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○所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とインドネシア共和国との間の協定 [昭和五十七年十二月十日号外 条約 第十九号]
〔外務・大蔵・自治大臣署名〕
所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とインドネシア共和国との間の協定をここに公布する。
所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とインドネシア共和国との間の協定
日本国政府及びインドネシア共和国政府は、所得に対する租税に関し、二重課税を回避し及び脱税を防止するための協定を締結することを希望して、次のとおり協定した。
第一条
この協定は、一方又は双方の締約国の居住者である者に適用する。
第二条
1この協定の対象である租税は、次のものとする。
(a)日本国においては、
(T)所得税
(U)法人税
(以下「日本国の租税」という。)
(b)インドネシアにおいては、
(T)所得税(源泉徴収され又は予納されるものを含む。)
(U)法人税(源泉徴収され又は予納されるものを含む。)
(V)利子、配当及び使用料に対する税
(以下「インドネシアの租税」という。)
2この協定は、1に掲げる租税に加えて又はこれに代わってこの協定の署名の日の後に課される祖税であって1に掲げる租税と同一であるもの又は実質的に類似するものについても、適用する。両締約国の権限のある当局は、それぞれの国の税法について行われた改正を、その改正後の妥当な期問内に、相互に通知する。
第三条
1この協定の適用上、文脈により別に解釈すべき場合を除くほか、
(a)「インドネシア」とは、インドネシア共和国の法令において定義する領域並びに大陸棚及び隣接水域の一部であって、
国際法に基づき、インドネシア共和国が主権、主権的権利又は他の権利を有するものをいう。
(b)「日本国」とは、地理的意味で用いる場合には、日本国の租税に関する法令が施行されているすべての領域(領海を含
む。)及びその領域の外側に位置する水域で日本国が国際法に基づき管轄権を有し日本国の租税に関する法令が施行
されているすべての水域(海底及びその下を含む。)をいう。
(c)「一方の締約国」及び「他方の締約国」とは、文脈により、日本国又はインドネシアをいう。
(d)「租税」とは、文脈により、日本国の租税又はインドネシアの租税をいう。
(e)「者」には、個人、法人及び法人以外の団体で租税に関し課税単位として取り扱われるものを含む。
(f)「法人」とは、法人格を有する団体又は租税に関し法人格を有する団体として取り扱われる団体をいう。
(g)「一方の締約国の企業」及び「他方の締約国の企業」とは、それぞれ一方の締約国の居住者が営む企業及び他方の締約
国の居住者が営む企業をいう。
(h)「国民」とは、いずれか一方の締約国の国籍を有するすべての個人並びに当該一方の締約国の法令に基づいて設立され
又は組織されたすべての法人及び法人格を有しないが当該一方の締約国の租税に関し当該一方の締約国の法令に基づ
いて設立され又は組織された法人として取り扱われるすべての団体をいう。
(i)「国際運輸」とは、一方の締約国の企業が運用する船舶又は航空機による運送(他方の締約国内の地点の間においてのみ
運用される船舶又は航空機による運送を除く。)をいう。
(j)いずれかの「権限のある当局」とは、その締約国の大蔵大臣又は権限を与えられたその代理者をいう。
2 一方の締約国によるこの協定の適用に際しては、この協定において定義されていない用語は、文脈により別に解釈すべき場合を除くほか、この協定の適用を受ける租税に関する当該一方の締約国の法令において当該用語がその適用の時点で有する意義を有するものとする。当該一方の締約国の適用される税法における当該用語の意義は、当該一方の締約国の他の法令における当該用語の意義に優先するものとする。
第四条
1 この協定の適用上、「一方の締約国の居住者」とは、当該一方の締約国の法令の下において、住所、居所、本店又は主たる事務所の所在地、事業の管理の場所その他これらに類する基準により当該一方の締約国において課税を受けるべきものとされる者をいう。
2 1の規定により双方の締約国の居住者に該当する個人については、両締約国の権限のある当局は、合意により、この協定の適用上その者が居住者であるとみなされる締約国を決定する。
第五条
1この協定の適用上、「恒久的施設」とは、事業を行う一定の場所であって企業がその事業の全部又は一部を行っている場所をいう。
2「恒久的施設」には、特に、次のものを含む。
(a)事業の管理の場所
(b)支店
(c)事務所
(d)工場
(e)作業場
(f)農場又は栽培場
(g)鉱山、石油又は天然ガスの坑井、採石場その他天然資源を採取する場所
3建築工場現場又は建設若しくは据付工事は、六箇月を超える期問存続する場合に限り、「恒久的施設」とする。
4 1から3までの規定にかかわらず、「恒久的施設」には、次のことは、含まれないものとする。
(a)企業に属する物品又は商品の保管又は展示のためにのみ施設を使用すること。
(b)企業に属する物品又は商品の在庫を保管又は展示のためにのみ保有すること。
(c)企業に属する物品又は商品の在庫を他の企業による加工のためにのみ保有すること。
(d)企業のために、物品若しくは商品を購入し又は情報を収集することのみを目的として、事業を行う一定の場所を保有す
ること。
(e)企業のために、広告、情報の提供、科学的調査又はこれらに類する準備的又は補助的な性格の活動を行うことのみを目
的として、事業を行う一定の場所を保有すること。
(f)(a)から(e)までに掲げる活動を組み合わせた活動を行うことのみを目的として、事業を行う一定の場所を保有すること。
ただし、当該一定の場所におけるこのような組み合わせによる活動の全体が準備的又は補助的な性格のものである場合
に限る。
5 一方の締約国の企業が他方の締約国内において使用人その他の職員(8の規定が適用される独立の地位を有する代理人を除く。)を通じてコンサルタントの役務又は建築、建設若しくは据付工事に関連する監督の役務を提供する場合には、このような活動が単一の工事又は複数の関連工事について一課税年度において合計六箇月を超える期間行われるときに限り、当該企業は、当該他方の締約国内に、「恒久的施設」を有するものとされる。ただし、このような役務が経済協力又は技術協力に関する両締約国の政府問の合意に基づいて提供される場合には、当該企業は、この条のいかなる規定にもかかわらず、当該他方の締約国内に、「恒久的施設」を有するものとされない。
6 一方の締約国内において他方の締約国の企業に代わって行動する者(8の規定が適用される独立の地位を有する代理人を除く。)が次のいずれかの活動を行う場合には、当該企業は、その者が当該企業のために行うすべての活動について、当該一方の締約国内に「恒久的施設」を有するものとされる。
(a)当該一方の締約国内で、当該企業の名において契約する権限を有し、かつ、この権限を反復して行使すること。ただし
、その活動が4に掲げる活動のみである場合は、この限りでない。
(b)(a)の権限は有しないが、当該一方の締約国内において、当該企業に属する物品又は商品の在庫を保有し、かつ、当該在
庫により当該企業に代わって反復して注文に応ずること。
