(22)論語に学ぶ

子曰、知之者不如好之者、好之者不如楽之者   「論語」巻第三 雍也第六より
子曰く、これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。

孔子さんがおっしゃった「その事について知識があっても、その事を好きな人には及ぶまい。もっと言うなら、その事を好きであっても、その事を楽しんでいる人には及ばないもんだぜ。」

知命楽天の境地で人生を活きる人は、鷹のように自由闊達に大空を駆けめぐる。真に“自らに由る”自由人である。


子曰、性相近也、習相遠也   「論語」巻第九 陽貨第十七より
子曰く、性、相い近し。習えば、相い遠し。

孔子さんがおっしゃった「俺たち人間は、生まれつきはそんなに差はないんだ。だけど、その後の習慣で随分と差がついちゃうんだなぁ、これが…。コツコツ頑張る人、挨拶が出来る人、後かたづけが出来る人、志強き人、思いやりのある人…。昔から言うだろ、“習い性となる”って。」

“本物は続く。続ければ本物になる。”とは、兵庫県の教育者にこの人有りと言われた東井義雄先生の言葉である。地味ではあるがコツコツと人生を活きる人は、やがて鷹のように寄らば大樹の如く群れることなく、己を信じ、道を切り拓く強きまなざしを持つのである。真に“自ら立ち、自ら律する”自立&自律人である。