◆東海地方(山梨・静岡・愛知・岐阜・三重)

このエリアあたりまでがいすゞ車と日デ車の勢力が拮抗する範囲。
さらに西へ行くと、日デが殆どとなる。
名古屋市交以外の、殆どの事業者が、1メーカーへの架装例しか保有していない点も特徴的である。

※2014.6.8 山梨交通に画像を追加しました。

・山梨交通 (子会社の山交タウンコーチ、山梨貸切自動車を含む)
1)国際興業系列グループの他の事業者と同様の傾向で、
 川重系の車両が大半を占める中、いすゞの大型と中型がごく少数、移籍している。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E 日デの△はRNのみ・山交タウンコーチのみ
甲斐市甲州市のコミュニティバスを除く。
山交 山交
いすゞ U-LV324K 2008.8 山梨県甲府市
 もと川崎市交通局で大型はこの車両が唯一。
なお、富士7E・8Eはいずれも地元サッカーチームの広告車となっている。
日デ KC-RN210CSN 2014.6 静岡県富士宮市
 もと埼玉県入間市/西武バス→西武観光バス。分社側に配置された。旧塗装となった。

・山梨峡北交通
1)山梨県北杜市(須玉)に本社を置く事業者。
 貸切主体の事業者であるが、須玉近辺で観光路線バスを運行している。
 この用途で、日デRNが一台移籍している。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E RNのみ
峡北交通
日デ KC-RN210CSN 2009.9 山梨県韮崎市
 もと西東京バス。
なお白一色だが、もともと同社のオリジナル塗装は紺色である。

・富士急行 (分離子会社:富士急山梨バス、富士急シティバスほか)
1)U-から採用がはじまった。日デのみを導入する。
 とりわけ国立公園での環境保全のために、CNG車を大量に導入している点が特筆される。
 他に、子会社の岳南鉄道から引き継がれた車両が存在する。

2)前後折戸が基本だが、一部に前中ワイドドアおよび前中引戸が在籍。
 窓構造は中型は2段窓に統一されているが、大型は様々で、一部を除くCNG車は独特の構造になっている。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型○☆△ ☆は子会社の岳南鉄道からの引継 △は貸切用
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E ○☆ ☆は子会社の岳南鉄道からの引継
富士急行 富士急行
日デ KC-RM211GSN 2001.8 静岡県沼津市
 富士急シティバスの車両。
日デの中型は静岡県側に多くが配置されていた。
日デ NE-UA4E0HAN 2009.9 山梨県南都留郡富士河口湖町
 CNG車。窓は下側が高さの低い引き違い窓になっている。
ここだけの仕様。

・岳南鉄道 (→1998年3月限りで路線事業廃止)
1)静岡県富士市に路線を持っていた富士急行系列の事業者。
 親会社と異なり、7Eよりも前から日デ+富士を導入していた。
 路線事業は1998年に撤退。後にバス事業そのものから撤退している。

2)
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E
岳南
日デ U-RM210GSN 1997.3 静岡県富士市(吉原)
 車両の多くは親会社に引き継がれた。

・東海自動車 (→1999年4月分割分社:伊豆東海バスほか)
1)数は少ないが、断続的にいすゞの大型・中型を導入。
 いすゞの大型は移籍車も存在するが全体から見れば少数派である。
 このほか、同じ小田急系列の箱根登山鉄道から路線移譲された際に移管された車両があり、これらは塗装変更をしないでそのまま使用されている。

2)大型・中型ともに扉配置はトップドア、窓構造はメトロ窓である。
 大型はU-のみで軸距5.0m級の高出力車を採用する。中型はKC-のみで、短尺・長尺の双方が存在する。
 なお大型車には、外装をデコレーション改造されたものも存在する。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型 ○△☆
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E
東海 東海
いすゞ U-LV318L 2002.8 静岡県伊東市
 オリジナル車は全てトップドア。
いすゞ U-LV324L 2007.3 静岡県伊東市
 もと小田急バス。分割分社後は、塗装が簡略化された。

・伊豆箱根鉄道 (分離子会社のち2006年10月分社:伊豆箱根自動車→伊豆箱根バス)
1)西武グループの事業者。ゆえに、自社発注・移籍ともに日デの大型と中型を導入した。
 

2)大型車はP-のみで軸距4.7m級が多い。中型は長尺を採用している。
 大型は全てトップドアの観光地仕様車。窓構造は2段窓もしくはメトロ窓である。
 一方、中型はトップドアと前後引戸が存在し、窓構造はサッシ窓である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型○△
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E ○△
伊豆箱根 伊豆箱根
日デ P-U33N 2002.8 静岡県熱海市
 熱海・箱根等で使われるトップドア車。この車両は、同社自社発注では珍しい軸距5.5m級である。
日デ U-UA440NSN 2008.12 静岡県熱海市
 もと西武バス。旧塗装の復元車。

・伊豆下田バス (→2006年9月限りで事業廃止)
1)伊豆箱根鉄道系列の事業者で、下田地区に展開していた。
 
2)大型は、軸距5.5m級を採用していた点が親会社と異なる。
 扉配置は前後引戸もしくはトップドア、窓構造は2段窓もしくは逆T字窓とバラバラであった。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E
伊豆下田
日デ P-U33N 2002.1 静岡県下田市
 トップドア車が大半を占めた。

・静岡鉄道 (→2002年10月分社:しずてつジャストライン、分離子会社:掛川バスサービスほか)
1)5E/6Eに引き続き、いすゞの大型・中型を導入した。
 アイケー架装の車両と並行導入された。

