NO.5(作成:2002年1月20日)

バーミューダボール 2001

(注意:高野、林、前田から送られた原稿を元に、トトロ流に多々編集した文章であることをご承知下さい。)

第2日目−第5試合: VS ロシア戦 (#17〜#20)

2001/10/23(火)(14:00〜16:50)
(ホームテーブル) (ビジターテーブル)
高野 Andrei GROMOV
Mikhail
KRASNOSELSKII
Alexander
DOUBININE
前田
清水 Alexander PETRUNIN

(ホームテーブル) 
6C W/4 +200
 W  N  E  S
 K  高  D  清
    P 1D 1H
2N  P 3H  P
3S  P 4H  P
6C  P  P  P
 OL:10
1:S10 S3 S7 SK
2:DQ D7 D2 DK
3:HK H3 H4 C7
4:CA C5 C3 C2
5:C9 C10 CJ CQ
6:S5 SJ S6 S2
7:DA D5 D10 DJ
8:D9 H2 D4 C4
9:H7 D3 HA H6
10:HJ HQ C6 D6
日本:+4 IMP
#17
ディーラーN
ノンバル
109854
74
J7
Q642

K2
Q863
Q104
KJ83
AQJ3
−−
A98632
A97

76
AKJ10952
K5
105

(ビジターテーブル)
3N W/1 −50
 W  N  E  S
 林  G  前  P
   2S 3D 3H
3N  P  P  P
 OL:
1:H7 D2 H9 H3
2:HA H6 H4 D3
3:HK H8 S5 C7
4:HJ HQ S4 D6
5:SK、、、
(ホームテーブル)
(オークション、N高野の感想)
 Eの1Dオープンに、Sは堂々の1Hオーバーコール。 Wの2Nに、Eが3Hキュービッド。 これは、H0、1枚で「他のゲームの方がいいかも知れないよ」の気分だろう。 Wは3S。 「Hスーツはどう?」に対し、「こっちも決めかねる」はおかしいと思うので、僕ならナチュラルなSと解釈しそう。 対してEは4Hキュービッド。 Sフィットと思ったのかもしれない。 それをWは(4054)、(4045)のスラミッシュと解釈して6Cへジャンプしたよう。 謎のコントラクト、ここに誕生す。 僕はWの3Sがまずく、4Dとサポートするべきだったと思う。

(ビジターテーブル)
(オークション)
 ノンバル同士、Nのタータン2Sオープンは頑張っている。 #6のスラムルーズ、#8の3N作らせ、#11の7Cルーズ、#13の4Sルーズ、#15の行き過ぎなどがあり、我慢しきれない状態なのだろう。 だが、このNのハンドでのオープンは、如何にも分が悪いだろう。 ノックアウト試合でないのだから、「取り返そう」という気持ちを持ってはいけない。 そのハンド自身のベストを目指すことがラウンドロビンでは大事。
(プレイ、E前田の感想)
 Hリ−ドをHQで上がれば即落ち。 HQをホールドアップすると、HA、K、Jでクリアしてきた。 この時のEからのディスカードは、D、D、D、Dと捨てるべき。 NのサイドスーツはCに決まっているが、その枚数は4枚?5枚? ここでNがSを2枚捨てたのを見て、Sを4回走ってハンドからはDを2枚捨てる。 SはHを2枚捨て、NはきっとCを最後に捨てるだろう。 ここでゲス。 C9を流す方が少し厚いのでは? この方がミスを誘いやすいし、いいと思うけど。
(トトロプレイ提案)
 Eから4枚Dをディスカード。 HQで勝ったら、CJをプレイする。 「CQくらいは持っててねプラン」と呼ぼう。 NのCQをCAで捕まえて、EからC9を流してC8を昇格させる。 如何でしょう?

(ホームテーブル) 
5D W7 −440
 W  N  E  S
 K  高  D  清
      1S  P
2D  P 4C  P
4N  P 5C  P
5D  P  P  P
 OL:
1:H4 H5 H10 HQ
2:CA C2 HJ C5
3:C4 C3 D7 C7
4:DQ DK DA D3
5:DJ D4 D2 H6
日本:+11IMP
#18
ディーラーE
NSバル
73
A94
43
KQJ932

