◆東北地方

自社発注で富士7E・8Eを投入した事業者は少ない。
が、2000年以降、移籍車を投入する事業者が相次ぎ、分離子会社およびコミュニティバス関連を除き、どの事業者でも見られるようになった。
ただし、数台程度に留まり少数派の事業者も多い。
土地柄、いすゞが多い。

※2019.05.11 岩手県交通を更新しました。

・青森市交通部 (→部局改正:青森市企業局企業部)
1) 自社発注車と移籍車の双方で、いすゞの大型車を導入した。

2) 軸距5.2〜5.3mで、エアサス車を揃える。1995年式の一部は高出力車。
 扉配置は全て前中引戸、窓構造は、2段窓が基本で、KC-のごく少数が逆T字窓である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型 ○△
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E
青森市 青森市
いすゞ KC-LV280N 1999.5 青森県青森市
 新塗装車。
いすゞ P-LV214M 1999.5 青森県青森市
 旧塗装車。運転台上の通風口覆いが珍しい。

・弘南バス
1) 全て移籍車で、いすゞの大型車を導入した。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E
弘南
いすゞ U-LV324L 2003.9 青森県弘前市
 もと東武鉄道のワンステップ車。

・下北交通
1) 採用車種は三菱が主体の事業者だが、7Eは移籍車でいすゞと日デの大型と日デの中型を導入した。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E
下北 下北 下北
いすゞ U-LV324L 2007.5 青森県東津軽郡平内町
 もと東武鉄道で平内町民バス用。後扉は埋められている。
日デ KC-UA460LSN 2014.8 青森県むつ市(恐山)
 もと西武総合企画。乗合用だが、貸切系の塗装となっている。
日デ KC-UA460LSN 2014.8 青森県東津軽郡平内町
 もと西武総合企画。左の車両と同タイプだが、こちらは貸切車。独自の塗装になっている。

・十和田観光電鉄
1)国際興業系列ゆえ、自社発注は川重系の車体を架装したいすゞ車ばかりだったが
 数台の富士7E架装のいすゞの大型が移籍した。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E
十和田 十和田
いすゞ U-LV324K 2008.5 青森県十和田市(三本木)
 もと川崎鶴見臨港バス。イオンモール送迎用の部分広告車もある。
いすゞ KL-LV280L1 2018.8 青森県上北郡野辺地町
 もと相模鉄道。唯一の新7E架装車。

・八戸市交通部
1) 自社発注・移籍車ともにいすゞを導入した。
 大型車が大半で、中型は1台のみである。

2) 大型は軸距4.7〜4.8mのエアサス車。扉配置は前中引戸、窓構造は2段窓である。
 中型は短尺を採用し、前中折戸・2段窓と少々珍しい存在である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型 ○△
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E
八戸市
いすゞ U-LV224K 2010.9 青森県八戸市
 自社発注車は、U-LVが大半を占める。

・南部バス
1)自社発注ではわずかにいすゞの中型を2台導入したのみ。
 その後、いすゞの大型と中型、日野の大型が移籍している。

2) 扉配置はトップドア、窓構造は2段窓で、2台のみながらエアサスとリーフサスの双方を保有する。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E ○△
南部 南部
いすゞ P-LV314L 2007.5 青森県八戸市
 もと小田急バス。
いすゞ KC-LR233J 2010.9 青森県三戸郡三戸町

・岩手県北自動車
1) 日デの導入実績がある。ただし、殆どが中型で、大型はごく僅か。
  2009年の民事再生法申請後、経営母体が変わってからは、日デの移籍車が少数ながらも各種導入されている。

2) 中型は長尺のリーフサス車で、扉配置はトップドア、窓構造は2段窓の車両が殆どであるが、
 末期のワンステップ車はエアサス、前中引戸、逆T字窓である。
 大型は軸距4.7m級で前中ワイドドア、メトロ窓でエアサス車である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E ○△ △はRNを含む。
県北
日デ KK-RM252GSN 2010.9 岩手県二戸市
 8EはKC-、KK-のみ在籍する。画像の車両はワンステップ車。

