1839年、実用的な写真ダゲレオタイプ(日本では銀板写真と呼ばれた)が公表されました。また1851年にイギリスで発明された湿板写真はその3年後には日本に伝わり、上野彦馬は1862年、長崎に上野撮影局を開設し、翌年には下岡蓮杖が横浜で写真業を開いています。彼らによって日本の写真文化は幕開けとなり、撮影された坂本龍馬など幕末に活躍した人々の湿板写真は、今なお目にすることができます。
 
写真は普及するに連れ社会の様々な分野で応用されながら当時の文化や人々の生活を記録して参りましたが、中でも湿板写真は世界中で撮影され、貴重な学術資料となるものが数多く残っております。これらの写真の復元や保存には当時と同じ技術を用いて行う必要があります。
 
安藤寫眞局は日本国内で唯一銀板写真や湿板写真など古典的な写真技法の研究と、その技術を用いた撮影を業務としております。古写真の復元をはじめ湿板写真による肖像写真の撮影、さらには古典技法の普及と継承を目的とした種々の技術研修も行っております。当寫眞局で撮影した湿板写真は安藤寫眞局特製の桐箱に納めてお渡しします。また、商品撮影、学術標本写真、顕微鏡写真などの特殊撮影も行います。
   
さらに安藤寫眞局に併設されている暗室は、モノクロプリントおよびモノクロフィルム現像、同様にプラチナプリントや鶏卵紙など古典技法を用いたプリント制作用の暗室として皆様にもご利用いただけます。