函館新聞TOPICS(2012/5/1-/6/5)

◎ 函館が起点 北海道一周 JRグループが来月からキャンペーン

 JRグループは地域と協力した観光キャンペーン「ディスティネーション・キャンペーン(DC)」を7~9月、6年ぶりに北海道を対象に行う。急行「北海道一周号」を函館駅発着で運行するほか、函館とニセコ、札幌を結ぶ特急「ヌプリ号」がデビュー。道内各地で多様な企画を予定している。JR北海道函館支社は「道南は新幹線開業を控えており、弾みとなれば」と集客効果に期待する。
 DCはほぼ四半期ごとに全国各地で行っており、道内が対象となるのは4回目。前回は2006年の「はなたび北海道」で、期間中の来道者は約3956万人(前年比3・3%増)と大きな経済効果をもたらした。
 今回は「北海道にしかない新しい発見の旅」をテーマに、キャッチフレーズを「こころにくる旅。キュンと北海道」とした。期間中は全国のJR主要駅や列車内で道内旅行の宣伝ポスターなどを掲示する。
 北海道一周号は、7月1日のキャンペーンスタート日に函館駅を発車。同4日までの3泊4日の日程で、現在は運行されていない急行列車の愛称で函館—札幌—釧路—札幌—函館を巡る。急行名はニセコ号、狩勝号、大雪号、エルム号。旅行中の昼食は各地の名物駅弁で、宿泊は各地の宿泊施設となる。
 このほか道南関連では、8月6~31日に函館—札幌間を急行ヌプリ号が運行。二次交通として、同期間に函館駅、木古内駅に接続する「ツインクルバス津軽海峡グルメ号」を、7月1日~10月31日に函館や江差、木古内などを巡る「道南史跡めぐりバス」を運行する。またキャンペーン記念商品として、道内のフリーパスや「三連休おでかけパス」なども発売する。 同支社販売グループの白鳥里美さんは「道内一周号は今回だけの特別な列車。興味がある方はぜひ利用して」と話している。問い合わせ、申し込みは問い合わせはツインクルプラザ函館支店TEL0138・23・4436。(2012/6/5 斎藤まや)


◎メルチーズ モンドセレクションで最高金賞

 洋菓子製造販売のプティ・メルヴィーユ(函館市末広町、遠藤薫オーナーシェフ)は、国際的な食品コンクール「モンドセレクション2012」で最高金賞を3年連続で受賞した。対象となったのは看板商品のチーズケーキ「メルチーズ」。同時に出品した「カボチャプリン」も2年連続で金賞となった。
 モンドセレクション(本部・ベルギー)は食品の品質向上を目的に1961年に創設された品評機関。コンテストは「食のオリンピック」とも称され、毎年国際的な審査員が品質や味などを審査する。
 遠藤社長は、添加物の使用を可能な限りを抑えることで「子どもも食べることができる洋菓子」をテーマにしている。メルチーズ(1個126円)は函館に洋菓子文化を根付かせたいと考え発売した小さなチーズケーキ。原料の牛乳や卵などは道内産にこだわり、深みはあるがあっさりとした親しみやすい味を実現している。
 3年連続の受賞について遠藤社長は「品質を一定に維持できたからこそもらえた賞」と受け止め、今後も今の味を守る決意だ。この商品は1日8000個を製造している。
 カボチャプリン(同330円)は、森町産の糖度の高いカボチャを使用し、しっかりとした味を出した。今後はカボチャ関連の商品を豊富に展開する計画で、「首都圏の物産展での評価に期待する」という。(2012/6/3 斎藤まや)


