| 第1章 外国貿易
1−1.貿易の形態
1.外国貿易と国内取引
貿易とは外国貿易とも言われるように、外国と商品を売り買いすることであり、国内における取引と区別している。外国貿易と国内取引との違いは、次ぎの点である。
(1)
税関をパスしなければならない。
(2) 通貨が異なる。
(3) 上記(1) (2)に関連して、外為法や関税関連法などの法規制がある。
(4)
外国語が必要である。
2.外国貿易の定義
外国貿易は「輸入貿易」と「輸出貿易」に大別される。関税第2条は、「輸入」と「輸出」および「外国貨物」と「内国貨物」を次のように定義している。
関税法
(定義)
第二条 この法律又はこの法律に基づく命令において、次の各号に掲げる用語は、当該各号に掲
げる定義に従うものとする。
一「輸入」とは、外国から本邦に到着した貨物(外国の船舶により公海で採捕された水産物を含
む。)又は輸出の許可を受けた貨物を本邦に(保税地域を経由するものについては、保税地域
を経て本邦に)引き取ることをいう。
二「輸出」とは、内国貨物を外国に向けて送り出すことをいう。
三「外国貨物」とは、輸出の許可を受けた貨物及び外国から本邦に到着した貨物(外国の船舶
により公海で採捕された水産物を含む。)で輸入が許可される前のものをいう。
四「内国貨物」とは、本邦にある貨物で外国貨物でないもの及び本邦の船舶により公海で採捕さ
れた水産物をいう。
3.伝統的な外国貿易
急激に変化する時代に、貿易のあり方も激変している。伝統的な外国貿易は、輸出者と輸入者の取引を銀行が輸出者宛信用状を発行することで保証し、船会社は貨物の引換証である船荷証券を発行して貨物を受領・輸送し、輸出者は自らが振出した為替手形に船荷証券を添えて銀行に提示・決済するという仕組みで成り立っていた。このほか、保険会社が輸送の危険をカバーし、輸出港と輸入港に在住する通関業者や倉庫業者などが外国貿易をサポートする役割を担った。
貿易の決済において、為替手形の役割は大きい。手形には、為替手形(Bill of
Exchange)と約束手形(Promissory Note)があるが、貿易の決済では、通常、為替手形が使われている。担保として貨物引換証である船荷証券が添付された為替手形を荷為替手形(Documentary
Bill)といい、信用状に基づいて振り出される為替手形が荷為替手形の場合、その信用状を荷為替信用状(Documentary
Credit)という。
4.貿易形態の激変
船荷証券を基軸とする荷為替信用状の仕組みで成り立つ伝統的な貿易形態が大きく変わろうとしている。特に船荷証券の機能については、運送状との比較あるいは電子化という問題で従来の概念が見直されようとしている。
貿易形態の激変には、通信手段と輸送手段の変革が大きく影響している。通信手段の変革とは、電報→Telex→Fax→Eメールの変遷を指し、輸送手段の変革とは、コンテナ船の出現と航空貨物の発達に代表される。海上コンテナ輸送と航空機は、全天候型の定時運航を可能にし、従来の"Port
to Port"システムを一変させ"Door to Door"システムを普遍化させた。
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§船荷証券→(海上運送状)→電子船荷証券
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§輸送手段:
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在来船・専用船(原油タンカー/自動車運搬船)・コンテナ船
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航空機・鉄道・トラック
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1−2.産業・貿易の構造
1.産業構造の変遷
戦後の日本経済は、資源を輸入して、付加価値を高めた製品とし、これを輸出するという産業・貿易構造を構築し、高度成長を遂げた。オイルショックの1970年代、資源開発は日本政府の最重要課題の一つであった。今日、資源と言えば、開発より保護に重点が置かれている。資源の開発と消費を規制して地球環境を保護することが、国際社会の共通課題になっている。
産業革命このかた、鉄鋼は基幹産業であった。「鉄は産業のコメ」と言われた。安価で良質な鋼材があって、世界に通じる船が、車が作られた。しかるに、IT革命の進行する今、鉄鋼の存在感はうすい。21世紀に向かって今、最も脚光を浴びている産業は、情報通信であり、環境である。20世紀産業で元気に生き残ったのは、自動車だけではなかろうか。
2.貿易に関わる法規 ― 外為法
貿易に直接関係する法規として外為法や関税関連法があり、薬事法や食品衛生法など間接的に貿易を管理もしくは規制する法律を他法令と呼ぶ。
外為法と略称される「外国為替及び外国貿易法」は、1998年4月に改正された。改正前は「外国為替及び外国貿易管理法」といっていた。
3.貿易にたずさわる者の必須条件
貿易にたずさわる者に求められる条件として、@貿易実務知識、A商品知識、Bマーケット知識、C語学力が挙げられる。外国貿易に従事するからには、必要最小限の貿易英語を使いこなす必要がある。話すことと書くことには、能力の限界があるが、実践経験を積むことにより意を通じることが可能になる。
商品やマーケットについては、担当する商品や地域になじむことで専門的に分化される。貿易実務知識は世界共通であり、貿易に関係する以上、基本知識の習得は必須である。
4.貿易の種類
いわゆる外国貿易をはじめとして、個人輸入、小口輸入、並行輸入、スーパーなど流通業による開発輸入、OEM、プラント輸出、海外建設、資源開発に至るまでが貿易の範疇に入る。また商社、流通業、自動車・鉄鋼・電機など製造業、銀行、損保、海運、航空会社、NVOCC(Non-Vessel
Operating Common Carrier)、通関業者、海貨業者、混載業者、倉庫業、エネルギー産業、コンピューターや半導体などエレクトロニクス産業、水産業、ジェネコン、エンジニアリング会社などが貿易に直接関わっている。
WTOの自由化プログラムに組み込まれている情報通信分野の対象はNTTやKDDなどの通信サービス部門だが、情報サービス産業やマルチメディア、あるいは観光産業、証券などは、国際ビジネスとはいえ貿易とは考えにくい。ただし保険料や運賃は国際収支のサービス収支の主要項目であり、貿易においても不可欠なサービスである。貿易の対象はモノ及びモノの取り扱いに伴うサービスと考えるのが妥当ではなかろうか。
(1)
個人輸入(海外通信販売)
個人輸入は、伝統的な外国貿易とは異なった形態の貿易である。個人輸入とは、消費者が個人的に使用することを目的に海外から直接商品を輸入する方法と定義される。カタログを通じて注文し、決済方法は前払い送金、受け渡しは郵便局止めか、宅配便である。個人使用が前提ゆえ、比較的少量の商品を購入することになる。特別な数量制限はないが、医薬品の個人輸入の場合、通常個人で使用する量として2ヶ月分までが許容範囲である。金額も特別な制限はないが、"簡易税率"が適用される少額輸入貨物(20万円以下)が一つのメドになる。
(2)小口輸入
中・小規摸の小売業が、海外のメーカーや輪出業者から直接輪入する場合の障害として、貿易実務知識の欠如の他、取引き数量や金額が大きすぎるという問題がある。個人輸入のビジネス版として、海外の通信販売会社のカタログを利用して商品を直接輸入する方法が、小口輸入にも可能である。通信販売業界では、消費者向け通信販売をB
to C (Business to Consumer)、企業向け通信販売をB to B (Business to Business)と呼んでいる。
@小口輸入にWholesale Price(卸値)を設定している場合があり、注文金額や数量によって値引き
に応じることがある。また小口輸入の場合、現地の混載業者を利用して安い輸送手段を選択でき
る可能性もある。輸入手続きの要領は、法規制のある場合を除いて個人輸入と基本的には同じと
いってよい。
A販売を目的とした輸入の場合、金額や数量の多少に関係なく、輸入販売業者の許可や品目ごとの
認可が必要になったり、販売の際に日本語表示が義務付けられるなど、法律上の規制で、個人輸
入にはない輸入手続きが必要になることがある。
(3)小口貨物の輸送方法
個人輸入や小口貨物の輸出入に使われる輸送方法には、@郵便小包、A国際宅急便、B航空貨物の3種類がある。船荷証券は使われない。
*郵便小包扱いの場合は「申告納税方式」ではなく、「賦課課税方式」で処理される。商品に添
付されているCustoms Declarationに基づき輸入審査を行い課税額を決定し国際郵便物課税通
知書を発行するのは、郵便局ではなく税関外国郵便局出張所である。
(4)並行輸入
並行輸入とは、輸入総代理店契約の対象とされている特定商品が、輸入総代理店以外の事業者によって第三国を経由して輸入されることである。並行輸入が行われると、輸入総代理店は国内において予期せぬ競争を強いられるため、これを阻止する手段を講じることになる。その典型的なものが、輸入総代理店契約中に、並行輸入を防ぐ義務を明記する場合である。公正取引委員会は昭和47年(1972)に「輸入総代理店契約等における不公正な取引方法に関する認定基準」を発表し、「契約対象商品の並行輸入を不当に阻害すること」を不公正な取引方法として規制している。
*輸入総代理店契約というのは、外国の事業者がわが国の事業者に対して、その製品の国内での
一手販売権を与えることを約したものを指す。
(5)流通業による開発輸入
流通産業用語としての開発輸入は、小売り業や卸売り業が日本市場のニーズに適応するスペックを作り、ときに海外現場の生産プロセスに介入し、そのままもしくは日本で若干の仕上げ加工を施す程度で店頭に陳列されうる商品の輸入を意味している。
(6)OEM (Original Equipment Manufacturing)
OEMとは、契約相手のブランド名で製品や完成品を供給する委託生産方式のこと。国内や外国の委託者のブランド(相手先ブランド)で製品(部品の場合もある)を製造し供給することで、国内取引はもちろん、貿易取引でも活発に行われている。OEM生産の長所は大量生産によるコスト・ダウンが考えられる。
(7)事業法
乙仲と俗称される海運貨物取扱業(海貨業)は、港湾運送事業法においては一般港湾運送事業者と規定されている。日本では海貨業や倉庫業が通関業の許可を受けて通関業務も合わせて行っているが、法律上、通関業は海貨業と別個の業種である。通関業務を行う通関業者は、通関業法の許可を受けた通関業者(Customs Broker)で通関士を置くことが義務づけられている。倉庫業は倉庫業法によって規制される。倉庫業とともに物流の重要な一端を担っているトラック輸送業は貨物自動車運送事業法によって規制されている。
(8)NVOCC(Non-Vessel Operating Common Carrier)
アメリカの1998年外航海運改革法では、NVOCCとOcean Freight Forwarder(OFF
=海運貨物取扱業者)は「海上運送仲介業者(OTI= Ocean Transportation Intermediary)」として明確に規定されている。日本においては平成元年12月施行の貨物運送取扱事業法で定義されている「利用運送事業」が、NVOCCと混載業者(consolidator)を指す。
*貨物運送取扱事業法において「実運送」とは、船舶運航事業者、航空運送事業者、鉄道運送事業
者又は貨物自動車運送事業者(以下「実運送事業者」という。)の行う貨物の運送をいい、「利用
運送」とは、実運送事業者の行う運送(実運送に係わるものに限る。)を利用してする貨物の運送
をいう。
*混載業者は、通常、複数荷主、同一仕向地宛のLCL貨物を自社上屋/CFS等に集荷してバン詰め
(混載)して極力FCL単位で船会社に渡し混載手数料などを得る業態/業者を総称する。FCL貨物も
扱う。国際複合輸送業などの様に自社事業として行う場合と、大手買付企業の代理で複数ベンダ
ーから集荷を行って混載するケースなどがある。海貨業や倉庫業機能を兼ねている場合が多く、
相当の集荷力を持つ大手業者が国際複合輸送業とリンクして営むケースが多い。フォーワーダー
(貨物運送取扱人)として国際複合輸送を行っている業者の大部分は、港運業、倉庫業、海貨業等
を基盤として、国際貨物輸送分野へ事業を多角化したものである。
第2章 荷為替制度−伝統的貿易形態
2−1.伝統的貿易形態の成立
第1章において、貨物の引換証である船荷証券を基軸とする荷為替信用状の仕組みが伝統的な外国貿易の形態であると述べた。
海を隔てて素性の知らない相手に前払いや後払いの送金では、代金回収や商品引取りに不安がある。このリスクを排除し安全に取引が行われるために銀行が介在する。信用状(Letter of Credit = L/C)は、銀行が輸出者に対して輸入者の信用を保証するものである。
また荷為替信用状の仕組みにおいて、決済手段は信用状でも船荷証券でもなく、輸出者が振り出す為替手形である。荷付き為替手形の決済を荷為替(Documentary
Exchange)という。荷為替(Documentary Exchange)や荷為替手形(Documentary Bill)あるいは荷為替信用状(Documentary
Credit)の"documentary"の意味は「書類付き」というよりは、貨物という担保価値のある船荷証券が付いているという意味合いである。
21世紀に入って間もないが、今世紀中には、信用状も為替手形も船荷証券も博物館でしかお目にかかれなくなるかもしれない。信用状にしても為替手形にしても、また船荷証券にしても時代とともに変化して今日の形になった。
為替の仕組みは、12〜13世紀頃、現金輸送の危険と費用を軽減する方法として、地中海貿易の中心となっていたベニスやジェノバなど北イタリアの都市国家の両替商が生み出した。貨物海上保険の起源は古代フェニキアといわれているが、英国の法律・慣習を基準とする今日の貨物海上保険の仕組みは17〜18世紀の英国で成り立ったものである。
船荷証券は11世紀に地中海でその前身が発生し、船荷証券そのものは14世紀にその起源を求めることができる。船荷証券が独自に発達し始めたのは定期航路が確立され始めた19世紀初頭以降である。(出典:大崎正瑠「基本貿易取引」白桃書房)
18世紀から19世紀にかけての産業革命で鋼鉄製蒸気船が出現し、それまでの帆船時代では商人・船主・船長が一体であった海運業の形態が今日の形になった。必然的に貨物の受領証であり引渡請求権利証券という船荷証券の機能が必要となり確立して行った。 従って、船荷証券を添付した荷為替手形の提出が求められる信用状取引は、19世紀中葉以降に確立されたと考えられる。
2−2.信用状取引と船荷証券および荷為替制度との関係
1.為替
為替とは場所を異にする貨幣の交換をいう。貨幣の交換を行うときに、現金の輸送に伴う危険や費用をさけるために、現金を用いず、第三者たとえば銀行・郵便局などに支払を委託してこれを行う仕組みを指す。送金の場合と逆に債権者が債務者から現金をとりたてる方法を逆為替という。
2.荷為替
隔地売買の売主が代金取立てのため振り出した為替手形の担保として、運送証券(貨物引換証、船荷証券)を添付し、手形の割引を受ける方法をいう。為替手形と船積書類のセットを荷為替手形と呼ぶ。
3.信用状(Letter of Credit = L/C)
輸入者(信用状発行依頼人)の依頼により、輸入者の取引銀行が輸出者宛に発行する証書である。証書に記載された条件どおりに輸出者が振り出す荷為替手形の引受け・支払いを発行銀行は保証している。信用状取引は、信用状が要求する船荷証券とその他船積書類を添付した荷為替手形の提出があって成り立つ。
送金(並為替)ベースの前払いに比べて、輸入者は契約商品の船積後、船積書類が到着してから支払いができるので安心できるし、輸出者にとっても、船積後、荷為替手形と交換に直ちに輸出代金が支払われるので、送金ベースの後払いよりも有利である。
4.船荷証券 (B/L = Bill of Lading)
船荷証券の機能として、次ぎのものが挙げられる。
(1)船会社による貨物受取証
(2)貨物の引渡請求権利証券
(3)海上運送契約の証拠書類
(4)裏書および引渡しによって、善意の保持者に、貨物に対する所有権を譲渡できる流通証券
2−3.信用状取引の実際
信用状取引を定義すれば、貨物を在来型の本船に積込むことにより発行された船荷証券の譲渡・移転と言える。代金支払いは書類の授受に対して行われるので、象徴的引渡しとも言われる。

@L/Cにより、輸出者は代金の回収を心配することなく、貨物を船積みする。
A本船への積込みにより、輸出者は貨物に対する危険負担からフリーになる。
B船会社は輸出者に対し貨物の預かり証に相当する船荷証券(B/L)を発給する。
C輸出者はL/C発行銀行宛に為替手形を振出し、B/L等の船積書類を添えて銀行に買取ってもらう。
*貨物 の受渡しを伴う手形のため、荷為替手形という。
D買取銀行は船積書類を伴う荷為替手形を開設銀行に送る。
E発行銀行は輸入者に代金引き替えで船積書類を引渡す。
F輸入者は船会社にB/Lを呈示することで貨物を引取る。
(1)取消不能信用状の文言

@ 信用状統一規則UCP500の適用
The Uniform Customs and Practice for Documentary Credits, 1993 Revision,
ICC Publication No.500, shall apply to the Credit concerned.
