貿易投資相談・参考事例 |
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| 旧外為法における「ため受け」と「ため払い」 質問事例
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| 現行日本法規と旧法 - 貿易手続全解 旧外為法に関連して、余談になるが、法律が改正された後、旧法を調べるのは、容易でない。総務省行政管理局のWebサイト「法令データ提供システム」にしても、公立の図書館などに置かれている法務省編集の「現行日本法規」全126冊にしても、加除式といって、法律が改正されると、上書きもしくはページを入れ替える仕組みになっている。外為法関係の古い資料を調べようとするなら、国会図書館かジェトロの図書館に出向く必要がある。 私は、平成7年(1995)版「貿易手続全解」(貿易弘報社)をキープしていたので、今や貴重な資料となっている。 |
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| 中国の外為管理における核销制度 ある貿易投資相談会において、次のような相談を受けた。 パートナーと組んで中国から食品機械を輸入することになり、中国側輸出者と日本側輸入者として相談者とパートナーの3社がサインする売買契約を結んだ。パートナーが半額前渡金を支払った。FOB上海が確認された時点で、相談者が残金を支払うことになっている。中国側輸出者も、支払いが別名義になることを了解しているが、この支払い方法で問題ないか? 契約実施にあたって、問題になると思われるポイントとして、次の3点が考えられる。 相談者によると、この変則的な輸入形態は、相談者の会社が創業間もないため、多少なりとも輸入実績をあげたいために考案した形態とのこと。また、中国船社も、one B/L、one consigneeにしてほしいと要望している由。 最も重要な中国側の法規制について、貿易アドバイザー間のMLを通じて情報を求めたところ、大いに問題あることが判明、このアドバイスに基づいてネガティブな回答を相談者に伝えたところ、相談者は納得し、残金の支払いはパートナーにしてもらうことになった。 中国の外為法は、2008年に改正された「中华人民共和国外汇管理条例」だが、“核销”に関する施行細則としては、下記がある。 |
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| 中国の為替管理制度において相殺は可能か? 質問 回答2 |
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| 中国の輸入関税および増値税の免除と還付 相談会に先だって、「在中国の日系企業に先端技術機器を輸出することになったが、中国では、先端技術機器を輸入する場合、税の還付があると聞いている。どの様な手順で進めるのか?」という質問が入った。アドバイザー仲間のMLにも回付、中国専門家からのアドバイスを受けて、次のような回答を準備した。結果的にも、相談者は納得したようだ。 中国当局は、業種によって、外資を、奨励、許可、制限、禁止の4段階にランク付けしている。奨励業種に対しては、外資企業が設備機械等を輸入する場合、国務院の「輸入設備の租税政策を調整することに関する通知」(国発[1997]37 号)により、関税及び増値税の免税扱いを認めている。免税扱いは、輸入する機械が先端技術製品かどうかではなく、認可を受けた事業が奨励業種かどうかにより決められる。 |
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| 中国との委託加工契約における金型の扱い アドバイザー仲間の勉強会で、中国ビジネスには経験のないアドバイザーより、中国でのOEMに関連した相談事例の発表があった。 質問:特殊の小型機械を在中国の日系企業に製造委託することを検討している。中国企業に金型の製造を委託し、そのまま貸与しようと考えていたところ、金型、治具類の貸与はできないため、売り渡しが必要と聞いた。売り渡す場合、先方企業の倒産などによる損失に対し、有効な対処方法を知りたい。 この質問に対し、アドバイザーは次のように回答したとのこと。 契約で、製造委託終了時には日本側がその金型を相当価格で買い取る旨を規定しておくことはできるが、倒産した場合、買取交渉の相手は契約当事者でないため、難しい交渉になると考えられる。殊に相手がその金型を使って製造を継続する意向の場合は、取り戻し以外の解決策を考える必要がある。 上記事例は、加工貿易において、金型の貸与ができないという前提での質疑応答である。 加工貿易に必要な金型は、「加工貿易輸入設備の関連問題に関する対外貿易経済合作部および税関総署の通知」([1998]外経貿政発第383号)第6条において、“臨時輸入(期限は半年以内)する加工貿易の生産に必要な価格を付けない設備(金型、単体設備に限る)については、税関は暫時輸入貨物として処理し、期限を過ぎたものは税金を追徴する。”との規定により、無償輸入・貸与が認められている。 「金型、治具類の貸与ができない」という相談者の論拠は、下記に基づくと思われる。 1.非居住者の外国企業が、中国国内で製作された金型を国内企業へ貸与することは認められない。 2.金型は、『外国投資家投資プロジェクト非免税の輸入商品目録』に属している。 上記2.について、「減免税政策執行中の若干問題を明確にすることに関する通知」(署税発〔2003〕172号)第1条第4項“単独で輸入するHSコード8207の金型は、『外国投資家投資プロジェクト非免税の輸入商品目録』に属し、一般に規則どおりに徴税しなければならない。”との規定により、関税と輸入増値税は徴収されるが、貸与形態を否定するもではない。無償で輸入される金型の関税と増値税は次のように計算される。 金型単体輸入時の関税および増値税の計算方法 ①関税額 = 関税課税価格(金型取得費用+輸送費用) × 関税率(8%) ②増値税額 = 増値税課税価格(関税課税価格+関税額) × 増値税率(17%) 問題は、中国で生産されたものを、貿易行為を介さずに直接、委託先に支給するのは、商行為を行うステータスがないまま商行為を行うことで、違法商行為である。外貨決済や税務などの面でもトラブルの素である。 合法的な貸与方法としては、現地生産させた金型を中国製造メーカーに「保税物流園区」に「輸出」(宛先は金型の設計者である日本企業)してもらい、その日本企業の名義で一時在庫したものを製造委託先が「暫時輸入」する方法(輸出者は日本企業)が考えられる。 形式的に日本に一旦輸出して再輸入したのと同じ扱いになるが、物流は中国国内でトラック運送するだけで済み、短い日数で済む。関税、増値税も同様の扱いである。 具体的な手順等は、保税物流園区に拠点を置いている山九や日通などから聞ける。地域によっては、保税物流園区ではなく、保税物流中心を利用することになるが、基本的に同じである。 |
