「誓願」  

生死一大事血脈抄講義・・・大白蓮華2006.9 P.55より転載

この妙法を顕わす「心の力」とともに、妙法を弘める「実践の力」に優れていることが、地涌の菩薩のもう一つの特質であると言えます。その「実践の力」の核心にあるのが「誓願」です。
「誓願」こそが、仏が入滅後の娑婆世界の弘教の要です。
神力品では、上行を代表とする地涌の菩薩が、仏なき世にあって勇んで弘教するとの誓いを発しています。この「誓い」こそ悪世弘教の「実践の力」の原動力となるからです。
悪世には人々の無明が強く、妙法を弘める人には必ず大難が起こります。その悪世の濁流を撥ね返す力の根本が誓願です。
地涌の菩薩が、悪世の弘教を大きく担いゆく「実践の力」を持っていることは、涌出品にはっきりと説かれています。すなわち、「志念堅固」(確固たる誓願)、「大忍辱力」(難に耐える力)、「巧於難問答」(折伏の力、言論の力)など、悪世を開拓する力に満ち満ちているのが地涌の本領です。
このような「心の力」「実践の力」があってこそ、生命の法である妙法蓮華経を全ての衆生に伝えていく「血脈」が成り立つのです。この地涌の菩薩による血脈の継承こそ、本抄で強調される「信心の血脈」なのです。