平成19年8月  こころ元気研究所 鎌田敏

嗚呼、講演旅情

~ホントにホントに不定期のきまぐれ旅日記でございます~

【平成19年8月30日】 愛知県岡崎市

この日は、少し雨模様。

早朝、傘をさして、名鉄岐阜駅へ。
名鉄特急にはこれまで何度も乗ったことがあるが、今回はじめてのパノラマ席でした。
「おぉ、なかなかええやん」

僕の座席の前に外人さん。
席に座るやいなや、Wao!とばかりにデジカメでパノラマ風景をバシバシ!

東岡崎駅へ。少し早く着いたので、駅ビル内にあったロッテリアでモーニングセット。
結構、ビジネスパーソンが利用している。女性の姿が目立った。
店を出るとき、店員さんが「行ってらっしゃいっ!」と声を掛けてくれる。
嬉しいじゃござんせんか。
私事ですが、うちの女房は朝どんだけ早くても靴だけは磨いてくれてるのです。
これをしなければ、講演で失敗するかもしれん、とか言いながら…。
嬉しいじゃござんせんか。

川沿いの緑豊かな道を歩き、市役所に隣接する福祉会館へ。
岡崎市内の社会教育委員の方々を対象とした講演会。
紹介が始まり、「さぁ、やるぞ!」と気合のスイッチがオンとなる。
今回ピンマイクだったのですが、僕がうっかりスイッチオフ。
気付かず、話し始める。
しばらくして、スタッフの方が指摘してくださる。
「始めから、もう一回やりましょか?」と皆さんに伺うも、大丈夫、大丈夫とのお返事。
会場は広く、150名程いらっしゃったと思うが、地声でも皆さんに届いていたようだ。
声がでかすぎるのか、皆さんの耳が良すぎるのか。

皆様、ご熱心に心耳を傾けていただきました。
岡崎の皆様との出逢いに感謝。

10月には同じ会場で、PTA研修がある。
気合は自動的にスイッチオンとなるが、マイクはそうはいかん。
思わず聞こえるあの声。
「気をつけなアカンで」
これは大阪にいる僕のオカンの口癖だ。

【平成19年8月25日】 京都府綾部市

この日も、ええ天気やぁ~!

今日は、京都府綾部市で講演。

親父の故郷が兵庫県城崎、おかんの故郷が兵庫県日高、ともに今は合併で豊岡市になっている。
おいらの実家は大阪府枚方市。だから、山陰線で京都駅から城崎・日高へ向かうとき、必ず綾部を通っていた。
小さな頃から、綾部の名になじみがあった。

ところで、この綾部。
まずは、足利尊氏生誕の地であった。さらには上杉謙信につながる上杉家発祥の地でもあった。
歴史好きにとっては、これだけで、もう満足。
さらには、男ならだれもがお世話になった、あるいはお世話になっている、グンゼ株式会社発祥の地でもある。
さらには合気道の創始者・植芝盛平氏が道場を開塾したのが、この綾部である。

綾部公民館で「こころ元気に生きる~自分・家族・地域の絆~」と題し、講演。
この公民館。で、で、でかい。
巨大な会場には扇風機がたくさん置かれていた。クーラー装置は無い。
客席では、皆さん資料を団扇代わりにパタパタされておられる。
風通しを少しでも良くするために扉はすべて開けている。蝉の鳴き声が会場内にもやってくる。
この雰囲気、僕は好きだ!
夏、真っ盛りだ!
緞帳には寄贈された会社名が刺繍してあった。
「郡是」と。
そう、グンゼはもともとは郡是なのだ。どうも、深い意味がありそうだ。調べてみた。

「1896年(明治29年)、何鹿郡(いかるがぐん)(現・京都府綾部市)の地場産業であった蚕糸業の振興を目的に創業者・波多野鶴吉が設立しました。社名もこの趣旨を反映させて"郡"の方針を意味する「郡是」と定めました。地域社会はもちろん、会社をめぐるすべての関係者との共存共栄を目指す会社として、郡是製糸株式会社(現・グンゼ株式会社)はスタートしました。」(グンゼ株式会社のホームページより)

なるほど、郡是!いい名前だ。
「地域経済の活性化は俺たちにまかせろっ!」と、情熱・気合の入った社名なのだ!

歴史をビンビン感じる公民館で、一所懸命お話をさせていただきました。

この日も猛暑日さ!
躍動講演のため、汗をどんだけかいたか…ちょっとわからん。
途中、関係者の方が壇上に扇風機を置いてくださった。お気持ちに感謝。
風が心地良い。嗚呼、夏真っ盛りの講演会!
講演後、主催者がご用意してくださった「桃の天然水」がめちゃくちゃ旨かった!
そして、関係者の皆様とご一緒した昼食がこれまた旨かった。
皆様、ホントにありがとうございました。感謝。

【平成19年8月24日】 徳島県上勝町

この日も、ええ天気やぁ~!