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| 強制認証制度(CCC) ある相談会で、「中国に機械装置を輸出する商談を進めているが、CCCマークを付与する必要はあるか?」という相談があった。 具体的には、「機械装置に内蔵されているポンプ起動用のモーターは、単体の場合、強制製品認証マーク(China Compulsory Certification:CCC)を付けなければ、中国国内で輸入、販売ができないが、装置そのものは、マーク付与を必要とする機器リスト(「中国CCC 強制認証対象品目一覧表2009 年版」)に掲載されていない。リスト・アップされていないのだから、そのまま輸出しても問題ないのではないか?それとも、該当機器が部品として内蔵されている以上、(財)電機安全環境研究所を通じてCCC認証取得の手配が必要になるのではないか?」というものである。 私は、ジェトロの貿易投資相談Q&Aの編集委員を務めていた時、「中国向け電動コントロール装置の中国での安全基準、製品安全規制」と「中国向け通信機器輸出の際の中国輸出入商品検査局(CCIB)の検査」を担当し、CCCマーク(China Compulsory Certification:強制製品認証マーク)について、ある程度の認識はあったが、実務的には、まったく初めての対応である。 しかも、是非の判断を求められている相談なので、ジェトロの中国専門家に電話をいれて、助言を求めることとした。回答は、「たとえ、内臓部品がCCCマークを必要だとしても、装置そのものが、リストに記載されていなければ、そのまま輸出可能、ただし、将来、モーターが故障して、代わりにモーター単体を輸出する場合には、CCCマークの付与は必要」ということであった。 |
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| 質流れ品の輸出と免税店 香港のバイヤーが時折、来店し、質流れの高級時計50~60本(500万円相当)を免税で購入する。このほど、当該バイヤーより、今後は、継続的な輸出入ビジネスという形態にしてもらえないか、とのプロポーザルがあった。
しかるべく取り決めたいが、「値段のつけかた」など、アドバイス願いたい。 |
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| 貿易における消費税 |
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| 短期派遣スーパーバイーザーへの報酬 - 居住者証明 ある相談会で、「インドネシア企業と技術提携し、スパーバイザーを派遣している。このほど、提携先インドネシア企業より、二重課税を避けるため、派遣技術者の『居住者証明』の提出を求められたが、どういうことか?」という電話相談を受けた。 インドネシアにおいて、配当・利子・ロイヤルティを非居住者に支払おうとする者は、一定税率の源泉徴収義務があり、このことは二重課税の防止を目的とする日本-インドネシア租税条約第10条(配当)、第11条(利子)、第12条(使用料)においても認められている。 『居住者証明』とは、日本において居住者であること、ひるがえって、インドネシアにおいては非居住者であることの証明だが、非居住者であっても、技術指導料は、ライセンス料やノウハウ料と同様、源泉税は徴収されるというのが、私の認識であった。 しかし、使用料とは、著作権、特許権、商標権、意匠、模型、図面、秘密方式若しくは秘密工程の使用若しくは使用の権利の対価であって、一般的な技術提携契約で派遣される技術指導料は、使用料の範疇ではなく、派遣スーパーバイザーへの報酬とみなされるものである。 個人の非居住者の報酬について、日イ租税条約はどのようになっているか調べたところ、同条約第15条は、勤務地がインドネシアであれば、源泉税は徴収されると規定している。ただし、派遣技術者の滞在日数が年間183日を超えなければ、非居住者として免税されるが、報酬の支払者は日本企業であり、インドネシア企業に振り替えてはならないことが条件になっている。 提携先インドネシア企業は、派遣技術者の『居住者証明』を用意することにより、源泉徴収義務を免除されることになる。 日イ租税条約の第15条は次のようになっている。 第十五条 1 次条及び第十八条から第二十一条までの規定が適用される場合を除くほか、一方の締約国の居住者がその勤務について取得する給料、賃金その他これらに類する報酬に対しては、勤務が他方の締約国内において行われない限り、当該一方の締約国においてのみ租税を課することができる。勤務が他方の締約国内において行われる場合には、当該勤務から生ずる報酬に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。 2 1の規定にかかわらず、一方の締約国の居住者が他方の締約国内において行う勤務について取得する報酬に対しては、次の(a)から(c)までに掲げることを条件として、当該一方の締約国においてのみ租税を課することができる。 (a) 報酬の愛領者が当該年を通じて合計百八十三日を超えない期間当該他方の締約国内に滞在すること。 (b) 報酬が当該他方の締約国の居住者でない雇用者又はこれに代わる者から支払われるものであること。 (c) 報酬が雇用者の当該他方の締約国内に有する恒久的施設又は固定的施設によって負担されるものでないこと。 3 1及び2の規定にかかわらず、一方の締約国の企業が国際運輸に運用する船舶又は航空機内において行われ勤務に係る報酬に対しては、当該一方の締約国において租税を課することができる。 居住者証明 FORM-DGT インドネシア所得税法は、非居住者の利子、配当、ロイヤリティ等のインドネシア源泉所得に対しては、居住者は、20%の税率で源泉税を天引き納付する義務があると規定している。一方、日イ租税条約において、居住者による非居住者への利子、配当、ロイヤリティの支払いに対する源泉税率は、10%と定められている。 インドネシアが署名した租税条約の相手国の居住者によって受領される配当、利子、ロイヤルティに対する源泉税を軽減させるためには、租税条約の相手国の居住者であることを証明しなければならない。 日イ租税条約に基づいて、軽減税率を要求するためには、日本の居住者であるという証明、すなわち『居住者証明』をインドネシア当局に呈示しなければならない。この『居住者証明』は、2010年以降、「二重課税防止協定の適用についての事務手続に関する国税総局規則PER-61/PJ./2009」に基づいて制定されたFORM -DGT1またはFORM-DGT2に記入、これを日本の税務署が認証する仕組みになった。 ちなみにDGTとは、税務総局長の英語表示(DIRECTORATE GENERAL OF TAXES)の略称である。利用者が外国人であるため、フォームはすべて英語表示になるわけである. FORM -DGT1とFORM-DGT2は、インドネシアと二重課税防止条約(租税条約)締結国の居住者によってのみ使用される。