7 保険業を営む一方の締約国の企業が、使用人又は代表者(8に規定する独立の地位を有する代理人を除く。)を通じ、他方の締約国内において保険料の受領(再保険に係る保険料の受領を除く。)をする場合又は当該他方の締約国内において生ずる危険の保険(再保険を除く。)をする場合には、当該企業は、当該他方の締約国内に「恒久的施設」を有するものとされる。
8 一方の締約国の企業は、通常の方法でその業務を行う仲立人、問屋その他の独立の地位を有する代理人を通じて一方の締約国内で事業を行っているという理由のみでは、当該一方の締約国内に「恒久的施設」を有するものとされない。
9 一方の締約国の居住者である法人が、他方の締約国の居住者である法人若しくは他方の締約国内において事業(「恒久的施設」を通じて行われるものであるか否かを問わない。)を行う法人を支配し、又はこれらに支配されているという事実のみによっては、いずれの一方の法人も、他方の法人の「恒久的施設」とはされない。
第六条
1 一方の締約国の居住者が他方の締約国内に存在する不動産から取得する所得に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。
2「不動産」の用語は、当該財産が存在する締約国の法令における不動産の意義を有するものとする。不動産には、いかなる場合にも、これに附属する財産、農業又は林業に用いられている家畜類及び設備、不動産に関する一般法の規定の適用がある権利、不動産用益権並びに鉱石、水その他の天然資源の採取又は採取の権利の対価として料金(金額が確定しているかいないかを問わない。)を受領する権利を含む。船舶及び航空機は、不動産とはみなさない。
3 1の規定は、不動産の直接使用、賃貸その他のすべての形式による使用から生ずる所得について適用する。
4 1及び3の規定は、企業の不動産から生ずる所得及び独立の人的役務を提供ずるために使期される不動産から生ずる所得についても、適用する。
第七条
1 一方の締約国の企業の利得に対しては、その企業が他方の締約国内にある恒久的施設を通じて当該他方の締約国内において事業を行わない限り、当該一方の締約国においてのみ租税を課することができる。一方の締約国の企業が他方の締約国内にある恒久的施設を通じて当該他方の締約国内において事業を行う場合には、その企業の利得のうち当該恒久的施設に帰せられる部分に対してのみ、当該他方の締約国において租税を課することができる。
2 3の規定に従うことを条件として、一方の締約国の企業が他方の締約国内にある恒久的施設を通じて当該他方の締約国内において事業を行う場含には、当該恒久的施設が、同一又は類似の条件で同一又は類似の活動を行い、かつ、当該恒久的施設を有する企業と全く独立の立場で取引を行う別個のかつ分離した企業であるとしたならば当該恒久的施設を取得したとみられる利得が、各締約国において当該恒久的施設に帰せられるものとする。
3 恒久的施設の利得を決定するに当たっては、経営費及び一般管理費を含む費用で当該恒久的施設のために生じたものは、当該恒久的施設が存在する締約国内において生じたものであるか他の場所において生じたものであるかを問わず、損金に算入することを認められる。
4 2の規定は、恒久的施設に帰せられるべき利得を企業の利得の総額の当該企業の各構成部分への配分によって決定する慣行が一方の締約国にある場合には、租税を課されるべき利得をその慣行とされている配分の方法によって当該一方の締約国が決定することを妨げるものではない。ただし、用いられる配分の方法は、当該配分の方法によって得た結果がこの条に定める原則に適合するようなものでなければならない。
5 恒久的施設が企業のために物品又は商品の単なる購入を行ったことを理由としては、いかなる利得も、当該恒久的施設に帰せられることはない。
6 1から5までの規定の適用上、恒久的施設に帰せられる利得は、毎年同一の方法によって決定する。ただし、別の方法を用いることにつき正当な理由がある楊合は、この限りでないない。
7 他の条で別個に取り扱われている種類の所得が企業の利得に含まれる場合には、当該他の条の規定は、この条の規定によって影響されることはない。
第八条
1 一方の締約国の企業が船舶又は航空機を国際運輸に運用することによって取得する利得に対しては、当該一方の締約国においてのみ租税を課することができる。
2 1の規定は、共同計算、共同経営又は国際経営共同体に参加していることによって取得する利得についても、適用する。ただし、当該利得は、これらの共同の事業に対する参和の割合に応じて参加企業に帰せられるものに限る。
第九条
(a)一方の締約国の企業が他方の締約国の企業の経営、支配若しくは資本に直接若しくは間接に参加している場合又は
(b)同一の者が一方の締約国の企業及び他方の締約国の企業の経営、支配若しくは資本に直接若しくは間接に参加している
場合であって、そのいずれの揚合においても、商業上又は資金上の関係において、双方の企業の間に、独立の企業の間
に設けられる条件と異なる条件が設けられ又は課されているときは、その条件がないとしたならば一方の企業の利得と
なったとみられる利得であってその条件のために当該一方の企業の利得とならなかつたものに対しては、これを当該一
方の企業の利得に算入して租税を課することができる。
第十条
1 一方の締約国の居住者である法人が他方の締約国の居住者に支払う配当に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。
2 1の配当に対しては、これを支払う法人が居住者とされる締約国においても、当該締約国の法令に従って租税を課することができる。その租税の額は、当該配当の受領者が当該配当の受益者である場合には、次の額を超えないものとする。
(a)当該配当の受益者が、利得の分配に係る事業年度の終了の日に先立つ十二箇月の期間を通じ、当該配当を支払う法人の
議決権のある株式の少なくとも二十五バーセントを所有する法人である場合には、当該配当の額の十パーセント
(b)その他のすべての場合には、当該配当の額の十五パーセント
この2の規定は、配当に充てられる利得についての当該法人に対する課税に影響を及ぼすものでにない。
3 この条において「配当」とは、株式その他利得の分配を受ける権利(信用に係る債権を除く。)から生ずる所得及びその他の持分から生ずる所得であって分配を行う法人が居住者とされる締約国の税法上株式から生ずる所得と同様に取り扱われるものをいう。
4 1及び2の規定は、一方の締約国の居住者である配当の受益者が、当該配当を支払う法人が居住者とされる他方の締約国において当該他方の締約国内にある恒久的施設を通じて事業を行い又は当該他方の締約国において当該他方の締約国内にある固定的施設を通じて独立の人的役務を提供する場合において、当該配当の支払の基因となった株式その他の持分が当該恒久的施設又は当該固定的施設と実質的な関連を有するものであるときは、適用しない。この場合には、第7条又は第14条の規定を適用する。
5 一方の締約国の居住者である法人が他方の締約国から利得又は所得を取得する場合には、当該他方の締約国は、当該法人の支払う配当及び当該法人の留保所得については、これらの配当及び留保所得の全部又は一部が当該他方の締約国内において生じた利得又は所得から成るときにおいても、当該配当(当該他方の締約国の居住者に支払われる配当又は配当の支払の基因となった株式その他の持分が当該他方の締約国内にある恒久的施設若しくは固定的施設と実質的な関連を有するものである場合の配当を除く。)に対していかなる租税も課することができず、また、当該留保所得に対して租税を課することができない。
第十一条
1 一方の締約国内において生じ、他方の締約国の居住者に支払われる利子に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。
