日本人のくらしとお米のはなし

1.稲つくりはどこの国から伝わってきたのでしょうか・・・
 稲つくりは、約15千年前にアジアの国々(インドや中国、タイ、ミャンマー)で始まったと考えられています。その後、世界各地に広がっていたようです。
日本の稲つくりは、縄文時代(3千年前)に始まり、弥生時代中期(2千年前)には北海道を除く日本列島各地で栽培されるようになったようです。

2.北海道で稲つくりをはじめたのはいつでしょうか・・・
 大阪出身の中山久蔵が明治33月、シママツ沢(恵庭市と北広島市境にある沢)で稲作を始めています。当時の常識では北海道では稲作は無理と考えられていたようです。 

3.日本人の生活とお米について・・・
 @どうして、日本人の主食なのでしょう・・・
   食べ物がその国の主食になるためには、2つの条件が必要とされています。一つはほかの作物より  たくさんとれること。二つには毎年安定してとれること。日本の気候条件が、お米作りに適していること  が主食になった大きな理由です。
 A日本人の主食になったのはいつでしょう・・・
   お米は、日本では縄文時代と言う大昔からつくられていたと言われています。本当の意味で主食にな  ったのは、ごく最近のこと、江戸時代中期に書かれた書物によりますと、お米を毎日食べられるのは「  お殿様」などのエライ人たちで、普通の人にとっては、お盆やお正月などの特別な日にだけ食べられ   るあこがれの食べ物であったらしい。お米が身近なものになったのは、「大正末期から昭和のはじめ」  にかけてと言われています。
 B日本で一番多くつくられているお米の種類はなんでしょう・・・
   一番多く作られているお米はコシヒカリがダントツのトップで、次にひとめぼれだそうです。
 C消費が落ちているってほんとでしょうか・・・
   日本人が昔とくらべて、肉や乳製品(にゅうせいひん)(牛乳(ぎゅうにゅう)やチーズやヨーグルト)、パ   ン、めんなどを多く食べるようになったことや、朝食ぬきで学校に行く人が増えたことがあげられるん   だね。

4.どのようにしてお米ができるのかな・・・
 それでは、お米ができるまでのようすをしょうかいします!
 @田をたがやし、苗を育てる「なわしろ」をつくります。
 Aもみをえらんで水にひたし、その種を「なわしろ」にまきます。
 B種もみがめを出して、苗に育ったら田植えを行います。
 C苗から稲が元気に育つように、草を抜いたり、悪い虫をとったりします。

 D実のつた稲を刈り、かんそうさせます。
 Eかんそうさせた稲から、もみをそぎ取ります。
 Fもみ殻を剥がし、玄米にします。
 G玄米をびんに入れ、棒でつついて精米にします。

5.お米は神さまのごはん・・・・
 @神さまにおそなえする食べものや飲みものを「神饌(しんせん)」という。
   これは、わくたちの食べものをくださった神さまにかんしゃして、おもてなしするためのものなのです。

 Aそして、家のなかで神さまをおまつりするところが「神棚(かみだな)」という。
   そこに
おそなえしたご飯などは、家族みんなで食べて、神さまからのお力をもらうということです!

むすび
  日本人は、稲または米というものを貴重な食料として、関わってきたことが感じられると思います。
 
自然をはじめとし、米つくりにかかわったみなさんに感謝をする心をこめて「いただきます」といって食  べて下さい。

.◇豊葦原瑞穂国(とよあしはらみずほのくに)という言葉をご存じですか?

日本最古の本である古事記に書かれているらしい。豊に葦の茂る、瑞穂(みずみずしい稲穂のことである。)稲が多く取れることから瑞穂の実る国ということで日本の美称として使われてきた言葉ということです。

 私の家は水田と畑作の農家で、中学にもなると農繁期は両親と一緒に農作業に従事しました。中学1.2年の時に研究発表大会があり、いみじくも稲の生態について報告したことが懐かしく思います。
 ところで、私の住んでいるここ幕別札内は、明治の中期に依田勉三が小作人を率い、開田に奔走し一帯は水田化されたそうです。しかし、昭和の50年初期から減反政策が始まり10年後には水田を見ることができなくなったそうです。
 そこで、地域の人たちが途別小学校と相談、食育学習を通じ稲つくりの文化を継承していただくことの
了解を得て、地域ぐるみの活動として毎年、田植え、収穫祭の行事を行っています。
 そんな思いを少しでも協力できればと、今年は農家の協力を得て、苗の栽培を試み子供たちと田植えをしてみました。
 

苗を育てる

写真 育てる 観察
・もみの準備(3月25日)
 種もみ用のものを入手します
 
・もみの大きさ
 はば3mm、長さ5-6mm
 ふっくらしています
・種もみの選別(4月2日)
 塩選水によって行いました。
・種もみの浸水(4月2日)
 水温10〜15℃で、一日一回の
 変え水
・種に不敵なものは浮かぶ
 厳選された種もみのため、不敵  なものが僅かに見られました。
・7日程度で積算温度110℃、種も  みを指で押すと若干の柔らかさ
 が感じられます。
・種もみの催芽促進(4月12日)
 種もみをネットに入れ35℃ぬる
 ま湯に3日程度浸水しました。   (風呂を利用しました)
・種もみの先が膨らみ
 2日から若干種もみのの白いも
 のが見えます。
・はと胸状に発芽した種もみが
 3日目になりました。
 1mm程度に芽が出ているのが
 わかります。
・種もみのさきが白い
 発芽のしすぎかとおもいます。 
・播種箱の用意をします。
 土は市販されている肥料の調
 整されたものをつかいました。
 土の厚さは6cm程度とし、若干の
 点圧をしました。
・表土は山土をふるいにかけ
 表面を平らにします。
・催芽種を撒きます。
 催芽種は水切りをして2-3時間の
 のうちに撒きました。
 被服は種の見えなくなる程度に
 細かい山土を使いました。後は
 たっぷり霧吹きで散水します。
 
・撒きすぎです
 厚からず、薄からず60g/u 程度が・・・
・発芽しました。
 播種後3日目です。
・温度管理が大切です。
 適温25℃、10℃以下は成
 長を停止、30℃以上は蒸れ
 て苗をダメにします。
・苗になってきました。
 背丈5-6cm程度です。
 播種後10日程度です。
・葉が2枚みえま す。
 やや温度が低いです。
・苗が育ちました。 ・田植えをして十分です。
 背丈12-15cmです。
 葉は3-4枚になりました。
・田植えしました。 ・やや深水にしています。