両フォームの用途の違いは、FORM-DGT2は金融機関および個人投資家向けであり、金融機関および個人投資家以外の者はFORM -DGT1を使用するとなっている。 なお、PER-61/PJ./2009を一部改訂するPER-24/PJ/2010によれば、DGT様式の『居住者証明』が入手できない場合、外国納税者は、条約国の管轄税務官庁が発行した「居住証明書("COD = Certificate of Domicile ")」に変更することができる。この場合、外国納税者は、必要事項を記入したCODのオリジナルもしくは源泉税徴収義務者が登録されている税務署により認証(Legalize)されたコピーをFORM -DGT1またはFORM-DGT2に添付しなければならない。外国納税者が用意するCODは国税総局が定めた一定の基準(例えば、英語で書かれていること、外国納税者の名前が記されていること、等)を満たす必要がある。 FORM -DGT1またはFORM-DGT2 の仕組みは、米国のForm W-8BEN(Certificate of Foreign Status of Beneficial Owner for United States Tax Withholding)と同じである。ただし、Form W-8BENには、FORM -DGT1またはFORM-DGT2のように、しかるべき公的機関もしくは税務署の認証欄はない。 Form W-8BEN アドバイザー仲間の勉強会で、米国における源泉徴収に関して受益者が非居住者であることを証明するForm W-8BEN (Certificate of Foreign Status of Beneficial Owner for United States Tax Withholding)について、次のような発表があった。 米国法人から配当や使用料を受け取る日本法人は、2004年改訂の日米租税条約により、源泉税の徴収が免除される。そのためには、当該日本法人が米国納税者番号(TIN:Taxpayer Identification Number)を保持しない外国法人であることを米国財務省内国税歳入局(IRS= Internal Revenue Service)にForm W-8BENにて申告しなければならない。 米国での非居住者である当該日本法人は、Form W-8BENにTINに相当する雇用者番号(EIN=Employer Identification Number)を記載する必要がある。EINは、IRSにSS-4様式による申請を行うことにより取得される。EINがなければ、法人名義の銀行口座・証券取引口座を開設できない。 Form W-8BENの申請者は、必要の場合、同フォームのPart I Identification of Beneficial Ownerの第6欄の□ 内にチェックを入れて、申請者のステータス、個人か法人かを申告する。
*ITIN=Individual Tax Identification Number(個人用納税者番号) *参考:個人の場合のForm W-8BEN 記入例 米国での報酬に対する日米租税条約の適用 先日の相談会で、次のような相談があった。 “米国のある団体とコンサルタント契約を結んだ。短期出張の繰り返しで、報酬は日本の個人口座に送金してもらう。サービスの取引に伴う日米租税条約の適用について、不明点が多数ある。PE、居住者、報酬の処理、サービスの定義など、ご教授願いたい。” 面談して聞いた限りでは、相談者のステータスは、日本の居住者であり(日米租税条約第4条)、PE(同第5条Permanent Establishment=恒久的施設)を米国に設置する必要性を見いだせない。先方からの報酬の受け取りには、租税条約第7条(事業所得)か第14条(勤務に対する報酬)のいずれかの適用が考えられる。 第14条は、勤務地が米国であれば、源泉税は徴収されると規定している。滞在日数が年間183日を超えなければ、非居住者扱いだが、報酬の支払者が米国企業であれば課税対象となり、連邦所得税が源泉徴収される。 一方、相談者は個人事業主なので、法人の資格でコサンルタント契約を結んだ場合、日米租税条約第7条(事業所得)の適用が可能である。第7条は、一方の締約国の企業の利得は当該締約国において課税と規定しているので、日本企業の利得は、日本での課税となり、米国における連邦所得税の源泉徴収はない。 ただし、当該日本企業が米国納税者番号(TIN:Tax Identification Number)を持たない非居住者であることを米国財務省内国税歳入局(IRS=Internal Revenue Service)にW-8BEN(Certificate of Foreign Status of Beneficial Owner for United States Tax Withholding)にて申告する必要がある。TINを持たない外国企業がForm W-8BENによる申告を行う場合、TINに相当する雇用者番号(EIN=Employer Identification Number)を記載しなければならない。EINは、IRSにSS-4様式による申請を行うことにより取得される。EINがなければ、企業名義の銀行口座・証券取引口座を開設できない。 日米租税条約第1条は、他の租税条約にはないWTO協定・付属書一B 「サービスの貿易に関する一般協定」の第十七条(内国民待遇)に言及しているが、今回の相談事例においては、これに関連しての留意点はない。また、相談者が行う仕事内容は、まさにサービスそのものであることをアドバイスした。 |
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| キャピタル・ゲインの源泉税軽減 FORM-DGT1とFORM-DGT2 昨年11月末(2009年)、ある金融機関の社員から、次のようなメール相談を受けた。 日イ租税条約に基づく軽減税率適用のために従来提出していた「居住者証明書」に代わり、2010年1月からFORM ―DGT1、FORM-DGT2の提出が必要との連絡を現地カストディアンから受けている。 (1)FORM-DGT1:受益者は金融機関以外。利配当金支払日より前に都度必要。 (2)FORM-DGT2::受益者が金融機関の場合、あるいは受益者が金融機関以外でも株式や債券の取引きによるキャピタルゲイン が発生する場合に必要。 上記以外は、様式も含め、その詳細が分からない。ついては、下記について、教授願いたい。 (1)従来、居住者証明書をカストディアンに開設した口座毎に提出していたが、2010年1 月以降のFORM-DGT1(利配当金支払日 の支払日毎かつ口座毎)とFORM-DGT2(口座毎。毎年1回更新)の両方の提出が必要になるということか? (2)従来の居住者証明書は、それとは別枠で2010年1月以降も提出が必要なのか? (3)インドネシア所得税法上の「金融機関」の定義は何か?(銀行だけ?生損保会社や証券会社も含むか?) (4)日本の投資信託に対する軽減税率の適用は従来通り変更ないという理解でよろしいか? 