2 1の利子に対しては、当該利子が生じた締約国においても、当該締約国の法令に従って租税を課することができる。その租税の額は、当該利子の受領者が当該利子の受益者である揚合には、当該利子の額の十パーセントを超えないものとする。
3 2の規定にかかわらず、一方の締約国内において生ずる利子であって、他方の締約国の政府(地方政府及び地方公共団体を含む。)、当該他方の締約国の中央銀行又は当該他方の締約国の政府の所有する金融機関が取得するもの及び当該他方の締約国の政府(地方政府及び地方公共団体を含む。)、当該他方の締約国の中央銀行若しくは当該他方の締約国の政府の所有する金融機関によって保証された債権又はこれらによる間接融資に係る債権に関し当該他方の締約国の居住者が取得するものについては、当該一方の締約国において租税を免除する。
4 3の規定の適用上、「中央銀行」及び「政府の所有する金融機関」とは、次のものをいう。
(a)日本国については、
@日本銀行
A日本輸出入銀行
B海外経済協力基金
C国際協力事業団
D日本国政府が資本の全部を所有するその他の金融機関で両締約国の政府が随時合意するもの
(b)インドネシアについては、
@インドネシア銀行
Aインドネシア共和国政府が資本の全部を所有するその他の金融機関で両締約国の政府が随時合意するもの
5 この条において「利子」とは、すべての種類の信用に係わる債権(担保の有無及び債務者の利得の分配を受ける権利の有無を問わない。)から生じた所得、特に、公債、債券又は社債から生じた所得(公債、債券又は社債の割増金及び賞金を含む。)をいう。
6 1及び2の規定は、一方の締約国の居住者である利子の受益者が、当該利子の生じた他方の締約国において当該他方の締約国内にある恒久的施設を通じて事業を行い又は当該他方の締約国において当該他方の締約国内にある固定的施設を通じて独立の人的役務を提供する場合において、当該利子の支払の基因となった債権が当該恒久的施設又は当該固定的施設と実質的な関連を有するものであるときは、適用しない。この場合には、第七条又は第十四条の規定を適用する。
7利子は、その支払者が一方の締約国又は当該一方の締約国の地方政府、地方公共団体若しくは居住者である揚合には、当該一方の締約国において生じたものとされる。ただし、利子の支払者(締約国の居住者であるかないかを問わない)が一方の締約国内に恒久的施設又は固定的施設を有する場合において、当該利子の支払の基因となった債務が当該恒久的施設又は固定的施設について生じ、かつ、当該利子が当該恒久的施設又は固定的施殼によって負担されるものであるときは、当該利子は、当該恒久的施設又は固定的施設の存在する当該一方の締約国内において生じたものとされる。
8 利子の支払の基因となった債権について考慮した場合において、「利子の支払者と受益者との間又はその双方と第三者との間の特別の関係により、利子の額が、その関係がないとしたならば支払者及び受益者が合意したとみられる額を超えるときは、この条の規定は、その合意したとみられる額についてのみ適用する。この場合には、支払われた額のうち当該超過分に対し、この協定の他の規定に妥当な考慮を払った上、各締約国の法令に従って租税を課することができる。
第十二条
1 一方の締約国内において生じ、他方の締約国の居住者に支払われる使用料に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。
2 1の使用料に対しては、当該使用料が生じた締約国においても、当該締約国の法令に従って租税を課することができる。その租税の額は、当該使用料の受領者が当該使用料の受益者である場合には、当該使用料の額の十パーセントを超えないものとする。
3 この条において、「使用料」とは、文学上、美術上若しくは学術上の著作物・(映画フィルム及びラジオ放送用又はテレビジョン放送用のフィルム又はテープを含む。)の著作権、特許権、商標権、意匠、模型、図面、秘密方式若しくは秘密工程の使用若しくは使用の権利の対価として、産業上、商業上若しくは学術上の設備の使用若しくは使用の権利の対価として、又は産業上、商業上若しくは学術上の経験に関する情報の対価として受領するすべての種類の支払金をいう。
4 1及び2の規定は、一方の締約国の居住者である使用料の受益者が、当該使用料の生じた他方の締約国において当該他方の締約国内にある恒久的施設を通じて事業を行い又は当該他方の締約国において当該他方の締約国内にある固定的施設を通じて独立の人的役務を提供する場合において、当該使用料の支払の基因となった権利又は財産が当該恒久的施設又は当該固定的施設と実質的な関連を有するものであるときは、適用しない。この場合には、第七条又は第十四条の規定を適用する。
5 使用料は、その支払者が一方の締約国又は当該一方の締約国の地方政府、地方公共団体若しくは居住者である場合には、当該一方の締約国内において生じたものとされる。ただし、使用料の支払者(締約国の居住者であるかないかを問わない。)が一方の締約国内に恒久的施設又は固定的施設を有する場合において、当該使用料を支払う債務が当該恒久的施設又は固定的施設について生じ、かつ、当該使用料が当該恒久的施設又は固定的施設によって負担されるものであるときは、当該使用料は、当該恒久的施設又は個定的施設の存在する当該一方の締約国内において生じたものとされる。
6 使用料の支払の基因となった使用、権利又は情報について考慮した場合において、使用料の支払者と受益者との間又はその双方と第三者との問の特別の関係により、使用料の額が、その関係がないとしたならば支払者及び受益者が合意したとみられる額を超えるときは、この条の規定は、その合意したとみられる額についてのみ適用する。この場合には、支払われた額のうち当該超過分に対し、この協定の他の規定に妥当な考慮を払った上、各締約国の法令に従って租税を課することができる。
第十三条
1 一方の締約国の居住者が第六条に規定する不動産で他方の締約国内に存在するものの譲渡によって取得する収益に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。
2、一方の締約国の企業が他方の締約国内に有する恒久的施設の事業用資産の一部を成す財産(不動産を除く。)の譲渡又は一方の締約国の居住者が独立の人的役務を提供するため他方の締約国内において使用することのできる固定的施設に係る財産(不動産を除く。)の譲渡から生ずる収益(単独に若しくは企業全体として行われる当該恒久的施設の譲渡又は当該固定的施設の譲渡から生ずる収益を含む。)に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。
3 一方の締約国の居住者が国際運輸に運用する船舶又は航空機及びこれらの船舶又は航空機の運用に係わる財産(不動産を除く。)の譲渡によって取得する収益に対しては、当該一方の締約国においてのみ租税を課することができる。
4 1から3までに規定する財産以外の財産の譲渡から生ずる収益に対しては、譲渡者が居住者とされる締約国においてのみ租税を課することができる。
第十四条
1 一方の締約国の居住者が自由職業その他の独立の性格を有する活動について取得する所得に対しては、その者が自己の活動を行うため通常使用することのできる固定的施設を他方の締約国内に有せず、かつ、その者が当該年を通じ合計百八十三日を超える期間当該他方の締約国内に滞在しない限り、当該一方の締約国においてのみ租税を課することができる。その者がそのような固定的施設を有する場合又は前記の期間当該他方の締約国内に滞在する場合には、当該所得に対し国は、当該固定的施設に帰せられる部分又は前記の期問を通じ当該他方の締約国内において取得した部分についてのみ、当該他方の締約国において租税を課するごとができる。