・岩手県交通
1) 他の国際興業系列の事業者と同様に、2000年代初頭に親会社以外から富士7E架装のいすゞの大型が移籍した。
 ほかにいすゞの中型、日デ各種、日野の大型(HIMR)が移籍し、2010年以降は活発化している。
 国際系列では最も種類が多く、いすゞ以外の導入事例も目に付く。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型 日野の大型はHIMRのみ。
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E 日デはJP、RNを含む。
岩手県交 岩手県交 岩手県交
いすゞ U-LV324K 2005.4 岩手県盛岡市
 もと東京都交通局。国際興業旧塗装を採用。
いすゞ KC-LR333J 2009.10 岩手県大船渡市
 もと立川バス。途中から国際興業新塗装となった。
日デ KL-UA452KAN 2014.8 岩手県盛岡市
 もと東急バス。国際興業新塗装は車両により前面などの塗り分けが異なる。
岩手県交 岩手県交
日デ KC-UA460KAM 2014.8 岩手県盛岡市
 もと東京都交通局。盛岡都心循環バス「でんでんむし」用で、専用の塗装になっている。
いすゞ KL-LV280L1 2019.5 岩手県盛岡市
 もと相模鉄道。全社で2両存在する旧塗装(ふう)の車両。

・東磐交通
1) ユニークな取り組みで過疎路線を維持することで知られる事業者。
 日デの中型を導入した。

2) いずれも長尺で、トップドア、メトロ窓である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E ○ 
東磐
日デ U-RM210GSN 2009.10 岩手県東磐井郡東山町
(猊鼻渓) 自家用チックな窓配置である。

・秋北バス
1) ここも国際興業系列ゆえ、自社発注は川重系の車体を架装したいすゞ車ばかりだったが
 富士7E・8Eを架装した、いすゞの大型と中型が移籍した。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E
秋北 秋北
いすゞ U-LV324K 2008.5 秋田県大館市
 もと川崎市交通局。国際興業新塗装を採用。
いすゞ U-LR332J 2011.9 秋田県鹿角市(花輪)
 もと神奈川中央交通。創立65周年を記念し、旧塗装を採用。その後、こちらの塗装の車両が増える。

・秋田中央交通
1) 自社発注はいすゞの中型のみだったが、
 秋田市交通局の路線移譲に伴い、同局から日デの中型とJPが移管。この後、自社発注の日デ中型が加わった。
 さらに、いすゞの大型、日デの中型が移籍した。

2) いずれも長尺で前中引戸のエアサス車。いすゞはKC-のみでサッシ窓、日デKK-のみで逆T字窓である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E ○☆△ ☆は日デJPを含む。
秋田中央 秋田中央
いすゞ KC-LR233J 2000.10 秋田県秋田市
 自社発注車。窓上が全て白色
いすゞ U-LV324K 2005.9 秋田県秋田市
 もと東京都交通局。屋根がクリーム色。

・秋田市交通局 (→2005年3月限りで事業廃止)
1) 自社発注で日デの大型、中型、JPを導入した。

2) JPを除き、全車エアサスで、扉配置は前中引戸、窓構造は2段窓である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E 日デJPを含む。
秋田市
日デ U-JP211NTN 2000.10 秋田県秋田市
 日デJP+富士を初採用した事業者だった

・羽後交通
1) 自社発注は日デの中型のみを導入した。
 大型車は、いすゞと日デが存在するが、全て移籍車である。他にいすゞの9m大型と、日デRNが移籍。

2) 長尺を採用。前中引戸で、KL-代の一部が逆T字窓であるほかは、2段窓である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型 いすゞの△は9m大型を含む。
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E ○△ △は日デRNのみ
羽後
日デ P-U33K 2011.9 秋田県横手市
 もと東京都交通局。

・宮城交通 (分離子会社:宮交バスシステム→ミヤコーバスほか)
1) 自社発注で日デの大型・中型、いすゞの大型・9m大型・中型を導入したほか、
 移籍車も日デの大型を中心に大量に導入。新古車が多いのも特徴である。
 そのほか、仙台市交通局の路線移譲時に移管された車両が存在する。

2) 大型は軸距5.2m〜5.3級を、中型は長尺を採用する。
 大型車はU-の初期までリーフサス、以降エアサスである。
 いずれも前中引戸、サッシ窓が大半を占める
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型○△▲☆○△☆ ▲といすゞの○は9m大型を含む。
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E ○△▲
特定輸送は除く。
宮交
いすゞ P-LV314M 2004.8 宮城県黒川郡大和町(吉岡)
 自社発注車。

・仙台市交通局
1) 自社発注で日デの大型・中型といすゞの大型を導入した。
 新7EのCNGワンステップ車・ツーステップ車が、全国的に珍しい存在である。

2) 大型は軸距5.2〜5.3m級を、中型は長尺を採用する。いずれもエアサス車。
 いずれも前中引戸、初期の車両がサッシ窓であるほかは逆T字窓である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型 日デはCNG車を含む。
7E ノンステップ
新7E 大型 CNG車を含む。
新7E フルノンステップ
8E
仙台市
いすゞ KC-LV280N 2014.7 仙台市青葉区
 客用窓のガラスを長らくブルーペンにしていたのが特徴である。