◎ 函館山ロープウェイが山麓駅を増設へ

 函館山ロープウェイ(函館市元町、本間秀行社長)は2014年秋に向け、山麓駅の増築やゴンドラの交換、山頂駅施設の内装変更など大規模なリニューアルを計画する。北海道新幹線の新函館駅(仮称)開業を15年度に控え、新幹線時代に合った観光地として生まれ変わる。本年度から着手し、総投資額は5億円以上となる見通し。
 29日に同社の第54期株主総会を函館山展望台で開催し、公表した。 同社は前回1997年にゴンドラを交換しており、老朽化による定期的な更新は以前から予定していた。新幹線時代の幕開けが迫り、函館観光の屋台骨である夜景の観光客を迎える施設として、整備を決意した。
 山麓駅では現在、繁忙期には乗客が玄関前にあふれるなど、乗るまでの動線が課題だった。同社は4月、隣接する約520平方㍍の土地を取得。現在職員駐車場として利用する土地を合わせ、山麓駅の玄関となる新施設を建設し、現施設とつなぐ。バリアフリーはさらに推進し、スムーズに乗車できるよう工夫する。
 展望施設ではトイレ施設を利用しやすい形に改装し、レストランや売店の床など一部を修繕する。同社は毎年秋に定期点検を行っており、いずれも14年秋の点検後に向けて工事などを進める計画だ。本間社長は「20年を見据えた施設を建てたい」として、今後設計など詳細を詰める。
 11年度の輸送実績は、東日本大震災の影響で前年度比13・2%減の110万5000人。震災直後の上半期(4〜9月)は特に落ち込んで同21・1%減、下半期(10〜3月)は同2・5%減と若干回復した。
 これにより売上高は同10・3%減の10億2907万円と大幅に減少し、営業損失が5933万円の減収減益。最終損失が7036万円の赤字決算となった。同社が赤字決算となるのは88年に第三セクターに移行して以来初となる。 総会では議案3件を可決。新しい取締役に函館空港ビルデングの東陽一社長を選任した。(2012/5/30 斎藤まや)




道南4月の雇用 有効求人倍率0.48倍 23カ月前年上回る

 函館公共職業安定所が発表した4月の渡島・桧山管内の雇用失業情勢によると、有効求人倍率は0・48倍と前年同月より0・06ポイント高く、23カ月連続で前年を上回った。新規求職者が減少したが有効求職者は依然として1万人を超えており、基調判断は4カ月ぶりに下方修正。「先行き不透明な状況ではあるが、持ち直しの動きを続けている」とした。
 有効求人倍率は1〜3月には0・5倍を超えるなどリーマンショック前の水準まで回復していたが、4月にきて落ち込んだ。有効求人数は前年同月比3・6%増の5380人と24カ月連続で前年を超えている。
 雇用の先行指標となる新規求人倍率は同0・16ポイント上回る0・73倍と6カ月連続で前年を上回った。新規求人は同6・0%増の2254人となり、3カ月ぶりに前年より高くなった。建設業と宿泊業・飲食サービス業が特に好調。前月まで良かった製造業は反動減、公務・その他も減っている。
 有効求職者は同10・0%減の1万1101人と10カ月連続で前年より少ない。再び1万人台となっており、同職安は「新規求職者が大きく減少しているなど若干の明るさはみえているが、状況が改善したとは言いにくい」とする。
 合わせて発表した3月高校卒業者の4月末現在の就職状況は、求職者850人に対して就職者は805人と、就職率は94・7%となった。求職者が前月より減少しており、一部の卒業者が進学などに切り替えたとみられる。ただ45人が依然として就職できていない。(2012/5/29 斎藤まや)




◎副会長に東氏と本間氏 函館国際観光コンベンション協会

函館国際観光コンベンション協会(会員数544、渡辺兼一会長)は21日、本年度の総会を函館市若松町のロワジールホテル函館で開催。間近に迫った道新幹線の新函館駅開業を見据え、これまで4人だった副会長の定数を5人に増員して態勢を強化した。1人が空席だったため、新たに函館空港ビルデング社長の東陽一氏(58)と函館山ロープウェイ社長の本間秀行氏(62)を副会長に選任した。

 副会長となった東氏は「観光という函館の主産業の一翼を担う者として頑張ってまいります」とあいさつ。本間氏は「函館山観光の担い手として、新幹線時代に向け取り組みます」と述べた。

 渡辺会長は、ことしが函館市政施行90周年やシンガポール政府観光局との姉妹提携20周年の節目に当たり、ミシュランガイドへの飲食店情報の掲載、JR北海道のキャンペーンが予定されていることなどを示し、「明るい話題があり、引き続きプロモーション事業やホスピタリティーの向上に努めたい」と述べた。

 本年度の事業は、函館市旧イギリス領事館の開館20周年記念事業や、シンガポールでのプロモーションなどを計画。函館市が周年事業として計画するイベント・グルメサーカスへの協賛、函館山ロープウェイ休業中の車両規制について提言を予定する。

 また観光表彰で12人1団体を表彰した。受賞者は次の通り(敬称略)

 【観光事業功労者賞】寺坂伊佐夫、高田嘉七

 【観光事業優良従業者賞】橋本博憲、村上昭宏、藤島茂樹、石田久美子、松居百合子、辻口祐二、近藤典子、山本庸子、長谷川勝男、武田明宏

 【感謝状】箱館会   (2012/05/22 斎藤まや)



