◆一味違うチョロQ
〜日デKC-RN 変形窓配置車〜

※14.05.27 永井運輸に乗合転用後の画像を追加しました。

 日デKC-RN210CSNといえば、中型の断面のまま全長を小さくした車輌で、1996年に登場しました。
その風貌から「チョロQ」の渾名を貰い、コミュニティーバスを中心に採用されました。
西工架装車、更には他メーカーからも同サイズの車輌が発売されましたが、採算的には厳しかった様で、
富士重工は1999年に架装から撤退。その他のメーカーも次々にラインナップから外し、現在は三菱のみが
残っている状況です。

ノーマル
 さて、KC-RN210CSNの富士重工架装車輌は、
どこの事業者に行っても左画像の車輌(平和タクシー:栃木県鹿沼市)の様に、
逆T字窓・前中折戸という窓配置が普通です。
しかし、ごく一部、例外的な窓配置を持つ例が存在します。

(2005.8 栃木県鹿沼市)


1)メトロ窓にしてみる
メトロ窓 日立中央バス(日立電鉄の分離子会社、のち日立電鉄バスを経て、現在は日立電鉄交通サービスに再編)の
車輌が該当します。
同社は当型式を1996年に5台を投入しました。
窓の仕様は、同時期に投入した日野リエッセや、
その前に投入したいすゞMR+北村に合わせたものかもしれません。

外観は大型方向幕も目立たず、なかなから明朗な感じに仕上がっていますが
車内から見た場合、逆T字窓のほうが視界は広く取られるので、
そんなにメリットは、無かったかもしれません。

(2003.11 茨城県日立市)

2)中ドアを無くしてみる
トップドア(坂井村)
こちらは2例が存在し、先ず長野県東筑摩郡坂井村(80条バス 現・筑北村)の車輌が該当します。
在来車輌に仕様を合わせたのでしょうか?

1台のみの投入で、隣町の聖高原駅と町内を結ぶ1系統のみの路線で使用されています。
但し、必ずこの車輌が来るとは限りません。

(2005.8 長野県東筑摩郡麻績村)

トップドア(能登西部バス)
既に廃車になり、現在は能登西部バス(北陸鉄道の分離子会社、現在は北鉄能登バスに再編)に移籍し、
志賀町のコミュニティバス「なないろバス」富来地区で使われています。

(2009.8 石川県羽咋郡志賀町(富来))

トップドア(永井運輸)
もう1台は、群馬県の永井運輸の車両が該当します。
RNの新規導入では唯一の特定輸送用です。
扉直後の窓がT字窓になっているのが、坂井村の車両との相違点で、
方向幕をとりつけたくなる感じです。

(2010.1 群馬県前橋市)

トップドア(永井運輸)
その後、2014年になり、一般路線用に転用され、外装は同社の路線バス塗装となりました。。
そして、上で「方向幕をとりつけたくなる感じ」・・・と書いたら、本当に方向幕が付きました。
ただし、方向幕の機械とは寸法は微妙に合っていません。

(2014.5 群馬県前橋市)

3)両方を取り入れてみる
メトロ+トップ(高田観光バス)
高田観光バス(大分交通の分離子会社 現在は大交北部バスに再編)の車輌が該当します。
大分交通は大分・別府地区以外ではトップドアの中型車が多いので
割に妥当な感じがします。

ちなみに、同じ頃、同じ大分交通の分社会社である中津観光バスには、
当型式の西工架装で、トップドアの車輌が投入されています。

1台のみの採用です。

(2005.8 大分県宇佐市(豊前善光寺駅))

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