私は証券取引や投資信託の分野は門外漢だが、インドネシア専門家の看板を掲げている以上、なにがしお役に立ちたいと思い、調べてみた。 「居住者証明」については、一昨年(2008年9月)、技術提携に基づき派遣する技術者への報酬の源泉税免除についての相談を受けて、調べたことがある。「居住者証明」とは、インドネシアに短期派遣する技術者への報酬に関わる源泉税の免除を目的とし、その派遣技術者は、日本の居住者であって、インドネシアにおいては非居住者であるという証明書である。 今回の相談で引用されている「居住者証明」も、日本の居住者である銀行やその他金融機関、個人投資家が、インドネシアの証券取引所での株式もしくは債券の取引により得た収益の源泉税の減免を目的としており、派遣技術者への報酬に関わる源泉税免除の場合と目的は同じである。 この「居住者証明」の書式は、2010年以降、「二重課税防止協定の適用についての事務手続に関する国税総局規則PER-61/PJ./2009」に基づき、FORM -DGT1とFORM-DGT2が制定された。FORM -DGT1は、一般の外国人納税者用である一方、FORM-DGT2は、インドネシアの証券市場でカストディアンを通じて株式または債券の売買取引により受領または稼得した所得(配当と金利を除く)のある外国納税者に使用される。 *配当、金利とロイヤルティについては、非居住者であっても、一定税率の源泉税が課せられる。これは、インドネシアを含めて 各国が締結している租税条約(二重課税防止条約)において、通例である。株式または債券の売買取引により受領または稼得 した所得とは、株式または債券の売買差益であり、源泉税は免税となる。 PER-61/PJ./2009とともに公布された「二重課税防止協定乱用の回避に関する国税総局規則PER-62/PJ/2009」においても、インドネシアで非居住者となる金融機関または個人投資家とは、インドネシアの証券市場において、カストディアンを通じて株式または債券の売買取引により受領または稼得した所得のある外国人納税者で、代理人または名義人として行動しない者であり、当該所得分に関わる所得税の納税は、居住地において行わなければならない、となっている。 *カストディアン(custodianとは、投資家に代わって有価証券の管理(custody)を行う機関のこと。特に、国外の有価証券に投資 する際、現地で有価証券を管理する金融機関のこと。 配当と金利について、日イ租税条約の第10条(配当)と第11条(金利)では、次のように規定している。 第十条 a)当該配当の受益者が、利得の分配に係る事業年度の終了の日に先立つ十二箇月の期間を通じ、当該配当を支払う法人の 議決権のある株式の少なくとも二十五バーセントを所有する法人である場合には、当該配当の額の十パーセント (b)その他のすべての場合には、当該配当の額の十五パーセント 第十一条 2 1の利子に対しては、当該利子が生じた締約国においても、当該締約国の法令に従って租税を課することができる。その租税の額は、当該利子の受領者が当該利子の受益者である揚合には、当該利子の額の十パーセントを超えないものとする。 また、配当と金利を除く、株式もしくは債券の取引により得た収益の源泉税が免税となる根拠は、日イ租税条約第13条4項の規定による。 第十三条 1 一方の締約国の居住者が第六条に規定する不動産で他方の締約国内に存在するものの譲渡によって取得する収益に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。 2、一方の締約国の企業が他方の締約国内に有する恒久的施設の事業用資産の一部を成す財産(不動産を除く。)の譲渡又は一方の締約国の居住者が独立の人的役務を提供するため他方の締約国内において使用することのできる固定的施設に係る財産(不動産を除く。)の譲渡から生ずる収益(単独に若しくは企業全体として行われる当該恒久的施設の譲渡又は当該固定的施設の譲渡から生ずる収益を含む。)に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。 3 一方の締約国の居住者が国際運輸に運用する船舶又は航空機及びこれらの船舶又は航空機の運用に係わる財産(不動産を除く。)の譲渡によって取得する収益に対しては、当該一方の締約国においてのみ租税を課することができる。 4 1から3までに規定する財産以外の財産の譲渡から生ずる収益に対しては、譲渡者が居住者とされる締約国においてのみ租税を課することができる。 なお、インドネシアにおけるFinancial Institutionsの定義について、ジェトロのアドバイザーに問い合わせたところ、インドネシア大蔵省Ministry of Financeに英語サイトが見当たらないため、 定義らしきものはみつからないが、「インドネシア銀行のアニュアルレポート2008年版」に金融セクターの説明があり、次のような機関が列挙されているとのアドバイスを受けた。 Commercial Banks Sharia Bank (*イスラム銀行) Rural Banks Micro-Small-Medium (MSM) Credits Other Financial Institutions -Stock Market -Bonds Market -Mutual Funds -Finance Companies -Insurance Companies -Pension Funds |
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| インドネシア 312ビザ 2009年10月の相談会で、次のような相談の予約を受けた。質問者は、上場企業の社員である。 “技術援助契約に基づき、1年間(その間2~3回の帰国あり)を目途に、インドネシアにエンジニアを派遣することになった。必要な滞在許可の取得方法と現地税制(現地での報酬有無に関わらず年間6ヶ月以上滞在すると課税されると聞いている。)について、お聞きしたい。インドネシア大使館に概要を話し相談したが、現地会社が312ビザを申請しないと日本側では何とも言えない、とのことで、事前情報は得られなかった。” 1995年1月の出張を最後に15年以上もインドネシアから遠ざかっているので、ビザ事情については、調査なしには、答えようがない。2008年9月の相談会でも、派遣スーパーバイザーに関わる「居住者証明」とは何か、という質問を受けて、調査したことがある。とにかく、長期、短期にかかわらずインドネシアへの入国のためのビザの仕組みはどうなっているか、ジェトロの「国・地域別情報(J-FILE)」より、インドネシア-投資制度-外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用 「外国人の就業規則」詳細を調べたところ、次のようなことが分かった。 2006 年4 月24 日付け入国管理総局規定第434 号(No.F-434.IZ.01.10)により区分されるビザの種類は、「トランジットビザ」、「訪問ビザ」、「マルチ訪問ビザ」、「一時滞在ビザ(VITAS)」となっている。