A L/C発行銀行の支払確約文言
We hereby agree with Endorsers, Drawers and Bona Fide Holders of Draft(s) ….以下の文言がL/C発行銀行の支払確約文言である。訳:「発行銀行はこの信用状に基づきその諸条件に合致して振出された手形と信用状に規定された書類の呈示に対し、その手形を引受け、支払うことを裏書人、振出人、善意の所持人に対し承諾する。」
B 信用状が要求する為替手形
上記L/Cの冒頭部分のavailable by at sight draft(s) drawn on us for full
invoice valueという文言は、受益者が開設銀行宛てインボイス金額相当一覧払い為替手形を振出すことで有効になるという意味である。
注意すべきは、為替手形は代金の受領人が支払人宛てに振出す取立手形であって、支払人が支払いを約束する約束手形とは方向が逆である点である。下記為替手形にあるValue
received and charge the same to account of Applicantという文言は「金額を受領しました。同額を信用状開設依頼人の勘定にチャージされたし」と訳せる。
為替手形への記入例
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No..1........
Bill of Exchange
For ....US$10,000.-
At
.......................sight of this
FIRST Bill of Exchange ( second of the same
tenor and date being unpaid) pay to 買取銀行 or order the sum of
....... United States
Dollars One Thousand only …………………………
………………………………………………………………………………………
………………………………………………………………………………………
Value received and charge the same to account of …Applicant….
Drawn under...開設銀行………….
L/C No...12345…………..dated...July..11, 2005......................
To..... 開設銀行.............
........Beneficiary...................
Authorized Signature
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C 一覧払いとユーザンス
為替手形の冒頭にあるAt…sight of this FIRST Bill of Exchange….pay toという文言は、この手形を一覧した後支払われたしの意で一覧払いという。Atの後に例えば30
daysという語句が入れば一覧後30日目の決済を意味する。ユーザンスとは支払い猶予のことである。
D 信用状が要求する船積書類
輸出者の振出す為替手形の付属書類として、下記の船積書類が要求されている。
イ.Commercial Invoice in 3 copies
ロ. Packing List in 3 copies
ハ.Full set of clean On Board Bill of Lading made out to Order of shipper,
endorsed in blank, marked
Freight Prepaid and Notify the applicant
ニ.Marine Insurance Policy or Certificate in Duplicate made
to Order and blank endorsed for 110% of
the full invoice value covering Institute Cargo Clauses (B), Institute
War Clauses and Institute
Strikes, Riots and Civil Commotions Clauses and showing Claims
Payable in the currency of the
Draft.
ホ.Certificate of Origin in 3 copies
ヘ. Inspection Certificate
*船積書類 (Shipping Documents):国によっては領事査証なども必要である。
インボイス(商業送り状)は、積み荷の明細書であり、請求書であり、税関申告用の計算書でも
ある。Packing Listには、荷姿、梱包ごとの番号や荷印(Shipping Mark)、商品明細、Net Weight
、Gross Weight、容積(Measurement)などが記載される。
E 信用状が要求する船荷証券(B/L)
Full set of clean On Board Bill of Lading made out to Order of shipper,
endorsed in blank, marked
Freight Prepaid and Notify the applicant
イ.Full set of B/Lとは、B/Lの複本全通のこと。
ロ.無故障(clean)運送書類とは、物品および/または包装に瑕疵のある状態を明示している条項
、または但し書きのついていないものをいう。
ハ.積込船荷証券(On board B/LまたはShipped B/L)が求められている。
*積込船荷証券に対して受取船荷証券(Received B/L)がある。
ニ.船荷証券は裏書により転々流通する性格を持つ有価証券である。荷受人(Consignee)を特定す
ると流通性が失われるため、一般的にB/Lは、白地裏書の指図式が多い。 made out to Order
of shipper, endorsed in blankと要求されているので、荷受人の欄にorder of shipperと記入し、
Shipper(輸出者)が白地式の裏書(Blank Endorsement = 被譲渡者を特定しない裏書)をする。
白地裏書の指図式に対し、荷受人欄に特定人を記入したものを記名式船荷証券といい非流通
性の証券である。
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* B/Lの裏書方法
:記名式 白地式
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deliver
to State Oil Corporation
JETRO Corporation
(signed)
General Manger
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JETRO
Corporation
(signed)
General Manger
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ホ.marked Freight Prepaid とは、B/L上に運賃払い済みのマークをつけること。
ヘ.Notify the applicantとは、輸入地において船会社が貨物の到着を通知する相手先としてL/C開
設依頼人(輸入者)の名前をNotify Party欄に記入する。
第3章 契約の成立と契約条件
3−1.契約の成立
1.オファー
契約成立に至る過程として、引合い(inquiryまたはenquiry)があり、オファー(offer)があり、受諾(acceptance)がある。オファーには、ファーム・オファー(Firm
Offer)とサブコン・オファーと呼ばれる「確認条件付きオファー(Offer subject
to confirmation)」や「先売り御免オファー(Offer subject to prior sale)」などの条件付きオファーがある。
ファーム・オファーは期限付きオファーと呼ばれ有効期限内はオファーの内容は凍結され、期限内に相手側が受諾すれば契約が成立する。口頭の受諾でも契約は成立する。ファーム・オファーに条件をつけて回答することをカウンター・オファーといい、そのこと自体がファーム・オファーになる一方、元々のファーム・オッファーの有効性は消滅する。
2.契約書
契約書フォームは多様である。契約書を用意する立場から売約書、買約書、注文書があり、売買契約書、輸出入契約書もある。契約書の意義は、交渉を重ねて合意した品名・品質、数量、価格、受渡しなどの主要な契約条件についての文書確認だが、同時に次のような取引一般条件(General
Terms and Conditions)を明確にしておく必要がある。
(1)取引形態 : 本人(Principal)、代理人(Agent)など取引する立場の確認
(2)不可抗力 : 不可抗力の原因と不可抗力発生の場合の処理手続きの確認
(3)紛争解決 : クレームの提起方法、仲裁、損害賠償(damages)などの規定
(4)準拠法 : どの国の法律に準拠するかの確認
(5)保証 : 製品の品質や性能および欠陥品の処置についての確認
3.書式の闘い(battle of form)
取引一般条件は、契約書の裏面約款として印刷されている諸条件に表記されているのが普通である。ただし売約書、買約書などはそれぞれに都合のよい約款文言を印刷しているのが通例なので、書式の闘い(battle of form)が起こりやすい。
参考資料として、売手側の立場で作成された売約書の裏面約款(GENERAL TERMS AND CONDITIONS)の見本を添付する。なお英語で保証のことをギャランティ(Guarantee)またはワランティ(Warranty)という。米国では、商取引における保証はWarrantyで統一されておりギャランティは使っていない。
3−2.貿易取引における契約条件
外国貿易においては、通貨が異なること、外国語が必要なこと、外為法や関税関連法などの法規制があることなどから契約条件(Terms and Conditions)はより明確に規定する必要がある。
契約条件には、次のようなTermsがある。
@価格条件 (Price)
A取引条件 (Trade Terms)
B品質条件 (Quality Terms)
C決済条件 (Payment Terms)
D数量条件 (Quantity Terms)
E受渡条件 (Delivery または Shipment)
*Term:@期限、期間、期日 A術語、専門用語 Bpl.(契約・支払いなどの)条件、約定
1.価格条件 (Price)― 建値と通貨
取引において価格は最重要事項である。価格は商品の受渡し場所と売主の費用負担範囲によって変わってくる。貿易取引では、受渡し場所と費用負担範囲をCIF LondonとかFOB Yokohamaで表し、通貨を併記してCIF London US$10,000.-のような形式で価格を表示する。価格の建て方を建値といい、建値にはFOBやCIFのようなターム(用語)が用いられる。また貿易取引の決済には外貨を使うことが多いため、為替リスクを価格に織り込む必要がある。価格の算定には、建値と通貨が基本になっている。
*利益率:\100 + \10 = \110 表示価格に対する利益率:9%
\100 ÷0.9 = \111 利益 \11は表示価格に対して10%の利益率
2.取引条件(Trade Terms)
(1)貿易取引の契約は、価格と商品の受渡し場所を取り決めることで契約の骨格をほぼ固めたと言ってもよい。商品の受渡し場所は輸出地か輸入地か、売主の費用負担の範囲はどこか、危険や所有権の移転時点はいつか。取引条件(Trade
Terms)とは貨物の引渡し場所、費用や危険負担について売主と買主の責任範囲を定めるもので、前節で述べているCIF
LondonとかFOB Yokohamaがそれに当たる。
取引条件について国際的にルールを定めているものにインコタームズがある。またCIF契約に関する「ワルソー・オックスフォード規則」や「アメリカ貿易定義」がある。この他ウイーン売買条約と呼ばれている「国際物品売買契約に関する国連条約」もあるが、日本は未加入である。
(2)FOB ― 伝統的貿易の原点
FOBとはFree on Boardの略で、日本語では「本船積込み渡し」と呼ばれる。関税法施行令においては、「本船甲板渡し」という用語が用いられており、適訳である。
船荷がon boardすることで物品の所有権を表す船荷証券が船会社より発行される。船荷証券は、貿易取引の手段として長い歴史をもつ信用状取引の根幹をなす最も重要な書類である。従ってFOBは伝統的な貿易の原点といってよい。FOBの同類にはC&F、CIFがある。C&Fについては、インコタームズではCFRという標準略語を使用すべし、としている。FOBについても、インコタームズの規定では、船荷に対する売主の責任が買主に移転するのはon
boardではなく本船の手すりを通過する時点になっている。
FOBの解釈はルールにより異なる。上述のアメリカ貿易定義では6通りのFOBがある。本船渡しとするときはFOB
Vessel としなければならないなど、米国特有の使い方になっている。また商品によっては、船荷がon
boardしないものがあり、その商品独自のFOB条件が使われる。下記は原油のTitleとRiskの移転時点を規定する契約条項の一部である。
…..and Title shall vest to the Buyer, when the crude oil passes the flange connecting the pipeline or delivery hose of the Seller to the intake pipe of the tanker, at which point the Seller's responsibility shall cease and the Buyer shall assume all risk of loss and damage, …
3.インコタームズ2000
国際商業会議所(ICC = International Chamber of Commerce)がまとめた「取引条件の解釈に関する国際規則(International
Rules for the Interpretation of Trade Terms)」は、INCOTERMS(International
Commerce Terms)と呼ばれ、売主と買主の売買契約において、物品引渡しの場所と日時、危険の移転、運送の手配と運賃の支払い、保険の手配と保険料の支払い、通関手続きと関税の支払い及びその他の費用の分担に関する基本的な条件を定めている。なお所有権の移転についての規定はない。
ICCはインコタームズの他、@信用状統一規則(UCP500)、A複合運送証券に関する統一規則のような国際ルールも制定している。
インコタームズの最初の制定は1936年、53/67/76/80年と改訂を重ね、1990年全面改正があり、更に2000年1月1日からは「インコタームズ2000」が実施されている。取引条件の数は1990版と同じ13条件であり、次に示す急速な時代の変化を勘案している。
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Eグループ
出 荷
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EXW
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Ex Works (工場渡し)
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Fグループ
主要輸送費抜き
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FCA
FAS
FOB
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Free Carrier (運送人渡し)
Free Alongside Ship (船側渡し)
Free On Board (本船積込み渡し)
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Cグループ
主要輸送費込み
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CFR
CIF
CPT
CIP
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Cost and Freight (運賃込み)
Cost, Insurance and Freight (運賃・保険料込み)Carriage Paid To (輸送費込み) Carriage and Insurance Paid To(輸送費・保険料込み)
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Dグループ
到 着
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DAF
DES
DEQ
DDU
DDP
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Delivered At Frontier (国境持込み渡し)
Delivered Ex Ship (本船持込み渡し)
Delivered Ex Quay (埠頭持込み渡し)
Delivered Duty Unpaid (関税抜き持込み渡し)
Delivered Duty Paid (関税込み持込み渡し)
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(1)積地条件グループと揚地条件グループ
インコタームズを積地条件グループと揚地条件グループに大別すると、輸出地で売手の危険が解除されるEXWとF類、C類が積地条件グル−プであり、輸入地で売手の危険が解除されるD類が揚地条件グループである。
(2)所有権の移転
「所有権は、危険とともに移転する」というのが売買の原則であるが、所有権の移転についてインコタームズは特に規定していない。危険負担や保険事故の場合の求償、物品に対する当事者の権利と損害賠償について、他に規則や決まりがあり、あるいは取り決めていれば、所有権の移転について当事者はあまり関心を持たない。物品の引渡しと代金の支払いが終われば、いつの間にか移転というのが実務の実感である。
「所有権は、危険とともに移転する」という売買の原則をインコタームズに適用させるならば、EXWとF類、D類の取引においては、所有権は危険とともに移転すると考えてよい。C類で契約した場合の所有権移転については、所有権を受益権と担保権とに分割するという考え方がある。受益権は本来の売買の原則通り、FOB時点で危険とともに移転するが、担保権は船荷証券によりひとまず売主に留保され、決済によってはじめて買主に移転される、という解釈である。
(3)EXWとDDP
EXWは、売主工場での危険移転である。売主は輸出梱包までは行うが、搬送トラックへの積込みの義務もない。輸入者である買主は、輸出地で輸出の許認可取得、通関業務まで行う。トラックで輸出入が可能な大陸ならではの取引条件である。なお日本で使われているEx-Godown/Ex-Factory
は日本式誤用で、インコタームズにはない。
DDPはEXWの対極にある取引条件である。物品を目的地で輸入通関を行い、荷下ろしせずに、買主の処分に委ねる条件である。海外に進出している多国籍企業の戦略として、製品の品質管理及び輸送管理の面から、多少の危険と費用を負担しても、DDP、DDUを使いたいという意向が強くなってきた。自分で輸送面まで取り仕切った方が品質管理面でも安心であるし、大きな輸送単位で物品を動かすことができるので、運賃、保険料の面でも有利になることが考えられる。
(4)FOBとFCA
コンテナ輸送が主流になった今日、貨物に対する危険負担の分岐点は、在来型本船のFOBからコンテナ・ヤード運送人渡し(FCA)が多数を占めるようになった。FOBとFCAの一番大きな相違は、FOBの場合は必然的に積込船荷証券(On
Board B/L)の発行になるが、FCAの場合はコンテナ・ヤードの受取り(Dock Receipt
=D/R)であり、B/Lは受取船荷証券(Received B/L)である。信用状取引の場合、Received
B/Lは拒絶されるので、船積後On Board Notationを付記することで積込船荷証券にする必要がある。
FCA条件の引渡しは、引渡し場所が売主の施設の場合、物品が買主の受取り車両に積込まれた時に完了する。その他において、例えばコンテナ・ヤードの場合、物品が売主の車両から荷下ろしされない状態で、買主または買主の代行(ターミナル・オペレーター)の処分にゆだねられた時に完了する。運送人に引渡す条件で、Ship's
Railを横切って引渡しが行われる場合には、FOBを用いる。
コンテナ輸送は今や在来船利用の輸送を上回っているが、契約上ではコンテナ輸送型のトレード・タームスであるFCA/CPT/CIPよりも在来型のFOB/CFR/CIF建てが多く使われている。これに対してインコタームズ2000はFOB/CFR/CIFは、物品がship's
Railを横切って引渡す場合にだけ使用すべきものと強調している。
(5)CIF Londonと DES London
CIF Londonで輸出契約をしても、貨物が輸出港で本船の手すりを通貨しon boardすれば、売主の危険負担はfreeになる。海上輸送途中の事故は、譲渡のための裏書をして銀行経由なりで買主に送られる保険証券をもとに買主が輸入地で保険会社に求償する。
これに対してDES Londonで輸出契約をした場合、ロンドン港に到着し本船上で買主に引渡すまで売主が危険負担する。本船からの荷下ろし費用は買主負担である。輸入通関は、売主より買主に書類を提供することで買主が行う。
(6)FASとDEQにおける通関および関税支払い義務
通関は、それが行われる国に住んでいる当事者が手配し、関税を支払うのが自然である。従来のインコタームズのFASとDEQはこの原則から離れていたが、変更された。
FASについて、輸出許可の取得、輸出通関費用・輸出税などの支払い義務が、買主から売主に変更された。DEQについて、本船からの荷下ろしは売主の義務である。輸入許可の取得、輸入通関の遂行、輸入通関費用・輸入税などの支払い義務は、売主から買主に変更された。売主が、埠頭からさらに倉庫などへの運送を引受ける場合には、DDUまたはDDPを使用すべきである。
(7)インコタームズと日常生活
インコタームズを身近な事例に当てはめると次のようなことが考えられる。
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事例
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インコタームズに当てはめた場合
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物品を宅配便で送る場合
