◆78条(旧80条)バス、コミュニティバス、住民バス

ここでは、自治体の自主運行バス(78条バス=法律改正前の80条バス)と、
自治体が運行に大きく関わるコミュニティバス、住民が主体となり運行に関わる住民バスについて取り上げる。
数は少ないが、その多くが日デの中小型車である。

なお、コミュ二ティバスについては定義が難しいが、本項では車両を紹介するという観点から、
各自治体が運行に関わることを前面に出しており、かつ独自の塗装を施すものについて取り上げる。
また、乗合事業は旧21条免許路線のみ(みなし4条事業者)あるいはコミュニティバスのみという事業者もここで扱う。

※2018.08.19 北海道紋別郡湧別町を追加しました。
※2018.08.11 宮城県名取市(桜交通)を追加しました。

・北海道紋別郡湧別町 自主運行バス
湧別町
日デ KC-UA460HSN 2018.8 湧別市街
 スクールバス兼用の大型車。7E架装はこの1台のみ。なおU-UAは富士7B架装で導入された

・北海道美唄市 自主運行バス
美唄市
日デ KC-RM211ESN 2011.10
 もと西武バス。解散した美鉄バスの代替路線である美唄市民バス東線で使用される。

・青森県青森市「青森市民バス」(八洲交通)
青森市民バス
日デ KK-RM252GAN 2014.5 青森駅
 もと青森県内の自家用。青森市交通局が撤退した路線をとして代替運行を行う事業者のひとつ。矢田・滝沢線、青柳線を受託する。

・青森県上北郡七戸町 自主運行バス
七戸町コミュニティバス
日デ KK-RM252GAN 2014.8 七戸十和田駅附近
 富士8Eの最終型では唯一のトップドア・ワンステップ車。西野・上屋田線などで使用される。運行日に注意。

・青森県三戸郡階上町(北日本中央観光バス)
はしかみ
日デ KC-RN210CSN 2009.10
 もと富士急行。うち東部循環線を受託する。

・岩手県久慈市「のるねっとkuji」(ヒカリ総合交通)
久慈市
日デ UA460KAM 2009.10 久慈駅
 もと京王電鉄。新町循環線・川崎町循環線で使用される。大型ノンステップ車は珍しい。

・岩手県一関市「なの花」(岩手県交通)
一関市
日デ KC-RN210CSN 2013.11
 もと京阪宇治交通。方向幕は使用していない。

・宮城県栗原市「栗原市民バス」(グリーン観光バス)
栗原市
日デ U-RM210GSN 2009.10 築館
 もと相模鉄道。多くの路線を受託している。

・宮城県黒川郡大衡村(宮交バスシステム→ミヤコーバス)
大衡村
日デ KK-RM252GAN 2004.8 宮城県黒川郡大和町(吉岡)
 宮城交通系列の事業者が受託運行する。

・宮城県名取市「なとりん号」(桜交通)
名取市
日デ KC-RN210CSN 2018.7 宮城県名取市
 もと西東京バス→岐阜羽島バス・タクシー。主に幹線路線を受託する桜交通の車両で唯一の日デである。

・山形県米沢市 自主運行バス
米沢市
日デ KC-RN210CSN 2009.10
 代替路線用で日デRNを2台導入した。

・茨城県稲敷郡河内町(ハトリ)
河内町
日デ KC-RN210CSN 2015.2 竜ヶ崎駅(茨城県龍ヶ崎市)
 もと京王→袋井市/スター観光で塗装は前保有者のまま。隣接する龍ヶ崎市中心部を結ぶコミュニティバスで使われている。なお、ハトリはもともとは結婚式場を運営している。

・栃木県大田原市 自主運行バス
大田原市
いすゞ U-LV324L 2009.9
 もと東武鉄道。
方向幕は潰されている。

・栃木県芳賀郡茂木町 自主運行バス
茂木町
日デ U-RM210ESN 1999.12 茂木駅
 日デの中型短尺を揃える。

・栃木県鹿沼市「リーバス」(平和タクシー、関東自動車)
平和タクシー 関東自動車
日デ KC-RN210CSN 2005.8
  平和タクシーに1台だけ在籍するRN。
日デ U-UA440HSN 2005.8
 複数の系統を受託する関東自動車は、自社発注車を専用塗装に変更の上で転用した。現在はリーバス用でも塗装を変更していない車両もある。

・栃木県栃木市「ふれあいバス」(蔵の街観光バス)
蔵の町観光バス 蔵の町観光バス
日デ KC-RN210CSN 2011.10 栃木駅
 もと関東バス(ケイビーバス)→自家用。蔵の町観光バスの所属で、部屋線で使用されている。
日デ KC-RN210CSN 2014.4 栃木駅
 左の車両のその後。2014年4月に本格運行に移行し、外装は全受託事業者同一の意匠で、方向別に色違いのものになった。使用する路線も市街地北部循環に変更された。