VITASは、インデックス311から319まであり、就労目的のビザと外国人労働者の同伴家族や留学生など就労以外の目的のビザなどに分類されている。滞在目的により最高1 年あるいは2 年間の居住が許可される。 また、貿易投資相談Q&Aにある「インドネシアでの就労ビザの種類とその取得方法」では、「312ビザ」について、”現地会社に日本人社員数名を派遣し数年間就労させるためには、「一時滞在ビザ(ビザ区分312)」の取得が必要です。「一時滞在ビザ(VITAS=Visa Tinggal Terbatas)」は、外交・公用ビザを除く一般ビザの一つで、「外国投資法」に規定される「外資企業(PMA)」で6カ月以上就労する外国人が、最初の現地赴任にあたり、取得して入国すべきものと定められています。”とある。ここに述べられている手順は、「外国人利用手順に関する労働移住大臣規程No.PER.02/MEN/III/2008(和文)」に基づいていると思われる。 上記大臣規定No.PER.02/MEN/III/2008によると、「外国人労働者(TKA=Tenaga Kerja Asing)」が就労目的の「312ビザ」の交付を受けるには、TKAを呼び寄せようとする「外国人労働者の雇用者(Pemberi Kerja TKA)」が、労働移住大臣または権限を与えられた者よりの「外国人労働者雇用許可(IMTA= Izin Mempekerjakan TKA)」を取得しなければならない。雇用者は、「外国人労働者利用計画(RPTKA= Rencana Penggunaan TKA)」を用意し、労働者雇用育成総局長または外国人労働者利用管理局長の承認を得た後、外国人労働者利用管理局長宛に「ビザ推薦状(TA-01)」の発給を申請する。外国人労働者利用管理局長は、規定の条件を満たしている場合、「TA-01」を発給し、入国管理総局入国管理通行局長宛に発送する。入国管理総局は、当該TKAの就労ビザ(312ビザ)の申請を認め、ビザ交付承認に関する通知書(Surat Pemberitahuan tentang Persetujuan Pemberian Visa)を発行し、雇用者はIMTA の申請を行う。また、入国管理総局は、在外大使館のビザ・セクションにも通知することで、TKAは、「312ビザ」を取得し、インドネシアに入国する。TKAは、入国後、居住地の入国管理事務所で、「滞在許可(Kartu Izin Tinggal Terbates=KITASカード)」を取得する必要がある。 上記入国管理総局規定No.F-434.IZ.01.10」は、「312ビザ」を必要とする外国人エキスパートが従事する仕事の内容を例示しているが、奇妙なことに、「外資企業(PMA)」と「内国企業(PMDN)」に言及していない。エキスパート個人と政府が協力した仕事という表現である。一方、労働移住大臣規程No.PER.02/MEN/III/2008第2条が規定する「雇用者」に“インドネシアの法律に基づき設立された事業体”が含まれており、雇用者の申請により、労働移住省外国人労働者利用管理局長が「TA-01」を発給し、法務省入国管理通行局長宛に送ってビザを申請するという形式である。「312ビザ」を交付する側からすれば、ビザの申請は、ビザを必要とするエキスパートではなく、政府機関からの申請に基づいているというスタンスになるわけである。 一連の調査において、認識を新たにしたことは、インドネシアへの入国に当たり、かっては、No visaであった観光目的のような場合でも、空港や港に到着時、「到着ビザ」の取得が必要ということである。旅行者は、空港、港に到着時、銀行にビザ料金を支払う必要がある。料金は、3 日間有効のものでUS$10/人、30 日間有効のものはUS$25/人。 |
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| 就労ビザ取得には最終学歴が大卒以上 2012年2月初めの相談会で、インドネシアに輸出した装置の据付のため、約1年の予定でスーパーバイザーの派遣を準備していたところ、現地元請けより、スーパーバイザーの就労ビザ取得には、最終学歴が大卒以上でなければならないとの連絡があった。据付け指導は、学歴より経験が必要であり、おおむね高卒者である、いかがなものか、という相談を受けた。在インドネシアの情報サイトには、<ビザ行政に関するお知らせ>として、次の記事が載っている。 この度、ビザに関する新しい法律 UU No. 6 Tahun 2011 Tentang KEIMIGRASIAN が施行され、下記規制項目が強化されることになりました。 実際に以下の内容を守っていないことにより労働省から指摘された方もいらっしゃいますのでご連絡させていただきます。 ・ビザを取得される方は必ず大卒者であること。 以前よりビザを取得できる方の条件として主に下記2点があげられておりました。 条件1:年齢が25歳以上であること 条件2:最終学歴が大卒以上であること 条件2の内容を満たさないことに関しましては労働省も大目に見ていたのですが、今回の法律により規制が強化され、大学を卒業されていない方の就労ビザ取得が不可能となりました。 当該「出入国管理に関する法律2011年No.6」をチェックしたが、外国人労働者の就労ビザ取得に大卒資格という規定は見出せない。ネットで関係官庁の施行細則を検索したが見当たらない。在ジャカルタの知人に調査を依頼したところ、もう少し調べてみるが、明文化された法令はなく、内規的なものであり、今更の問題とのこと。 ビザ発給は、インドネシア法務省入国管理総局の所管だが、就労ビザである312ビザは、労働移住大臣または権限を与えられた者より発給される「外国人労働者雇用許可(IMTA = Izin Mempekerjakan Tnega Kerja Asing)」、いわゆるWork Permitに基づいている。「IMTAの取得手順に関する労働移住大臣令No.KEP.20/MEN/III/2004」第2条(1)と「外国人利用手順に関する労働移住大臣規程No.PER.02/MEN/III/2008」第21条(1) はいずれも、外国人労働者の要件を定めており、 a. 予定する役職に応じ、最低5 年間の教育及び/或いは職歴を有している、としている。大卒資格は、この規定の適用と思われる。 |