◎新幹線開業前の優先事業 「鉄道アクセス充実」最多…対策機構が事業者アンケート
 北海道新幹線新函館開業対策推進機構(会長=永井英夫函館商工会議所副会頭)は16日、「道新幹線新函館駅開業に関するアンケート」の調査結果を公表した。開業前に優先して取り組むべき事業を聞いたところ、「新函館駅・現函館駅間の鉄道アクセスの充実」が最も多くを占め、次いで「函館観光の質の向上」が挙がった。同機構は「函館地域での開業対策の重要度が明確に示された結果」と受け止める。
 優先すべき事業は、新幹線開業に向けたアクションプランに盛り込んだ内容を項目とした。複数回答で、上位には「鉄道アクセスの充実」「観光の質向上」のほか、▽全市民を挙げて観光客を迎える態勢づくり▽地域の未来を担う人材の定着▽中心市街地へのにぎわいの誘導・創出?などが続いた。
 新幹線工事に関係する売り上げの有無では、81・4%が「ない」と回答。「ある」(14・5%)と回答した事業者は建設業が中心だった。
 新函館駅開業への期待は、60・6%が期待する一方、これまでに開業に備えて事業計画や経営強化策を見直した事業者は5・7%にとどまり、「計画・実施するつもりはない」は32・8%と受け身の姿勢が目立つ。
 このほか「検討したいがどうすればよいかわからない」(19・2%)や「検討中、今後検討したい」(40・1%)が相当数を占めたため、同機構は「数年後の開業を実感として捉えにくいのではないか。今後は事業者が自主的に経営強化策に取り組めるような支援策、環境作りを積極的に行っていく」とした。
 アンケートは函館商工会議所の全会員事業所2466社を対象とし、うち317社から回答を得た。回答率は12・9%。
 調査結果は21日から同機構ホームページでも公開する。(2012/5/18 斎藤まや)

◎イマジンホテル チャペルや披露宴会場お披露目
 4月にリニューアルオープンした「イマジンホテル&リゾート函館」(函館市湯川町3)のオープニングレセプションが15日、同ホテルで開かれた。昼と夜の2部に合わせて約300人が来場。チャペルや披露宴会場など施設のお披露目が行われた。

 同ホテルは、青森県を中心にホテル・旅館などを運営するイマジン(青森県弘前市)が2004年に取得。3月までは地元に定着した旧名称「湯の川グランドホテル」を使用したが、津軽海峡に近接した立地を生かしたリゾートホテルとして改装、名称変更し再スタートを切った。

 レセプションには取引先や顧客らが来場。野崎嵩会長は函館について「歴史あるまちでヨーロッパ調の建物が並び、夜景も素晴らしい」とリゾートとしての可能性に期待。「海外などからも大勢でここへやってきて親戚やきょうだいの絆が深まれば」とした。

 同施設での挙式予約は、土曜日の夜間は11月まで埋まっているという。この日の余興ではチャペルでゴスペルが披露され、吹き抜けに響き渡る歌声に来場者は聞き入っていた。(2012/5/16 斎藤まや)

◎函館タナベ食品、モンドセレクションで8年連続入賞
 水産加工品製造・販売の函館タナベ食品(函館市桔梗5、田辺元久社長)の商品8品が、国際的な食品コンクール「モンドセレクション2012」で最高金賞を含む賞を獲得した。同社にとって入賞は8年連続。田辺社長は「毎年改良を重ねており、味や品質、こだわりが総合的に評価された」と喜ぶ。

 モンドセレクション(本部・ベルギー)は食品の品質向上を目的に1961年に創設された品評機関。コンテストは「食のオリンピック」とも称され、毎年国際的な審査員が品質や味などを審査する。

 同社は設立間もない05年からブランド力向上などを目的に出品し、毎年受賞数を増やしている。今回は主力の「いかしゅうまい」と「帆立(ホタテ)しゅうまい」「カニしゅうまい」の3品が最高金賞を受賞。「無着色たらこ」や「まるごといかしゅうまい」など4品が金賞となり、成長しきる前のマコンブを使用した「昆布(コンブ)の若芽」は銀賞となった。

 原材料にはイカや海洋深層水塩、小麦、卵などに道内産を用いるこだわりを持っており、しゅうまいでは現在もすり身や皮などの改良を重ねている。田辺社長は「職員には『日々進化しよう』と言い続けており、この姿勢が評価につながった」と受け止める。今後も「今ある商品のおいしさを追求し、販路拡大を目指す」とした。(2012/5/15 斎藤まや)

