これはどうだ!のおすすめ狛犬
No.25〜 2007.10

甲斐 武田神社 の狛犬

武田神社(山梨県甲府市古府中町2,611)
今月は今話題の風林火山の舞台である武田神社の狛犬を紹介しましょう。
当社は大正8年に創建された新しい神社ですが、かつて武田氏の「つつじが崎館」が在ったところです。
参道の橋を渡って石段を登った両脇に厳めしい顔の狛犬がいます。
台座には「奉献 吉田義輝 昭和13年1月吉日 」とあります。
奉納者の吉田義輝は昭和15年から富国徴兵保険相互会社(富国生命)の二代目の社長になった人です。因みに初代は山梨市で生まれた根津嘉一郎で、東部鉄道の社長としても知られ、鉄道王とも呼ばれた人物です。
この狛犬を見て何よりも驚いたのは千代田区永田町の山王日枝神社にいる狛犬(写真右)にそっくりだと云うこと。

また、同じ狛犬を違う石工がそっくりに彫れると云う技術にです。

この狛犬を彫ったのは「星野三三」です。

ちなみに山王日枝神社の狛犬は「野村保泉」が昭和9年に彫ったもので、武田神社のものよりいくらか大きいようです。

この狛犬は日枝神社の狛犬のコピーとも云われていますが、どうでしょうか?
実は日枝神社の狛犬には
原型というものがあります
作者は高村光雲の高弟 山本瑞雲に師事した
彫刻家 三木宗策です。
その原型を元に狛犬を彫ったとすれば、決して
コピーではなく石工星野三三の作品といえるのではないでしょうか。

(写真・文 山田敏春)