル派」 だと私は思うが、今回久しぶりに見ると回転速度が速くなっていた気がする。
 カレーニョも久しぶり。跳躍などは「年がいったかな〜」と思ってしまった。
でも、エレガンスは変わらず。
 王子のソロは通常の音楽ではなく、「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」で 使われるものでしたかね。(はて、マッケンジー版ってそうだったっけ?  もう記憶が・・・)



「扉は必ず・・・」


 発想がおもしろかった。
 夫婦(?)の寝室と思われる部屋に、ロココ風ドレスを来たデュポンと ルグリ。デュポンが本当に美しい。
 2人はスローモーションの動きと普通の速さの動きを取り混ぜ、 また時には、機械じかけの人形のようにコチコチ動いたりと意表をつく。 閂を動かすギーコーギーコーと少々耳障りな音に、それらを 合わしていくのだが、慣れるとこのリスムが心地よくなっていくから不思議だ。
 途中から2人が閂の開け閉めでもつれ、女が出て行きたいのを男が引き 留めているのかと思えば、部屋から出る事に成功した女が再度戻ってきたりと、 色々解釈できておもしろい。
 2人並んで腰掛けて、一つの林檎を「まわし食べ」するラストも印象的。
 カーテン・コールもデュポンがくるくる人形のように回りながら出てきて、 大うけ。



「眠れる森の美女」


 第3幕のグラン・パ・ド・ドゥ。メモなし記憶なしの為、書けません。
 マイヤは愛らしい人だな〜、デヴィッドはスタイルに恵まれた人だな〜という 印象はあります。



「コンティニュウム」


 音楽は、先日(06年6月)83歳で亡くなったジェルジ・リゲティ。
 リゲティにウィールドンと言えば、私はNYCBの「POLYPHONIA」を思い出す のだが、この「コンティニュウム」も少しだけ見た限りでは似た傾向の作品かな。
 ダンサーは、今宵の開幕を飾ったオージー・ペア。チュチュ姿から一転、 今度はレオタードでの現代的な作品。
 暗めの照明の中で綴られていく男女の踊りは、静謐なようで、どこか情熱的で 何とも不思議な美しさだった。
 全体は4ペアで踊られる30分強の作品らしいが、是非通して見てみたい。



「ライモンダ」


 ステパネンコは、堂々のライモンダ。2人の男性に恋い慕われる、かよわき 乙女というよりは、初志貫徹しそうな決然たる雰囲気を持っている。
 しかし、ヴァリアシオンの安定感は見ている方にとって心地よいし、 端正な踊りはため息ものだった。
 ウヴァーロフの代わりにステパネンコのパートナーを務めたメルクーリエフ。 姫に貫禄負けは仕方ないとして、良かったです。



「春の声」


 コボーにリフトされたまま、コジョカルが両手を高く上げ、花吹雪を 撒きながらダイアゴナルに登場。愛らしすぎ! 爽やかすぎ!
(この役って誰もができるわけじゃないよな〜)
 コボーも彼ならではの華麗な足さばき。もっともっと彼の踊りが見たかった。



「カルメン」


 テューズリーが髪型のせいかイメージが変わっていて驚いた。
 フェリはメイク映えするのか、いつ見ても若々しく愛らしい感じ。 カルメンの衣裳も、彼女の美しい足が堪能できる。
 フェリにとってプティ作品はお手の物でしょう、と思いつつも、ちょっと 祈ってしまった。(今回が最後の世界バレエフェスなんですね)



「TWO」


 ギエムって、すごいんだな〜と思いました。
 暗い舞台の中央に仄明るく照明が降り、その僅かに狭い空間の中だけで 鍛え抜かれた身体が鋭く空気を切っていた。
 舞台はもちろん照明の中でさえ暗かったので、じっと見続けると目が疲れた。 早や、老眼か・・・。



「ベジャールさんとの出会い」


 うーん、私にはよく分からなかった。
 ロマンに向けられた拍手は凄かったけど・・・。



「マノン」より"沼地のパ・ド・ドゥ"


 以前、ガラで別キャストでこのパ・ド・ドゥだけを見た時と同じ感想を持った。
 短すぎる。もちろん全幕だとこの長さは気にならないのだが、ガラの演目と しては好きではない。
 確かに、女性ダンサーがパートナーに駆け寄って、くるくると回転しながら リフトされたり、「一体どうやってやってるの?」と目を見開いてしまう シーンもあるのだが。極限状態の2人がフラフラで舞台に登場して、 あっという間にマノンが死んでしまうので、話が分かっていても フラストレーションがたまってしまう。
 今回も、いきなり沼地モードのヴィシニョーワとマラーホフは、それまでの ストーリーを背負ってきていて、さすがだな〜とは思うのだけれど。



「ドン・キホーテ」


 やると思ってました・・・。
 ヴァルデスは2001年のキューバ国立バレエのNY公演の際、同じ演目で 見たけど、やはり今回同様、片足で1人で立ちつつ、もう片方の足を アティテュードからアラベスクに動かし、次いでパンシェまでやってのけると いう離れ業をやっていた。
 これで会場が沸かないはずがない。「すご・・・・」と思わず声を出した人、 一杯いるでしょう?
 このバランスだけでなく、フロメタがヴァルデスを放り投げてキャッチしたり、 ヴァルデスがピルエットの途中フロメタのサポート無し(もしくは片手 サポートだったっけ?)で高速回転したり。アダージオはすべてにおいて派手。
 わりと、ソロとコーダがおとなしかったのが意外だ。
 日本ではこういうのを嫌う人が多いんじゃないだろうかと思っていたけれど、 会場がすごく盛り上がっていたので、楽しんだ人も多かったようですね。

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