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CPT
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買物の場合
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スーパーで食品を買う。
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EXW
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デパートで家具を買う。
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送料込み
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DDP
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送料別
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CPT
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通販で衣類を買う。
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DDP
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海外旅行でハンドバッグを買う。
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EXW
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個人輸入で雑貨を買う。(カタログ通販)
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郵便局
経由
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自宅へ直送(非課税品または1万円以下の場合)
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DDUまたはDDP
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| 関税等を郵便局に支払って引取り(課税品で税額が1万円を超える場合) |
DESまたはDEQ
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宅配便
関税等の支払いは受取り時、または受取り後に業者の銀行口座に振込み
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DDU
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4.品質条件(Quality Terms)
商品の明細と品質についての取り決めは一般の商取引においてと同様、貿易においても最も重要な契約条件の一つである。貿易取引における品質条件とは、品質決定の方法と時期の取り決めを指している。
(1)品質決定の方法
@見本取引(Sale by Sample)
繊維や紙、雑貨品の取引に多く利用される。引渡した商品の品質と見本の品質とに違いがあれば、クレームの発生となり当該商品の引き取りが拒否されたり、解約という事態もありうる。Quality
to be same as Sampleという表現をすると、見本と全く同質のものを要求されるおそれがあるので、Quality
to be similar to Sample(見本品質に類似)のような表現にすべきである。見本にはPattern(柄見本)、Coloring(色見本)、Design(意匠)、Model(模型)などがある。
A規格または等級取引(Sale by Grade or Type)
ねじ、ボルト、ナット、軸受けなどの機械部品は規格で機種、品質が決定される。鉄鋼や化学品のようにライン生産される工業製品は材質、用途、性能、種別に至るまで規格化されているので規格により商品明細が決定される。繊維の場合、糸の長さと重量との関係を表す番手(Count)という単位があり、番手の等級により品質が決まる。
日本にはJIS(日本工業規格)やJAS(日本農林規格)という国家規格がある。工業製品の規格としてISO(国際標準化機構)やIEC(国際電気標準会議規格)のような国際規格、ドイツのDIN、アメリカのASTM、MIL、ANS、イギリスのBSなどが知られている。石油関連の機材には
API(American Petroleum Institute)規格が求められる。造船用原板には一般的にJISよりも厳重なLR((Lloyd's
Register of Shipping = 英国のロイド船級協会規格)、AB(アメリカ船級協会規格)が要求されている。
EU 域内では取得が必要条件になっているISO 9000シリーズは、製品の形状や材質の規格とは異なり、工場や事務所の品質管理システムを保証する規格である。ISO14000シリーズも、環境管理、監査についての規格である。
なお規格に対応する英語はStandardであるが、規格取引はSale by StandardではなくSale
by Grade or Typeであり、Sale by Standardは後述の標準品取引を指す。
B銘柄取引(Sale by Trade Mark or Brand)
世界的に知られたブランドやトレードマークであれば、買主が銘柄を指定することで商品の品質が決定される。ブランディやワインなど等級や年式を指定することにより品質が決定される。カタログを通しての国際通信販売は銘柄取引と解釈できる。
C仕様書取引(Sale by Specification)
機械などの取引では、構造、材質、性能、取扱いなどの必要事項を詳細に記述した仕様書が使用される。図面、写真、カタログなども添付される。プラント機器のようなオーダーメードの場合、膨大な量のスペックや設計図面が提供される。
D標準品取引(Sale by Standard)
実物見本のない収穫予定の農産物などには先物取引の対象になるものが多い。そのためには基準となる品質と値段を設定する必要がある。同業組合や取引所のような公的な機関が、そのシーズンの標準品(Standard)と値段を設定し、これを取引の基礎とする。標準品と現物との間の品質の差が大きい場合は、値引きまたはプレミアムをつけるなどして値段の調整を行う。標準品売買における品質決定方法には次のようなものがある。
ア.GMQ(Good Merchantable Quality) 適商品質条件
木材や冷凍魚などに適用される。揚地で現品を検査し市場性のない品質と判明した場合、その責任を
売主に負担させるという条件。
イ.FAQ(Fair Average Quality)平均中等品質条件
主として穀物類の先物取引に用いられる。引渡すべき商品の品質基準(Standard)は、当該商品の船積
時期・場所において出荷されているその季節の収穫物の中等品質であるとして価格を設定している。
2.品質決定の時期
(1)船積品質条件(Shipped Quality Terms)
(2)陸揚品質条件(Landed Quality Terms)
長距離輸送の間に品質が変化する商品も少なくない。契約で特に規定していない限り、FOBやCIFのような積地渡し条件の商品には船積品質条件が適用される。一方、揚地渡し条件の商品には、通常、陸揚品質条件が適用される。
品質の証明については、船積品質条件の場合、売主の作成する品質・数量証明書によるものもあるが、一般には、ロイド代理人のような権威ある検定機関による検査証明書(Inspection Certificate)が求められる。陸揚品質条件の場合、品質に問題あれば、買主は引取りを拒否することもできるので、その意味でも権威ある第三者検査機関の検査証明書やサーベイ・レポートを用意する必要がある。
インドネシアから輸入しているLNGは、FOBのものとDES(着船渡し)の二通りがある。
DES の場合、品質条件にGMQと陸揚品質条件が適用されている。輸入港でカロリー検査を行い契約値に達しない場合は引き取り拒否もある。品質保証については売主保証であり、揚地の検査もバイヤーの電力会社やガス会社が行っている。
5.数量条件 (Quantity Terms)
数量条件は、売買契約上の主要条件の一つである。基本的に考慮すべき点として数量単位と数量の最終決定時点がある。
(1)数量単位
重量、容積、長さ、個数免責、包装の一つあるいは組み合わせが用いられる。重傷ではトンとポンドが多用されているが、メートル法とインチ・ポンド法の相違には注意が必要である。

品質条件の場合と同様、数量も積地と揚地で異なることがあるので、積地条件(Shipped Quantity Terms)とするか揚地条件(Landed Quantity Terms )とするかをあらかじめ決めておく必要がある。
(2)過不足許容条項 (More or Less Clause)
バラ積み大量貨物(Bulk Cargo)の場合、例えば2万キロ・トンと約定しても正確に2万キロ・トン引渡すことは、事実上困難である。したがい契約上ではAbout2万キロ・トンとし、上限(+)、下限(―)をパーセンテージで取り決め(一般的に10%以内)、その許容範囲内の引渡しで契約履行するという条件をいう。なお信用状統一規則では5%を超えない過不足は容認される。
6.受渡条件 (Deliveryまたは Shipment)
契約商品の受渡しと言った場合、@受渡し場所、A受渡し方法、B納期の3つの要素が考えられる。受渡し場所はFOB YokohamaやCIF Londonのように表す。受渡し方法とは、包装、荷姿と輸送手段であるが、一般的には包装、荷姿はPackingという別項目で規定する。Deliveryまたは Shipmentとは納期を指すと理解してよい。
(1)船積時期 (Time of Shipment)、分割積み、積替え
貿易取引において納期とは船積時期のことである。船荷証券の日付が船積日を立証する手段である。国内取引では「買主指定倉庫搬入時期」を納期とすることは普通だが、貿易取引で「仕向港到着時期」を納期とはしない。積期の決め方としては、信用状受取り後3ヶ月以内といった表現が一般的である。月単位ではなく日数単位もある。
また例えば7月1日から31日の間に1回全量船積みするという意味の7月積みという表現もある。これに対し一定期間内の分割積み(Partial
Shipment)という受渡条件もある。積替え(Transshipment)も無視できない受渡条件の一つである。
(2)内装 (packaging)と外装 (packing)
Packagingは貿易商品とくに消費財が最終消費者に呈示されるための包装で、内装(interior packing)と呼ぶのに対して、Packingは時間的、距離的に遠隔な海外市場に無事、完全に貨物を到着させるために必要な包装で、外装(outer packing)という。
@輸送手段を考慮した梱包
在来船やLCL貨物で積載される場合は、他の重量貨物との積み重ねを考慮して、頑丈な木箱梱包や木枠梱包にすることが必要である。コンテナ船での場合でも混載では、ある程度の積み重ねや前後でコンテナ以外のトラック輸送などを想定しなくてはならない。
コンテナは輸送用の器具であると同時にコンテナ自体が外装梱包の役割を果たしている。従ってFCL貨物の場合は、外装を省くか簡略にすることができる。LCL貨物の場合は、他の荷主の貨物と混載されるので、それらと区別するために在来船貨物と同様に包装し、荷印もつけなければならない。コンテナ輸送を考慮した段ボール箱などの梱包材料は、コンテナの内寸に合わせて作られている場合が多い。
Aコンテナの国際規格化
国際輸送に使用されるコンテナはISOによって大部分のものが規格化されている。 ISOの規定によると、貨物用コンテナとは、長期間の反復使用に耐える十分な強度を有すること、輸送途上で積み替えを行うことなく各輸送手段にまたがって貨物を輸送できるよう設計されていること、貨物の積み込みや取り出しが容易であるように設計されていることなどが条件づけられている。
B荷印(Shipping Mark)
荷印には、主マークの他、荷番号、経由地、仕向港、MADE IN JAPANといったマークをつけるのが普通である。
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JETRO
LONDON
Via
SINGAPORE
C/No.1-500
MADE IN JAPAN
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CSeaworthy packingと荷姿
荷姿とは、貨物が木箱やダンボールなどで包装されているのか、特定の容器に詰められているのか、裸(バラ積み)なのか、裸でもコイルやバンドルで巻かれているのか、そういった外装の状態を表す用語である。木箱などに梱包する場合、遠洋航海に貨物が耐えられるような輸出梱包(Export Packing)が要求される。
ア.木箱(wooden case) : outer packing
イ.俵(bale):麻布やアンペラ等で包む ― 綿花、綿布、綿糸、麻
ウ.袋入り(bag):綿布、黄麻布、紙製の袋 ― コメ、豆、砂糖、飼料、穀類
エ.樽詰め(cask) ― 染料、セメント、醤油、水物
(keg) ― クギ、ボルト、ナット
(barrel) ― 酒、醤油、油
オ. ドラム(drum) ― 苛性ソーダ、染料、食料油
カ.格子箱(crate、skelton、case) ― ガラス、車両、トタン板、機械類
キ.カートン(carton) ― 電器製品、雑貨、食品類
ク.箱(box) ― 一般雑貨
ケ.木箱(case) ― 食料品、繊維品
コ.巻き(coil) ― 針金、ロープ、帯鉄
サ.缶(can) ― 液体類、食品類
シ.円筒(cylinder) ― 薬品、化粧品
ス.板(sheet) ― 鉄板、板、紙、敷物
セ.結束(bundle) ― 鉄棒、 鉄板
ソ.バラ(bulk) ― 石灰、鉱石、小麦、塩
第4章 決済条件(Payment Terms)と外国為替相場
1.決済方法
支払い方法として、前払い、後払い、一括払い、分割払い、出来高払いなどがあり、最も簡単な決済方法は、現金払い(COD = Cash on Delivery)である。荷為替信用状やD/P・D/Aのような取立方式は、従来型の貿易代金の決済方法として一般的であるが、最近では電信送金(T/T)の利用が著しい。 信用状を開設する場合、基本的な手数料、電信料に加え変更や延長あるいは添付書類などにも追加費用がかかり少なからぬ金額になる。手数料は仕向国により異なるが、額面金額の1/10%またはミニマム・チャージ
\5,000.-が一応の目処と考えられる。
このため、L/Cを使わない決済方法が多く用いられるようになった。銀行が介在する取立手形形式のものとしてD/PとD/Aがある。また金額がかさむ取引では延払いが多い。債権・債務をまとめて相殺するネッテイングも自由に行えるようになっている。
かって貿易決済の主流は荷為替信用状であったが、昨今では信用状決済は輸出で全体の4分の1、輸入で2割程度の利用度でしかないという。原因として、グループ内・企業内取引が増加し、相殺(netting)もしくはT/Tで容易に決済できることが挙げられる。特に送金決済方式の増加は顕著であり、金額ベースで貿易決済の8割を占めると言われている。(参考:西口博之「貿易書類電子化への対応策」)
帳簿上で相殺して決済するネッティングの増加は、1998年4月の外為法改正により為銀制度が廃止され、銀行を通じない決済が可能になったことが大きな要因である。外為法改正以前、ネッティングは「交互計算勘定による決済」と呼ばれ、通産大臣の許可が必要な特殊決済の一つであった。 また、為替管理システムが大幅に自由化されたことにより、海外の銀行への口座開設も自由になり、海外の預金口座を利用した決済、日本国内の居住者間での外貨決済も可能になった。
(1) 送金為替(並為替)と取立為替(逆為替)
外国為替による資金の流れは、資金を送付する送金為替と資金を取寄せる取立為替に分類できる。送金為替は、仕向地の銀行や郵便局が送金依頼人より対価を受領し、被仕向地の銀行や郵便局に対し受取人への資金の支払いを指図する為替である。送金為替の送付と資金の流れが同一方向のため、順為替または並為替と呼ばれる。
並為替方式による決済は、銀行による送金為替と郵便局による国際郵便為替に大別される。銀行による送金為替は、被仕向銀行に対する支払指図を電信で送る「電信送金」と「送金小切手」がある。郵便局による「郵便為替」は、外国の債権者の住所に為替証書(Postal Money Order)を届けるものと相手の口座宛に送金するものとがある。
一方、取立為替は、仕向地の銀行が被仕向銀行に債権取立を依頼する為替であり、仕向地で組まれた荷為替手形の流れと資金の流れが逆方向になることから逆為替と呼ばれる。
取立為替には、荷為替信用状(Documentary
Credit)により振出された荷為替手形 (documentary bill)と信用状なしのD/PまたはD/A決済方式により振出された荷為替手形がある。D/P・D/Aの場合、輸出手形保険が付保されていなければ、銀行は手形の買取を行わず、取立(Collection)方式をとるのが一般的である。この手形を取立手形(Bill for Collection ;
B/C)という。
この他、逆為替には、例えば入札保証のために発行されたStand-by Creditが実行されるような場合に振出される為替手形や荷落信用状(Documentary Clean
Credit) により振出される裸為替手形(clean
bill)がある。
*D/Pとは、Documents against Payment(支払渡し)の略で、手形支払人(輸入者)が輸出者の振出
した荷為替手形の支払(Payment)を行うのと引換えに船積書類(Documents)を引渡す条件である。
一方、D/AとはDocuments against Acceptance(引受渡し)の略で、手形支払人が輸出者の振出し
た荷為替手形の引受け(Acceptance)を行うのと引換えに船積書類を引き渡す条件である。したが
って、D/Aの場合には、手形はD/A 90
days after sightといったように期限付となる。
(2) 電信送金
貿易決済に用いられる送金方法は大部分が電信送金(Telegraphic
Transfer = T/T)である。電信送金(T/T)とは、仕向銀行から被仕向銀行に受取人への支払を委託する支払指図を電信で行う送金である。T/Tと同じ仕組みで、被仕向銀行への支払指図書(Payment Order)を航空郵便で送付する送金方法を郵便送金(Mail Transfer = M/T)というが、国際銀行間データ通信システム(SWIFT)が普及した今日では、M/Tは消滅したといえる。
T/Tの場合、手形、小切手のような有価証券を用いない点が特色である。受取人への支払方法としては、口座振込が一般的である。
(神田善弘 「実践 貿易実務」より)
*Clean信用状とは、荷為替信用状(Documentary
Credit)に相対する荷落信用状(Documentary Clean
Credit)や入札保証のような貿易外取引の決済に利用されるStand-by Creditなどを指す。
*金額が小さい取引や個人の送金の場合、T/Tでは手数料負担が大きくなるため、国際郵便為替
やクレジットカードなどが利用される。
2.貿易取引の多様化 ― 運送手段と通信手段の変革
信用状は貿易の主要な決済手段であるが、全ての決済に信用状が用いられるわけではない。貿易取引環境の変化につれて信用状の使用頻度は低下傾向にある。また伝統的な信用状は在来船利用CIF建てを根幹としていたが、今日ではコンテナ輸送が主流になり複合運送も多用されている。 EDIなどの急速な普及に合わせて、信用状統一規則では、電子データも信用状が認める書類として扱われている。
3.貿易金融 EDI (Electronic Data Interchange)
貿易金融EDIとは、書類による処理が中心となっている貿易実務の分野を電子化し、通関や契約などの手続きの迅速化、円滑化を図ることをいう。貿易手続きの遅延の理由の一つに、B/L
Crisisと呼ばれる現象がある。B/L Crisisとは、銀行間を国際郵便で送付されるB/Lが、貨物の到着よりも遅れて輸入業者の手許に届くことをいう。輸送期間が短い対アジア等の貿易において多発している。銀行等の審査に時間がかかることが理由に挙げられる。B/Lを使わずWaybillにするなどの手段が講じられる。航空輸送においては、Air
Waybillが利用されるのが普通である。
B/L Crisisという現象を解消するために、B/Lそのものを電子化することによって、デリバリー及び照合処理等を迅速化、省力化することが検討されている。ただし日本において、有価証券であるB/Lは、紙であることが条件づけられている。電子化されたB/Lは、日本の法体系においてはB/Lとして保護されない。B/Lを電子化したうえで、法的安全性を保ちつつ、権利移転していく仕組みを構築することが貿易金融EDI化の眼目である。
4.信用状を用いない決済
信用状を開設する場合、基本的な手数料、電信料に加え変更や延長、あるいは添付シートなどにも追加費用がかかり少なからぬ金額になる。手数料は、仕向国により異なるが、額面金額の1/10%またはミニマム・チャージ \5,000.-が一応の目処と考えられる。
このため、L/Cを使わない決済方法が多く用いられるようになった。銀行が介在する取立手形形式のものとしてD/P (Delivery against Payment)とD/A(Delivery against Acceptance)がある。また金額がかさむ取引では延払いが多い。債権・債務をまとめて相殺する交互計算も自由に行えるようになっている。
5.T/R、Release Order、保証渡し
(1) T/R (Trust Receipt)
輸入者が、手形決済を行う前に銀行から船積書類を借り受け(貸渡し)、銀行に所有権がある商品を船会社や航空会社などから荷受けして販売する場合、輸入者は銀行に「輸入担保荷物保管証(T/R)」を差入れる。T/Rは貸渡しを受けるための念書に相当する。
(2) Release Order
Air Waybill(AWB)のConsigneeは、信用状条件によって銀行になっている。AWBは、通常の B/Lと違って流通性を伴う有価証券ではないので、航空会社はAWBの提示がなくとも、正当な荷受人であることが確認できれば、貨物を引渡す。
生鮮食品のような貨物の輸入業者は、荷受人が銀行になっている書類が未着の場合、銀行にAir
Way T/Rを差し入れて、銀行より航空会社へのRelease Orderを得て、貨物を引取る。到着書類が信用状条件と不一致があっても、L/C発行銀行は支払いを拒絶できない。

(3) 保証渡し(補償状L/G)
