日々の暮らしの中で、あの子がどう変化してゆくのか、私が与えたものが 果たして正しかったのか、最終的にはあの子にどうなって欲しいのかを、気 になることがあるごとに書き留めておこうと思う。 あの子はこれまでの境遇にも関わらず、好奇心が失われていないような気 がする。私が教えることに嫌がらず付いてくるし、私の所蔵している書籍や 映像資料を興味深げに眺めている。少しずつではあるが、読書をし始めても いるようだ。意外と古典音楽も好きらしい。 世間一般の目で見れば、あの年頃が一番物事に興味を持ち、様々に挑戦し てゆく年齢だろう。こうした意味であの子の可能性を少しでも発掘してやれ ればと考えている。