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   水道管の内側に発がん物質MDAの衝撃データ  
 
(週刊ポスト100903号より要約)

 新宿区内の築35年の住宅兼医療施設の水道から赤い濁り水が出るため、水道管を交換した際、古い水道管を調べたところ、濁り水の原因は水道管内に塗られた赤い塗料が劣化して溶け出したことによるもので、さらに塗料中から発がん物質であるMDA(メチレンジアニリン)が検出され、水中にも溶け出していることがわかった。

 水道管は錆びないよう管内には錆止め塗料が使用されており、時期を置いて塗り替えられる。赤い塗料は、70年代に水道管内の錆止めとして使用されていたエポキシ樹脂塗料で、それにMDAが含まれていた。

 MDAは、1983年米国家毒プログラム(NTP)は、MDA入りの水をラットに103週間与え続ける動物実験を行なった。その結果、甲状腺や肝臓にがんが発生したことが認められた。米環境保護庁(EPA)はこの結果を公表、これを受けて米国では同年にMDAを全面使用禁止にした。84年には世界保健機関(WHO)が飲料水水質ガイドライン勧告のなかで、MDA入り塗料を使うべきでないとしている。87年には国際がん研究機関(IARC)が「人に対して発がん性を示す可能性がある」グループにMDAを分類。さらに国際化学物質安全性計画(IPCS)が作成した国際化学物質安全性カードによると、吸入により〈腹痛、吐き気、嘔吐、発熱、悪寒〉が起きるとされ、予防では〈あらゆる接触を避ける〉、漏洩物処理では〈この物質を環境中に放出してはならない〉とある。

 MDAが水道管に使用されている問題についてはこれまでも取り上げられているが、水道水に溶け出しているデータは、今回が初めて。

 水道管の寿命は30年ほど。老朽化して錆だらけになった水道管は錆などを洗浄し、管内に塗料を塗って再利用するのが一般的。以前は水道管内の錆止めや内部の腐食を防止するために、MDA含有塗料を塗っていた。しかし、MDAの発がん性が世界的に指摘されてから、水道管内での使用をやめている。89年に日本水道協会が、水道管塗料の規格改正でMDA含有塗料を外し、別の成分塗料を使用するよう変更した。しかし89年以前に錆止め塗装が行なわれ、そのまま放置されている水道管は、30年という耐久年数を超えて経年劣化によってMDAが水道水に溶け出していることが今回のケースで明らかになった。米国ではMDA許容濃度の限界値を0.1ppmと定めているの対し今回、検出されたのは、推定値で0.2ppm。

 89年の日本水道協会による塗料規格変更後も、MDA含有塗料が使用されていた可能性がある。日本の水道行政は、公用地にある水道管は厚生労働省、マンションやビル・私有地の水道管は国土交通省の所管となっており、後者の管理は個人がすると定められている。

 厚労省が管理する水道管は水道法によって規制されているが、個人所有の水道管は所管外のため、「使いやすい塗料だし、違法にならないことを知っている業者が、89年以降も法の穴を抜けて個人の水道管修復にMDA含有塗料を使っていたケースは少なくない」

 これまでにも水道管のMDA間題は指摘されてきた。06年には神奈川県衛生研究所が、08年には東京都健康安全研究センターが論文を公表している。双方の論文では、ともに水道管内にMDA含有塗料が使用されていることを既成事実として記載し、その上でMDAが水道水に溶出するかどうか、検出する方法についてまとめられている。

「MDAは塩素濃度によって反応生成物が多種発生することが確認された。これを詳細に検出していけば、厳密には難しいが、どの程度、MDAが水道水に溶出しているのか推測できるのではないかと考えています」(東京都健康安全研究センター)

 09年4月には、民主党の平岡秀夫議員が『マンションやオフィスビルなどの貯水槽からの給水管の劣化に伴う健康・安全対策に関する質間主意書』を提出し、MDA含有塗料に関する発がん性の認識や、使用状況の実態把握について質問した。政府の回答は、MDAの発がん性について「承知している」とした上で、平成17年度厚生労働科学研究費補助金により実施された「水道に用いられる塗料等からの溶出の実態と評価に関する研究」において、MDA含有塗料が用いられた水道管の「給水栓より採取した水からMDAは検出されなかった」「これまで国においてMDAの飲料水汚染による健康被害の報告を受けていないこと、水道法においては、水道管の材質としてMDA含有塗料を使用することは禁止されていないこと等から、そのような調査は行っておらず、また、現時点において調査の予定はない」としている。

 
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