・群馬県太田市ほか「シティーライナーおおた」「あおぞら」(矢島タクシー)
矢島タクシー 矢島タクシー
日デ KC-RM211ESN 2004.10 太田駅
 太田市内のコミュニティバス「シティーライナーおおた」用で、日デのRMとRNを採用した。
日デ KC-RM211ESN 2004.10 太田駅
 こちらは太田市とその周辺自治体を結ぶ「あおぞら」用。現在は広域合併により大幅に減少している。

・群馬県伊勢崎市「ふれあい」(十王自動車)
伊勢崎市
日デ KC-RM211ESN 2004.10 伊勢崎駅
 無料運行の巡回バス。日デKC-RMとKC-RNを保有していた。広域合併に伴う路線再編で車両代替・廃車。

・群馬県佐波郡境町「さわやか」(東観光バス)(→合併:群馬県伊勢崎市)
東観光
日デ KK-RN252CSN 2004.10
 無料運行の巡回バス用。唯一の富士8Eを架装したKK-RN(もとサンプルカー)を保有していた。

・群馬県安中市(ボルテックスアーク)
アークバス アークバス
日デ KC-RN210CSN 2014.8 安中駅
 市内の路線を受託する。陸運事業者のボステックスセイグン(旧・西群運送)系列の事業者。画像は自社発注車。
日デ KC-RN210CSN 2014.8 磯部駅
 こちらは、もと京阪バス。塗装が簡略化されている。

・千葉県八千代市「ぐるっと号」(東洋バス、京成バス)
東洋バス
日デ KC-RN210CSN 1998.11 千葉県八千代市
 市内循環バス。画像は東洋バスの車両。

・千葉県八日市場市(千葉交通、ジェイアールバス関東)(→合併:千葉県匝瑳市)
千葉交通
日デ KC-RN210CSN 2007.9 八日市場駅
 市内循環バス。画像は千葉交通の車両。

・千葉県印西市(都市交通タクシー、なの花交通バス)
都市交通タクシー なの花交通バス
いすゞ KC-LR333J 2011.6 印旛日本医大駅
 もと川崎市交通局。六合路線を旧・印旛村時代より受託している都市交通タクシーに1台が在籍する。この路線で使う他の車両には、ひまわりの柄が描かれているが、これは白地のままだった。
日デ KK-RM252GAN 2015.11 千葉県佐倉市
 もと新京成電鉄。2015年11月より、六合路線の運行事業者が佐倉市の貸切事業者である、なのはな交通バスに変わった。車両は移管に合わせ、新しく用意されたもの。同社の貸切車と同じ外装である。

・埼玉県鴻巣市(ロイヤル交通)
ロイヤル交通
日デ KC-RN210CSN 2009.7
 もと関東バスで塗装もあまり変更していない。ロイヤル交通保有の予備車で、通常は市が所有する車両を用いる。

・埼玉県上尾市「ぐるっとくん」(協同観光バス)
協同観光バス
日デ KC-RN210CSN 2008.5 上尾駅
 協同観光バス担当便で見られる。

・埼玉県所沢市「ところバス」(西武バス)
西武バス
日デ KC-RN210CSN 2007.6 所沢駅
 KC-RNでも中扉に補助ステップがついているのが特徴。

・埼玉県入間市「てぃーろーど」(西武バス)
西武バス
日デ KC-RN210CSN 2007.6 入間市役所附近

・山梨県甲州市(山梨貸切自動車)
甲州市
日デ KC-RN210CSN 2011.2 塩山駅
 もと埼玉県上尾市(協同観光バス)。山梨交通の子会社で甲州市民バスの一部を受託する。この車両のみ甲州市の特別塗装で、ほかは親会社の乗合車と同じ。

・山梨県甲斐市(山梨交通)
甲斐市 甲斐市 甲斐市
日デ KC-RN210CSN 2010.4 竜王駅
 もと京王電鉄もしくは京王バス。市内循環路線用で2台在籍し、方面別にそれぞれ別の塗装となっている。
日デ KC-RN210CSN 2010.7 竜王駅
 もと西東京バス。2010年7月から敷島・竜王を南北に結ぶ路線にも2台を投入。今度は緑色になった。なお、現在は循環路線共々、路線が見直され車両も減少した。

・山梨県中央市(山交タウンコーチ)
中央市
日デ KC-RN210CSN 2014.8 小井川駅
 もと西東京バス。親会社 山梨交通が受託している甲斐市のコミュニティバス見直しで余剰になった1台を転用。

・山梨県南アルプス市「南ぷすバス」(山梨交通)
南ア市 南ア市
日デ KC-RN210CSN 2015.10 道の駅白根
 もと千葉県八千代市(東洋バス)。他に甲斐市民バス用のKC-RN210CSN(もと京王)が1台転用されている。いずれも1961年まで存在した山梨交通電車線の車両を模してた外観となっている。
日デ KC-RN210CSN 2016.10 東花輪駅(山梨県中央市)
 もと千葉県八千代市(京成バス)。2016年10月に路線が増え、その為に増備された車両のうちの1台。色が変更となった。

