TOSSの主張

     3 「ゆび書き」から始まる漢字指導法

          「漢字練習を授業時間でおこなっていますか」と聞くと,多くの先生が「おこなっています」と答えます。

          「毎時間のように漢字練習をおこなっていますか」と聞くと,「おこなっています」という先生は激減します。

          今だに単元指導計画の「新出漢字練習・語句の意味調べ」の時間に扱い,それで終わりにしているのです。

          結局,漢字練習は,「家庭学習でおこないなさい」となっています。

          「なぜ,授業時間内に取り入れられないのでしょうか」

          そう聞くと,多くの方は「読解の時間を十分とることができなくなる」「入れる時間がない」と答えます。

          つまり,「授業では15分ほど漢字練習の時間をとったので,十分な練習は家庭でおこなってほしい」というわけです。

          はたして,この答えは正しいのでしょうか。

          漢字練習も教育課程の中でおこなうべきなのではないでしょうか。

          漢字練習は,教師の指導なしにはしっかりと覚えることができません。

          その漢字指導で重要なのが,「ゆび書き」です。

          ひとさし指で,筆順を言いながら机に大きくしっかりと漢字を書くのが「ゆび書き」です。

          そうすることで,脳が活性化し,効率よく漢字を覚えることができるといわれています。

          「同じ漢字練習を50回ずつ書きましょう」などと,体力主義的な漢字練習をおこなわせるよりも,「ゆび書き」を取り入れ

        ながら,漢字練習をおこなわせるべきです。

          勉強が苦手な子にとっては,そのほうがかなり練習しやすい状態になるのです。