伝統的な貿易においては、船会社はB/Lの呈示なしには、貨物の引渡しを行わない。
B/Lは未着だが、貨物を急ぎ引取る必要の或る場合、輸入者は銀行と連名の「荷物引取証= L/G(Letter of Guarantee)」を船会社に差入れることでB/Lの到着前に輸入貨物を引取れる。これを保証渡しというが、銀行ではL/Gのフォームに補償状という文字を充てている。
§L/Gの別な事例
船積みされた物品や包装に瑕疵のある状態を明示している条項あるいは但し書きのついたB/Lは、Clean
ではなくFoul B/Lになる。信用状は無故障B/Lを要求しているため、銀行はFoul B/Lの買取りを拒否する。
輸出者はL/G(Letter of Guarantee)を船会社に差し入れてClean B/Lを発行して貰うことがある。
6.輸入ユーザンス
輸入者は手形決済と引換えに入手した船積書類で輸入貨物を引取り国内市場で販売して輸入貨物代金を回収する。一覧払い手形であっても資金繰りの都合で、銀行への決済から代金回収までの一定期間、銀行から輸入金融を受けるのが輸入ユーザンスである。
(1) 本邦ローン・自行ユーザンス方式
L/C A/S (一覧払い)ベースの決済で、輸入者(信用状開設依頼人)が支払猶予(ユーザンス)を希望した場合、開設銀行は、対外的には決済し、輸入者にはユーザンスを与える方式をいう。輸入者への外貨貸付になる。
*D/P at sight の場合にも利用される。
(2) 外銀アクセプタンス方式
ユーザンスL/Cで、輸出者がニューヨーク乃至ロンドンの引受銀行宛に期限付荷為替手形を振出し、手形が引受けられた場合、輸入者はユーザンスを得たことになる。
(3) 輸入はね返り
代金回収までの期間が長い鉄鉱石や木材等の原材料の輸入の場合、外貨のユーザンス終了後も、輸入者が引続き円融資を受けることをいう。
(4) 直はね
外貨ユーザンスを受けず、最初から円融資となるパターンをいう。
(5) シッパーズ・ユーザンス
輸出者が信用状なしで、輸入者よりの後払い送金または期限付き手形での決済に応ずる場合をいう。
(6) BCディスカウント方式
シッパーズ・ユーザンスの1形態、輸出地の銀行が日本の輸入者のために立て替え払いをすることをいう。
*BC(Bill for Collection=取り立て)
7.為替相場
(1) 銀行間相場
外国為替相場には市場相場(Market Rate)と対顧客相場(Customer Rate)がある。市場相場は銀行間相場(Interbank
Rate)とも言い、時々刻々と変動する。新聞やテレビなどで言われる為替レートは銀行間相場のことである。
(2) 対顧客相場 − 仲値とTTS、TTB
対顧客相場は、銀行が企業や個人などの顧客と取引するときの為替相場を言う。日本では公示相場制度と呼ばれる方法が採用されている。朝10時頃の銀行間相場を基準に、その日1日の顧客取引に適用する相場を決めて公示する。市場相場が急変しない限り、当日は顧客相場を変更しない。ただし当日の銀行間相場の変動が1円以上の場合は10万ドル以上の取引について、変動幅が2円以上の場合は全取引につき、顧客レートも銀行間相場の変動に連動する。公示相場には取引に応じて電信売相場(TTS)や電信買相場(TTB)など各種の相場があるが、その基準となる元の相場を仲値と呼ぶ。仲値は慣習で決められる。米ドルの場合は仲値プラス1円がTTS、マイナス1円がTTBである。即ち、仲値が110円の場合、TTSレートは111円、TTBレートは109円となる。
なお銀行は、大口取引先や経常取引先に対して、30銭優遇、50銭優遇というように、個別交渉で相場を優遇しているので、優良企業の場合、仲値に近いレートが適用される。
TTSやTTBレートは送金などばかりでなく、例えば、銀行に外貨預金をする場合に、預け入れの際には円をドルに替えるが、この時のレートもTTSレートが適用される。また、預金を引き出して円に替えるときはTTBレートが適用となる。
なお、TTSとは、Telegraphic Transfer Selling Rate 銀行にとっての電信「売り」レートである。我々が外国からものを輸入するときには「米ドルなり他の通貨なりの外国為替を銀行から買って」それを海外に支払うわけである。銀行からすれば外国為替を「売る」ことになるのでSelling
Rate ということになる。TTBはその逆である。
(3) その他のレート
海外との決済方法によって適用されるレートが違ってくる。例えば輸入信用状に基づく、一覧払い手形の支払いレートはアクセプタンス・レートが適用される。輸出の場合の信用状付き一覧払い手形決済はアットサイト・バイイング・レートが適用されるなどである。いずれも書類の郵送期間の金利が加味されたレートである。

(神田善弘 「実践
貿易実務」より)
(4) 為替リスク・コントロール
@円建て契約
為替リスクはないが、海外の契約相手が応じてくれるかどうかという問題もある。仮 に応じてくれるにしても、契約相手は円建ての価格には円通貨の為替変動リスクを織り込んだ価格を要求するのが普通である。
A為替予約
為替予約は、為替変動のリスクをヘッジするもっとも基本的な方法である。ただし為替予約は、銀行にとって与信行為になるので、予め銀行との約定が必要である。
FORWARD
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Forward Rates
Currencies
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Outright Forward
Rate (Fixed Rate)
<順月確定日渡し>
|
Calendar Month
Delivery with Option
<暦日渡し>
|
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1 m
|
2 m
|
3 m
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4 m
|
5 m
|
6 m
|
May
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Jun
|
Jul
|
Aug
|
Sep
|
Oct
|
|
US$
(per unit)
|
TTS
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|
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TTB
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Bリーズ・アンド・ラツグズ(Leads and Lags)
外国通貨によって代金を決済する取引の場合、その決済時期を早くしたり(Leads)、遅くしたりして(Lags)、為替相場の変動によるリスクを小さくする方法。
Cマリー(Marry)
為替リスク回避のため、外貨債権と債務を同条件(同通貨、同金額、同時期)で組合わせて決済する方法。1998年の外為法の改正により、国内企業間外国通貨による支払い、受取りができることになり、企業グループ内のネッティングによって外国為替の売買取引を減らし、為替リスクの軽減を計れるようになっている。
D外貨預金
資金的に余裕がれば、利率が高い外貨口座に預金し、輸入代金に充当する。
(5)外為用語集
Handling Charge:外国為替を扱う取引の場合の手数料をいう。
Lifting Charge:為替を伴わない取引の場合に銀行が徴収する手数料。
Exchange Position:為替相場が変動した場合に、自社がどれだけの損失や利益を受けることになるのかを、あらかじめ知っておく必要がある。手持ちの外国為替の全体状況を「外国為替ポジション」あるいは「外国為替持高」と呼ぶ。
Overbought Position/Oversold Position/Square Position:買持ち/売持ち/スクエア
Forward Margin/Forward Spread/Swap
Margin/Swap Spread:先物相場の直物相場との開きPremium/Discount:先物が直物より価値大の場合、打歩といい、価値小の場合、割引という。直先同一の場合は、 Flat、Even、Parという。
No Margin Allowed:為替の予約(Forward Exchange Contract)の際、予約額と実行額の間に差額が生じることを許さないという意味。5%程度の端数は許される。
Call Option/Put Option:買付ける権利の取引/売付ける権利の取引
Overdraft:当座貸越し 銀行が当座預金者に対し、預金残高がなくなった場合でも、なお一定の金額を限度として小切手の超過振出しを認める一種の貸出しをいう。
Impact Loan:使途無制限の外貨借入−プロジェクトローンとは対をなす。
Clearing House 手形交換所
第5章 国際輸送
5−1.貨物の輸送手段
貨物の輸送手段として、在来船、専用船、コンテナ船、航空機、トラックなど多様化しているが、海上輸送は貿易において最も主要な輸送形態である。なかでもコンテナ輸送の発達はコンテナ革命と言われるほどで、取引条件や決済条件などの貿易の基本ルールを大きく変えた。ただコンテナ貨物とコンテナ貨物以外の貨物とを比較すると数量、金額ともにコンテナ貨物以外の貨物の占める割合の方が大きい。自動車、鉄鋼製品、石油化学製品、石油、石炭、鉄鉱石、LNG、LPG、穀物、原木など専用船又は在来船で輸送される貨物が、自動車部品(CKD、SKD等)などの金属機械工業製品、化学工業製品、農水産品(肉類、冷凍魚介類など)主体のコンテナ貨物の数量、金額を上回るからである。専用船としてよく知られているのは石油タンカーであり、RO/RO方式で自動車の完成車を運ぶPCC(Pure Car Carrier)である。
1.コンテナ輸送とバルク・カーゴ
コンテナ革命は旧来の港湾荷役方法を根本的に変えた。今や世界の主要定期航路のほとんどで、コンテナ船が運航されている。ただし、容量もしくは重量が大きいためコンテナ船で運べず専用船や在来船で輸送する貨物量は、これをFreight
Tonで表示した場合、コンテナ貨物量よりもはるかに大きな数値を示している。ちなみに日本へ輸入される貨物量(Freight
Ton)の約6割が石油、石炭、鉄鉱石等の鉱産品であるのに対し、コンテナ貨物の取扱量は全体の8%足らずである。Freight
Tonとは、1立方メートル(容積トン)か、1キロトン(重量トン)か、いずれか運賃額の大きくなる方のトン数をいう。
<コンテナ貨物以外の貨物 (専用船又は在来船で輸送される重厚長大又はバルク貨物)
輸出:自動車、鉄鋼製品、エチレン・モノマー等の石化原料製品、化学肥料
輸入:石油、石炭、鉄鉱石、LNG、LPG、ナフサ、石化製品、穀物、原木、パルプチップ
§コンテナ貨物
輸出:金属機械工業品(自動車部品、オートバイ及び部品、コンピューター、コピー機、テレビ)
化学工業品(フィルム、医薬品、化粧品等)、雑工業品(衣服、タイヤ、楽器等)
輸入:雑工業品(衣服、家具等)、農水産品(肉類、綿花、コヒー豆、冷凍魚介類)、
軽工業品(モルト、缶詰、アルコール飲料、タバコ等)、金属機械工業品(アルミ・インゴット、
コンピューター、テレビ、家電製品等)、特殊品(ペットフード等)、化学工業品、林産品
2.コンテナ貨物とコンテナ・ターミナル
コンテナ船と在来船の一番大きな違いは、コンテナ専用船はクレーンを装備していないので、コンテナの積み下ろしはコンテナ・ターミナルのガントリー・クレーンなどを使用しなくてはならないということである。コンテナ専用船以外にクレーンを装備し一般貨物も積めるセミ・コンテナ船があり、コンテナ荷役設備のない港では、本船のクレーンでコンテナの積み下ろしを行う。コンテナ船輸送の最大の難点は、コンテナ船の建造費用以外にも、多数のコンテナの整備や岸壁、ガントリー・クレーンなどを備えた陸上コンテナ・ターミナル施設等に巨額の資本投下を必要とする点である。
(1) FCLとLCL
貨物をコンテナに詰めることをバンニング(vanning)といい、取り出すことをデバンニング(devanning)という。1人の荷主がコンテナ1本に自分の貨物だけを詰め込んだものをFCL(Full Container Load)といい、複数の荷主がそれぞれの貨物を混載で詰め込んだものをLCL (Less than Container Load)という。
FCL が Shipper's Packであるのに対して、LCLは Carrier's Pack (船社によるバンニング)又は集荷業者によるバンニングである。Shipper's Packの積荷に対してB/L上に "Shipper's Load and Count"とか "Said to Contain"という語句が記される。
(2) CYとCFS
コンテナ・ターミナルの施設としてコンテナ・ヤード(CY)、ガントリーなどのクレーン装置、CFS(Container Freight Station)がある。CYは貨物の受渡し場所である。CFSは一般的には小口貨物をコンテナに混載あるいはデバンニングする施設であり、受渡し場所である。ときにはFCL貨物のバンニング、デバンニングと受渡しもする。
(3) コンテナの大きさ
コンテナの種類は冷凍などの特殊目的も含めて多数あるが、一般的には20フィートと40フィートが使われている。
3.船の大きさ
船の大きさを表す単位として、総トン(GT = Gross Tonnage)、載貨重量トン(DWT = Dead Weight Ton)、軍艦の大きさを表す排水トン(Displacement Tonnage)などが使われる。総トンは容積の単位で1GTは100立方フィート、DWTや排水トンは重量の単位で、1 DWTは日本では 1 KT(metric ton)、英米では1 LT(2,240ポンド)である。コンテナ船は容積が重視されるので、総トンを使うこともあるが、20フィート・コンテナで幾つ積めるかという基準でTEU(Twenty Feet Equivalent Unit)という単位が多く使われている。TEUに対しFEU(Forty Feet Equivalent Unit)という単位もある。
<コンテナ船の比較 >
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コーネリウス・マースク
|
91,560トン
|
6,600 TEU
|
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レジナ・マースク
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82,000 トン
|
6,000 TEU
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La Roire(商船三井)
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61,900 トン
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4,706 TEU
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Evergreen(仙台港寄港船)
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43,400 トン
|
3,000 TEU
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OOCL(川崎港寄港船)
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9,300 トン
|
580 TEU
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Nam Sung(川崎寄港船)
|
4,124 トン
|
320 TEU
|
5−2.船積
1.在来船への船積 ― S/A、S/O、M/R、B/L
輸出者は船会社と貨物のブッキングを行うと、海貨業者を通して「船積申込書」(S/A
= Shipping Application)を船会社に提出する。船会社は「船積指図書」(S/O =
Shipping Order)を発行して海貨業者に渡す。海貨業者は貨物を本船に引渡す際にS/Oを提出する。本船は貨物の積込み後、「検数表」(Tally
Sheet)に記録された貨物の状態を「本船受取証」(M/R = Mate's Receipt)に転記して、一等航海士が署名の上、海貨業者へ返す。海貨業者はM/Rを船会社に呈示し、運賃支払いの上、B/Lの発行を受ける。S/A、S/O、M/R、B/Lはone
setになっており、日本船主協会(JSA = Japan Ship's Owners Association)の統一フォームが使用されているので、どの船会社の書式も同じである。
2.コンテナ船への船積 ― Dock Receipt (D/R)
コンテナ専用船への船積の場合、貨物はCYや CFSで受取られるので、S/Oは発行されず、受取証(D/R
= Dock Receipt)が発行される。D/Rによる B/LはReceived B/Lなので、船積後
B/LにOn Board Notationを記入して Shipped B/Lにする必要がある。
3.総積み
船会社の委託を受けたシッピング・エージェントが船積みされる貨物を荷主の委託を受けた海貨業者から受取り、保税蔵置場その他で荷さばきし、船側で本船に引渡す場合をいう。本船側で貨物を受取り、船内荷役を行うのは船社元請けステベ(船内荷役業者)だが、一般的にはシッピング・エージェントと船社元請けステベは同一である。
4.直積み
荷主の委託をうけた海貨業者が、はしけ運送、沿岸荷役も含めて、貨物を在来型本船の船側で直接、本船に引渡す場合をいう。本船側で貨物を受取り、船内荷役を行うのは船社元請けステベ(船内荷役業者)である。
5−3. 荷下ろし
1.在来船貨物の荷下ろし ― Cargo Boat Note
貨物を本船から荷下ろしする際、本船側、荷受人側立会いのもと、検数人により貨物の荷姿・個数についての検数表が作成される。これに基づいてCargo
Boat Noteに荷下ろし貨物の状態が明記される。Cargo Boat Noteは船積時のM/Rに相当する。
2.コンテナ船貨物の荷下ろし ― Devanning Report
コンテナ船より荷下ろしされたコンテナは一度CYに搬入される。在来船のCargo
Boat Noteの場合と同様、コンテナ用の検数表によりDevanning Reportが発行される。
3.荷受け ― D/O、L/G
在来船、コンテナ船ともに、輸入者はB/Lを船会社に呈示し「荷渡指図書」(D/O
= Delivery Order)の交付を受ける。D/OはB/Lオリジナルと引換えに発行されるものだが、本船到着時にB/Lオリジナルが未着の場合、受荷主と銀行の連名によるL/Gと引換えにD/Oを発行して貨物を引渡す場合がある。
4.総揚げ
在来船の場合の総揚げとは船会社が貨物全体をまとめて陸揚げする方法をいう。船会社が揚荷役をステベに委託して、本船上で多数の荷主の貨物をまとめて引取らせ、陸揚げさせて、保税蔵置場もしくは指定保税地域に搬入させ、仕分けしたうえで荷受け人に渡す。
総揚げされた貨物の受渡しは、船会社指定のランディング・エージェントが受け持つ。
ランディング・エージェントも、船社元請ステベが兼ねている場合が多い。
輸入者の代理人である海貨業者は、D/Oをエージェントに提出し、陸揚料金、保管料、出庫費を支払ったうえで貨物を引き取ることになる。
5.直取り
荷主から貨物の直取りを委託された海貨業者は、在来型本船の入港予定、荷役開始時間、貨物の積付場所などを船会社に問合わせたうえで、はしけその他、揚荷役の作業の準備をととのえ、本船にD/Oを呈示して、直接、本船の船側で貨物を陸揚げもしくははしけに引取ったうえで、指定の保税地域に回漕する。チャーター船で運送される穀類、鉱石、鋼材、原木等のFIO貨物の場合、業務限定の一貫元請ステベは、荷主の委託を受けて荷主の費用で船内荷役まで行う。
5−4.船会社の責任範囲
船会社の貨物に対する直接の責任期間は、輸出時のM/RとDock Receiptの発行で始まり、輸入時のCargo Boat NoteとDevanning Reportにより貨物の現状確認がなされ、D/Oによる引渡しで終了する。
5−5.運送書類
運送書類の種類として、次のものが挙げられる。
(1) 船荷証券
(2) 複合運送証券
(3) 海上貨物運送状
(4) 航空貨物運送状
(5) Forwarder's Receipt
(6) 郵便小包受領書(Postal Receipt)
(7) 内陸水路運送証券(Inland Waterway Document)
(8) EDIメッセージ(Electronic Data Interchange Message)
= 船荷証券などの運送書類と同等の内容の電子的手段による通信内容をいう。
1.船荷証券(B/L
= Bill of Lading)
(1) 船荷証券の機能
船荷証券には次の機能がある。
@ 船社が貨物を運送するために受取ったことを確認し、陸揚港において、この船荷証券と引換え
に貨物を引渡すことを約束した受取証であり、引換証である。
A 船社と荷主との間の運送契約書である。裏面には多数の約款が記述されている。
B 貨物の運送中であっても、船荷証券が譲渡されれば、貨物に対する権利も移転する権利証券で
ある。船荷証券は貨物の所有権を表す有価証券であり、裏書および引渡しにより善意の保持者
に貨物に対する所有権を譲渡できる流通証券である。
(2) 船荷証券の種類
@
Straight B/L(記名式)とOrder B/L(指図人式)
船荷証券の荷受人(Consignee)の欄に特定人を記入したものが記名式であり、指図人式はTo
Orderのように特定人を記入しないものである。記名式船荷証券は非流通性で裏書できないの
に対して、指図人式船荷証券は流通性があり(negotiable)、白地裏書(Blank Endorsement = 被譲
渡者を特定しない裏書)することにより譲渡できる。
A Shipped B/L (積込船荷証券)とReceived B/L (受取船荷証券)
積込船荷証券とは貨物が実際に船積された旨が記載されたB/Lである。貿易取引では積込船
荷証券が原則である。一方、受取船荷証券とは、貨物を船積のために受取った旨が記載されて
いるB/Lで、貨物がCYで受取られるコンテナ船のB/Lは受取船荷証券になる。貿易取引では、
受取船荷証券は銀行などに拒絶されるので、On
Board Notationを注記することで、積込船荷証
券と同等の扱いを受ける。
B Clean B/L (無故障船荷証券)とFoul B/L (故障付船荷証券)
M/RにRemarksが付き、そのままB/Lに転記された場合、そのB/Lを故障付船荷証券という。
故障付船荷証券は荷為替取組みの際に銀行に拒否されるので、輸出者はL/Gを船社に差入れ、
無故障船荷証券にしてもらう。
C Through B/L (通し船荷証券)
