平成18年10月

嗚呼、講演旅情

〜ホントにホントに不定期のきまぐれ旅日記でございます〜

平成18年10月2日】 風流と牛丼と阪神タイガース

今日は、愛知県一宮市で高齢者大学。近い場所なので、ゆっくりと準備していると、そういうときに限って、色んな用事が舞い込んでくる。不思議なもんだ。家で営んでいるバッグ店の素材の仕入れ、今日の2時までに振込みすればセール価格扱いということが判明!もう出発せな!でも、安く仕入れな、アカンしな。あわてて銀行へ…。そして一息ついて、講演会場へ(もちろん、安全運転!)。約束の時間通りでございました。

いつも感じることだが、人生の大先輩である元気なじっちゃま、ばっちゃまは、会場入りが早い。受付の30分前に既に何名もやって来れれるそうです。気の向くまま、風に任せて、やってこられる。まさに「風流人」である。

いつもは女性の方(ばっちゃま)の割合が多いのだが、今日は男性(じっちゃま)の割合が約半数。いいことですよ。

皆さん、雨の中にもかかわらず、たくさんお集まり頂き、また熱心に心耳を傾けていただき、大いに笑って頂き、メモも懸命にとっていただき、嬉しい時間を過ごすことができました。これからも元気じいさん・元気ばあさんとして益々お元気で潤いある香り漂う人生を歩んでいかれることを祈念しております。お世話いただいた市役所の僕と同世代の五藤さん、本当にありがとう!皆様に感謝!

帰りには、吉野家の牛丼復活祭(こういうキャッチコピーに弱いのだ!)が気になり、吉野家さんは社の誇りをかけて現場での肉の品質管理をされているという気合を信じ(疑ってばかりだと疲れますからね。よしっ、そこまで言うなら信じてやろうじゃないか、という太っ腹な自己意識も大切ですね。)、ちょ〜久々の牛丼をぺロリといただき、店員さんに「ありがとう」とペコリして、家路に着きました。

PS ディープインパクトは残念だったが、後は阪神タイガースにメイクドラマを期待する。たのむぞ、金本アニキ!


【平成18年10月5日】 NHK大河もいよいよ関ヶ原か

今日は、岐阜県大垣市。水の都だ。経営者・企業幹部の方々対象の講演会であった。人生の大先輩である方々を前にお話させていただくのは、恐縮する一面、素晴らしい忘年の交わりの場(忘年会)である。若輩者であっても、一所懸命お話をさせていただく、想念大声(僕の造語)である。一所懸命であれば、忘年の交わりは自然に形成されてくるものだ。何事も気取らず飾らず愚直に一所懸命が色んなことを可能にする。ご熱心にメモなどとっていただき、大きな拍手もいただきました。ありがたいことです。ご尽力いただいた法人会の皆様、ありがとうございました。

さて、大垣と言えば、そろそろ大河ドラマでの重要な場所となってくるはず。一豊も大垣城を眺めながら、関ヶ原へと進軍したのであろう。三成の軍師・島左近がその手腕を発揮したのも大垣近郊である。歴史ある町にはどこかほのかな香りがある。僕も様々な経験を通してほのかな香りを発する人物になりたいなぁと思う今日この頃である。妻に「あんたの屁は臭すぎる」と言われてばかりじゃ、あきまへんな。


【平成18年10月13日】 明るい農村

岡山県で講演。身障者・高齢者の雇用促進するイベントでの記念講演であった。キャパ400に丁度いい具合の空間構成のホールで、また参加者も熱心に聴いてくださり、気持ちよくお話しさせていただくことが出来た。雇用開発協会事務局長の柆生様、県産業労働部統括参事の畑中様、手話通訳の皆様はじめ多くのスタッフの皆様に感謝!
帰りには、岡山に住む石井大善一家(悪友の家族)とともに岡山の旬の魚づくし、そして焼酎は「明るい農村」。これがうまい。なかなか手にはいらんそうです。


【平成18年10月14日】 北中健児詩

安城北中学校でPTA講演。校長室に入ったときに眼にとまったのが大きな書献であった。漢詩体であったが、なんとなく意味は把握できた。すると校長先生が「この文は生徒たちも学んでいるんですよ」と言って、コンパクトサイズの書を渡してくれた。そこには読み下し文、現代語訳もある素晴らしい内容であった。数代前の校長であった小林茂氏の書であるらしい。「北中健児詩」という。すべてを記載は出来ないが、例えば…