◎売上高減収も100億円確保
 函館丸井今井(函館市本町、岡崎福美社長)は10日、2012年3月期決算を公表した。売上高は前期比2・3%減の100億1500万円と、減収ではあるものの目安として掲げた売上高100億円台はキープ。岡崎社長は「接客の質の向上やカード会員の増加が効果を挙げた」と喜ぶ。

 親会社の三越伊勢丹ホールディングス(東京)が同日決算発表を行い、この中で連結子会社として概要を示した。

 経常利益は同1・7%減の3億5500万円と、減収減益。ただ最終利益は同14・5%増の2億2900万円で黒字。

 売上高は若干落ちているものの、前年度並みと受け止める。岡崎社長は「函館を中心とする商圏は人口が速いスピードで減っており、その中でどう維持するかは大きな課題」とし、顧客満足度向上を目指して取り組んだ接客力の向上が効果を挙げたとする。さらにクレジット機能付きの優待カード「エムアイカード」の会員数が3月末で約1万7600人となり、顧客囲い込みにもつながった。これら2つは今後も強化する。

 また営業利益は同2・0%減の3億4800万円で、売上高営業利益率は3・47%を確保。グループ内の札幌丸井三越の0・91%と比較するとかなりの高水準だ。

 13年3月期の予測は、売上高は前期比1・6%減の98億5000万円、経常利益は同17・7%減の2億9200万円、純利益は同22・3%減の1億7800万円。主な減収見込みの原因は人口減だ。(2012/5/11 斎藤まや)

◎本年度1隻目海へ 函館どつくで進水式
 函館どつく函館造船所(函館市弁天町、大村靖夫社長)が建造中の新造船「ツインラック エス・ダブリュ」(1万9850トン)の進水式が8日、同造船所で行われた。同社が開発した木材兼ばら積貨物船「スーパーハンディ32」で、本年度は1隻目。本年度も7隻のペースで建造を予定している。

 同型船は喫水を浅く、船体の幅を広くするなどして積載容量、推進力を高めている。船体の全長は約176メートル、愛大幅は約29メートル。船主は台湾の海運会社・シーウェイで、船籍はパナマ。

 進水式には約300人の市民などが訪れ、カメラを構えたりしながら静かに様子を見守った。命名式で船名が高らかに読み上げられた後、船首に取り付けられた縄を切るとシャンパンが割れ、船は水しぶきを上げながら海に滑り出した。今後は海上で内装工事などを行い、6月下旬に船主に引き渡される。

 次回の進水式は7月2日の予定。(2012/5/9 斎藤まや)


◎GW後半雨模様、観光地明暗
 ゴールデンウイーク後半の幕開けとなった3日、道南はあいにくの雨天となったが、各地では全国各地から訪れた観光客の姿が見られた。ただ観光施設では天候要因で明暗が分かれ、関係者は今後の天気回復を願っている。

 前日にサクラが開花した五稜郭公園では花見を目当てにした人出が見られたが、関係者によると例年より少なめという。雨ということもあり、箱館奉行所に入館したり周囲の散策を楽しむ程度の人がほとんど。五稜郭タワーは「札幌や旭川の開花と重なったためではないか。雨で花が散るのが早まらないか心配」とする。

 函館山からの視界は霧の影響で朝から悪く、観光客の足は遠のいた。函館山ロープウェイによると「景色は朝から全く見えず、観光客も少ない。天気に左右される部分が多いのでなんとか晴れてほしい」と、今後の天候回復を祈っている。

 一方で、屋内施設はにぎわった。西部地区の金森洋物館などの周辺では自家用車や観光バスが混雑し、午前10時半には施設の駐車場が満車となった。同館を運営する金森商船は「雨天なので屋内に流れているのではないか」とみており、例年並みの客足が戻ったという。(2012/5/4 斎藤まや)

◎企画【JOMON第2部②】大住美佐さん
 「土いじりが好きだから」?。発掘作業に携わるきっかけは小さな興味だった。自宅裏の家庭菜園で庭仕事をしている時、近くで行われていた作業の様子に心ひかれた。「ずいぶん細かい作業をしているようだけれど、何をしているのか」と、最初は全く未知の世界だった。何も分からずに飛び込んでから25年。今では“なくてはならない存在”となった。

 青森生まれで結婚を機に旧南茅部町に来た。夫の等さんはマコンブやウニなどの漁師だったが、1987年に突然の転機が訪れる。等さんが漁の途中で海の事故に遭い、帰らぬ人となったのだ。当時は小学生から高校生の育ち盛りの子ども3人を抱え、学費や生活費も必要だった。一時は途方に暮れたが、知人の紹介で発掘作業員を募集していることを知り、応募した。