貨物が複数の輸送手段によって輸送され、積地から揚地まで単一の運送人の責任で発行され
る。異なった船社の船を使っても一つのB/Lが使用される。
2.複合運送証券 (Combined Transport B/L)
複合運送とは、同一運送人が海上輸送、トラックなどの陸上輸送、空輸のうち2種類以上の異なった運送手段を用いて貨物の受取り地から引渡し地まで一貫して輸送責任を負う輸送形態である。コンテナ輸送が中心だが、コンテナでない複合輸送もある。
複合輸送の証券としては、次のようなものがある。
(1) 船社発行複合運送証券 = 統一コンテナB/L
(2) NVOCC(Non-Vessel Operating Common Carrier)発行複合運送証券
3.海上貨物運送状(Sea Waybill)と航空貨物運送状 (Air Waybill)
Sea WaybillとAir Waybillは、B/Lのように裏書きして譲渡する有価証券と違い、流通性がない。B/Lの場合Shipped
B/Lが普通だが、Waybillは受取り運送状である。また荷受け人をTo Orderのような指図式にすることができず記名式になる。通常、オリジナルは一部のみ発行である。L/C決済による貨物引取りの場合、銀行からRelease
Orderを貰って荷受けする。なお信用状統一規則UCP500では、Waybillの受理が認められている。
Waybillの利点として、@仕向け地での荷渡しが早くなる。A有価証券でないので、万一紛失してもB/L紛失のごとき大きなリスクが無い。BWaybillはB/Lのように仕向け地向けに送付しなければならないというものではないのでインボイス、保険証券などをWaybillの発行を待たずに船積み後直ちに送付できる、などが挙げられる。
この利便性のために、@親会社と子会社間の取引、A本支店間の取引、B継続的に取引関係のある信用度の高い企業間取引、C引越し貨物、展示、見本市貨物、のような取引、海外貨物輸送によく使われている。
5−6.海上運賃 (Ocean Freight)
1.海上運賃の算定 − 割増運賃
基準運賃はW/M at ship's optionという表示で計算されるのが、一般的である。これは重量をとるか容積をとるか船社が選択という意味で、貨物の種類により1容積トン(measurement
ton)当たり何ドル、1重量トン(weight ton)当たり何ドルのように運賃率が決められている。選択されたトンをFreight
TonまたはRevenue Tonという。
また基本運賃の他、Surchargeという割増運賃がある。重油などの急激な値上げに対処するBAF、為替相場の急激な変動に対処するCAF、あるいはHeavy Lift, Long Lengthy, Bulky Surcharge(重量物・長尺物、嵩物割増料金)などがある。
2.海上運賃の種類
(1) 品目別運賃(Commodity Rate)
海運同盟のタリフ・レートに掲載されている品目別運賃(Commodity Rate)は、海運同盟が一般貨物の運送コスト、荷姿など、特性に応じて定めたものである。
(2) 品目無差別運賃(Freight All Kinds : FAK)
コンテナ輸送の運賃には、コンテナに詰め込む貨物の品目などに関係なく、コンテナ1個あたりいくらとして定められる運賃がある。
(3) ボックスレート
コンテナの中に積み込まれる貨物の量とは関係なく、コンテナ1個あたりいくらとして設定される運賃をボックスレート(Box Rate)という。ボックスレート(Box Rate)にも、品目無差別ボックスレートと品目別ボックスレート(同盟のタリフに準じて分けられた品目別のコンテナ1個の運賃)がある。
3.運賃前払いと着払い
運賃は前払いが一般的であり、運賃前払いをFreight Prepaidという。これに対し運賃着払いをFreight Collectという。輸入者が予め船社に手配してあるので、輸出者は積地(輸出地)で運賃を払わずに運賃着払船荷証券(Freight Collect B/L)の交付を受ける。揚地(輸入地)でFreight Collect B/Lを入手した輸入者は貨物の荷受け前に、未払い運賃を船社に支払い荷渡指図書(D/O)の交付を受けて荷受けする。
4.Berth Term (またはLiner Term)
在来船の場合、貨物の積込み、荷下ろしは本船デリックを使用して行われる。この作業を船内荷役(stevedorage)といい、船内荷役費用は運賃に含まれる。
5.FIO (Free In and Out)
輸出港での本船への積込み荷役、輸入港での荷下ろし作業に関わる費用は、船社側は無関係で、荷主が負担することをいう。傭船契約(Charter
Party)では極く一般的なことである。船内荷役費用の負担に関わる用語としては、FIOの他、FIとFOがある。
第6章 貿易管理制度と国際協定
6−1.貿易管理制度
日本の貿易に直接・間接に関係する法規として次のようなものが挙げられる。法律の体系としてまず法があり、施行細則に当たる政令、さらに省令、告示、規則等がある。
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貿易・為替関係法令
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外国為替および外国貿易法
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輸出貿易管理令
輸出貿易管理規則
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輸入貿易管理令
輸入貿易管理規則
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外国為替令
外国為替に関する省令
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関税関係法
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関税法、関税定率法、関税暫定措置法
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貿易関係法令
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輸出入取引法、不正競争防止法、独占禁止法、貿易保険法
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国際条約・協定など
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WTO協定、IMF協定など包括的取決め
ワシントン条約、バーゼル条約、モントリオール議定書など特定品目についての取決め
核拡散防止条約、生物兵器禁止条約、ミサイル関連技術輸出規制、ワッセナー協定など安全保障貿易管理についての取り決め
大量破壊兵器への転用を防ぐための補完規制(キャッチオール規制)
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他法令
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輸出入
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検疫法、食糧管理法、麻薬及び向精神薬取締法、あへん法、
覚醒剤取締法、植物防疫法、家畜伝染予防法、狂犬病予防法
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輸出
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文化財保護法、大麻取締法、不正競争防止法
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輸入
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農業基本法、薬事法、食品衛生法、毒物及び劇物取締法、
火薬類取締法、高圧ガス取締法、銃砲刀剣類所持等取締法
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販売を規制する国内法
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家庭用品品質表示法、電気用品安全法、消費生活製品安全法、道路運送車両法、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS規格)
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(神田善弘 「実践 貿易実務」より)
1.法律の解釈
法体系の認識と必要な条文を読むことにより、日本の貿易管理制度について比較的容易に理解することができる。但し下記のように難解な条文もある。
§輸入貿易管理令
<輸入の承認>
第4条 貨物を輸入しようとする者は、次の各号の一に該当するときは、通産省令で定める
手続に従い通産大臣に申請書を提出して、輸入の承認を受けなければならない。
一.略 二.略 三.略
2.前項第三号に掲げる場合において、前条第1項の規定による公表で一定の貨物の輸入につ
いて必要な事項として一定の手続を行うべき旨と併せて当該手続を行った場合には当該貨物の
輸入については前項の規定による輸入の承認を要しない旨を定めたときは、同項の規定にかか
わらず、当該手続を行ってする貨物の輸入については、同項の規定による輸入の承認を受ける
ことを要しない。
2.「外国為替及び外国貿易法(外為法)」
現行外為法は、1998年4月より施行されており、施行令として、「輸出貿易管理令(輸出令)」、「輸入貿易管理令(輸入令)」、「外国為替令(外為令)」がある。
3.外為法令上の許可と承認
(1) 許可
法令により、ある行為が一般的に禁止制限されているとき、行政庁の許可行為により、例外的に禁止状態を解除して、ある行為を適法に行えるようにする行政行為。免許、認可の語が使われる場合もある。無許可で、すなわち、禁止が解除されない状態でなされた行為は、当然に効果を生じない。
(2) 承認
国又は地方公共団体の機関が、他の機関又は人の行為に与える同意のこと(承諾を使うこともある)。承認が必要とされる場合には、承認を受けないとその行為をすることができない。ただし承認が必要とされる行為は、許可の場合と異なり、原則的に禁止されている行為ではない。行政庁のお墨付きを念のため受けておく、という建前である。
<輸出法令上の規制>
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規制目的
(法文上)
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令、規則
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規制
地域
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内容
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許可
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法48条 1項
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国際的な平和及び安全の維持
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安全保障
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輸出令1条1項
別表第1
(1〜16)
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全地域
(16項についてはホワイト 国26国を除外)
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1項:武器(輸出禁止品目)
2項:原子力関連
3項:化学・生物兵器関連
4項:ミサイル関連
5〜15項:ワッセナーアレンジメント
対象品目
16項:補完規制対象
(キャッチオール)
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2項
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前項の確実な実施(迂回輸出防止)
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承認
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3項
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国際収支均衡並びに外国貿易及び国民経済の健全な発展
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国内需給確保物資
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令2条1項1号
別表第2
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全地域
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配合飼料、せん・かば・ならの丸太、うなぎの稚魚等
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輸出秩序維持物資
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全地域
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漁労設備付き船舶
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輸出禁制物資
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全地域
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国宝、麻薬、偽造通貨、風俗を害する書籍等
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国際協定等物資
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全地域一部品目につき米国
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冷凍アサリ、ハマグリ、イガイ(米国との衛生協定)、ワシントン条約、バーゼル条約、モントリオール議定書等
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委託加工貿易物資
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令2条1項2号
規則3条
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全地域
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織物絞り加工の原材料、革、毛皮、皮革製品・半製品の原材料
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(神田善弘 「実践 貿易実務」より)
(3)輸出の許可
核兵器などの大量破壊兵器や大量破壊兵器に転用されるおそれのある貨物の輸出は、法令により管理されている。これを安全保障輸出管理といい、該当する貨物を輸出するには、経済産業大臣の「輸出の許可」が要る。
「輸出の許可」が必要な品目は、輸出令別表第一の1項から16項に掲げられる貨物である。別表第一の1項は輸出禁止品目、2項から15項は、核拡散防止条約・生物兵器禁止条約・ミサイル関連技術輸出規制・ワッセナー協定で規定された貨物、16項は大量破壊兵器に転用されるおそれのあるすべての貨物と技術(食品と木材を除くすべての貨物が対象であることから、キャッチオール規制といい、平成14年より施行されている。また2項から15項に掲げる貨物を補完するという意味から、補完的輸出規制ともいう)。
§別表第一16項中欄に掲げる貨物
関税定率法 別表第二五類から第四〇類まで、第五四類から第五九類まで、第六三類、第六八類
から第九三類まで又は第九五類に該当する貨物(一から一五までの項の中欄に掲げるものを除く
。)
*16項の場合、大量破壊兵器等の開発等に用いられる懸念がないときには許可不要。
また、大量破壊兵器の拡散のおそれがないホワイト国26ヶ国向けも許可不要。
上記の他、金額が小さい場合と一部品目に、特例として許可不要のケースがある。
§「外為法」
第四十八条 国際的な平和及び安全の維持を妨げることとなると認められるものとして政令で定
める特定の地域を仕向地とする特定の種類の貨物の輸出をしようとする者は、政令で定めるとこ
ろにより、経済産業大臣の許可を受けなければならない。(安全保障輸出管理)
§「輸出令」
(輸出の許可)
第一条 外為法第四十八条第一項に規定する政令で定める特定の地域を仕向地とする特定の種類
の貨物の輸出は、別表第一中欄に掲げる貨物の同表下欄に掲げる地域を仕向地とする輸出とする
。
二 法第四十八条第一項 の規定による許可を受けようとする者は、経済産業省令で定める手続に
従い、当該許可の申請をしなければならない。
別表第一 (第一条、第四条関係)
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項目番号
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貨物
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仕向地
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備考
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1
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武器関連貨物
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全地域
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輸出禁止品目
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2
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原子力関連貨物
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全地域
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核兵器不拡散条約
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|
3
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化学兵器関連貨物
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全地域
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生物兵器及び毒素兵器の開発、生産及び貯蔵の禁止並びに廃棄に関する条約
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3の2
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生物兵器関連貨物
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全地域
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4
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ミサイル関連貨物
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全地域
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ミサイル技術管理レジーム
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5
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超電導材(先端材料)
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全地域
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ワッセナー・アレンジメント(通常兵器及び関連汎用品・技術の輸出管理=旧ココム関連物資)
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6
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数値制御装置(材料加工)
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全地域
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7
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エレクトロニクス(集積回路)
|
全地域
|
|
8
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電子計算機
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全地域
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9
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通信関連(光ファイバー)
|
全地域
|
|
10
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センサー・レーザー(光学器機)
|
全地域
|
