顔面は人間の感覚器官が集まったところです。目、耳、鼻、口、皮膚などの感覚器官からの情報は脳へ伝えられます。すると脳は顔の筋肉をどう組み合わせ、どれだけ収縮させるか指令を出し表情をつくります。そのつくりだされた顔(筋肉の組み合わせ)は脳へフィードバックされ、その表情に相応した感情が呼び出されるのです。笑顔の場合は楽しい感情が湧いてくるのです。
さらに快・不快といった感情も、脳の中にある海面静脈洞という血液の温度と密接な関係があります。「エ」という母音をつづけて発音するときの顔は微笑みに、「ウ」の場合は嫌悪の表情に似ています。微笑みの表情をつくったときには血液の温度が下がり楽しい感情が湧く。一方、嫌悪の表情は温度が上昇し、不快感が生まれるのです。
このように感情は表情がつくりだしている側面も忘れてはなりません。
「新・幸福論」(潮出版社)より転載