・長野県東筑摩郡坂井村 自主運行バス(→合併:長野県東筑摩郡筑北村)
坂井村
日デ KC-RN210CSN 2005.8 長野県東筑摩郡麻績村
 珍しいトップドアのRN。

・新潟市江南区横越地区 住民バス(フィールド・あが)
横バス
いすゞ KC-LR333J 2011.4
 もと川崎市交通局。旧・横越町住民・企業による「横バス協議会」が運営する住民バスで、運行は協議会メンバーのフィールド・あが(フィールド観光)が行う。他に、もと西東京バスのRNが在籍。

・新潟県阿賀野市 自主運行バス
阿賀野市
日デ KC-UA460HSN 2011.4 水原(阿賀野市役所)
 もと川崎市交通局で、塗装等は変更されていない。1台のみ在籍する大型車で「はばたき4号」の愛称があるが、車体外部に記載はない。

・新潟県南魚沼市「市民バス」(魚沼中央トランスポート)
魚沼中央トランスポート
日デ KC-RN210CSN 2016.12 六日町(市民文化会館)
 もと京阪宇治交通。同社が受け持つ2路線のうち、主に石打・竹俣コース で使用されている模様。

・富山県滑川市 自主運行バス
坂井村
日デ KC-RN210CSN 2009.8 滑川駅
 1台のみ在籍する。

・富山県射水市「きときとバス」(海王交通)
海王交通
日デ KC-RN210CSN 2009.8 射水市民病院
 もと京王帝都電鉄で、海王交通に移籍。同社が請け負う1系統で使用されている。

・石川県羽咋郡志賀町「なないろバス」(能登西部バス→北鉄能登バス)
北鉄能登バス
日デ KC-RN210CSN 2009.8 富来
 もと長野県坂井村の車両で富来地区の路線で使われる。北陸鉄道の分離子会社である能登西部バス(再編で後に北鉄能登バス)が請け負っている。

・福井県坂井市「ぐるっと坂井」(十郷観光)
十郷観光
日デ KC-RN210CSN 2010.8 丸岡
 もと京王帝都電鉄で、高椋西ルート・春江西部中部ルート等を担当する十郷観光に移籍した。

・福井県大野市「まちなか循環バス」(大野観光自動車)
大野観光バス
日デ KC-RN210CSN 2010.4 三番六間
 もと千葉県匝瑳市(千葉交通)で、北ルートを担当する大野観光自動車に移籍した。

・福井県鯖江市「つつじバス」(つつじ)
つつじ
日デ KC-RN210CSN 2016.4 神明駅
 もと西東京バスで、運行を請け負う3社のうち、つつじ(相馬タクシー子会社?)の予備車。普段は各社共通のポンチョが使われている。系統単位で運行会社がわかれていないのが特徴

・静岡県袋井市「メローバス」「フーちゃん号」(スター観光、さくら交通)
スター観光 さくら交通
日デ KC-RN210CSN 2012.7 袋井駅附近
 スター観光は4路線を担当し愛称は「メローバス」。全車、日デRNを用いる。画像の車両は、もと京王で主に袋井駅発着の路線で使われる。他に2種類あり、中東遠総合医療センター発着の路線で使用
 なお、同社は2014年2月に廃業した。車両は一部を、さくら交通が引き継いでいる。
日デ KC-RN210CSN 2013.8 袋井駅
 さくら交通は2路線を担当し愛称は「フーちゃん号」。もと入間市/西武バス(のちに西武観光バスの一般路線車に転用)。

・静岡県磐田郡豊田町 自主運行バス(→合併:静岡県磐田市)
豊田町 豊田町
日デ KC-RN210CSN 2008.9 豊田町駅
 豊田町駅を中心とする循環路線用で愛称は「ニッセ号」と「ゆや号」。2台それぞれの塗装である。

・岐阜県羽島市(岐阜羽島バス・タクシー)
羽島バス(市内循環) 羽島バス(南部線)
日デ KC-RN210CSN 2011.4
 もと西東京バス。羽島市コミュニティバスの運行を請け負う岐阜羽島バス・タクシーに移籍。この車両は市内線の予備車の模様で、同社の標準塗装である。
日デ KC-RN210CSN 2011.4 大須
 もと朝日自動車(→川越観光自動車→東武バス)。こちらは、名鉄竹鼻線の代替輸送機関である南部線で使用される。塗装も南部線の専用塗装となっている。

・三重県名張市錦生地域 住民バス(深山運送)
名張エフバス
日デ KC-RN210CSN 2010.4 名張駅
 もと京王帝都電鉄。錦生地域住民による「ほっとバス錦運営協議会」が運営する住民バス。運行は深山運送(名張エフバス)が行う。

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