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11
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航空関連
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全地域
|
|
12
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海洋関連
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全地域
|
|
13
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ロケット推進装置
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全地域
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|
14
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その他
|
全地域
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15
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旧ココム関連のうちの機微品目
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全地域
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16
|
関税定率法別表第25類から第40類まで、第54類から第59類まで、第63類、第68類から第93類まで又は第95類に該当する貨物(1から15までの項の中欄に掲げるものを除く。)
|
全地域
(別表第四の二に掲げる地域を除く
。)
|
キャッチオール対象品目
(2〜4項不拡散リストの補完)
ホワイト国26ヶ国
|
別表第四の二 (第四条関係)
アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、チェコ、デンマーク、フィ
ンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、大韓民国、ル
クセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン
、スウェーデン、スイス、英国、アメリカ合衆国
(4) 輸出の承認
外為法48条3項は、国際収支の均衡の維持、外国貿易及び国民経済の健全な発展のために、特定の貨物を特定の地域に輸出しようとする者に「輸出の承認」を課すことがあると規定し、「輸出の承認」を必要とする品目と地域を輸出令別表2に掲げている。
別表2品目以外に「輸出の承認」が必要なものには、「逆委託加工」の原材料である綿・絹織物および毛皮・皮革製品等の半製品の輸出があり、バーゼル条約等の国際協定物資にも適用される。§外為法
第四十八条
3 経済産業大臣は、前二項に定める場合のほか、特定の種類の若しくは特定の地域を仕向地と
する貨物を輸出しようとする者又は特定の取引により貨物を輸出しようとする者に対し、国際収
支の均衡の維持のため、外国貿易及び国民経済の健全な発展のため、我が国が締結した条約その
他の国際約束を誠実に履行するため、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するた
め、又は第十条第一項の閣議決定を実施するために必要な範囲内で、政令で定めるところにより
、承認を受ける義務を課することができる。
§ 輸出令
(輸出の承認)
第二条 次の各号のいずれかに該当する貨物の輸出をしようとする者は、経済産業省令で定める
手続に従い、経済産業大臣の承認を受けなければならない。
一 別表第二中欄に掲げる貨物の同表下欄に掲げる地域を仕向地とする輸出
*輸出令別表第二の主な品目
取引秩序維持物資 :(19)血液製剤、(20)核燃料物資及び核原料物資、(21-2)毒物及び
劇物取締法関連、(21-3)麻薬及び向精神薬取締法関連、(25)漁船
関連
国内需給調整物資 :(28) ふすま (29) 配合飼料 (33)うなぎの稚魚
国際協定等に係わる物資:(35)モントリオール議定書関連、(35-2)バーゼル条約関連、 (36)ワシントン条約
関連、(34)冷凍アサリ、ハマグリ、イガイ(米国との衛生協定)
輸出禁止物資 :(41)ポルノ(43)国宝、重要文化財及び重要美術品
二 外国にある者に外国での加工を委託する委託加工貿易契約による貨物の輸出(逆委託加工)
*委託加工貿易の指定品目(綿織物及び絹織物、皮革及び皮革製品の半製品)
(5)輸入割当と輸入承認
輸入の場合、「輸入許可」と呼ばれるものはなく、許可に相当するのは「輸入割当」である。「輸入割当」は、輸入令第3条「輸入に関する事項の公表」により定められる。「輸入割当」を受けた貨物も輸入の際には「輸入の承認」が必要である。輸入割当を受けるべき貨物は、「非自由化品目」とワシントン条約、モントリオール議定書などの国際協約で定められたもので、輸入公表」に規定される。
*非自由化品目:近海魚、食用海草、ウラン鉱、麻薬類、火薬、爆薬、原子炉、軍用航空機、
軍艦、けん銃、刀剣など
また、輸入割当品目ではなく「二号承認品目」と呼ぶ貨物に対する「輸入の承認」もある。二号承認品目とは、輸入に際して経済産業大臣の二号承認(輸入令第4条第1項第2号の規定による「輸入の承認」)を必要とする貨物で、輸入公表に次のように規定されている。
*経済産業大臣の二号承認を受けるべき場合は、次の表の第一に掲げる貨物及び同表の第二に掲
げる貨物を輸入するときとする。
第一 次の表の左欄に掲げる地域を原産地又は船積地域とする同表の右欄に掲げる貨物
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三の25に掲げる国
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鯨及びその調製品
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三の25の2に掲げる国を除く国又は地域
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くろまぐろ
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ボリビア及びグルジア
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めばちまぐろ及びその調製品
|
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中華人民共和国、北朝鮮及び台湾
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さけ及びます並びにこれらの調製品
|
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|
本邦の区域に属さない海面(当該海面を船積地域とする場合に限る。)(外国の港湾内で船積みされた場合及び本邦から出漁した漁船によって輸入される場合であって、本邦以外から出漁した船舶から転載されたものでない場合を除く。)
|
海棲哺乳動物及びその調製品
|
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魚、甲殻類その他の水棲動物及びこれらの調製品
|
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動物性生産品(海棲動物、魚、甲殻類及び軟動物に係るものに限る。)
|
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海草及びその調製品
|
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イラク
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イラクにおいて不法取得された文化財
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リベリア
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丸太及び木材産品
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|
|
リベリア
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ダイヤモンド
|
|
リベリアを除く国
|
ダイヤモンド
|
第二 ワシントン条約動植物及びその派生物、モントリオール議定書附属書に定める物質及び
製品、廃棄物等並びに化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律に定める特定物質
及び第一種指定物質等
<輸入法令上の規制>
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規制目的
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政令等
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輸入公表分類
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規制理由
(国内法)
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内容
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法52条承認
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外国貿易及び国民経済の健全な発展
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輸入割当(IQ)
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輸入令3条1項
令9条
令4条1項1号
輸入公表1号
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非自由化品目
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資源保護
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近海魚、たらこ、帆立貝、いか等
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農業協定
(食糧法)
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生活保護
(麻取法等)
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大麻、生あへん、麻薬類、免疫血清、ワクチン、黄りんマッチ
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安全保障
(銃刀法等)
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火薬、爆薬、武器、核物資、武器等、爆弾等、軍用航空機等、軍艦等
|
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国際協定規制
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国際協定規定物資
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ワシントン条約品目
モントリオール議定書品目
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輸入承認 (2
号承認)
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輸入令3条1項
令4条1項2号
輸入公表2号
|
特定の原産地または船積地からの特定貨物
|
国際条約等
|
鯨(国際捕鯨条約)
さけ・ます(中国、北朝鮮、台湾 = 一般慣習国際法である母川国主義)
クロマグロ及びその調整品
|
|
国連経済制裁
|
リベリア…木材(国連決議)
|
|
国際協定規制
|
国際協定規定物資(オゾン層保護法)、(特廃輸出入等規制法)、(化学兵器禁止法)
|
絶滅のおそれのある野生動植物とその派生物(ワシントン条約)、特定フロン等オゾン層破壊物資(モントリオール議定書)、特定有害廃棄物(バーゼル条約)、化学兵器等(化学兵器禁止条約)
|
|
輸入確認
|
輸入令3条1項
輸入公表3号
|
所管大臣事前確認
|
確認は、@IQの補完
A条約等国際約束の履行
B国内法の実効性担保
C輸入の監視
以上の観点から行われている。
|
通関時
確認 |
(神田善弘 「実践 貿易実務」より)
6−2.国際協定
WTOを始めとする国際条約・協定の効力は、日本の貿易管理制度の土台を築いているといって過言でない。外為法などの貿易関連法規は、国際協定に整合される。日本の貿易管理制度に直接関係する国際協定として、次のようなものが挙げられる。
@絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)
Aオゾン層の保護のためのウィーン条約
Bオゾン層を破壊する物資に関するモントリオール議定書
C有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約
D核兵器不拡散条約(Treaty on the Non-Proliferation of
Nuclear Weapons=NPT)
E生物兵器禁止条約=細菌兵器(生物兵器)及び毒素兵器の開発、生産及び貯蔵の禁止並びに廃棄
に関する条約
Fミサイル技術管理レジーム(MTCR=Missile
Technology Control Regime)
G通常兵器及び関連汎用品・技術の輸出管理に関するワッセナー・アレンジメント
1.税関手続きに関係する国際条約・協定
@商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約
A税関手続の簡易化及び調和に関する国際規約 Bコンテナに関する通関条約
C国際道路運送手帳による担保のもとで行う貨物の国際輸送に関する通関条約
Dコンテナに関する通関条約及び国際道路運送手帳による担保のもとで行う貨物の国際輸送に関
する通関条約(TIR)の実施に伴う関税法等の特例に関する法律
*TIR(Transport
International Routier)=TIR Carnet 国際道路運送手帳
E物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約
F物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約
(ATA条約) の実施に伴う関税法の特例に
関する法律
*ATAカルネ:ATA条約加盟国間で採用のクーポン式通関手帳、商品見本や出品物、職業用具
などを持ち込む場合、ATAカルネによりスピーディな通関が可能。
ATAは仏語のAdmission Temporaire (一時許可)と英語のTemporary Admission (一時許可)の両語
の頭文字を組み合わせたもの。カルネは仏語のCarnet(手帳)のこと。
2.最恵国待遇(MFN = Most-Favored-Nation Treatment)
第三国に与えている条件よりも不利にならない待遇を与える、という国家間の協定をいう。通商協定あるいは通商航海条約のなかに、最恵国約款あるいは条項として挿入される。通商、関税、航海などについて、第三国に有利な条件を示した場合、最恵国待遇のすべての国にも、同様の条件が適用される。
3.WTO (World
Trade Organization) = 世界貿易機関
1993年12月のウルグアイ・ラウンド最終合意により発足が確定、マラケシュのGATT閣僚会議(94年4月)によりGATTの格上げ機関として1995年1月1日に発足した。自由貿易を原則として貿易の拡大をはかり、環境の保護と資源の有効活用をはかり、貿易・経済の発展に寄与することを目的としている。
(1)サービス貿易(service )
物品を伴わない国際的取引をサービス貿易とよぶ。具体的には、旅行、運輸、金融、建設、情報通信、知的所有権などの国際的取引のことである。これらの分野は、各国とも自由化をしぶりがちであるが、自由化のためのルール作りなどに向けてWTOの場で協議が継続される。
(2)知的所有権
特許権、著作権、商標権などを保護するための基準は、国により広く異なっており、国内法の適用によって与えられる保護が不十分なために、摩擦が絶えなかった。ウルグアイ・ラウンドでは、特許権、著作権、商標権、企業秘密、保護の国際基準、効果的な執行のための要件などについて広範な合意が成立した。
(3)知的所有権の侵害
知的所有権者に権利として認められている行為を他人が無断で行うと、正当事由がない限り権利侵害となる。
§水際措置
偽ブランド商品などの不正商品(知的所有権侵害物品)を水際つまり国境で阻止するための措置。
具体的には、税関での輸入差止による。
*偽たばこ − 商標法違反
JT(日本たばこ産業)が被害届けを出していた「セブンスター」と「マイルドセブン」の精巧な
偽造品が出回っている事件で、警視庁生活経済課と新宿署は、産廃業社長を商標法違反の現行
犯で逮捕、偽たばこ約9万5千個を押収した。タバコを詰めた段ボール箱には靴の絵が描かれ
、中国語で「海隆輝靴有限公司」などと印刷されており、海外から密輸された可能性がある。
海外から密輸されていれば関税法に、国内での密造なら、たばこ事業法に触れる。その後、こ
の事件は中国からの密輸と判明した。ケースの中に偽たばこを詰めたものを、サンダルと偽っ
て輸入申告していた。
2.バーゼル条約
正式には「有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約(Basel
Convention on the Control of Transboundary Movements of Hazardous Wastes and
Their Disposal)」という。国連環境計画(UNEP)が中心となって準備をし、1989年に採択、1992年に発効。廃棄物処理を適正に行う能力のない国に依頼し、その結果、受け入れ国の環境が破壊されることのないよう、国際的に協調した取組みを定めたもの。日本は1993年に加入し、国内措置を定めた「特定有害廃棄物輸出入規制法が施行された。
§フィリピン向けごみの違法輸出・強制送還
バーゼル条約に違反して(外為法違反)、フィリピンに輸出された医療廃棄物を含む大量のご
みが2000年1月11日、日本に送り返されて来た。
@輸出申告
有害廃棄物の輸出には、外為法に基づく承認(通産省)、バーゼル条約に対応する国内法に
照らしての確認(環境庁)、関税法に基づく許可(大蔵省・税関)が必要である。ところが、業
者は条約の対象外の「再生用古紙」としての輸出申告し、3つの関門をやすやすとくぐり抜
けていた。日本からの輸出貨物は、年間1000万件。大蔵省の税関相談官は「密輸情報があれ
ば検査するが、すべてを水際でチェックするのは不可能」と話している。
A 輸入通関
フィリピンの場合、輸入時の関税業務を省力化するため、フィリピン向け輸出貨物は、国
際的な検査会社SGSに輸出前の「船積め前検査」を委託していた。SGSの日本法人は、1999
年6〜7月に計3回、工場敷地で抜き取り検査を行ったという。
*SGSとは、Societe
Generale de Surveillance S.A. というスイスのジュネ−ブに本社がある検
査会社の略称で、日本ではSGS Far East Ltd.が代行している。フィリピン向けに出される
全ての輸出貨物は、船積前にSGS検査が必要だったが、2000年4月より撤廃された。
3.ワシントン条約
正式には「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(convention on
international trade in endangered species of wild fauna and flora)」とよばれ、1973年、ワシントンで採択され、日本は1980年に加入した。保護の必要の度合に応じて、「付属書1」(商業目的の国際取引を禁止)、「付属書2」(商取引に輸出国の許可証が必要)、および「付属書3」(国ごとに品目を指定)がある。
第7章 関税と通関
7−1.関税
関税関係の法律は大蔵省の所管である。
@関税法 :関税の確定や納付、徴収、還付など適正な税関手続を図るものである。
A関税定率法 :関税率、関税を課する場合の課税標準、関税の減免など関税の具体的内容を規定
し、また輸入禁制品を定めるものである。関税率表はこの法律の別表である。
B関税暫定措置法:WTO関連などで関税率の調整が必要になったとき、関税定率法や関税法の暫定的
特例を定める法律で、経済事情などに応じて頻繁に改正される。関税率表の暫定欄
の税率がそれにあたる。
Cとん税法 :外国貿易船の開港への入港には、とん税を課する。この法律において「純トン数」とは
船舶のトン数の測度に関する法律に規定する純トン数をいう
D通関業法 :免許制である通関業者を規制する。
1.関税と消費税
日本では、おおむね従価税 (Ad Valorem Duty)で CIF価格に関税率が課せられる。
消費税(Excise Duties) はCIF 価格プラス関税に課せられ、まとめて税関が徴収する。
2.関税率の種類
(1) 基本税率 :特別な事情がない限り長期適用される基本的な税率。関税定率法で定められ
ている。
(2) 暫定税率 :基本税率では不都合な事情がある場合に、一時的に基本税率に代わって適用
される税率。関税暫定措置法で定められている。
(3) 一般特恵税率 :開発途上国で、特恵関税の供与を希望する国のうち、わが国が当該供与を適
当と認めた国(特恵受益国)を原産地とする輸入貨物に対して適用される税
率であり、実行税率(基本税率と協定税率のいずれか低い税率、暫定税率が
設定されている品目の場合は基本税率に代わって暫定税率)よりも低い税率
を供与。また、LDC後発開発途上国)を原産地とする一般特恵対象品目を輸
入する場合、税率は無税となる。関税暫定措置法で定められている。
(4)LDC特恵税率 :特恵受益国のうち、LDCを原産地とする輸入貨物に対して適用される税率であ
り、税率は全て無税。関税暫定措置法で定められている。
*特恵国よりの原産地証明:G.S.P.