2 「自由職業」には、特に、学術上、文学上、美術上及び教育上の独立の活動並びに医師、弁護士、技術士、建築士、歯科医師及び公認会計士の独立の活動を含む。
第十五条
1 次条及び第十八条から第二十一条までの規定が適用される場合を除くほか、一方の締約国の居住者がその勤務について取得する給料、賃金その他これらに類する報酬に対しては、勤務が他方の締約国内において行われない限り、当該一方の締約国においてのみ租税を課することができる。勤務が他方の締約国内において行われる場合には、当該勤務から生ずる報酬に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。
2 1の規定にかかわらず、一方の締約国の居住者が他方の締約国内において行う勤務について取得する報酬に対しては、次の(a)から(c)までに掲げることを条件として、当該一方の締約国においてのみ租税を課することができる。
(a)報酬の受領者が当該年を通じて合計百八十三日を超えない期間当該他方の締約国内に滞在すること。
(b)報酬が当該他方の締約国の居住者でない雇用者又はこれに代わる者から支払われるものであること。
(c)報酬が雇用者の当該他方の締約国内に有する恒久的施設又は固定的施設によって負担されるものでないこと。
3 1及び2の規定にかかわらず、一方の締約国の企業が国際運輸に運用する船舶又は航空機内において行われ勤務に係る報酬に対しては、当該一方の締約国において租税を課することができる。
第十六条
一方の締約国の居住者が他方の締約国の居住者である法人の役員の資格で取得する役員報酬その他これに類する支払金に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。
第十七条
1 第十四条及び第十五条の規定にかかわらず、演劇、映画、ラジオ若しくはテレビジョンの俳優、音楽家その他の芸能人又は運動家が芸能人又は運動家としての個人的活動によって取得する所得に対しては、当該芸能人又は運動家の活動が行われた締約国において租税を課することができる。もつとも、そのような活動が両締約国の政府間で合意された文化交流のための特別の計画に基づき他方の締約国の居住者である個人により行われる場合には、当該所得については、そのような活動が行われた締約国において租税を免除する。
2 芸能人又は運動家としての個人的活動に関する所得が当該芸能人又は運動家以外の者に帰属する場合には、当該所得に対しては、第七条、第十四条及び第十五条の規定にかかわらず、当該芸能人又は運動家の活動が行われた締約国において租税を課することができる。
もつとも、そのような所得が両締約国の政府間で合意された文化交流のための特別の計画に基づき他方の締約国の居住者である個人によって行われる活動から生じ、かつ、当該他方の締約国の居住者である他の者に帰属する場合には、当該所得については、そのような活動が行われた締約国において租税を免除する。
第十八条
次条2の規定が適用される場合を除くほか、過去の勤務につき一方の締約国の居住者に支払われる退職年金その他これに類する報酬に対しては、当該一方の締約国においてのみ租税を課することができる。
第十九条
1(a)政府の職務の遂行として一方の締約国又は当該一方の締約国の地方政府若しくは地方公共団体に対し提供される役務
につき、個人に対し、当該一方の締約国又は当該一方の締約国の地方政府若しくは地方公共団体によって支払われる
報酬(退職年金を除く。)に対しては、当該一方の締約国においてのみ租税を課することができる。
(b)もつとも、当該役務が他方の締約国内において提供され、かつ、(a)の個人が次の@又はAに該当する当該他方の締約
国の居住者である場合には、その報酬に対しては、当該他方の締約国においてのみ租税を課することができる。
@当該他方の締約国の国民
A専ら当該役務を提供するため当該他方の締約国の居住者となった者でないもの
2(a)一方の締約国又は当該一方の締約国の地方政府若しくは地方公共団体に対し提供される役務につぎ、個人に対し、当
該一方の締約国若しくは当該一方の締約国の地方政府若しくは地方公共団体によって支払われ、又は当該一方の締約
国若しくは当該一方の締約国の地方政府若しくは地方公共団体が拠出した基金から支払われる退職年金に対しては、
当該一方の締約国においてのみ租税を課することができる。
(b)もつとも、(a)の個人が他方の締約国の居住者であり、かつ、当該他方の締約国の国民である場合には、その退職年金
に対しては、当該他方の締約国においてのみ租税を課することができる。
3 一方の締約国又は当該一方の締約国の地方政府若しくは地方公共団体の行う事業に関連して提供される役務につき支払われる報酬又は退職年金については、第十五条から前条までの規定を適用する。
第二十条
大学、学校その他の公認された教育機関において教育又は研究を行うため一方の締約国を訪れ、二年を超えない期間一時的に滞在する教授又は教員であって、現に他方の締約国の居住者であり、又は訪れる直前に他方の締約国の居住者であったものに対しては、その教育又は研究に係る報酬につき、当該他方の締約国にあってのみ租税を課することができる。
第二十一条
1 一方の締約国を訪れる直前に他方の締約国の居住者であつた個人であって、専ら、
(a)当該一方の締約国内にある大学、学校その他の公認された教育機関の学生として、
(b)政府若しくは宗教、慈善、学術、文芸若しくは教育の団体から勉学若しくは研究を主たる目的とする交付金、手当若し
くは奨励金を受領する者として、又は
(c)事業修習者として、当該一方の締約国内に一時的に滞在するものは、当該一方の締約国に最初に到着した日から五課税 年度を超えない期間、次のものにつき当該一方の締約国において租税を免除される。
@生計、教育、勉学、研究又は訓練のための海外からの送金
A交付金、手当又は奨励金
B当該他方の締約国の居住者である雇用者によって支払われる当該一方の締約国内における人的役務に対する報酬
C当該一方の締約国内における人的役務に対する報酬(Bの報酬を除く。)で、当該一方の締約国が日本国である場合に
あっては年問六十万円、当該一方の締約国がインドネシアである場合にあっては年間九十万インドネシア・ルピアを
超えないもの
2 一方の締約国を訪れる直前に他方の締約国の居住者であつた個人であって、当該他方の締約国の企業若しくは一(b)の団体の使用人として又はこれらの企業若しくは団体との契約に基づき、専ら技術上、職業上又は事業上の経験の習得のため十二箇月を超えない期間当該一方の締約国内に一時的に滞在するものは、当該経験の習得に直接関係のある役務に対するその滞在期間の報酬につき、当該一方の締約国において租税を免除される。ただし、当該個人が海外から受領する報酬と当該一方の締約国内において支払われる報酬との合計額が、当該一方の締約国が日本国である場合にあっては年問百八十万円、当該一方の締約国がインドネシアである場合にあっては年間二百七十万インドネシア・ルピアを超えない場合に限る。
3 一方の締約国を訪れる直前に他方の締約国の居住者であつた個人であって、当該一方の締約国の政府との取決めに基づき専ら勉学、研究又は訓練のため十二箇月を超えない期間当該一方の締約国内に一時的に滞在するものは、その勉学、研究又は訓練に直接関係のある役務に対する報酬につき、当該一方の締約国において租税を免除される。
4 1から3までの規定にかかわらず、これらの規定のうち二以上の規定によって免除を受ける資格が認められる期間については、個人は、そのような資格について定める規定のうち自己の選択する一の規定によってのみ免除を受けることができる。