お盆休みに焼けた肌がボロボロになり、ガリガリ掻くのでさらにボロボロ。
乳液をタップリ腕や首に塗りたくって、まずは新神戸駅へ向かう。

嗚呼、懐かしの新神戸。
「震災後、よくこの噴水池に水を汲みに来たなぁ…。」
トイレの水用に何度も何度も新神戸駅前にタンクを両手にてくてく歩いたものだ。

「あれ、このあいだ来た時、こんなんあったか?」
でっかいマンションがボン!と聳えていた。
去年の夏には無かったような気がしたが…街の風景はどんどん変わる。

バスに乗り込む。徳島へ!
海を眺めながら快適なバス路である。
「これは便利や!」
淡路にかかる二つの大橋が徳島と大阪・神戸の距離をグッと縮めた。
随分昔に四国を旅したことがあった。その頃は、神戸に帰るときは、徳島からフェリーで4時間かけて大阪へ、そして電車で神戸だった。ん?…そういえば、昨年暮れに徳島の商工会へ講演で赴いた時は、岡山経由瀬戸大橋ルートの鉄道旅だったなぁ。
船旅はホントにいい、鉄道旅ももちろんいい、だが、時間とコストが大きく関わる今回のような講演旅の場合、徳島へはやはりバスルートに軍配を上げなくてはならない。

さて、バスを降りたところで、社会福祉協議会のMさんが待っていて下さった。暑い日差しの中、ホントにありがとうございました。Mさんが運転する車へ乗り込む。映画になった「眉山」を横目に、上勝町へ。

徳島市より約1時間。山間の町、上勝町へ到着。

町としては、四国一小さい町とのこと。小さくても四国一は四国一!
富士山は誰でも知っているが、日本で二番目に高い山は意外と知られていない。
ビジネスマーケティングの世界では、この心理アプローチ、とても重要。
まちおこしに…なんて考える前に、この町は
すごい町だった。
メディアにも随分取り上げられ、毎年全国各地から視察団がやって来る…。
興味のある方は上勝町を調べてみてください。

老人大学での講演。会長さんは、なんと
米寿のおばあちゃん!凛とした素敵な方だった。
午前中は町長さんを交えた勉強会等があったそうで、昼食をはさんで、僕の講演。
まさに半日研修的な中、疲れていらっしゃるのでは、との心配をよそに、皆さん元気で、熱心にメモを取られたり、大いに笑っていただいたり、僕にとっても充実した講演となりました。
講演を終えて、控え室へ戻ろうとしたとき、一番前にちょこんと座ってらっしゃったおばあちゃんが、両手で僕の手を握りしめてくれたのでした。その時のおばあちゃんの瞳が忘れられません。
皆様、ホントにありがとうございました。

帰りもまた、Mさんに徳島市のバスターミナルまで送っていただきました。ホントに、ありがとうございました。
道中、弘法大師様と同行二人、八十八箇所参りに歩いておられる方を数名目撃。
おお、ここは四国なり。

【平成19年8月12日】 岐阜県池田町

道元禅師が宗祖である曹洞宗の寺へ。
施餓鬼法要の前に、本堂にて講演。
和尚さんが地元のボランティア協議会の役員であり、数ヶ月前にその協議会で講演したことがきっかけである。
ブッダの教えの大きな柱に因縁の道理があるが、これまでの2年半の講演活動を振り返れば、この因縁の道理をしみじみと感じるのである。

かつて「正法眼蔵随聞記」を読んだ僕は、道元禅師の力強く、同時に温かい言葉に励ましをいただいたものである。それだけに、今回の講演が嬉しかった。

精進料理をいただく。
和尚さんの食の所作に、なんともいえない美しさを感じる。
禅僧にとって、日常のこと、つまり作務は大切な修行なのである。

控えの間に座していると、法要のために禅僧が数名、また数名…気がつけば僕の周りは禅僧だらけ。
必要以上の会話などなく、自然体で座しておられる。
気がつけば、僕も30分ほど、正坐をしていた。

やがて、講演時間がやってきた。
法衣ではないが、スーツの襟を正して、本堂へ。

道元さんのお言葉なども少し交えながら、「こころ元気に生きる」講演。

クーラーなどは当然ない。
しかし、そのほとんどが開放空間である日本建築の自然との共生スタイルのおかげで、時折、風が流れてくれる。

聴いてくださった方々は、そりゃぁ、まぁ、めちゃくちゃ暑かったことでしょう。なにせ今年の夏は、猛暑ですから。

僕はといえば、これが不思議なことに、汗はでるが、暑さを不快には感じなかったのである。

皆さんに喜んでもらおう、そして一所懸命話すことに夢中になっていると、そういうことは忘れてしまうのである。

これが、人の持つ不思議な力、「忘の徳」である。

余談だが…
不快なことがあれば、夢中になって一つのことに取り組み、汗を流せばよい。その汗で脳が洗われる…。これが、ホントの洗脳ってか。しかし、これは実は大切な知恵である。
禅僧が作務衣を着て、掃除という作務、廊下を四つんばいで夢中になって磨く作務などは、修行であると同時に、普段、只管打坐し、頓悟せんと精進する禅僧の洗脳行為(リフレッシュ法)、つまり知恵であると思う。(そういう話を聞いたことがある。)

【平成19年8月10日】 愛知県名古屋市

名古屋市国際センターへ。
(名古屋駅近くにこんなに立派な研修施設があったとは…)

大空をフィールドにお仕事をされている企業の研修会。

飛行機の側で仕事ができるだけで幸せだという方も随分いらっしゃるとのこと。
これは最高のモチベーションじゃないですか!
小さな頃からあこがれた大空を舞う飛行機の側で…。
色々と辛いことがあっても、飛行機を眺めていると、触れるだけで、こころ静まり、瞳には輝きが戻るのでしょう。

僕は夕刻の60分講演。
技術発表等を午前中より行なっている皆さんは、きっとお疲れだろうと思っていた…が、ところがどっこい!皆さんホントにご熱心に心耳を傾けていただいた。

「こころ元気に仕事をするには!」という演題。

たかが60分。

されど60分!

60分にエネルギー全開、放出スル。

互いの人生における、60分を共有したわけである。
しみじみと考えるだけで、これはやはり凄いことです。

だからこそ、一期一会の精神、エネルギー全開、放出スル。

平成19年8月10日の60分は、二度ないのであるが、皆さんの協力とともに築くことが出来た良き60分であった。

帰り際、多くの方々からいただいた、ありがたいお言葉に感謝である。

出逢感謝! 盛夏