Certificate of Origin Form-A
(GSP
=Generalized System of Preferences)
(5)WTO協定税率 :WTO加盟国を原産地とする輸入貨物に対し、それ以上の関税を課さないこと
を約束(譲許)している税率。WTO協定で定められている。
3.実行関税率表
(1)関税率表は関税定率法の別表である。
(2)「商品の名称および分類についての統一システムに関する国際条約(HS条約)」に基づいて、全て
の輸入品を部、類、項、号に順次細分化して番号を付している。(HS番号)
*HS System (Harmonized Commodity Description
and Coding System)
(3)関税率表の暫定欄の税率は、WTO関連などで関税率の調整が必要になったとき、関税定率法や関
税法の暫定的特例を定める関税暫定措置法に基づき定められる。
(4) WTO協定(WTO Agreement)、関税法(Customs
Law)、関税定率法(Customs Tariff
Law)、関税暫定措
置法(Temporary
Tariff measures Law)
§関税定率法
(課税標準及び税率)
第三条 関税は、輸入貨物の価格又は数量を課税標準として課するものとし、その税率は、
別表による。
|
番号
|
統計細分
|
品名
|
基本
|
WTO
協定
|
特恵
|
LDC特恵
|
暫定
|
日星協定
|
日墨協定
|
単位
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070610
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000
|
にんじん及びかぶ
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5%
|
3%
|
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無税
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|
|
|
KG
|
|
071120
|
000
|
オリーブ
|
15%
|
9%
|
4.5%
|
無税
|
|
|
|
KG
|
|
0712
|
|
乾燥野菜(全形のもの及び切り、砕き又は粉状にしたものに限るものとし、更に調製したものを除く。)
|
|
|
|
|
|
|
|
|
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071220
|
000
|
たまねぎ
|
15%
|
9%
|
|
|
|
|
7.5%
|
KG
|
|
071231
|
000
|
きのこ(はらたけ属のもの)
|
15%
|
9%
|
|
無税
|
|
|
7.5%
|
KG
|
|
071290
|
|
その他の野菜及び野菜を混合したもの
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
1スイートコーン
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
031
|
(1)薬品処理(例えば、殺菌又は発芽促進のための処理)により専ら播種用に適するようにしたもの
|
無税
|
(無税)
|
|
|
|
A
|
0.0%
|
KG
|
|
039
|
2)その他のもの
|
15円/kg
|
9円/kg
|
|
|
|
|
0.0%
|
KG
|
|
|
2その他のもの
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
050
|
-ばれいしよ(切ってあるかないかを問わないものとし、更に調製したものを除く。)
|
|
12.8%
|
10%
|
無税
|
|
|
|
KG
|
*税率は原則として特恵、協定、暫定、基本の順に優先する。
@特恵(preferential)、協定(conventional)、暫定(temporary)、基本(general)
*日星協定欄の「A」:協定の効力発生の日(2002
年11 月30 日)から関税を撤廃
7−2.通関
1.輸出通関の手続き
輸出貨物の通関手続きは、保税地域への搬入から始まる。通関前に検量を受け、しかる後、税関に輸出申告し輸出許可を受ける。輸出許可は船積許可書でもある。
(1) 検量・検才(Weighing and Measuring)
保税地域に搬入された輸出貨物は検量業者である日本海事検定協会もしくは新日本検定協会によって個数、重量および容積についての検量・検才を受ける。これにより運賃計算の算定資料である容積重量証明書(Certificate and List of Measurement and/or Weight)が発行される。
(2) 輸出申告と輸出許可
保税地域に搬入された貨物の輸出許可を得るために、輸出しようとする者は税関に輸出申告しなければならない。輸出者の依頼を受けた海貨業者(海運貨物取扱業者 = 通関業者)は次の書類を税関に提出して輸出申告を行う。
@輸出申告書(E/D = Export Declaration)
Aインボイス
Bその他必要に応じて、Packing List、容積重量証明書、E/L、カタログなど
*1999年4月より必要通関書類であった輸出報告書(E/R)の提出が不要になった。
税関はE/Dを受理すると書類審査を行い、必要ならば現品検査を行い、問題なければE/Dに許可印を
押し、輸出許可書(Export Permit)として交付する。
(3) 税関検査
税関は必要に応じ現品検査を行う。この検査は貨物が申告通りのものであるかどうか、輸出統計品目表における分類が正しいかどうか、数量が間違っていないかどうか、などを確認するために行うものである。
検査場所は保税地域内の指定検査場所で行われるのが原則である。コンテナ船積みのFCL貨物のバンニングはメーカー工場で行われるか保税蔵置場で行われるので、税関検査が必要の場合、バンニング前に検査ということでメーカー工場での現場検査もある。
LCL貨物の場合は、通常CFSに搬入されてから、検量・検才、バンニング、通関手続きが行われるので税関検査が必要の場合、検査場検査かCFSでの検査となる。
2.輸入通関の手続き
日本の輸入貿易を管理する大本は外為法と関税3法である。また国内法によっても輸入禁止品目、輸入規制品目、検査等を要する品目などが定められている。動植物などの検疫は通関前に必要である。
(1) 保税地域
輸入貨物は、原則として、輸入申告の前に保税地域に搬入される。保税地域は関税法により次のように規定されている。
@指定保税地域:大蔵大臣の指定する保税地域。主に通関の際の荷捌きに利用される。
コンテナターミナルは、おおむねこの指定を受けている。
A保税蔵置場 :貨物の荷捌きと2年までの蔵置の機能を持つ。貨物の積戻しなどに利用される。
従来の保税上屋(一時蔵置用)と保税倉庫(長期蔵置用)が
一体化したもの。
B保税工場 :関税を課さないままで加工、製造できる工場施設。
C保税展示場 :国際博覧会や見本市のための外国貨物を蔵置、展示する。
D総合保税地域:上述の全ての機能を併せ持つ保税地域、輸入促進地域(FAZ)は総合保税地域の指定
を比較的受けやすい。
(2) 輸入申告と許可
申告に必要な書類は、輸入(納税)申告書、インボイス、Packing List、原産地証明書、I/Lなどである。輸出報告書と同様輸入報告書も不要になった。またNACCSによる申告が多くなり、関税の確定や納付などの手続きがオンラインでできるようになっている。
書類審査や必要の場合の現品検査などにパスすれば、納付書が申告者に返還され、関税を納付すると輸入申告書の1通に許可の旨の表示がなされ、輸入許可書が取得できる。この許可書をもって搬出届を提出すれば、内国貨物として引取れる。
(3) 税関による検査
現品検査が必要な場合、検査場所は、コンテナ貨物の場合、CYかCFSあるいは税関指定の検査場となる。在来船積みの貨物の場合は、@検査場検査、A現場検査、B艀中検査、C本船検査などがある。また検査方法としては、@見本検査、A一部検査、B全部検査があり、検査費用は輸入者が負担することになっている。
(4) 動植物検疫制度
国内法に基づいて、動植物の輸入通関には検疫が必要であり、輸入通関手続きは検疫所で検疫検査を受け合格証明書を取得後でなくてはならない。食品の場合は、さらに食品衛生法による検査を受けて合格してからになる。不合格の場合、積み戻しか焼却処分しなくてはならず、その費用は輸入者負担である。
3.他法令
外為法など貿易に直接関係する法律の立場から、間接的に貿易を管理もしくは規制する法律を他法令と呼ぶ。主要な他法令は、冒頭の表に示されている通りである。
§ JAS法と遺伝子組み換え食品
国連のWHO(世界保健機関)とFAO(食糧農業機関)によって設置されたコーデックス委員会は、国際的な
食品の規格、基準を作る国際機関である。決められた規格、基準には強制力はないことになっている
が、WTOに加盟している国々は実際的に国際基準との調和が求められる。2000年春から施行される
改正JAS(日本農林規格)法も、国際規格との整合化を目的にしている。農水省は、食の国際化が進む
中で、消費者の健康を保護し、公正な貿易を確保するためには食品の規格や基準を国際的に統一する
必要がある、と説明している。日本は大豆やトウモロコシなど遺伝子組み換え作物の最大輸入国であ
る。2001年度から遺伝子組み換え食品の品質表示が食品メーカーに義務づけられる。農水省は、JAS
法に基づく品質表示基準案を公表している。
4. NACCS (Nippon Automated Cargo Clearance System)
NACCSとは、税関、航空会社、混載業者、通関業者、銀行を結ぶ輸入航空貨物のオンライン通関手段のことで、1978年に稼働、85年には輸出貨物も対象とした統合システムを形成した。輸出入業者の登録には、日本貿易関係手続簡易化協会よりJASTPRO番号を取得する。NACCSによる輸入申告では、税金のかかる税番、品目、申告金額、輸入者符号のない輸入者等いくつかの条件により、申告時に自動的に「レベル1」、「レベル2」、「レベル3」に分けられるプログラムが組まれている。「レベル3」は税関検査を意味する。同じ物を定期的に輸入しているとか、税金のかからないものや輸入実績の多い顧客や品目の場合は「レベル3」の確率は低くなるという。
(1) NACCSによる不正申告
税関には「大理石粉粒」の輸入と申告し、実際は11回にわたり中国産玄米を密輸していた業者が関税法違反で逮捕される事件があった。コンテナの入り口近くに大理石粉粒入りの袋を積み上げ、奧に玄米の袋を隠しての密輸であった。申告にあたっては11回の大半が検査の必要のない「レベル1」の判定で、書類審査の必要な「レベル2」や現品検査の必要な「レベル3」も数回出て見本検査や積荷の一部検査も行なわれたが、密輸米は発見できなかった。最終的に発覚したのは「レベル3」の判定で全部検査を実施した結果によるものであった。
(2) 海上貨物通関情報処理システム(Sea-NACCS)
海上貨物の通関のオンライン化は、1991年より税関、通関業者、銀行の間で実施された。
1999年10月からは、新システムが稼働されている。アクセスに専用端末機が必要であった旧システムに対し、新システムは通常のパソコンに専用ソフトを組込むだけで、どこからでも利用が可能になった。
輸入が、入港から貨物の荷卸し、輸入申告・許可、国内引取りまでの手続きについて、税関、通関業者、銀行の間でオンライン化されているのに対し、輸出の場合は、貨物の保税地域への搬入、輸出申告・許可、船積み、出港に至る手続きについて、税関、通関業者、銀行 に加えて船会社、保税業者(小口混載業者)も参加できるようになった。
NACCSによる通関のフローは次の通りである。
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☆Sea-NACCSの業務処理概要(輸出)
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○ 通関
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☆ バンニング |
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☆Sea-NACCSの業務処理概要(輸入)
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○ 通関
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☆ バンニング
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(「基本貿易取引」大崎正瑠 白桃書房) |
第8章 保険
貿易において保険とは、まず海上保険があり、他に次のような保険が挙げられる。
@外航貨物海上保険
A航空貨物保険
B貿易保険
CPL保険
D海外工事保険
8−1.外航貨物海上保険
1.基本的な仕組み
(1) 保険者と被保険者
保険を引受ける者を保険者(InsurerまたはUnderwriter)という。いわゆる保険会社はそれに当たる。これに対し荷主や船会社など保険会社と契約し、保険事故発生の場合に保険金の支払を受ける者を被保険者(The InsuredまたはThe Assured)という。
なお保険者と保険契約を行う荷主とは、CIF契約における輸出者の場合もFOBやC&F契約における輸入者の場合もある。船積み後に保険事故が起きた場合、保険の求償は保険証券を所持する者が行う。通常の荷受けにおいてB/Lと保険証券を所持している者は輸入者なので、船積後の保険求償は輸入者が行うのが普通であり、被保険者は輸入者ということになる。
(2) 被保険利益および保険価額と保険金額
被保険利益(Insurable Interest)とは、保険の対象である貨物の滅失や損傷により経済的損失を受ける人が持つ利害関係のことである。この被保険利益を金銭に見積もった価額を保険価額(Insurable Value)という。また保険金額(Insured Amount)とは、貨物が損傷した場合に保険会社が支払ってくれる金額の最高限度である。通常、CIF金額の110%であるが、保険価額を超えることはできない。
(3) 保険料と保険金
被保険者は保険者に対し保険料(Insurance Premium)を支払う。事故が発生し、保険者が被保険者に填補する填補金を保険金(Insurance
Money)という。
(4) 保険期間
一般的には、Warehouse to Warehouse Clauseが適用され、貨物が輸送開始のために倉庫を出発し、仕向地の最終倉庫に引渡されたときに終わる。ただしFOBまたはC&F契約の場合は、輸入者は貨物が本船に船積みされた時から付保するので、保険期間も船積み以降となる。したがい輸出者は船積みまでの危険をカバーするFOB保険をかける必要がある。また最終倉庫への搬入が遅れるような場合、荷下ろし後60日(航空機の場合は30日)で保険期間は終了する。
後述する戦争危険保険の場合は、貨物の積込みより荷下ろしまでの海上または航空機上にある間のみ、荷下ろしされない場合でも到着後15日で終了する。
2.全損と分損 ― 単独海損と共同海損
海上損害 (maritime loss) は次のように分類される。

損害の程度により全損(total loss)と分損(partial loss)に分類される。分損を保険用語で海損(average)と呼ぶ。海損には単独海損(Particular
Average)と共同海損(General Average)があり、単独海損とは被害者が単独で負担する分損をいう。
共同海損とは、船舶や積荷が共同の危険に瀕し、これを救うために船舶または積荷の一部を犠牲に供したような場合、犠牲を受けた貨物の所有者だけが犠牲を負担すべきではなく、そのような犠牲によって自分の積荷の安全をえた荷主など、すべての利害関係者がその利益に応じて損失を分担することをいう。共同海損には、共同海損犠牲と共同海損費用がある。また利害関係者各自の分担額を共同海損分担金という。
3.協会貨物約款 (Institute Cargo Clause)
海上保険は、ロンドン保険者協会(Institute of London Underwriters)が制定した協会貨物約款(Institute Cargo Clause = ICC)が一般的に使用されている。また保険証券にはLloyd's S.G. Policy(SGフォーム)と1982年改訂のMARフォームがある。英国ではMARフォームに統一されているが、日本では新旧両フォームが併用されている。旧約款の基本条件としてオール・リスク担保(A/R= All Risks)、分損担保(WA = With Average)、分損不担保(FPA = Free Particular Average)の3種類があり、全損のみ担保 (TLO = Total Loss Only)という保険条件もある。新約款では、A/RはICC(A)、WAはICC(B)、FPAはICC(C)のように改訂されている。
オール・リスク担保は、基本的なマリン・リスクの他、特殊な追加危険(Extraneous
Risks)をカバーするものである。ただしオール・リスクといっても戦争危険、ストライク危険は担保しておらず、戦争危険、ストライク危険は特約条件として別途付保する必要がある。
4.S.G.フォーム本文記載の担保危険をイタリック書体約款で免責
S.G.フォーム保険証券の本文は、英国における古い様式をほとんどそのまま踏襲しているため、古風で難解な文言が多用されている。貨物海上保険契約の実情に適合すべく、時代と共に補足・改訂が行われてきた。証券表面にイタリック書体約款等が加えられ、さらには裏面にも時代に応じた新しい約款が幾つも追加された。原則として、新しい約款が古いものに優先して適用されている。
本文で列記されている保険者が担保する危険には、「海固有の危険」と並べていわゆる「戦争危険」に相当する危険も担保されているが、証券表面に書き加えられたイタリック書体約款では、「戦争危険」が免責となっており、加えて「同盟罷業、一揆、暴動の類(SRCC)」も免責されている。
*「海固有の危険(Perils
of the Seas)」:
英国海上保険法は「海の偶発的事故または災害(casualties) のみを指し、風波の通常の作用
を含まない」と定義。Sinking、Stranding、Burning、Collision (SSBC)と風波の通常の作用
ではない荒天(heavy
weather)による浸水・荷崩れ・貨物の波さらいなどが挙げられる。
☆ S.G. フォーム本文 (Policy Body)
Touching the Adventures and Perils which the Assurers are contended to
bear and do take upon them in this Voyage, they are of the Seas, Men-of-war,
Fire, Enemies, Pirates, Rovers, Thieves, Jettisons, Letters of Mart and
Counter-mart, Surprisals, Taking at Sea, Arrests, Restrains and Detainments
of all Kings, Princes and Peoples, of what Nation, Condition, or Quality
soever, Barratry of the Master and Mariners, and of all other Perils, Losses
and Misfortunes that have or shall come to the Hurt, Detriment, or Damage
of the said Goods and Merchandises, or any part thereof.