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| 送金決済におけるリスク軽減方法 昨今では、輸出でも輸入でも、信用状による決済が激減し、送金が主流になっている。そんな折り、「インドネシアから製材を輸出しているメーカーと日本の輸入業者との商談を仲介しているが、支払い条件において、インドネシア側輸出者のリスク軽減を図りたい、どのような方法が考えられるか?」という相談を受けた。 貿易相談会などで、取引における決済条件は、送金であれば、50%前払い、50%後払いと指導するのが通例なので、そのように回答したところ、インドネシアから日本へ製材を輸出する取引の決済は、日本側輸入者がB/Lオリジナルを受け取ってから送金するのが一般的で、前払いは考えられないという。 インドネシア側輸出者は、船積みした貨物の引渡請求権利証券である船荷証券(B/L)を輸入者に送った後、入金するまで何の保証もなく、リスクを背負っているわけで、このリスクを少しでも軽減したいということである。 輸入者として、B/Lオリジナルを送金前に入手することはベストであるが、要は、貨物が船積みされたことが確認できれば、安心して送金の手配はできるはずである。そこで、下記2通りの支払い条件を提案をした。 1.輸入者は、B/L上の荷受け人(Consignee)がTo order (指図人宛)となっているOn Board B/Lオリジナルのファックスを受領後、送金とする。輸出者は、入金確認後、Surrendered B/Lの手配を行う。また、インボイスなどの船積書類も輸入者に直送する。 2.輸入者は、B/L上の荷受け人(Consignee)が輸入者となっているStraight B/L(記名式)オリジナルのファックスを受領後、送金とする。輸出者は、入金確認後、オリジナルB/Lフルセットとインボイスなどの船積書類を輸入者に直送する。 この提案に対し、相談者も、この方法なら、輸出者のリスクは軽減されると納得した。 |
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| 「日本輸出入標準コード」に個人資格での登録は可能か? 先日の相談会で、イスラエル向けに作業靴を輸出したいのだが、個人の資格で輸出ができるかとの質問を受けた。まったく問題ないと答えたところ、イスラエル大使館経済部のホームページに掲載の下記記事を提示された。 船積書類などに記載する VAT Registration Number について Israeli Federation of Forwarders and Customs Clearing Agents(IFFCCA) によりセキュリティ確保のため、2009年11月1日以降のイスラエル向け輸出貨物の船積証明書、B/L、Waybill, Airway Bill などの書類には "VAT Registration Number" の記載が必要となります。日本の輸出者はこれに代わるものとして以下、該当するものを記入してください。 1)財団法人 日本貿易関係手続簡易化協会が付番している「日本輸出入標準コード」、もしくは 2)法人税を収める際の各地方管轄税務署の整理番号もしくは 3)会社登記の際に付番される会社法人等番号 記事を読む限り、個人の資格では、イスラエル向け輸出はできないようだ。そこで、日本貿易関係手続簡易化協会(JASTPRO)に電話し、「日本輸出入標準コード」に個人資格で登録できるか、聞いたところ、手数料6,900円で個人でも登録可能とのことであった。 |
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| 秘密保持契約 イスラエルの工具製造メーカーへ部品を輸出するにあたって、先方より秘密保持契約のドラフトが送られてきたが、準拠法も訴訟の場合も輸出先の国の法律と裁判所になっている。相手の製品・技術の秘密保持には厳しい義務が課せられているが、自社の技術ノーハウについての言及はない。どのように対処すべきか、という相談を受けた。 私は、秘密保持契約そのものを結んだ経験がなく、概念的には承知していても、詳細については、契約書ドラフトを精査しなくては、アドバイスしかねるので、ドラフトを預かり、コメントすることにした。先方作成のドラフトにある準拠法に関するクローズは下記の通りである。 Law and Jurisdiction This undertaking and declaration shall be governed by the laws of Israel. The competent courts whose local jurisdiction is in the zone of Haifa or the North shall have sole and exclusive jurisdiction over any dispute arising out of or in connection with this Agreement. これでは、あまりに一方的なので、一般的な秘密保持契約書のフォームを基に下記のようなカウンター・プロポーザルを作成した。なお、日本側の技術ノーハウの保護について、Exception Clauseを用意したが、ドラフトをチェックしたところException Clauseに相当する箇所があったので、これについては問題なしとした。 Arbitration All disputes, controversies or differences arising out of or in relation to this Agreement the breach thereof which cannot be settled, by mutual accord without undue delay shall be settled by arbitration in Tokyo, Japan, in accordance with the rules of procedure of the Japan Commercial Arbitration Association. The award of arbitration shall be final and binding upon both parties. Governing Law This undertaking and declaration shall be governed by the laws of Israel. 実を言うと、仲裁が日本で、準拠法がイスラエルということに矛盾がないか確信がないので、アドバイザー間のMLに諮ってみた。結果として、準拠法をイスラエル、仲裁地を日本としてイスラエル法に基づく仲裁判断を得ることは理論上は可能であるが、イスラエル法に通じている仲裁人や通訳を揃えるには、経費がかかるなどの問題点があることも併せて指摘された。 そうこうするうち、イスラエル側から、下記のような仲裁地を英国とするカウンター・プロポーザルがあった。 Law and Jurisdiction This undertaking and declaration shall be governed by the laws of England. All disputes, controversies or differences arising out of or in relation to this Agreement, which the parties shall have failed to amicably settle within 30 days, shall be finally settled in arbitration which shall be held in London, UK, in accordance with the rules of arbitration of the London Court of International Arbitration (LCIA). The arbitration award shall be final and binding upon both parties. 今回のような秘密保持契約は、日本側にとっては、誓約書のようなものである。契約違反の提起があるとすれば、イスラエル側からで、日本側からは、まずない。仲裁地を日本とするのがベストであるが、イスラエル以外の第三国であれば、acceptableである。 |
