自然退縮
がんが縮小、もしくは消滅することがある。こうした現象のことを「自然退縮」と呼ぶ。
心身医学の権威である、九州大学の故・池見酉次郎教授の研究により、「自然退縮」を遂げた患者には、告知から退縮までの間に、”心の転換”があると分かった。
池見教授は、自然退縮がみられる患者に、人生観や生き方に大きな変化(実存的転換)があったと言っている。
その実存的転換は、宗教的な生き方をしている人、信仰の対象に自分を任せる人に多いという。
この研究成果は、現代の医学界にも大きな影響を与えている。
がんと告知された時の心理的反応と、その後の生存率との関連を調査した、興味深い研究が、イギリスの科学雑誌「ランセット」に掲載された。
それによると、「がんであるこtを否定する」「消極的に受容する」「無力感・絶望感に陥る」人たちに比べ、格別に高い生存率を示したのが、「がんに対し、闘争心を燃やした人」であった。
がんを引き起こす大きな要因として、「ストレス」や「否定的な心の持ち方」が指摘されている。
反対に、がんを治癒する最大の要因は、「挑戦の気迫」であり、「すべてを前向きに捉える楽観主義」にあるといわれている。
”心の転換によって、がんは治る!”
自然退縮の症例はそのことを物語っている。
腎臓がんの摘出手術後、摘出したがん細胞の周りを繊維性の膜が覆い、がん細胞が自滅状態になっていた。・・三重県での症例(ある医師の話)
「自然退縮」を可能にした人には共通点があるとのこと。
「利他的な生き方を貫き、さらにそれを裏付ける哲学・宗教を持っていること」とのこと。
「大白蓮華」2008年6月号より転載
「利他的」とは自他共にの幸福を願い行動すること
がんと心の関係 「大白蓮華2008-7」より転載
がんと心の関係が注目されている。
アメリカの学界では、がんと闘うための10のガイドラインを発表。その中には「がん=死 と思わない」「担当医と信頼関係を築く」「相談できる身近な人を持つ」「宗教的拠り所を求める」などがあげられている。
がんと心を扱う学問「サイコオンコロジー」の研究・進展が待たれている昨今である
がんに対する患者の取り組み方を「コーピング」という。がん患者とコーピングの関係についてイギリスの医学者らが調査した。
その報告によると、前向きな姿勢で取り組んだ患者は、悲観的な患者より、「がんの再発がより少なかった」「より生存期間が長かった」という