5 この条の規定の適用上、「政府」には、一方の締約国の地方政府又は地方公共団体を含むものとする。
第二十二条
1 一方の締約国の居住者の所得(源泉地を問わない。)で前各条に規定がないものに対しては、当該一方の締約国においてのみ租税を課すことができる。
2 1の規定は、一方の締約国の居住者である所得(第六条2に規定する不動産から生ずる所得を除く。)の受領者が、他方の締約国において当該他方の締約国内にある恒久的施設を通じて事業を行い又は当該他方の締約国において当該他方の締約国内にある固定的施設を通じて独立の人的役務を提供する場合において、当該所得の支払の基因となった権利又は財産が当該恒久的施設又は当該固定的施設と実質的な関連を有するものであるときは、当該所得については、適用しない。この場合には、第七条又は第十四条の規定を適用する。
第二十三条
1 日本国以外の国において納付される租税を日本国の租税から控除することに関する日本国の法令に従い、
(a)日本国の居住者がこの協定の規定に従ってインドネシアにおいて租税を課される所得をインドネシアにおいて取得する
場合には、当該所得について納付されるインドネシアの租税の額は、当該居住者に対して課される日本国の租税の額か
ら控除する。ただし、控除の額は、日本国の租税の額のうち当該所得に対応する部分を超えないものとする。
(b)インドネシアにおいて取得される所得が、インドネシアの居住者である法人によりその議決権のある株式又はその発行
済株式の少なくとも二十五パーセントを所有する日本国の居住者である法人に対して支払われる配当である場合には、
日本国の租税からの控除を行うに当たり、当該配当を支払う法人がその所得について納付するインドネシアの租税を考
慮に入れるものとする。
2(a) 1(a)の規定の適用上、インドネシアの租税は、次のいずれかのことを条件として、常に、第十条2(a)の規定が適用さ
れる配当、第十一条2の規定が適用される利子及び第十二条2の規定が適用される使用料については十パーセントの率
で、第十条2(b)の規定が適用される配当については十五パーセントの率で支払われたものとみなす。
@当該配当、利子又は使用料が、インドネシアの居住者である法人であって、支払の時に外国投資に関する千九百六
十七年法第一号を改正補足する千九百七十年法第十一号第一条によって改正された外国投資に関する千九百六十七年
法第一号に基づく投資優先部門の産業に従事するものによって支払われたものであること。ただし、同法がこの協定
の署名の日以後改正されていないこと又はその改正がその基本的性格に影響を及ぼさない程度の軽微な点についての
みのものであることを条件とする。
A当該配当、利子又は使用料につき、@にいう改正された外国投資に関する千九百六十七年法第一号第十六条3の規定
によりインドネシアの租税が免除又は軽減されていること。
B当該配当、利子又は使用料につき、この協定の署名の日の後にインドネシアの法令に導入されるインドネシアの経
済開発を促進するための他の特別の奨励措置で両締約国の政府が合意するものに従ってインドネシアの租税が免除又
は軽減されていること。
(b) 1(b)の規定の適用上、「納付するインドネシアの租税」には、次のいずれかのものに従って免除又は軽減が行われない
としたならば納付されたとみられるインドネシアの租税の額を含むものとみなす。
@ (a)@にいう改正された外国投資に関する千九百六十七年法第一号第十六条1から3までの規定
A (a)@にいう改正された外国投資に関する千九百六十七年法第一号第十五条4dの規定
B この協定の署名の日の後にインドネシアの法令に導入されるインドネシアの経済開発を促進するための他の特別の奨
励措置で両締約国の政府が合意するもの
3 インドネシアにおいては、二重課税は、次のとおり除去される。
(a)インドネシアは、インドネシアの居住者に対して租税を課する場合には、その課税標準にこの協定の規定に従って日本
国において租税を課される所得を含ませることができる。
(b)インドネシアの居住者がこの協定の規定に従って日本国において租税を課される所得を日本国において取得する場合に
は、当該所得について納付される日本国の租税の額は、当該居住者に対して課されるインドネシアの租税の額から控除
する。ただし、控除の額は、インドネシアの租税の額のうち当該所得に対応する部分を超えないものとする。
第二十四条
1 一方の締約国の国民は、他方の締約国において、同様の状況にある当該他方の締約国の国民に課されており若しくは課されることがある租税若しくはこれに関連する要件以外の租税若しくはこれに関連する要件又はより重い租税若しくはこれに関連する要件を課されることはない。
2 一方の締約国の企業が他方の締約国内に有する恒久的施設に対する租税は、当該他方の締約国において、同様の活動を行う当該他方の締約国の企業に対して課される租税よりも不利に課されることはない。
この2の規定は、一方の締約国に対し、家族の状況又は家族を扶養するための負担を理由として自国の居住者に認める租税上の人的控除、救済及び軽減を他方の締約国の居住者に認めることを義務付けるものと解してはならない。
3 第九条、第十一条8又は第十二条6の規定が適用される場合を除くほか、一方の締約国の企業が他方の締約国の居住者に支払った利子、使用料その他の支払金については、当該企業の課税対象利得の決定に当たって、当該一方の締約国の居住者に支払われたとした場合における条件と同様の条件で控除するものとする。
4 一方の締約国の企業であってその資本の全部又は一部が他方の締約国の一又は二以上の居住者により直接又は間接に所有され又は支配されているものは、当該一方の締約国において、当該一方の締約国の類似の他の企業に課されており若しくは課されることがある租税若しくはこれに関連する要件以外の租税若しくはこれに関連する用件又はより重い租税若しくはこれに関連する要件を課されることはない。
5 1から4までの規定にかかわらず、インドネシアは、次の法令によって与えられる租税上の特典を享受する者をその国民に限定することができる。
(a)国内投資に関する千九百六十八年法第六号。ただし、同法がこの協定の署名の日以後改正されていないこと又はその改
正がその基本的性格に影響を及ぼさない程度の軽微な点についてのみのものであることを条件とする。
(b)インドネシアの経済開発計画のためにインドネシアにおいて公布されるその他の法令であって、1から4までの規定を
適用しないことにつき両締約国の政府が合意するものをいう。
6 この条において、「租税」とは、この協定の対象である租税をいう。
第二十五条
1 いずれか一方の又は双方の締約国の措置によりこの協定の規定に適合しない課税を受け又は受けることになると認める者は、当該事案について、当該締約国の法令に定める救済手段とは別に、自己が居住者である締約国の権限のある当局に対して又は当該事案が前条1の規定の適用に関するものである場合には自己が国民である締約国の権限のある当局に対して、申立てをすることができる。当該申立ては、この協定の規定に適合しない課税に係る当該措置の最初の通知の日から三年以内に、しなければならない。
2 権限のある当局は、1の申立てを正当と認めるが、満足すべき解決を与えることができない場合には、この協定の規定に適合しない課税を回避するため、他方の締約国の権限のある当局との合意によって当該事案を解決するよう努める。成立したすべての合意は、両締約国の法令上のいかなる期間制限にもかかわらず、実施されなければならない。