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| 化粧品の原産国 ある大手化粧品会社の社員から、日本製の乳液と容器を中国に輸出し、中国で充填したものを、日本に輸入して販売しているのだが、表示を国産として問題ないかという相談があった。中国で製造した製品を輸入する以上、中国産であるので、中国製と表示すべきとの意見を受けての相談とのこと。 私は、輸入の経験はほとんどないし、商品としても、化粧品はまったく専門外である。ただ、中身も包装も日本製のものが、単に中国で充填したというだけで、中国製と表示しなければならないという点に疑問を感じ、ネットで調べてみたところ、化粧品公正取引協議会のホームページに「表示に関する公正競争規約運用基準」というサイトを見つけた。下記は、その抜粋である。 第2 施行規則第8条関係 1 「原産国」の判定は、製品がその構成部分を含め一国のみで製造された場合はその国を原産国とし、製品の製造に二国以上が関与している場合は、「製品に本質的な性質を与えるために実質的な製造又は加工を行った国」を原産国とする。 「化粧品の表示に関する公正競争規約」とは、任意団体である化粧品公正取引協議会が自主的に運営する業界ルールである。化粧品公正取引協議会は、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)第12条の規定により、昭和47年2月に公正取引委員会の承認の下に設置された。(社)全国公正取引協議会連合会の構成メンバーである。 *景品表示法は、平成21年9月、消費者庁に移管されたので、公正取引協議会の監督官庁は消費者庁及び公正取引委員会(共 同認定)である。 上記から言えることは、国内販売における商品の原産国と輸入通関における原産地とは、必ずしも一致させる必要がないということである。日本製の乳液と容器を中国に輸出し、中国で充填したものを日本に輸入し、国内で販売する場合、国産と表示しても、商品の不当な表示を禁止している景品表示法に抵触しておらず、問題ないということである。 |
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| ドイツからの自動車部品輸入にともなう金型の代金 アドバイザー仲間の勉強会で下記のような相談事例の発表があった。発表に先立ち、専用MLでアドバイザー間の意見の交換があった。アドバイザー仲間には、通関士の資格を持つメンバーが3人いて、「課税価格」、「関税評価」、「現実支払価格」、「加算要素」、「税関事後調査」など、通関業務の専門用語が飛び交った。親子関係企業の取引であることから、「移転価格」の問題にまで言及され、課税価格については、税関と国税庁の見解が相反する立場にあるというコメントもあり、参考になった。 なお、勉強会とは、地域のジェトロ認定貿易アドバイザーの集まりで月に1度ある。会場はジェトロが用意してくれる。メイン・テーマは、地域のジェトロが毎週1度行う貿易投資相談会の相談員を担当したアドバイザーによる相談事例の発表である。発表件数が少ないときは、アドバイザーの誰かが、専門分野の事項について、なにがし講義するので、結構勉強になる。 相談内容: ドイツの親会社からプラスチック成型の自動車部品を輸入している。自動車部品の取引においては、部品の価格と金型代は別のインボイスで決済されるのが通例である。部品代はCIF価格に一定のマージンをのせて買手に売る。金型代は一個いくらという計算で別途請求する。 今回、「税関事後調査」があり、金型代を別途顧客に請求していることが判明、金型代相当の輸入消費税の課税を求められた。 金型使用回数に限度があるならば、輸入数量が限度に達するたびに金型代金の5%を課税するか、部品の輸入個数に応じて配分して課税することも可能と言われている。 相談者の質問は、“金型は親会社がドイツ国内で調達したもので、ドイツの付加価値税(VAT)を既に支払っている。日本で金型代に消費税が課せられると二重課税になるのではないか?”というもの。 相談を受けたアドバイザーは、相談者の“付加価値税(VAT)はドイツで既に払っている”という説明に基づき、税関に異議申し立てるようアドバイスしたとのこと。 私は、輸入ビジネスや輸入通関の実務の経験がほとんどないので、上記事例を自分なりに整理してみた。「関税評価」とは、このような見直しを指すのだと認識した。 関税評価について 関税定率法第4条「課税価格の原則」によれば、ドイツ親会社により調達された金型が日本向け自動車部品を生産するために使用された場合、日本子会社が部品代とは別にドイツ親会社に支払う金型費用は、当該輸入自動車部品の「現実支払価格」の一部に相当し、仕入書価格に別払いの額を加えた総額が「課税価格」となる。横浜税関が例示している「買手が別払いした金型費用の申告漏れ」は格好の参考事例である。 したがって、課税価格は部品代と金型代を合算した額であり、関税はゼロなので、課税価格に5%を掛けて算出された消費税のみの支払いとなる。なお、税関のアドバイスである“金型使用回数に限度があるならば、輸入数量が限度に達するたびに金型代金の5%を課税するか、部品の輸入個数に応じて配分して課税することも可能と言われている。”とは、金型代金を部品代に加算する場合、一括加算か分割加算かは申告当事者が選択出来る、という意味である。 一般的に、VATは輸出国からの輸出の際、還付手続きにより、還付されるので、インボイスにVATがオンされる事例は稀である。ドイツ国内での金型の調達では、VATが支払われているが、輸出の際、VATの還付がなければ、VATの支払い相当分は「課税価格」に算入されるべきものである。 EUからの輸出取引の場合、VATは免税される。金型費用が部品代金にオンされて、輸出される場合、金型費用相当分のVATは部品代のVATとともにドイツ会社に還付される。 インボイス価格が金型費用をオンした部品代金だけで、金型についての言及がない場合、輸入元の日本子会社が日本の顧客に金型代の請求を行う根拠がない。親会社より金型費用抜きの部品代金と金型費用を別々に請求される場合に限って、日本子会社は顧客に対して金型代を別途請求できるのである。 ドイツ親会社より、金型費用の請求がないにもかかわらず、顧客に金型代を払わせている場合は問題である。親会社が承知しているなら、親会社から外国子会社への「移転価格」とも考えられるし、承知していないとすれば、親会社に対しても顧客に対しても信用を損なう商行為と言える。 |
