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2005年10月22日の日記


カナディアンワールド 閉園
 10/23 をもっ て芦別市のカナディアンワールドが今年度の営業を終了することにあたり、恒例の「園仕舞いロケ」を企画した。前日の10/22は天気の予想があまり思わし くなかったため、クロフォード公園か明日萌駅で屋内ロケとし、赤平市のエルム高原「虹の山荘」で1泊・コテージロケのあと、カナディアンワールドの「アン の家」で撮影し、今年の屋外ロケを締めくくろうという流れである。
 
 札幌組も旭川組もとりあえず浦臼の道の駅に集合する。全員揃ったところで今日の予定について合議、明日萌駅が無難ということで沼田町恵比島駅まで移動す る。集合時には降ったり止んだりしていた空模様も、北竜町を過ぎたあたりから概ね好転し、日差しも見られるまでになった。屋内にとどまらず、良いロケが出 来そうだ。

 ロケに入る前にとりあえず駅前旅館の管理人にご挨拶。いつものおばあさんではなく、おじいさんであったが、我々のことをよくご存じの様子。快くロケの許 可を得ることが出来た。

 今回のうちのむすめの課題は「列車とのからみ」。ロケ地の「明日萌」はJR恵比島駅に隣接しているため、留萌本線の列車が実際のダイヤで停車する。いわ ば「大手を振って営業中の鉄道施設でロケできる唯一の場所」なのだ。
 現在の留萌本線を走行するのはステンレス車体を持つキハ54型式ディーゼル動車で、北のローカル線には似つかわしくないのが残念である。これが「旧客」 とまでは言わないまでも、せめてキハ22くらいの車輛であったなら、もはや「一幅の絵」にもなろうものを、赤線入り銀ピカの車体は、まるで「東急田園都市 線」である。雰囲気を作るために、塗装するなどと大事にしなくとも、カラーカットシートを貼るくらいなら、むしろ遙かに低コストで長持ちするだろう。沿線 の景色に合わせる努力をJR北海道には検討してもらいたいものである。

 いつものホームのベンチにむすめを座らせ構図を練る。事前に描いたヴィジョンのアングルはどうやっても取れないことが現場で判ったので、別の角度からア プローチしつつ数カットおさえる。
 ホームが北向きなせいで、列車が入選してきたときどう撮ってもむすめの顔がアンダーになってしまう。レフで起こしても思うような効果が出ない。日中シン クロでうまくまとまらなければ、ホームの向かい側からのロングショットも検討しなければならないかも知れない。

 上下合わせて3本列車を押さえたところで撤収、管理人さんにご挨拶してから、次のロケ地「萌の丘」へ。以前ここに来たときには、柵の高さが絶妙に悪く、 お座りしたうちのむすめと背景が綺麗にからまないので撮影を断念していた。そこで今回は、柵の脇に置いてある木製のベンチを使い、その上にキャンプ椅子を 載せることで柵の高さをパスしようと考えた。ただ座っているのもどことなく間抜けだから、定番の「カメラ+三脚」を小道具にした画にする。
 ベンチの幅とキャンプ椅子の足の幅はぴったりとはまった。多少揺すってもしっかりととまっている。そこでむすめを慎重に座らせる。……2秒後、何の前触 れもなく、むすめもろとも椅子がひっくり返る。慌ててむすめを抱き留めようとするも、自分自身足下をすくわれるような形で前のめりに倒れてしまった。ベン チの角に両の向こう脛をしたたか打ち付けたが、むすめを抱き起こして安否を確かめる。椅子の背もたれが地面と平行にぶつかったようで、どこにも応力が集中 しなかったためか娘は怪我一つしないで済んだ。しっかりとした安全確認を怠るとこうなる、という良い見本であった。思えば私のむすめにとって「生まれて初 めての転倒」だった。

 とりあえず撮影も終わり、赤平に向かう。途中滝川のダイエーで買い出し。それぞれの分を個人で仕入れるのかと思いきや割り勘と聞いて、再び「買いまく り」の悪夢がよみがえる。カゴ際の攻防の末、結局今回の買い出し単価は1,610円。夕・朝2食分に酒・酒肴を加えたものとしては、まぁリーズナブルだろ う。悪夢を回避できてよかった……。

 いつものように赤平市「エルム高原温泉ゆったり」に到着、コテージにチェックインする。……が、やけに館内がケミカル臭い。足下を見ると、踏み潰された 虫の死骸が散らばっている。……こいつぁ「カメ虫」だ!もともとここの山には「カメ虫」が多い。しかし、建物の中にまで入り込んで異臭を放っているのは、 ここ数年で初めてである。クロークの説明では、例のない大発生だそうで、コテージの中にも「多少」は入り込んでいるらしい。現状を見てみないことには行く も退くも決められない。コテージロケも今回の目玉だから、と勇を鼓してコテージに入る。

         ※                 ※

 ……。結果は完敗であった。

 掃除機を使って手当たり次第に敵を吸い込む。窓には虫が入り込まないようにと目張りがしてあって、室内に立ちこめる異臭を排気することすら出来ない。そ んな状態にも関わらず、どこから入り込んでくるのか、捕っても捕っても敵は現れてくる。6人用の小さい方のコテージを借りたのだが、いつ果てるとも判らな い戦いの中でその広さが身に応えてくる。

 誰かが叫んだ「総員転進!」

 実は鶴沼の道の駅で全員集合するのを待つ間に、向かいの「浦臼温泉保養センタ」に行って現在も営業していることを確認しておいたのだ。(閉鎖するという 話を以前聞いたため)とるものもとりあえず速攻で電話を入れる。幸いなことに客はほとんどなく、部屋は選び放題だ。すぐさま5人で12畳の部屋を予約し、 返す刀でクロークに連絡、コテージをキャンセルした。
 
 一旦搬入した荷物を車に戻し、ほうほうの体でコテージを逃げ出した我々は、荷物の中に「カメ虫」が紛れていないことを祈りつつ、「浦臼温泉保養センタ」 にたどり着いた。改めてチェックインし、部屋に通されると、これまで宿泊していた部屋とは違うタイプなのか、全体に広くて冷蔵庫も置いてあった。今後ここ に宿泊するときは、こちらを指定しようと思う。同じ料金でこの差は、はっきり言って納得できない。(笑)

 疲れ果てた身体で荷物を運び込んだあと、ゆっくりと温泉、と思いきや、入浴時間があと1時間しかない、とのこと。一同慌てて入浴を済ませる。

 「カメ虫」のおかげで大変な目にあった一日も、風呂上がりのビールで何とかけりを付ける。私は披露激しく、むすめ撮影もそこそこに就寝した。

(翌日に続く)
2005 年10月22日(土)   No.30 (日記)

この記事へのコメント
デカルト  2005/10/27/07:27:11   No.32
昨年までの前例を見ると、CWP閉園後の屋外ロケは明日萌の2回のみ(ほとんど屋 内撮影)でしたので、事実上屋外メインのロケは雪が降ると難しいでしょうね。
平取方面が冬季の間いいロケ地になってくれれば問題ないのですが…。
PrivateM  2005/10/26/21:16:55   No.31
>今年の屋外ロケを締めくくろうという流れである

ええっ!?もう締めくくっちゃうんですか?
まだ2ヶ月もあるんですけど(笑)