3 両締約国の権限のおる当局は、この協定の解釈又は適用に関して生ずる困難又は疑義を合意によって解決するよう努める。両締約国の権限のある当局は、また、この協定に定めのない場合における二重課税を除去するため、相互に協議することができる。
4 両締約国の権限のある当局は、2及び3の合意に達するため、直接相互に通信することができる。
第二十六条
1 両締約国の権限のある当局は、この協定を実施す為ため、この協定の対象である租税に関する脱税を防止するため、又はこの協定の対象である租税の回避に対処することを且的とする法規を実施するために必要な情報を交換するものとする。
交換された情報は、秘密として取り扱うものとし、この協定の対象である租税の賦課徴収に関与する者又は当局(裁判所を含む。)、これらの租税に関する不服申立宅についての決定に関与する者又は当局(裁判所を含む。)及び当該情報に関係を有する者以外のいかなる者又は当局にも開示してはならない。
2 1の規定は、いかなる場合にも、一方の締約国に対し、次のことを行う義務を課するものと解してはなちない。
(a)当該一方の締約国又は他方の締約国の法令及び行政上の慣行に抵触する行政上の措置をとること。
(b)当該一方の締約国又は他方の締約国の法令の下において又は行政の通常の運営において入手することができない情報を
提供すること。
(c)営業上、事業上、産業上、商業上若しくは職業上の秘密若しくは取引の過程を明らかにするような情報又は公開するこ
とが公の秩序に反することになる情報を提供すること。
第二十七条
この協定のいかなる規定も、両締約国の政府が、両締約国間の経済協力又は技術協力に関連して、租税につき特別に取り決めること(租税の免除につき取り決めることを含む。)を妨げるものと解してはならない。
第二十八条
この協定のいかなる規定も、国際法の一般原則又は特別の協定に基づく外交官又は領事官の租税上の特権に影響を及ぼすものではない。
第二十九条
1 この協定は、批准されなければならない。批准書は、できる限り速やかにジャカルタで交換されるものとする。
2 この協定は、批准書の交換の日の後三十日目の日に効力を生ずるものとし、双方の締約国において、この協定が効力を生ずる年の翌年の一月一日以後に開始する各課税年度において生ずる所得について適用する。
第三十条
この協定は、無期限に効力を有する。ただし、いずれの一方の締約国も、この協定の効力発生の日から三年の期間が満了した後に開始する各年の六月三十日以前に、外交上の経路を通じて他方の締約国に対し書面による終了の通告を行うことができる。
この場合には、この協定は、双方の締約国において、その通告が行われた年の翌年の一月一日以後に開始する各課税年度において生ずる所得について効力を失う。
以上の証拠として、下名は、各自の政府から正当に委任を受けてこの協定に署名した。
千九百八十二年三月三日に東京で、英語により本書二通を作成した。
日本国政府のために
櫻内義雄
インドネシア共和国政府のために
スルヨハディプロジョ
議定書
所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とインドネシア共和国との間の協定(以下「協定」という。)の署名に当たり、下名は、協定の不可分の一部を成す次の規定を協定した。
1 協定第五条8に関し、一方の締約国内において専ら又は主として他方の締約国の企業のために行動する仲立人、問屋その他の代理人は、同条8に規定する独立の地位を有する代理人とされない。
2 協定第八条に関し、同条に規定する船舶を国際運輸に運用することによって取得する利得は、自己の計算と責任において海運業を営む一方の締約国の企業が取得する利得に限る。
3 協定第十六条に関し、「法人の役員」には、インドネシアの居住者である法人の業務執行役員及び業務監督役員を含む。
4 協定第二十三条2(b)の規定の適用上、「納付するインドネシアの租税」には、同条2(b)に掲げる規定又は措置に従って投資所得控除の適用を受けたことによりインドネシアの居住者である法人に生じた欠損金の繰越し又は繰戻しが行われないとしたならば納付されたとみられるインドネシアの租税の額は、含まない。ただし、同条2(a)@にいう改正された外国投資に関する千九百六十七年法第一号第十六条3の規定によりインドネシアの租税を免除又は軽減されたインドネシアの居住者である法人については、この限りでない。
5(a) 協定のいかなる規定も、インドネシアが、日本国の居住者である法人でインドネシア内に恒久的施設を有するものの
収益(船舶又は航空機を国際運輸に運用することによって取得するものを除く。)に対し、協定第七条の規定に従い、
千九百七十年法第十号によって改正補足された千九百五十九年配当税規則第3b条bに係る利子、配当及び使用料に対
する税を課することを妨げるものと解してはならない。ただし、同条bがこの議定書の署名の日以後改正されていな
いこと又はその改正がその基本的性格に影響を及ぼさない程度の経微な点についてのみのものであることを条件とす
る。この(a)に規定する税を課する場合において、当該収益が当該法人がインドネシア共和国政府又はインドネシアの
関係国営石油会社との間の石油又は天然ガスに係る生産分与契約に基づいて取得する収益である場合を除くほか、こ
の(a)に規定する税の額は、当該収益の額の十パーセントを超えないものとする。
(b)日本国の居住者である法人でインドネシア内に恒久的施設を有するものがインドネシア共和国政府又はインドネシア
の国営石油会社との間の石油又は天然ガスに係る生産分与契約に基づいて取得する収益に対する(a)に規定する税は、
インドネシアにおいて、第三国の居住者である法人でインドネシア内に恒久的施設を有するものがインドネシア共和
国政府又はインドネシアの関係国営石油会社との間の石油又は天然ガスに係る生産分与契約に基づいて取得する収益
に対して課せられる(a)に規定する税よりも不利に課せられることはない。
(c)この5の規定の適用上、「収益」とは、インドネシアの居住者でない法人がインドネシア内に有する恒久的施設に帰
せられる利得の額から、当該利得に対して課せられるインドネシアの租税((a)に規定される税を除く。)の額を控除
した額をいう。
以上の証拠として、下名は、各自の政府から正当に委任を受けてこの協定に署名した。
千九百八十二年三月三日に東京で、英語により本書二通を作成した。
日本国政府のために
櫻内義雄
インドネシア共和国政府のために
スルヨハディプロジョ
○日本国とインドネシア共和国との間の平和条約 [昭和三十三年四月十五日号外
条約 第三号]
〔総理・各省大臣署名〕
日本国政府とインドネシア共和国政府との間の平和条約をここに公布する。
日本国政府とインドネシア共和国政府との間の平和条約
日本国及びインドネシア共和国は、
両国間の戦争状態を終結し、国際連合憲章の原則に適合して両国国民の共通の福祉の増進と国際の平和及び安全の維持とのため友好的な連携の下に協力することを希望して、
この条約を締結することに決定し、よつて、その全権委員として次のとおり任命した。
日本国
外務大臣 藤山愛一郎
インドネシア共和国
外務大臣 スバンドリオ
これらの全権委員は、互にその全権委任状を示し、それが良好妥当であると認められた後、次の諸条を協定した。
第一条
日本国とインドネシア共和国との間の戦争状態は、この条約が効力を生ずる日に終了する。
第二条
両締約国の間及び両締約国の国民相互の間には、堅固なかつ永久の平和及び友好の関係が存在するものとする。
第三条
両締約国は、千九百五十五年四月十八日から二十四日までバンドンにおいて開催されたアジア・アフリカ会議における決定の精神に従って両国間の経済関係をさらに緊密化することを希望する。
よつて、