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| 移転価格税制 移転価格(Transfer Pricing)とは、「特殊の関係」にある「国外関連者(海外関連企業)」との取引において、通常の取引価格(独立企業間価格=Arm's Length Price)と異なる価格を設定することである。移転価格により、海外関連企業に所得を移転させることが可能になるため、これを防止する税制が移転価格税制である。日本の移転価格税制は、OECDモデル租税条約(1977年)第9条(Associated Enterprise = 特殊関連企業)に規定される「独立企業の原則」に基づき、1979年にOECD租税委員会が公表した報告書「移転価格と多国籍企業」(1995年以降は、「OECD移転価格ガイドライン」)を参考として、昭和61(1986)年に導入された。租税特別措置法第66条の4《国外関連者との取引に係る課税の特例》は、通常の価格と異なる取引価格(移転価格)を「独立企業間価格」に引き直して課税すると規定している。 国税庁は、移転価格事務運営要領に基づき、下記を定めている。 第1章 定義及び基本方針 第2章 調査 第3章 独立企業間価格の算定等における留意点 第4章 国外移転所得金額等の取扱い 第5章 事前確認手続 |
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| 税関と国税庁の視点 - 現実支払価格と移転価格税制 関税定率法第4条「課税価格の原則」により、「現実支払価格」が税関に輸入申告する際の「課税価格」となる。「特殊の関係」にある「国外関連者」から輸入する製品の「現実支払価格」は、「特殊の関係」にない企業間の取引価格である「独立企業間価格」と比較して差があるべきでない。 この「現実支払価格」が、独立企業間価格に満たないような安値の場合、税関は疑問を持ち、慎重なチェックをする。税関の立場として、正常な値の関税と消費税を収納する義務があるからである。 一方、国税当局は、モノが安く輸入されれば、国内企業の業績にプラスし、法人税の収納に好い影響を及ぼすことから、税関とは異なるスタンスにある。 また、特殊の関係にある国外関連者から輸入する製品の「現実支払価格」が独立企業間価格を超える高値の場合、税関と国税当局の視点は、安値の場合とは逆になる。税関は、関税・消費税の収納という観点から、問題なしと判定するが、国税当局は、「特殊の関係」にある「国外関連者」に利益がプールされているものとして、移転価格を「独立企業間価格」に引き直して課税する。 |
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| 輸入貨物の課税標準と課税価格 - 関税定率法 課税標準とは、関税の額を算出する上で基礎となる課税物件の価格又は数量をいう。(従価税または従量税) 課税価格とは、輸入貨物の課税標準となる価格である。日本への輸入取引において、売手に対し、買手により現実に支払われた又は支払われるべき価格に輸入港に到着するまでの運送に要する運賃、保険料を加えた価格(CIF)をいう。関税定率法第4条から第4条の8の規定(課税価格の決定の原則)により決定される。 なお、外貨建て輸入価格は円建て表示の必要がある。関税定率法第4条の7および関税定率法施行規則第1条は、価格の換算に用いる外国為替相場について規定している。 関税定率法 (課税標準及び税率) 第三条 関税は、輸入貨物の価格又は数量を課税標準として課するものとし、その税率は、別表による。 (課税価格の決定の原則) 第四条 輸入貨物の課税標準となる価格(以下「課税価格」という。)は、次項本文の規定の適用がある場合を除き、当該輸入貨物に係る輸入取引がされた時に買手により売手に対し又は売手のために、当該輸入貨物につき現実に支払われた又は支払われるべき価格(輸出国において輸出の際に軽減又は払戻しを受けるべき関税その他の課徴金を除くものとする。)に、その含まれていない限度において次に掲げる運賃等の額を加えた価格(以下「取引価格」という。)とする。 一 当該輸入貨物が輸入港に到着するまでの運送に要する運賃、保険料その他当該運送に関連する費用(次条及び第四条の三第二項において「輸入港までの運賃等」という。) (略) (価格の換算に用いる外国為替相場) 第四条の七 第四条から前条までの規定により課税価格を計算する場合において、外国通貨により表示された価格の本邦通貨への換算は、当該輸入貨物に係る輸入申告の日(関税法第五条第一号 (適用法令の特例)に掲げる貨物の課税価格を計算する場合にあつては、同号 に定める日)における外国為替相場によるものとする。 2 前項の外国為替相場は、財務省令で定める。 関税定率法施行規則 (価格の換算に用いる外国為替相場) 第一条 関税定率法第四条の七第二項 (価格の換算に用いる外国為替相場)に規定する財務省令で定める外国為替相場は、同条第一項 に規定する日の属する週の前々週における実勢外国為替相場の当該週間の平均値(当該平均値の算定の基礎とされる実勢外国為替相場が当該前々週にないときは、その週の直前の当該実勢外国為替相場のある週における実勢外国為替相場の当該週間の平均値とする。以下この条において単に「平均値」という。)に基づき税関長が公示する相場とする。ただし、実勢外国為替相場の著しい変動により平均値に基づくことが適当でないと認められる場合は、同項 に規定する日の直近の実勢外国為替相場に基づき税関長が公示する相場とする。 税関への提出書類 - 関税法 関税法第68条は、輸出申告又は輸入申告に際しての提出書類について規定している。関税法施行令第4条には、“法第六十八条の規定により提出する仕入書、運賃明細書、保険料明細書及び包装明細書”という条文がある。「仕入書」、「運賃明細書」、「保険料明細書」、「包装明細書」とは、貿易実務において使われるインボイス、B/L、保険証券、パッキング・リストに相当する関税法上の用語である。一般的には、B/L、保険証券には、運賃明細や保険料明細は記載されていないので、B/L、保険証券以外の明細書を提示することになる。 なお、関税法施行令第59条の2(申告すべき数量及び価格)において、「本船甲板渡し」という用語が使われている。「本船甲板渡し」を英訳すれば、”Free On Board”すなわちFOBである。 貿易統計における価格の基準 「貿易統計」は、財務省の「外国貿易等に関する統計基本通達」に基づいて作成される。 貿易統計における貨物の価格は原則として、輸出についてはFOB価格、輸入についてはCIF価格によるとなっている。 |
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