K6
Q32
AJ1065
A64
AQJ42
KJ5
Q9872
−−

10985
10876

10875

(ビジターテーブル)
6D W7 +940
 W  N  E  S
 林  G  前  P
      1S  P
2D  P 3D  P
3N  P 4C  P
4D  P 4H  P
4S  P 5C  P
6D  P  P  P
 OL:
1:CQ D9 C5 C4
2:D8 DK DA D3
3:D5 D4 DQ H6
(ホームテーブル)
(オークション)
 Eの4Cは、Dフィットのスプリンターレイズ。 Wの4Nは、DRKCB。 Eの5Cは、1、4キーカードの返事。 さすがに2キーカード抜けでは、5Dに止まらざるを得ない。
(プレイ)
 NのH4のリードはナイストライ。 ディフェンスに役に立たないCの無駄点をたくさん抱えたNのハンドからは、ダウンチャンスは、SのHQ、DAで、3トリック取れる時くらいだ。
(N高野の感想)
 DKのフィネスが利いて7メイドした。
「これは取っているかもしれんぞ。」という予感があった。 裏は林前ペアだからなあ@
前田さん「キュービッドしとったら、キーカード訊かんうちに6へ行ってもうた。」
 林さん「出来たスラムは、いいスラムや!」(とまでは、言わなかったか)

(ビジターテーブル)
(オークション、E前田の感想)
 林前ペアお得意の「訊かずの4N、スラムビッド攻撃」。 4Nを訊けば、2キーカード足りずに止まってしまうが、キュービッドだけしていると何となく行ってしまう。 DKフィネスが利いて、ラッキー!

(ホームテーブル) 
3N E/1 +100
 W  N  E  S
 K  高  D  清
          P
 P  P 1N 2S
 X  P 2N  P
3N  P  P  P
 OL:
1:S5 S2 S8 SJ
2:C9 C2 C3 CK
3:S9 SQ S3 S4
4:CJ C5 C6 C4
5:C8 CQ CA H5
6:C10 H6 H2 D5
7:C7 H7 D4 H9
8:DA D3 D7 D6
9:D2 D9 DJ DQ
 :SA、10、7。
13:D10→DK。
日本:+5 IMP
#19
ディーラーS
EWバル
986
AQ765
983
K4

42
10843
A2
A10763
KQJ
KJ2
KJ74
J98

A10753

Q1065
Q52

(ビジターテーブル)
3S S/2 +100
 W  N  E  S
 林  G  前  P
         2S
 P 3S  P  P
 P
 OL:
1:H4 HA H2 H9
2:CK C9 C2 CA
3:C6 C4 CJ CQ
4:C5 C10 S6 C8
5:D9 DK D5 D2
6:D4 D6 DA D3
7:H3 H5 HJ S3
8:SA S2 S8 SJ
9:S5 S4 S9 SQ
10:SK S7 C3 H6
11:HK S10 H8 H7
12:DQ C7 D8 D7
13:D10 H10 HQ DJ
(ホームテーブル)
(ホームテーブル、N高野の感想)
(オークション)
 Eの汚い15点が1Nオープン。 NSノンバルで、Sが2S(Sとマイナー)で介入。 Wのダブルに、Eが2N。 Wは3Nへレイズ。 まあ、介入されたら3Nになっちゃうんでしょうか。
(プレイ)
 SはSリード。 Cダブルフィネスの1回目が抜けて、SリターンをSはダック。 Cダブルフィネスの2回目を成功されて、Cを走られる。 Sは、D、Hの順にディスカード。 ここで、ダミイのDが3枚あったならば、DKでEに渡って、SでSにスローインできるのだが、WのDが2枚なので困っている。 SにSとマイナーと言われ、DQの4枚持たれてそうだが、仕方なくDQをNに期待して、フィネスして1ダウン。 介入が押し上げをもたらし、渋い5IMP取りとなった。
(トトロの感想)
 Eの1Nオープンはややオーバービッド。 1Cから1N(12−14)の評価をしてもよいハンドだ。 Aの無い、3コントロール、おまけにミドルカードの薄い(4333)では、プレイ勝負になっても粘りが利かない。 Wのダブルは、ネガティブダブル。 Eの2Nに対してWの3Nレイズは当然だろう。 5枚Cの2A、粘りのHの持ち方、Sの形が判っていてプレイのヒントもありそうで、バルで2Nにストップするのは得策ではない。
 ディフェンスは見事だ。 SのSスーツのダッキングが大事な一手。 もしSがHAまで持っていたりしたら、Sウィナー、HA、DQガードの3スーツのストリップスクイズの形になるところ。