「誓って純真を愛し美積を遺(のこ)さん 應(まさ)に気魄を旌(あらわ)して終生を飾るべし」

「幾たびか辛酸を忍んで根性を培い 従容(しょうよう)として難に赴く北中の心」

「厥往(それゆけ)男子須(すべか)らく奮起すべし 乾坤一擲(けんこんいってき)青春に賭けよ」

「己を殺して仁を成し一隅を照らし 敬愛信を尊びて氣根盈(み)つ」

「恕を擁(も)って生涯至誠を貫く 嗚呼剛なる哉北中の健児 将に命運を賭けて人生に挑むべし」

などなど…

人間学を学ぶに相応しい語録がたくさんちりばめられている「北中健児詩」であった。立志の時期である中学生にとって、すばらしい書献であると感じた。そしてこういう内容は我々大人が改めて学ばなければならないものである。
安城は質実剛健の代名詞であった三河武士の地域である。その血脈は今もこうして生きていることに深い感銘を覚えた次第である。
優しさとともに、自立・自律精神を胆に据えた、たくましい人づくりが大切な時代なのである。知識・技術の前にまずは人間力である。


【平成18年10月17日】 懇親会

愛知県一宮市でのホテルにて企業講演。今回のご縁は、地元の信用金庫主催の講演会。聴いてくださった方々の中に、今回ご依頼いただいた企業の社長さんがいらっしゃったとのこと。まさに縁尋機妙也。
講演後、懇親会に出席させていただいた。出来る限り、懇親会には出席するようにしている。
異なる分野で活躍されている方々と交わることは、視野を広げることにもつながる。これはとても大切なことだと思う。これを忘形の交わりと言う。
今回は、地元のみならず様々な地域からやってこられた方々がたくさんおられた。懐かしの神戸で頑張っている方もいた。また、震災で瓦礫の中から這い出されたという方もいた。東京で働いていた頃、何度も伺った思い出深い飯田市の方もいた。わが故郷、大阪の方もいた。
皆さんそれぞれの場所でその片隅を照らすべく頑張っておられる。
このようなご縁の中で、僕自身「よしっ、頑張るぞ」という元気をいただけるのである。


【平成18年10月23日】 上高地と波照間島

いざ信州松本へ。信州大学付属松本中学校にてPTA講演会。
松本は懐かしの地である。かつてサラリーマン時代に、仕事で上高地へ何度も足を運んだ。(仕事で上高地でっせ!なんとまぁ、今考えるとありがたいことだ。)新宿から「あずさ」号に乗って松本へ。そこから松本電鉄で新島々へ。そこから上高地へバスで向かう。日帰り上高地なんていうのもあった(贅沢すぎる…)。もう、10年昔のことである。
学校では道元さん、西郷南州さんなどの先人の箴言を人間形成の指標とされておられた。すばらしいことだと思う。先人の言葉というのは、長い時の中でふるい落とされていくものだ。しかし、ふるいにかけられた中で今こうして尚、言葉が生きているということは、その言葉にすばらしき力があるからだろう。
今回は前半に定番の「元気父ちゃん、元気母ちゃん〜」のお話。そして後半には「いのち」について、日本の最南端、波照間島で出逢った「星になった子どもたち」等を中心にお話させていただいた。最近、ほんとうに「いのち」というものが軽く扱われているような悲しい出来事があまりにも多くなっていると感じていたからだ。私たち一人ひとりが情操豊かにならねばと感じている。知も大切だが、その前に情である。
黒くそびえる松本城を横目に、懐かしの松本から「しなの」号で名古屋へ向かった。「あずさ」号に再び乗る日もいつか来るのだろう…。
今回素敵な出逢いをいただいた、宮崎副校長、矢崎委員長はじめPTAの皆様方、ほんとうにありがとうございました。


【平成18年10月27日】 伊吹

建設会社主催の安全大会。会場は、伊吹山麓にある薬草の里文化センター。ここは薬草風呂施設もあり、地域の憩いの場所だ。我が家から車で1時間ほどだろうか。実はこの会場、僕にとっては思い出深い場所だ。イベント関係の仕事をしていたときに、この会場では小椋圭さんのコンサートを始め、色々なイベントをお手伝いしてきたところだからだ。久々の会場は昔と全く変わることなく、アットホームな雰囲気であった。今日伺ってみると伊吹の山々もそろそろ色模様が変わりつつあった。大自然の中に囲まれた憩いの施設である。空気がおいしかった。ほんとだったら、長浜まで繰り出して、ホワイト餃子でもゲットしてくるところだが、日も暮れかかり、そのまま会場を後にし、関ヶ原〜大垣を通過し、我が家へと帰宅。その途中、悪友の二人目の子どもの誕生連絡が入る。新たな性命…健やかにたくましく育っていってほしい。堀田社長、村田取締役、瀧澤課長様はじめ皆様に感謝の講演旅であった。