◆シャーシメーカーと車体メーカーの関係

バスの製造は、エンジンなど走行部品を作るシャーシメーカーと、車体をつくるコーチビルダーに担当が別れます。
 現在では、シャーシメーカーとコーチビルダーの関係が強化され事実上一体化していますが、
以前は両者の組み合わせは比較的自由でした。
この組み合わせは1974年の帝国自動車・金産自動車の合併で日野車体が誕生してから、富士重工がバス製造から撤退する2003年の間は
以下のようになっていました。

●1975〜2003年のシャーシと車体の組み合わせ(大型・中型の路線車のみ 特殊車体を除く)
  いすず自動車 日産ディーゼル 日野自動車 三菱自動車
富士重工業
 
▲1998年 ▲1998年
川重車体→アイ・ケー・コーチ(1986年)
→いすゞバス製造(1995年)
× × ×
北村製作所
 
▲1988年 *1 × × ×
日野車体工業
 
▲1983年 *2 × ×
呉羽自動車工業→新呉羽自動車工業
(1985年)→三菱バス製造(1993年)
× × ×
三菱自動車工業
  
× × × ▲1996年*3
西日本車体工業
  

凡例:○あり、▲中断(数字は最終製造年)、×1975年以降なし。

*1 北村+いすゞを1988年まで導入したのは新潟交通のみ。他は、ほぼ1984年まで。
*2 日野車体+いすゞ自動車は国鉄のみで採用
*3 三菱は系列の三菱バス製造(MBM)に製造ラインを1本化した。


上記の表よりも前の時代では、
トヨタは1974年まで、日産自動車1968年までも大型バス用のシャーシを製造しており(富士重はこの2社にも架装)。
また、特定地域限定のコーチビルダーとして、熊本の松本車体、千葉の京成車体などが存在していました。

シャーシと車体の組み合わせは更に自由で、
・北村製の日デ、三菱
・金産製の三菱、日デ
・川崎製の日野・三菱・トヨタ車
など様々な組み合わせが存在しました。

※なお特に、富士重工製車体とシャーシ型式の関係については
シャーシ型式の変遷と富士重工製車体の相関図を参照願います。


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