今日は午後1時から本会議が開かれ、一昨日の総理所信表明に対する各党
代表質問が予定されていました。ところが、突然の辞意表明が行われたのです。
私が総理辞任の一報にふれたのは本会議前に開かれる民主党の代議士会でした。
大変驚きましたが、同時に、無責任な総理の態度に怒りを覚えました。
辞任の理由については、今の状況では国民の支持・信頼がなく、政策を遂行でき
ないとして、「局面を転換する」ためだといっていました。また、小沢党首に党首会談
を断られたこともあげていました。
正直に申し上げて、こんな子どもじみた総理の辞任会見を見たことがありません。
何よりも国民に対する謝罪の一言もありませんでした。総理の職を放り投げることに
対して国民に謝罪するのが当たりまえではないでしょうか。
その上で、辞任の理由を明確に説明すべきではないでしょうか。
そもそも、参議院選挙の結果を受け止めて辞任すべきだと内外からいわれてながら、
早々に総理続投を決め、内閣を一新して、臨時国会を召集し、一昨日には総理の
所信演説をおこなったばかりです。それが、一転、辞任するというのは訳がわかりま
せん。野球で例えれば、試合が始まり、バッターボックスに打者が立ったとたんピッチ
ャーが居なくなってしまったようなものです。無責任のきわみです。
政治家の出所進退は難しいものです。総理となればなおさらです。
歴代の総理の辞任は政治家としてぎりぎりの決断であるがゆえに重く受け止められま
したが、安倍総理の言葉はあまりにも軽く、政治家としての品格が問われています。
自民党ではこれから新しい総裁を選ぶことになりますが、その間、国会は空白になり
ます。年金問題やテロ特措法の延長問題など喫緊の課題は取り残されてしまいます。
自民党の勝手で国会を空転させてしまうのは許しがたいことです。
こうした混乱をひきおこした以上、衆議院を解散してむしろ国民の真意を問うべきでは
ないでしょうか。
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無責任な安倍総理の突然の辞意表明 H19.9.12