 「最初は右も左もわからなかったから、掘り方からイロハを教えてもらったの」。1年目は採掘した土砂を運びながら仕事の内容を覚え、働きぶりを評価されてまもなく現場の班長となった。これ以後はさらに懸命に勉強。年代や堆積の仕方など土の層を的確に見極めて掘り、時には水の流れた跡も明らかにする技術は、「掘らせたら大住さんの右に出る人はいない」(函館市埋蔵文化財事業団)と言われるほどになった。

 辞めたくなるほどの失敗もした。けれど時々ある発掘の瞬間はくせになるという。「そろそろ出そうだなと思ったらスコップを刷毛(はけ)に持ち替えて?、出土品が見つかった瞬間は『やった!』と思うよ」。これまでの蓄積で得た秘けつは、最初に年代に応じた掘り方や深さを頭に入れておくことだ。「どのくらいの深さに何があるかは年代によってだいたい分かる。それでもどうしたらよいか分からなくなったら、すぐに上司に聞いている」という。

 春から夏は一日中、屋外で作業をする。屈んでばかりは大変なので、時々は土運びなどで気分を変えるが、壊すことが許されない現場では無理な姿勢での作業を強いられることが多い。基礎体力は趣味の日本舞踊で維持している。

 掘った資料が文書や展示品などの形で残ることは、発掘のもう一つの醍醐味だ。多くの出土品が収蔵される函館市縄文文化交流センターには幾度も足を運んだ。「センターに行くと懐かしいものに合える。孫には『おばあちゃんが掘ったんだよ』って自慢する」

 春、雪解けが進み草木が芽吹くころになると決まって「掘りたくなる」という。「若い人に迷惑をかけないうちは続けたい」。ことしも7日から現場に入る。(斎藤まや)

 (おおすみ・みさ) 1946年青森県木造町(現つがる市)生まれ。木造高校を卒業後、木造町内の病院に事務職として勤務し、受け付けなどの業務を担当。22歳で旧南茅部町の漁師・等さんと結婚し3人の子どもをもうける。87年から函館市埋蔵文化財事業団に発掘作業員として勤務。ボランティアの会「すみれ会」会長。65歳。
(2012/5/4 斎藤まや)


◎万代町商興会、歴史看板を設置
 函館市万代町の国道5号沿いの商工業者でつくる万代町商興会(北村千尋会長)は2日、同町19の港湾用地に歴史看板を設置した。関係者約25人が参加して除幕式を行い、この地を「海のペリー黒船小公園」として盛りたてていくことを誓った。

 同会は1951(昭和26)年に設立し、昨年創立60周年を迎えてこの看板設置を検討してきた。設置準備実行委員長を務めた函館マネキン社長の中川洲平さんらは、函館市中央図書館に所蔵されている絵地図の資料などから、この付近にあった「万年橋」を中心とする旧亀田村前浜に黒船が投錨したことを調査。看板には水兵が旧亀田川で水浴び、洗濯する様子や、万年橋周辺の地図などをふんだんに盛り込み、絵と文字で史実を伝えている。

 場所はともえ大橋の登り口付近で、管理する函館市の許可を得て設置した。除幕式で中川さんは「歴史的な看板を設置できたことは皆さまの力添えのおかげ。本当にありがたく、心から感謝します」とあいさつ。北村会長は「ともえ大橋で元町のペリー公園とつなげ、将来の函館観光の力になりたい」と述べた。

 一同は函館市議の松尾正寿さんの音頭で祝杯をあげ、今後もこの地を積極的に整備していくことを確認した。(2012/5/3 斎藤まや)

◎函館22.4度、4月の観測史上最高気温
 30日の道内は高気圧に広く覆われ、道南は4月下旬から7月下旬並みの陽気となった。気温は22.4度となった函館をはじめ、松前(23.3度)せたな(23.5度)奥尻(21.5度)など、道南6カ所で4月の観測史上最高を更新記録。16ある観測地点のうち11地点で、今年最高を記録した。

 初夏を思わせる陽気に誘われ、各地の行楽地は家族連れなどでにぎわった。サクラの名所で知られる函館公園では、まだつぼみの状態ながら、早くも園内には屋台が立ち並び、休日を家族で満喫する市民が大勢訪れた。

 噴水で遊ぶ子どもも多く、友人同士で訪れた函館市湯川の中根涼子さん(36)と同市桔梗の佐藤美奈子さん(36)は「今日はとても暖かいので子どもを連れてきました。水遊びができるのでいいですね」と話していた。(2012/5/1 斎藤まや)