葬送の鳥<バード>

 どれ程の大きさか分からないが、とてつもなく大きく深い墓穴がある。その墓穴の端に五人の有翼人(鳥<バード>)が立ち、底を見下ろしている。穴の底に横たわっているのは、まもなく終末をむかえる最後の人類である。この惑星をほしいままに支配していた人類も、すべての種がそうであるように、やがて滅亡する運命にある。人類の最後のひとりが死に絶える時、五人の鳥<バード>がいずこからともなくあらわれ、その魂を黄泉へと導くのだ。