本航海において保険者が満足して担保し、かつ引受ける危険は次の通りである。海固有の危険、軍艦、火災、外敵、海賊、漂盗、強盗、投荷、捕獲免許状、報復捕獲免許状、襲撃、海上における占有奪取、いかなる国籍・状況または性質であることを問わずすべての国王、君主および人民の強留・抑止および抑留、船長および海員の悪行、および上記貨物および商品またはそれらの一部に対して損傷を生ぜしめたか、または生ぜしめるであろうその他一切の危険、滅失および不幸である。
☆ Italicized Clause
1. Warranted free of capture, seizure, arrest, restraint, or detainment,
and the consequences thereof or of any attempt thereat; also from the consequences
of hostilities or warlike operations, whether there be a declaration of
war or not; but this warranty shall not exclude collision, contact with
any fixed or floating object
(other than a mine or torpedo), stranding, heavy weather or fire unless
caused directly (and independently of the nature of the voyage or service
which the vessel concerned or, in the case of a collision, any other involved
therein, is performing) by a hostile act by or against a belligerent power;
and for the purpose of this warranty power includes any authority maintaining
naval, military or air forces in association with a power.
Further warranted free from consequences of civil war, revolution, rebellion,
insurrection, or civil strife arising therefrom or piracy.
2. Warranted free from loss or damage
(a) caused by strikers, locked-out workman, or person taking part in labour
disturbances, riots or civil
commotions ;
(b) resulting from strikes, lockouts, labour disturbances, riots or civil commotions.
1.捕獲、拿捕、強留、抑止または抑留、ならびにこれらの結果またはこれらに対する企図の結果を担保しない。また宣戦の有無を問わず、敵対行為または軍事的行動の結果を担保しない。しかし本免責約款は、交戦国によりもしくは交戦国に対して行われた敵対行為によって直接に(かつ当該船舶、または衝突の場合においては衝突に関係のある他の船舶、が遂行しつつあった航海または任務の性質とは無関係に)生じたのでない限り、衝突、固定または浮流している物体(機雷または魚雷を除く)との接触、座礁、荒天または火災を免責するものではない。この免責約款に関する限り、「国」には、ある国と連係して陸海空軍を保持するあらゆる政権を含む。
さらに、内乱、革命、反乱、またはこれらから生じる国内闘争の結果、または海賊行為を担保しない。
2.次の事由による滅失または損傷を担保しない。
(a) 罷業者、職場閉鎖を受けている労働者、労働紛争、暴動または騒乱に加わっている者によって生じたも
の。
(b) 罷業、職場閉鎖、労働紛争、暴動または騒乱の結果として生じたもの。
5.危険の種類
(1) マリン・リスク = S.G.フォーム本文の危険約款 (Perils Clause) に列挙の危険
@ Perils of the Seas (海固有の危険)
イ.Major Casualty (主要事故):Sinking (沈没)、Stranding (座礁)、Burning (火災)、Collision (衝突)の
頭文字をとってSSBCと呼ばれる。
ロ.荒天による潮濡れ損等(Heavy Weather due to Unusual Stress of weather)
A Fire (火災)
B Pirates, Rovers, Thieves (海賊、強盗)
C Jettisons (投荷)
D Barratry of Master and Mariners (船長および船員の悪行)
(2) 特約約款となる危険 = S.G.フォーム本文の危険約款 (Perils Clause) に非列挙の危険
@Extraneous Risks (追加危険) ― All Risks (オールリスク担保)の特約
イ.TPND = Theft, Pilferage & Non-Delivery (盗難、抜荷、不着)、
ロ.Rain and Fresh Water Damage (雨濡れ、淡水濡れ)、
ハ.HC = Hook, Oil, Grease, Mud, Acid, Contact with other Cargo (手鈎損、油濡れ、他貨物との接触)
ニ.Breakage, Leakage, Shortage (破損、漏損、不足)、
ホ.Bending and/or Denting (曲げ、へこみ)、
ヘ.Sweat and/or Heating (汗濡れ蒸れ損)、
ト.Jettison and/or Washing Overboard (投荷、浪浚)、
チ.Mildew & Mould (かび損)、
リ.Rats & Vermin (鼠、害虫)、
ヌ.Contamination (汚染)、
ル.Rust (サビ損)、
ヲ.Explosion (爆発)
A 免責危険 = S.G.フォーム本文のイタリック書体約款に規定された免責危険
イ.War Risks (戦争危険)
捕獲拿捕不担保約款(Free of Capture and Seizure Clause ; F.C.&
S. Clause)による免責危険 ―
戦争危険を除外 ― 特約
ロ.SRCC Risks (Strikes, Riots and Civil Commotions Risks =ストライク危険)
同盟罷業、一揆、暴動不担保約款(Free of Strikes, Riots and Civil
Commotion Clause ; F.S.R. & C.C
Clause)による免責危険 ― SRCCを除外 ― 特約
6.保険の種類と填補の範囲
(1) 協会貨物・旧約款(S.G.フォーム)
旧約款における保険の種類と填補の範囲をチャート化すると、次のようになる。
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海損の種類
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損害の種類
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填補の範囲の内容
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保険の種類
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共同海損
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共同海損
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(1)共同海損犠牲損害 (G.A.
Sacrifices)
(2)共同海損費用 (G.A. Expenditure)
(3)共同海損分担金 (G.A. Contribution)
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FPA
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WA
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A/R
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単独海損
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費用損害
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損害防止費用(Sue and Labor
Charges)
/救助料 (Salvage
Charges)/付帯費用
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全損
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特定分損
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Sling Loss による1個毎全損
Major
Casualty(SSBC) による分損
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荒天による潮濡れ損等 SSBC以外のMarine Risks に起因する分損(Franchise付き)
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各種の付加危険
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Extraneous Risks
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追加保険
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War Risks
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SRCC Risks
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免責危険
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(1) 被保険者の故意の不法行為
(2) 航海の遅延 (Delay) に近因する損害または費用
(3) 貨物の固有の瑕疵または性質 (Inherent Vice or Nature)
による損害
(4) 通常の損害 (Ordinary Wear & Tear)
(5) 荷作り不完全 (Insufficient Packing) による損害
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*S.G.とはship and goods、MARはmarineの略である。
*Sling Lossとは、積込・荷下し・積替中の梱包1個ごとの全損をいう。(sling:吊上げ機)
*Inherent Vice or Natureとは、固有の瑕疵または性質のこと。マリンリスクと追加危険に近因して
発生する損傷は填補されるが、固有の瑕疵または性質(バナナの腐敗など)は填補されない。
(2)協会貨物・新約款 (MARフォーム)
旧約款との相違点として、次のような点が挙げられる。
@ICC(A) では、船会社の経済的破綻、核兵器の使用による損害は填補されない。
AICC(B)では、荒天遭遇による荷崩れ、SSBCでも悪意による意図的損害は填補されなが、陸上における
地震, 焼失, 落雷、海固有の危険に該当しない海水, 湖水, 川水による水濡れの損害は填補される。
BICC(C)では、Sling Loss、荒天遭遇による全損、荒天遭遇による潮濡れ、荷崩れ等による分損、SSBC
でも悪意による意図的損害は填補されない。
新約款 (MARフォーム)の場合
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海損の種類
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損害の種類
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填補の範囲の内容
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保険の種類
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共同海損
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共同海損
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(1)共同海損犠牲損害 (G.A.
Sacrifices)
(2)共同海損費用 (G.A. Expenditure)
(3)共同海損分担金 (G.A. Contribution)
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I
C
C
(C)
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I
C
C
(B)
|
I
C
C
(A)
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単独海損
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費用損害
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損害防止費用(Sue and Labor
Charges)
/救助料 (Salvage
Charges)/付帯費用
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全損
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特定分損
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SSBCによる分損
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SSBCによる分損(但し悪意による意図的損害)
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X
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全損
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荒天遭遇による潮濡れ、荷崩れの全損
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X
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特定分損
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荒天遭遇による潮濡れ、荷崩れの全損
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X
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Sling Loss による1個毎全損
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X
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その他の分損
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SSBC以外のMarine Risks、地震、焼失、落雷及び海固有の危険に該当しない水濡れ
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荒天遭遇による荷崩れ
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X
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SSBCによる分損(但し悪意による意図的損害)
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X
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各種の付加危険
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Extraneous Risks
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船会社の経済的破綻
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X
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核兵器の使用による損害
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X
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*荒天遭遇による潮濡れ、荷崩れ:Sea-water Damage and Collapse of Cargoes by Heavy Weather
7.保険証券と保険証明書
信用状が要求する保険書類として、次のような記述がある。
Marine Insurance Policy or Certificate in Duplicate made to Order and blank
endorsed for 110% of the full invoice value covering Institute Cargo Clauses
(B), Institute War Clauses and Institute Strikes, Riots and Civil Commotions
Clauses and showing Claims Payable in the currency of the Draft.
保険証券も船荷証券と同様、白地裏書により譲渡される譲渡証券であることが求められている。また求償の場合、荷為替手形の通貨で支払われることが規定されている。
保険証明書(Insurance Certificate)とは、包括予定保険契約が締結されているとき、保険証券に代えて発行される書類である。包括予定保険契約(Open ContractまたはOpen Cover)とは、個々の積荷についてだけでなく、輸出入されるすべての貨物を一括した予定保険の契約である。
8.求償
輸入貨物に損傷や不足がある場合、輸入者は次の方法で求償する。
(1)輸出者側に原因がある場合、貿易クレームとして輸出者に求償する。
(2)運送中に発生し運送人に原因がある場合、運送人に求償する。必要書類として、事故通知書に始まり、
Claim Letter、インボイス、Tally Sheet、Cargo Boat Note またはDevanning
Reportがある。 船会社は、
船会社に責任のある貨物の損傷や不足を填補するため、船主責任相互保険組合を結成している。
この組合はP&Iクラブ(Protection & Indemnity Association)といわれる。
(3)運送中に発生し運送人に責任がない場合、次の書類を用意して保険会社に求償する。
@損害賠償請求書(Claim Letter)
A保険証券または保険証明書のオリジナル
BB/Lオリジナルまたはコピー
Cインボイス
DSurvey Report
E船積港および陸揚港における数量および重量明細書
F船会社からのReject Letterまたは事故通知書
G権利移転書(Letter of Subrogation)
H保険金領収書(Claim Receipt)
Iその他必要に応じて海難報告書など
8−2.航空貨物保険
ロンドン保険業者協会は1965年、航空輸送貨物の飛躍的な増大に伴い航空輸送の実態に沿って郵便物以外の航空輸送貨物に適用する基本約款として協会航空貨物約款(オールリスク担保) = Institute Air Cargo Clause(All Risks)を制定した。航空郵便貨物については、別途特約となる。この約款は貨物約款のオールリスク担保を骨子としており、担保危険および填補の範囲については、A/Rと同一である。またオールリスク条件より狭いFPA、WAなどの条件の場合には、個々の契約内容に即した特別約款をAll Risks Clauseに代えて使用する。保険期間は航空機から荷下ろし後30日を限度としている。
航空貨物輸送専用(Airborne Only)の戦争危険に関する特別約款としてInstitute War Clauses(Air Cargo)がある。ただし航空貨物輸送におけるストライク危険については、Institute SRCC Clauses(Air Cargo)という別個独立した特別約款はない。協会航空貨物約款(オールリスク担保)の第10条にFree of SRCC Clause(同盟罷業、一揆、暴動不担保約款)があり、第10条が削除された場合には、自動的に第11条のStrikes, Riots and Civil Commotions Clausesが適用されるとなっているので、第10条を削除するだけでストライク危険が担保される。
8−3.貿易保険− 独立行政法人 日本貿易保険(NEXI)
1.対外取引に伴うリスクの軽減
貿易保険と貨物保険の違いは、海上保険など貨物保険が船の沈没や座礁、火事、衝突など貨物の運送上に発生する危険に備えて民間損害保険会社が保険者になるのに対し、貿易保険は輸出先の輸入者が倒産などで輸入代金を払えなくなった場合(信用危険)、あるいは輸出先の相手国の政治的な措置で外貨支払いが規制されるような場合(非常危険)に備えて国家機関が保険者になるものである。
2001年以前は、貿易保険の引き受けなどの保険業務は、政府(経済産業省) |