2)大型は軸距4.7〜5.0m級を、中型は長尺を採用。
 いずれも、扉配置は前後折戸、窓構造は2段窓である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E 日デの△は掛川バスサービスのみ
静岡鉄道 掛川バスサービス
いすゞ P-LV314L 2000.9 静岡県静岡市
 静鉄の7E・8Eは全車前後折戸である。
日デ KC-RN210CSN 2009.1 静岡県掛川市
 掛川バスサービスの車両で、もと関東バス。静鉄の色違いである。

・遠州鉄道
1)日野+7Eの大ユーザ。
 そのほかKC-のみ、いすゞも導入している。いずれも大型のみである。

2)日野は3種類全ての長さを、いすゞは5.3m級を採用した。
 どの車両も扉配置は前中ワイドドア、窓構造はメトロ窓である。
 車内にはハイバックシートが並び車両レベルの高さを感じさせるが、サスペンションはリーフサスである。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E
遠鉄
日野 U-HT2MPAA 2003.3 静岡県浜松市
 日野HT+7Eは、3種類の長さ全てを導入した。
画像は長尺車で全体的には少なめ。

・浜松バス
1)2007年3月に浜松市浜北地区で路線事業に新規参入した事業者。
 路線車両は移籍車で賄っており、富士重工架装車はいすゞの大型と日デの大型およびRNを導入した。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E RNのみ
浜松バス 浜松バス
いすゞ U-LV324K 2009.12 浜松市浜北区
 もと川崎鶴見臨港バスで一部帯の塗装を変更したのみ。
日デ KC-RN210CSN 2009.12 浜松市浜北区
 もと京阪宇治交通→京阪バス。全面塗り替えのためか幾分凝っている。

・名古屋市交通局
1)大型車でいすゞと日デ、中型で日デを導入した。
 大半が一般路線用。名古屋市交の特徴である基幹バス用は、CNGノンステップ車に限られる。

2)大型車は軸距5.2〜5.3m級、中型車は長尺を採用。いずれもU-の初期までリーフサス、その後はエアサスである。
 中型車は前中引戸であるが、大型車は1998年まで3扉を採用した点が特徴である。
 これはCNG車、リフト車、ノンステップ車とて例外ではない。なお一般的な大型車の扉配置は「折引折」である。
 その後は、ノンステップ車を除き、前中ワイドドアに移行した。
 窓構造は当初2段窓、のちメトロ窓となり、3扉時代の最末期以降は逆T字窓である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型 日デはCNG車を含む
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ CNG車を含む
8E
名古屋 名古屋 名古屋
いすゞ U-LV224M 2002.7 名古屋市中区(栄)
 メトロ窓で3扉(折引折)が長年のスタンダードだった。
日デ KL-UA272KAM 2002.7 名古屋市中区(栄)
 基幹バス用の車両。富士架装は、このCNGノンステのみ。
いすゞ KC-LV280N 2010.8 名古屋市中村区(名古屋駅)
 市営バス開業80年を記念し、昭和40年代の塗装を復刻した車両。ツーステップ末期の逆T字窓・ワイドドア仕様。

・東濃鉄道
1)名鉄系列の事業者ではあるが、KC-以降、日デの大型と中型を数度導入した。
 ただし、移籍車を含めても、全体から見れば少数派である

2)中型は前中折戸・2段窓が標準。大型は車両毎に仕様が異なる。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型○△
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E ○△
東鉄 東鉄
日デ KC-RM211GSN 2007.8 岐阜県恵那市
 富士架装車は、名鉄系の前面塗装に、独自の側面塗装を持つのが普通。
日デ U-UA440LSN 2007.8 岐阜県恵那市
 もとは千葉県の自家用。名鉄系列入り前の緑色の塗装をイメージしたもの。

・岐阜市交通部 (→2005年3月限りで事業廃止)
1)地元に川崎航空機が存在したこともあり、いすゞ+川崎系の大型車が大半を占める事業者だった。
 しかし、なぜか1度だけ富士8E架装の日デ中型を導入した。

2)中型そのものが少数派。同時期の大型車と同じ前中引戸、エアサス仕様である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E
岐阜市
日デ KC-RM211GAN 2001.8 岐阜県岐阜市
 屋根肩部分の広告枠が特徴的。

・岐阜乗合自動車
1)その岐阜市交通部の事業を受けついだのが岐阜乗合自動車。
 名鉄系の事業者ゆえに、当時は三菱車で固められていた。その中に移管されたため、異彩を放つ存在である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E
岐阜バス
日デ KC-RM211GAN 2005.2 岐阜県岐阜市
 前面と側面の一部だけを変更した暫定塗装である。
屋根肩の広告枠スペースは撤去された。

・三重交通 (子会社の八風バスを含む)
1)いすゞを採用。大型を中心に9m大型が加わる構成で、アイケー架装の車両と並行導入された。
 桑名市の団地路線向けには特大サイズの車両が存在する。
 一方、子会社の八風バスには、親会社から移籍したKC-のいすゞ大型が在籍する。

2)大型は軸距5.0m(KC-は4.8m)を採用。どの車両も前中引戸、2段窓である。
 特大サイズの車両のみエアサス・高出力を採用した。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型 9m大型を含む。
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E
三交
いすゞ KC-LV280Q 2015.4 三重県桑名市
 特大サイズの車両は桑名に配置されている。

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