病気とは何か

病気の要因に対する適応には、二つの異なった面がある。
一つは体への侵入者に対抗し、それを破壊しようとするものである。
もう一つは、体が受けた障害を修復し、バクテリアや組織自体によって作られた毒物を消滅させようとするものである。
病気とは、これらの作用の経過にほかならない。
肉体がその攪乱者に対抗して苦闘し、その努力を持続しているのが、とりもなおさず病気なのである。
しかし、ガンや精神異常の場合は、肉体や精神が無抵抗に破壊されていくことの表れなのであろう。


生体が反応しない病気・・・ガン

組織が反応しない、つまり適応機能による反応が何も起こらないという病因もある。・・・
ガンも同じように、体から何の抵抗も受けない。
悪性であろうと良性であろうと、腫瘍は正常の組織に非常によく似ているので、体はその存在に気づかない。
そして、当人には長い間何の影響も示さずに、人間の体内で発育する。
病状が現れたときには、もう体の反応の現れではないのである。
それは腫瘍が作り出す毒素、主要な器官の破壊、神経の圧迫のような、腫瘍による害の直接の結果なのだ。
組織と体液は、病気の細胞が拡がるのに対して何の反応もしないから、ガンの進行は容赦なく続く。