(a) 両締約国は、その貿易、海運、航空その他の経済関係を安定したかつ友好的な基礎の上に置くために、条約又は協定を締結するための交渉をできる限りすみやかに開始するものとする。
(b) 該当する条約又は協定が締結されるまでの間、両締約国は、両国間の貿易、海運その他の経済関係の分野において、いかなる第三国に与える待遇に比較しても無差別な待遇を相互に与えるものとする。
第四条
1 日本国は、戦争中に日本国が与えた損害及び苦痛を償うためインドネシア共和国に賠
償を支払う用意がある。しかし、日本国が存立可能な経済を維持すべきものとすれば、日本国の資源は、戦争中に日本国がインドネシア共和国その他の国に与えたすべての損害及び苦痛に対し完全な賠償を行い、かつ、同時に日本国の他の債務を履行するためには十分でないことが承認される。
よつて、
(a) 日本国は、別に合意される細目規定に従って、総額二億二千三百八万アメリカ合衆国ドル(二二三、〇八〇、〇〇〇ドル)に等しい八百三億八百八十万円(八〇、三〇八、八〇〇、〇〇〇円)の価値を有する日本国の生産物及び日本人の役務を、十二年の期間内に、賠償としてインドネシア共和国に供与することに同意する。この生産物及び役務の供与は、最初の十一年の期間において、二千万アメリカ合衆国ドル(二〇、〇〇〇、〇〇〇ドル)に等しい七十二億円(七、二〇〇、〇〇〇、〇〇〇円)の年平均額により行い、未供与分を第十二年目に供与するものとする。
(b)(I) インドネシア共和国は、この条約の効力発生の時にその管轄内にある日本国及び日本国民(法人を含む。)のすべての財産、権利及び利益を差し押え、留置し、清算し、その他なんらかの方法で処分する権利を有する。この(I)に掲げられる財産、権利及び利益は、現在、封鎖され、若しくは名義を変えられており、又はインドネシア共和国の敵産管理当局の占有若しくは管理に係る財産、権利及び利益で、同当局の管理の下におかれた時に日本国又は日本国民(法人を含む。)に属し、又はこれらのために保有され、若しくは管理されていたものを含む。
(II) 次のものは(I)に定める権利から除く。
(i) 日本国政府が所有し、かつ、外交目的又は領事目的に使用されたすべての不動産、家具及び備品並びに日本国の外交職員又は領事職員が所有したすべての個人の家具、用具類その他の投資的性質をもたない私有財産で外交機能又は領事機能の遂行に通常必要であつたもの
(ii) 宗教団体又は私的慈善団体に属し、かつ、もっぱら宗教又は慈善の目的に使用された財産
(iii) 日本国とインドネシア共和国との間における千九百四十五年九月二日後の貿易、金融その他の関係の再開の結果としてインドネシア共和国の管轄内にはいつた財産、権利及び利益
(iv) 日本国若しくは日本国民の債務、日本国に所在する有体財産に関する権利、権原若しくは利益、日本国の法律に基いて組織された企業に関する利益又はこれらについての証書。ただし、この除外は、日本国の通貨で表示された日本国及びその国民の債務にのみ適用する。
(III) (II)に例外として掲げられた財産は、その保存及び管理のために要した合理的な費用が支払われることを条件として、返還しなければならない。これらの財産が清算されているときは、その代金を返還しなければならない。
(IV) (I)に定める財産を差し押え、留置し、清算し、その他なんらかの方法で処分する権利は、インドネシア共和国の法律に従って行使されるものとし、所有者は、これらの法律によって与えられる権利のみを有するものとする。
2 インドネシア共和国は、前項に別段の定がある場合を除くほか、インドネシア共和国のすべての賠償請求権並びに戦争の遂行中に日本国及びその国民が執った行動から生じたインドネシア共和国及びその国民のすべての他の請求権を放棄する。
第五条
1 日本国は、戦争から生じ、又は戦争状態が存在したために執られた行動から生じたインドネシア共和国及びその国民に対する日本国及びその国民のすべての請求権を放棄する。
2 前記の放棄には、千九百三十九年九月一日から千九百四十五年九月二日までの間に日本の船舶に関して旧オランダ領東インド又はインドネシア共和国が執った行動から生じた請求権並びに旧オランダ領東インド又はインドネシア共和国の手中にあつた日本人の捕虜及び被抑留者に関して生じた請求権及び債権が含まれる。ただし、千九百四十五年九月二日以後に制定されたインドネシア共和国の法律で特に認められた日本国民の請求権を含まない。
第六条
この条約の解釈又は適用から生ずる紛争は、まず交渉により解決するものとし、交渉の開始の時から六箇月の期間内に解決に至らないときは、いずれか一方の締約国の要請により、国際司法裁判所に決定のため付託されるものとする。
第七条
この条約は、批准されなければならない。この条約は、批准書の交換の日に効力を生ずる。批准書の交換は、東京でできる限りすみやかに行われなければならない。
以上の証拠として、下名の全権委員は、この条約に署名調印した。
千九百五十八年一月二十日にジャカルタで、日本語、インドネシア語及び英語により本書二通を作成した。解釈に相違があるときは、英語の本書による。
日本国のために
藤山愛一郎
インドネシア共和国のために
スバンドリオ
○日本国とインドネシア共和国との間の賠償協定 [昭和三十三年四月十五日号外
条約 第四号]
〔総理・各省大臣署名〕
日本国政府とインドネシア共和国政府との間の賠償協定をここに公布する。
日本国政府とインドネシア共和国政府との間の賠償協定
日本国及びインドネシア共和国は、
千九百五十八年一月二十日にジャカルタで署名された日本国とインドネシア共和国との間の平和条約第四条1(a)の規定の実施に関する協定を締結することを希望し、
よつて、このためそれぞれの全権委員を任命した。これらの全権委員は、互に全権委任状を示してそれが良好妥当であると認められた後、次の諸条を協定した。
第一条
1 日本国は、現在において八百三億八百八十円(八〇、三〇八、八〇〇、〇〇〇円)に換算される二億二千三百八万アメリカ合衆国ドル(二二三、〇八〇、〇〇〇ドル)に等しい円の価値を有する日本国の生産物及び日本人の役務を、この協定の効力発生の日から十二年の期間内に、以下に定める方法により、賠償としてインドネシア共和国に供与するものとする。
2 前項に定める生産物及び役務の供与は、最初の十一年の期間において、現在において七十二億円(七、二〇〇、〇〇〇、〇〇〇円)に換算される二千万アメリカ合衆国ドル(二〇、〇〇〇、〇〇〇ドル)に等しい円の年平均額により行い、未供与分を第十二年目に供与するものとする。
第二条
1 賠償として供与される生産物及び役務は、インドネシア共和国政府が要請し、かつ、両政府が合意するものでなければならない。これらの生産物及び役務は、この協定の附属書に掲げる計画の中から選択される計画に必要とされる項目からなるものとする。ただし、インドネシア共和国政府が附属書に掲げる計画以外の計画に充てるため要請する項目は、両政府間の合意により、賠償として供与される生産物及び役務に含めることができる。
2 賠償として供与される生産物は、資本財とする。ただし、インドネシア共和国政府の要請があつたときは、両政府間の合意により、資本財以外の生産物を日本国から供与することができる。
3 この協定に基く賠償は、日本国とインドネシア共和国との間の通常の貿易が阻害されないように、かつ、外国為替上の追加の負担が日本国に課されないように、実施しなければならない。
第三条
両政府は、各年度に日本国が供与する生産物及び役務を定める年度実施計画(以下「実施計画」という。)を協議により決定するものとする。
第四条