・山形交通 (→1997年10月分社:山交バス)
1) 自社発注で日デの大型、9m大型、中型と、いすゞの9m大型を導入した。
 そのほか、移籍車でわずかながら、いすゞと日デの中型を導入した。

2) 大型は軸距4.7m級を、中型は長尺を採用。扉配置はU-初頭までが前後引戸、以降は前中引戸。
 窓構造は一部がサッシ窓または逆T字窓であるほかは、メトロ窓である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型 いすゞは9m大型のみ。
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E ○△
山交 山交 山交
いすゞ U-LT232J 2008.5 山形県山形市
 いすゞ+7Eはこの型式のみ。
日デ KC-UA460LAN 2008.5 山形県山形市
 CI導入後の塗装。大型車は数が少ない。
いすゞ KC-LR333J 2013.7 山形県山形市
 もと京成電鉄。2012年に登場した、旧塗装の復元塗装車。

・庄内交通
1) 中型が多く、日デを中心に若干のいすゞを導入した。
 一方少数派の大型はいすゞと三菱を導入した。ほかに少数ながら移籍車で日デの中型とRNが存在する。

2) 大型は軸距5.2〜5.3m級、中型は長尺を採用。扉配置は、KC-の大部分が前後折戸であるほかは前中折戸。
 窓構造は全て2段窓である。塗装が多岐にわたる。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E ○△ △は日デRNを含む。
庄交 庄交 庄交
日デ U-RM210GSN 2005.5 山形県鶴岡市
 旧標準塗装。運転席上の通風口覆いが特徴的。
日デ KC-RM211GSN 2005.5 山形県鶴岡市
 1995年度導入車以降、ツーステップ車は黄色一色が標準の模様。この時期のみ前後折戸が標準だった。
日デ KC-RM211GSN 2000.10 山形県鶴岡市
 鶴が描かれた桃色の塗装。現在は広告塗装化。
庄交 庄交
日デ KK-RM252GSN 2005.5 山形県酒田市
 白地に自社のキャラクターを描いたタイプ。
日デ KC-RN210CSN 2009.10 山形県鶴岡市
 もと米沢市(80条)。朱色一色。

・会津乗合自動車
1) 自社発注は中型が多くを占め、日デといすゞを導入した。
 大型車は日デといすゞで数が少ないが、会津田島で使われる環境対策車が特異な存在である。
 ほかに、少数ながらいすゞの大型および日デの大型・RNが移籍した。

2) 中型は長尺を採用し、殆どがエアサスのトップドア車。ワンステップ車のみが前中引戸・逆T字窓である。
 大型は軸距5.5〜5.8m級を採用。扉配置はトップドアであるが、窓構造は様々である。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型○△○△ 日デはERIPを含む
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E ○△ △はRNのみ
会津 会津 会津
いすゞ KC-LR233J 2008.8 福島県南会津郡田島町
 自社発注車はトップドアのエアサス車を取り揃える。
日デ KC-RN210CSN 2012.4 福島県会津若松市
 もと京王バス。若松市内の病院巡回路線の「ひまわりくん」用。
日デ KC-RN210CSN 2012.4 福島県会津若松市
 もと京王バス。こちらは若松市内の観光客向け循環路線「あかべえ」用。

・福島交通
1) 従来、導入車種は自社発注・移籍車ともに三菱のみで固められていたが、経営主体が変わったことにより縛りがなくった。
 その結果、2009年より移籍車も各メーカーが入るようになり、富士7E/8E架装車では日デといすゞの各種が導入された。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型 日デは9m大型のみ。
7E ノンステップ
新7E 大型
新7E フルノンステップ
8E 日デはJP、RNを含む。
福交
日デ KC-JP250NTN 2012.4 福島県郡山市
 もと西東京バス。

・常磐交通自動車 (→事業譲渡:新常磐交通)
1) 常磐交通時代に日デの大型と中型をごくわずかな台数を導入。
 2006年2月の新常磐交通への移管前後から、いすゞの大型車が相次いで移籍した。

2) 大型は軸距5.2mで前後折戸・サッシ窓、中型は長尺でトップドア・メトロ窓もしく前中引戸・逆T字窓と
 仕様がバラバラである。
日デいすゞ日野三菱備考・その他
7E 大型
7E ノンステップ
新7E 大型 貸切用
新7E フルノンステップ
8E
常交 新常交
日デ U-UA440LSN 2012.7 福島県いわき市
 撮影時:新常磐交通
 常磐交通自動車時代の自社発注車。旧塗装。
いすゞ U-LV324L 2007.4 福島県いわき市(平)
 撮影時:新常磐交通
 もと小田急バス。高速バス等の塗装を採用。

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