(ビジターテーブル、E前田の感想)
 今度は負けじとSがタータン2Sオープン。 Nの3Sのレイズに対して、Eのパスはどうだったか。 Aの無い15HCPは魅力不足とみた。 赤いスーツのKが、どちらかAならば、勝負で3Nをビッドしたかもしれない。 実際のハンドは、3Nには1個足りない模様だった。 ここでもツキがありそう。
(トトロの感想)
 Eのパスに賛成。 SショートなWがテイクアウトダブルもしていないので、堅い3Nはそんなに多くないでしょう。 勿論Wが、(2335)の11HCPのこともあるが、「プリエンプティブには、7HCP期待して」によると、分が悪そうだ。 ちなみに、このオークションでは、自分の15HCPを、全体の40HCPから引いて、25HCPを3で割った見当よりも少し劣るくらいをパートナーに見るところ。 Wに8HCP期待できるかどうか、といったところでしょう。

(ホームテーブル) 
4H E4 −620
 W  N  E  S
 K  高  D  清
1D  P 1H 1S
 X 3S 4H  P
 P  P
 OL:
1:SA S2 S4 SJ
2:CQ CA C2 C3
3:H10 H5 HA H2
4:HQ H8 H7 HJ
5:DJ D4 DA D2
6:D3 C4 DK D5
日本:+2 IMP
#20
ディーラーW
ボスバル
10984
J5

K97642

762
K107
A8763
A5

AQ9643
KJ109
83

AKQ53
82
Q54
QJ10

(ビジターテーブル)
4H E6 +680
 W  N  E  S
 林  G  前  P
1D  P 1H  X
XX 2C 4H  P
 P  P
 OL:
1:SK S2 S8 SJ
2:SQ S6 S4 H3
3:HA H2 H7 H5
4:H4 H8 HK HJ
5:D3 D2 DK D4
6:DJ D5 D6 C2
7:D10 DQ DA C4
   
(ホームテーブル)
(オークション)
 Nは大胆な4Sレイズもあった。 EWバルなら、是非4Sを言いたいところ。 通常、5枚Sの時だけではなく、4−6、3−7形は、サイドスーツとの2スーターフィットが見込めるので、4Sまでプリエンプティブビッドする価値はある。

(ビジターテーブル、E前田の感想)
 11HCPと11HCPが向かい合った赤い2スーターフィット。 ゲームに行って満足していたが、DQの2ウェイ次第で、4メイドか、6メイド。 Sのダブルを根拠に当ててしまった。 スラムに行く気はさらさらなかったけど、行ったら外したかも。

(トトロの感想)
 ナイスなDQゲス! 関西格言「赤いQはJの後ろ」は冗談として、NSの9枚フィットしているSの消え方が気になるところ。 N(4225)で、弱いSをビッドせずに、良いCをビッドした可能性が高そうだ。 また、Sが(5215)、(6214)で、テイクアウトダブル一言で静かにしているのも変。 実際のようなハンドは十分推測できる。
 まあ、6Hには行くことは無いハンドでしょうが、5Hをプレイする可能性はあるハンド。 DQ次第で、10勝(1ダウン)か、12勝(1アップ、6Hいっとけ!)という気持ちのスッキリしないゲスですね。

日本:81IMP  ロシア:34IMP
日本:  +47IMP → (頭はねの)24VP


(試合後のフォーティーン高野の感想)
 (81IMP−34IMP)→24VPで、前日のブラジル戦に続き大勝となった。 しかも両方とも、ベスト8進出が有力なチーム相手、というのがすごいところ。
林さん「グロモフ=ペトルニンは、何がすごいのかよう分からんかった。」
全くたのもしすぎるチームメイトだ。 ここまで、あまりにうまく行き過ぎて怖いくらい。 気分は最高。

 この日、清水さんがパリ在住の親戚と会うため、2ラウンドで終了、3ラウンド目は休み。 一足先に地下鉄で(前日より格段に楽なコースで)帰ったのでした。 早帰りの高野は、みんなの晩飯の店を探して予約する仕事あり。 何はともあれ、飯は大事ですから。 僕の予約した店は高級な店で、貝だの海老だの、一人500フラン近く食べたような(一人あたり9000円近い)。 滞在中の最高記録だったかな。 このお店で林さんは、体の次に大事そうなものを忘れる。 これは翌日見つかったから何でもなかったが、おじさんと過ごした清水さんは不運に見舞われた。
 この日を境に、幸運の流れがすっかり変わってしまったのが惜しまれる。

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