1 第六条1の使節団は、各年度の実施計画に従って生産物及び役務の供与が行われるため、インドネシア共和国政府に代って、日本国民又はその支配する日本国の法人と直接に契約を締結するものとする。
2 すべてのそのような契約(その変更を含む。)は、(a)この協定の規定、(b)両政府がこの協定の実施のため行う取極の規定及び(c)当該時に適用される実施計画に合致するものでなければならない。これらの契約は、前記の基準に合致するものであるかどうかについて認証を得るため、指定された日本国の当局に送付されるものとする。この認証は、原則として十四日以内に行われるものとする。定められた期間内に認証が得られなかつたときは、その契約は、第八条の合同委員会に付託され、合同委員会の勧告に従って処理されるものとする。その勧告は、合同委員会がその契約を受領した後三十日以内に行われるものとする。この項に定めるところに従って認証を得た契約は、以下「賠償契約」という。
3 すべての賠償契約は、その契約から又はこれに関連して生ずる紛争が、一方の契約当事者の要請により、両政府間で行われることがある取極に従って商事仲裁委員会に解決のため付託される旨の規定を含まなければならない。両政府は、正当になされたすべての仲裁判断を最終的なものとし、かつ、執行することができるようにするため必要な措置を執るものとする。
4 1の規定にかかわらず、賠償としての生産物及び役務の供与は、賠償契約なしで行うことができる。ただし、各場合について両政府間の合意によらなければならない。
第五条
1 日本国政府は、第一条の規定に基く賠償義務の履行のため、賠償契約により第六条1の使節団が負う債務並びに前条4の規定による生産物及び役務の供与の費用に充てるための支払を、第九条の規定に基いて定められる手続によって、行うものとする。その支払は、日本円で行うものとする。
2 日本国は、前項の規定に基く円による支払を行うことにより、及びその支払を行った時に、その支払に係る生産物及び役務をインドネシア共和国に供与したものとみなされ、第一条の規定に従い、その円による支払金額に等しいアメリカ合衆国ドルの額まで賠償義務を履行したものとする。
第六条
1 日本国は、インドネシア共和国政府の使節団(この協定において「使団節」という。)が、この協定の実施(賠償契約の締結及び実施を含む。)を任務とする同政府の唯一かつ専管の機関として日本国内に設置されることに同意する。
2 使節団の任務の効果的の遂行のため必要であり、かつ、もっぱらその目的に使用される使節団の日本国における事務所は、東京及び(又は)両政府間で合意することがある他の場所に設置することができる。
3 使節団の日本国における事務所の構内及び記録は、不可侵とする。使節団は、暗号を
使用することができる。使節団に属し、かつ、直接その任務の遂行のため使用される不動産は、不動産取得税及び固定資産税を免除される。使節団の任務の遂行から生ずることがある使節団の所得は、日本国における課税を免除される。使節団が公用のため輸入する財産は、関税その他輸入について又は輸入に関連して課される課徴金を免除される。
4 使節団は、他の外国使節団に通常与えられる行政上の援助で使節団の任務の効果的な遂行のため必要とされるものを日本国政府から与えられるものとする。
5 インドネシア共和国の国民である使節団の長、使節団の上級職員二人及び2の規定に従って設置される事務所の長は、国際法及び国際慣習に基いて一般的に認められる外交上の特権及び免除を与えられる。使節団の任務の効果的な遂行のため必要があると認められたときは、前記の上級職員の数は、両政府間の合意により増加することができる。
6 インドネシア共和国の国民であり、かつ、通常日本国内に居住していない使節団のその他の職員は、自己の職務の遂行について受ける報酬に対する日本国における課税を免除され、かつ、日本国の法令の定めるところにより、自用の財産に対する関税その他輸入について又は輸入に関連して課される課徴金を免除される。
7 賠償契約から若しくはこれに関連して生ずる紛争が仲裁により解決されなかつたき、又は当該仲裁判断が履行されなかつたときは、その問題は、最後の解決手段として、日本国の管轄裁判所に提起することができる。この場合において、必要とされる訴訟手続上の目的のためにのみ、使節団の法務部長の職にある者は、訴え、又は訴えられることができるものとし、そのために使節団における自己の事務所において訴状その他の訴訟書類の送達を受けることができるものとする。ただし、訴訟費用の担保を供する義務を免除される。使節団は、3及び5に定めるところにより不可侵及び免除を与えられてはいるが、前記の場合において管轄裁判所が行った最終の裁判を、使節団を拘束するものとして受諾するものとする。
8 最終の裁判の執行に当り、使節団に属し、かつ、その任務の遂行のため使用される土地及び建物並びにその中にある動産は、いかなる場合にも強制執行を受けることはない。
第七条
1 両政府は、この協定の円滑なかつ効果的な実施のため必要な措置を執るものとする。
2 インドネシア共和国は、日本国が第一条にいう生産物及び役務を供与することができるようにするため、利用することができる現地の労務、資材及び設備を提供するものとする。
3 この協定に基く生産物又は役務の供与に関連してインドネシアにおいて必要とされる日本国民は、インドネシアにおける所要の滞在期間中、その作業の遂行のため必要な便宜を与えられるものとする。
4 日本国の国民及び法人は、この協定に基く生産物又は役務の供与から生ずる所得に関し、インドネシアにおける課税を免除される。
5 インドネシア共和国は、この協定に基いて供与された日本国の生産物が、インドネシ
ア共和国の領域から再輸出されないようにすることを約束する。
第八条
この協定の実施に関する事項について勧告を行う権限を有する両政府間の協議機関として、両政府の代表者で構成される合同委員会を設置する。
第九条
この協定の実施に関する手続その他の細目は、両政府間で協議により合意するものとする。
第十条
この協定の解釈及び実施に関する両政府間の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決するものとする。両政府がこうして解決することできなかつたときは、その紛争は、各政府が任命する各一人の仲裁委員とこうして選定された二人の仲裁委員の合意により定める第三の仲裁委員との三人の仲裁委員からなる仲裁裁判所に決定のため付託するものとする。ただし、第三の仲裁委員は、いずれか一方の国の国民であってはならない。各政府は、いずれか一方の政府が他方の政府から紛争の仲裁を要請する公文を受領した日から三十日の期間内に各一人の仲裁委員を任命しなければならない。第三の仲裁委員については、その期間の後の三十日の期間内に合意されなければならない。一方の政府が当該期間内に仲裁委員を任命しなかつたとき、又は第三の仲裁委員について当該期間内に合意されなかつたときは、いずれか一方の政府は、それぞれ当該仲裁委員又は第三の仲裁委員を任命することを国際司法裁判所長に要請することができる。両政府は、この条の規定に基いて与えられた裁定に服することを約束する。
第十一条
この協定は、批准されなければならない。この協定は、批准書の交換の日又は千九百五十八年一月二十日にジャカルタで署名された日本国とインドネシア共和国との間の平和条約の批准書の交換の日のいずれかおそい日に効力を生ずる。
以上の証拠として、下名の全権委員は、この協定に署名調印した。
千九百五十八年一月二十日にジャカルタで本書二通を作成した。
日本国のために
藤山愛一郎
インドネシア共和国のために
スバンドリオ
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