これはどうだ!のおすすめ狛犬
No.34〜 2008.7

狛犬と波うさぎ

妙法寺(杉並区堀ノ内3-48-8)

堀ノ内の妙法寺の本堂裏にある二十三夜堂は明治11年(1878)に建立され、二十三夜尊が祀られています。
妙法寺の二十三夜信仰はこのお堂の完成から始まり、財運と縁結びに御利益があるとされています。

そして東京では珍しい「波うさぎ」が屋根の上にいます。
月と波うさぎについては諸説が有るようですが、うさぎは月が波頭に映った美しい様を表すとも言われています。
またうさぎは月見て孕むといわれたり、月の力で起こる潮の干満を表すともいわれ、出産との関係も伺わせます。
二十三夜信仰は女性達が講を作って子授け、子育て祈願をするという一面がありますので、月と波うさぎはそれを象徴するものなのかも知れません。

その御堂の前に子持の狛犬がいます。
奉納年は明治34年7月(1901)。
奉納者は日本橋区田所町の澤田洽助です。

阿形には背中に登って遊んでいる子犬と、母犬の乳に吸い付いている子犬。
吽形は玉を持った子犬の頭に前足を乗せているという構図です。

子供への愛情が満ちあふれている作品です。

            

(写真・文 山田敏春)